出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/05/22 01:39:22」(JST)
第一次性徴(だいいちじせいちょう)とは、性別を決定する基本要素、生殖器のみに見られる生物学的性差である。
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性別はその個体が生殖細胞として卵を生産するか、それとも精子を生産するかによって決まる。したがって、その個体の性別を判断する基準となるのは、これらを生産する器官の有無、であり、これが第一次性徴である。これに対してそれ以外の部分に見られる性差を第二次性徴という。したがって、卵巣および精巣が第一次性徴である。
しかしながら、これらの器官は単独で存在することは少なく、それが外部に出るための装置やそれを一時貯蔵し、あるいは保護する構造が発達するのが普通である。これらを生殖器官、あるいは性器と言い、普通はここまでを第一次性徴という。
胎児の頃から始まる。胎児の頃に第一次性徴による体の変化が起こり、男性であれば男性器が形成され、女性であれば女性器が形成される。
乳児期早期(1-3ヶ月)は思春期並に視床下部からの性腺刺激ホルモン放出ホルモンが多く、それによって下垂体より性腺刺激ホルモンが分泌される。この分泌は男性では将来の精子形成に重要だとされており、女性でも小卵胞が出現する。その後2歳から第二次性徴発現の2年前まではLH-RHの脈動的分泌の振幅が沈静化し、性腺刺激ホルモン放出ホルモンが減少し、それによって下垂体より性腺刺激ホルモンの分泌も減少する。この時期のエストロゲンの分泌量は女性で0.6pg/mlと男子の0.08pg/mlに比べて高く、これが女性が男性より第二次性徴発現を早めている原因の一つとなっている。
第二次性徴発現の2年前よりLH-RHの脈動的分泌の振幅が増大し、視床下部からの性腺刺激ホルモン放出ホルモンの増加が生じ、それによって下垂体より性腺刺激ホルモンが分泌されるようになる。これによって男性では精巣が発育し、女性では卵巣が発育し、それぞれ精巣からはテストステロンやアンドロゲンが、卵巣からはエストロゲンが分泌されて第二次性徴発現を迎える[1]。
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