商品名
会社名
成分
薬効分類
薬効
- 双極性障害におけるうつ症状の改善を効能・効果とする新効能・新剤形医薬品
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
- 1. 成人の双極性障害(大うつ病エピソード):第二世代の抗精神病薬の効果と副作用bipolar major depression in adults efficacy and adverse effects of second generation antipsychotics [show details]
…symptoms was greater with quetiapine; Remission was comparable for quetiapine 300 mg per day and 600 mg per day; Improvement in quality of life (satisfaction) was superior with quetiapine than placebo; Remission …
- 2. 成人における単極性うつ病:第2世代抗精神病薬による治療unipolar depression in adults treatment with second generation antipsychotics [show details]
… gain for adjunctive quetiapine 300 mg per day was 1.3 kg, quetiapine 150 mg per day was 0.9 kg, and placebo was 0.2 kg (not tested statistically) . Hepatotoxicity due to quetiapine has been reported , …
- 3. 第二世代抗精神病薬:薬理学、用法および副作用second generation antipsychotic medications pharmacology administration and side effects [show details]
…and the immediate-release formulation of quetiapine . The longest times to peak concentration are noted with olanzapine, the extended-release (XR) form of quetiapine, pimavanserin, and ziprasidone, averaging …
- 4. 小児の躁病と第二世代抗精神病薬:有効性、投与、副作用pediatric mania and second generation antipsychotics efficacy administration and side effects [show details]
…efficacy of quetiapine in treating pediatric mania and mixed mania includes two randomized trials: A three-week trial (n = 277 youth) found that remission occurred in more patients who received quetiapine 400 …
- 5. 成人における双極性障害:維持療法の選択bipolar disorder in adults choosing maintenance treatment [show details]
…initially stabilized with open-label quetiapine and then assigned to maintenance quetiapine, lithium, or placebo, time to recurrence was significantly longer with quetiapine compared to lithium or placebo …
Japanese Journal
- 新薬くろ~ずあっぷ(202)ビプレッソ徐放錠50mg,150mg(クエチアピンフマル酸塩)
- 加藤 隆児,井尻 好雄,林 哲也
- 調剤と情報 = Rx info 24(4), 531-539,558-559, 2018-03
- NAID 40021491524
Related Links
- ビプレッソとは? 名前の由来は分かり次第更新します。 ビプレッソの作用機序と特徴 ビプレッソはの成分はセロクエルと同じクエチアピンですが、厚生労働省の「医療上必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」にて、適応外使用の是正・適正化のために開発要請された医薬品になります。
- ビプレッソ徐放錠(一般名:クエチアピンフマル酸塩)は、2017年から発売されている双極性障害の治療薬です。双極性障害はいわゆる「躁うつ病」の事で、気分が異常に高揚する「躁状態」と、気分が異常に低下する「うつ ...
- 製品概要 開発の経緯 ビプレッソ徐放錠の特性 Drug Information 臨床成績 薬物動態 薬効薬理 一般薬理試験及び毒性試験 製剤学的事項 取扱い上の注意・包装・関連情報・主要文献・製造販売業者の氏名又は名称及び住所 付録 市販
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ビプレッソ徐放錠50mg
組成
有効成分(1錠中)
- 日局 クエチアピンフマル酸塩 57.56mg(クエチアピンとして50mg)
添加物
- 乳糖水和物、結晶セルロース、ヒプロメロース、クエン酸ナトリウム水和物、ステアリン酸マグネシウム、マクロゴール、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄
効能または効果
- 双極性障害におけるうつ症状の改善
- 通常、成人にはクエチアピンとして1回50mgより投与を開始し、2日以上の間隔をあけて1回150mgへ増量する。その後、さらに2日以上の間隔をあけて、推奨用量である1回300mgに増量する。
なお、いずれも1日1回就寝前とし、食後2時間以上あけて経口投与すること。
- うつ症状が改善した場合には、本剤の投与継続の要否について検討し、本剤を漫然と投与しないよう注意すること。[双極性障害の維持療法における日本人での本剤の有効性及び安全性は確立していない。]
- 肝機能障害のある患者及び高齢者では、クリアランスが減少し血漿中濃度が上昇することがあるため、2日以上の間隔をあけて患者の状態を観察しながら1日50mgずつ慎重に増量すること。(「慎重投与」及び「薬物動態」の項参照)
慎重投与
- 肝機能障害のある患者(〈用法・用量に関連する使用上の注意〉及び「薬物動態」の項参照)
- 心・血管疾患、脳血管障害、低血圧又はそれらの疑いのある患者[投与初期に一過性の血圧降下があらわれることがある。]
- てんかん等の痙攣性疾患、又はこれらの既往歴のある患者[痙攣閾値を低下させるおそれがある。]
- 不整脈又はその既往歴のある患者、先天性QT延長症候群の患者、又はQT延長を起こすことが知られている薬剤を投与中の患者[本剤の投与によりQT間隔が延長する可能性がある。]
- 自殺企図の既往及び自殺念慮を有する患者[症状を悪化させるおそれがある。]
- 脳の器質的障害のある患者[他の抗うつ剤で精神症状の悪化が認められたとの報告がある1)。]
- 衝動性が高い併存障害を有する患者[他の抗うつ剤で精神症状の悪化が認められたとの報告がある1)。]
- 高齢者(〈用法・用量に関連する使用上の注意〉及び「高齢者への投与」の項参照)
- 糖尿病の家族歴、高血糖あるいは肥満等の糖尿病の危険因子を有する患者(「重要な基本的注意」の項参照)
重大な副作用
高血糖、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡
- 高血糖(1%未満)があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡(いずれも頻度不明注))から死亡に至るなどの致命的な経過をたどることがあるので、血糖値の測定や、口渇、多飲、多尿、頻尿等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、インスリン製剤の投与を行うなど、適切な処置を行うこと。
低血糖
- 低血糖(頻度不明注))があらわれることがあるので、脱力感、倦怠感、冷汗、振戦、傾眠、意識障害等の低血糖症状が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと。
悪性症候群(Syndrome malin)
- 悪性症候群(頻度不明注))があらわれることがあるので、無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それにひきつづき発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加やCK(CPK)の上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能低下がみられることがある。
なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡した例が報告されている。
横紋筋融解症
- 横紋筋融解症(頻度不明注))があらわれることがあるので、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
痙攣
- 痙攣(頻度不明注))があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
無顆粒球症、白血球減少
- 無顆粒球症(頻度不明注))、白血球減少(1%未満)があらわれることがあるので、血液検査を行うなど、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
- AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害(1%未満)、黄疸(頻度不明注))があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
麻痺性イレウス
- 腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)を来し、麻痺性イレウス(頻度不明注))に移行することがあるので、腸管麻痺があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
遅発性ジスキネジア
- 口周部等の不随意運動(頻度不明注))があらわれ、投与中止後も持続することがある。
肺塞栓症、深部静脈血栓症
- 抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症(いずれも頻度不明注))等の血栓塞栓症が報告されているので、観察を十分に行い、息切れ、胸痛、四肢の疼痛、浮腫等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑
- 中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑(いずれも頻度不明注))があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
薬理作用
受容体親和性
- ラット脳組織を用いたin vitro試験で、ドパミンD1及びD2受容体、セロトニン5HT1及び5HT2受容体、ヒスタミンH1受容体、アドレナリンα1及びα2受容体に対して親和性を示したが、ムスカリン受容体及びベンゾジアゼピン受容体に対してはほとんど親和性を示さなかった。また、ドパミンD2受容体に比して、セロトニン5HT2受容体に対する親和性は高かった18)。
ドパミン及びセロトニン受容体拮抗作用
- ドパミン作動薬のアポモルヒネにより誘発した行動(リスザルの瞬目反応、マウスのよじ登り運動及び遊泳障害)18)並びにセロトニン作動薬のキパジンで誘発した行動(ラット首振り運動)19)を、用量依存的に抑制した。
錐体外路系に対する作用
- サルにおけるジストニア惹起作用及びラットにおけるカタレプシー惹起作用は、ハロペリドールに比べて弱かった。ラットでの電気生理学的試験では辺縁系に対し選択的な作用を示し、錐体外路症状との関連が深いとされる黒質線条体系に対しては作用を示さなかった18)。
血漿中プロラクチンに対する作用
- ラットにおいて、血漿中プロラクチン濃度推移はハロペリドールと異なり、持続的な上昇を示さなかった18)。
代謝物ノルクエチアピンの5-HT1A受容体及びノルエピネフリントランスポーターに対する作用
- ヒト5-HT1A受容体及びノルエピネフリントランスポーター発現細胞を用いたin vitro試験で、ノルクエチアピンは、5-HT1A受容体部分活性化作用及びノルエピネフリン取り込み阻害作用を示した20)。
作用機序
- 本薬の薬理学的特徴はセロトニン5-HT2A受容体、ドパミンD2受容体、その他のセロトニン、ドパミン、ヒスタミン及びアドレナリン受容体サブタイプに親和性があり、ドパミンD2受容体に比してセロトニン5-HT2A受容体に対する親和性が高いことである18)。代謝物ノルクエチアピンは5-HT1A受容体部分活性化作用及びノルエピネフリン取り込み阻害作用を持つ20)。
有効成分に関する理化学的知見
分子式
分子量
融点
分配係数
- (1-オクタノール/水系)
pH3.0 0.35
pH5.0 30.85
pH7.0 389.70
性状
- クエチアピンフマル酸塩は白色の粉末である。メタノールにやや溶けにくく、水又はエタノール(99.5)に溶けにくい。