- 英
- bagasse
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- the dry dusty pulp that remains after juice is extracted from sugar cane or similar plants
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2018/01/06 17:36:29」(JST)
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バガス(Bagasse)はサトウキビ搾汁後の残渣。年間約12億トン生産されるサトウキビからは約1億トン(乾燥重量換算)のバガスが発生する[1]。主に紙の原料やボイラー燃料、建築資材、家畜飼料などに用いられる。
概要
サトウキビを搾汁した場合、全体の約25%がバガスとして得られる。水分約45%。洗浄後の乾燥質量の内訳は、セルロースがおよそ半分であり、残りの大半はペントザン(ペントースの重合体であるヘミセルロース)とリグニンが占め、ペントザンの方がリグニンよりやや多い[2]。少量の灰分と蝋を含む。製糖工場などにおいてはこのバガスを圧搾機の燃料として搾汁作業を行ったり[3]、関連加工工場を併設し、コスト削減を行う場合がある。また、環境問題の面から見ても注目されている資源でもある[4]。
用途
- 紙
- バガスを原料としたバガスパルプは、植物パルプとしてはわらに次ぐ年間約370万トン(約16%)が生産されている[1]。主要生産国:インド、中国、インドネシア、メキシコ、ペルー、コロンビア等。
- 燃料
- バガスをそのままボイラーの燃料にすることは古くから用いられている。かつては製糖工場内の構内輸送用の蒸気機関車の燃料としても使用された。近年ではセルロース糖化によるバイオエタノール生成が模索されているが、実用には達していない。
- 食品
- バガス中に含まれる繊維分を用いた食料品加工への研究も実施されており、科学技術振興機構ではメタボリックシンドロームや生活習慣病予防効果を持った食品開発が行われている[5]。
- 農業
- 堆肥化し農地に戻す。
- キクラゲ類の栽培用培地の原料として使用する。
- 化学工業
- 芳香族アルデヒドのフルフラール、脂肪族アルコールのオクタコサノール(英語版)、蝋(サトウキビロウ)の原料となる。
- 飼料
- セルロースとヘミセルロースの分解能力をもつ反芻動物の飼料とすることが試みられている。バガスをそのまま与えるだけでは、リグニンを消化できず消化不良となってしまうため工夫を要する。1980年にアントニオ猪木が企業アントン・ハイセルを立ち上げて取り組んだが、事業としては失敗した例が著名。
脚注
- ^ a b 地球と未来の環境基金-『バイオマス資源としてのさとうきびバガス』
- ^ "セルロース40-60%、ペントザン20-30%、リグニン15-20%、灰分1-3%"(柏木豊 『バガスからの機能性食物繊維の生産技術』 農業および園芸 Vol.82 No.4 pp.509-514 2007年4月)
- ^ URUMAX-沖縄大百科『バガス』
- ^ 国立環境研究所:『国内環境ニュース-2008/10/21』
- ^ JST-『バガス(サトウキビかす)を利用した多機能性食物繊維の製品化に成功』
関連項目
Japanese Journal
- ホタテ焼成微粒子付着バガスピスを混抄した機能紙の抗菌特性
- 小田 涼太,木村 照夫,稲垣 寛 [他]
- Fiber = 繊維学会誌 : journal of the Society of Fiber Science and Technology, Japan 70(6), 121-125, 2014-06
- NAID 40020079563
- 早熟高糖性サトウキビ品種NiF8の3作型における早期収穫時の甘蔗糖度の永年比較
- 出花 幸之介,下地 格,比屋根 篤,伊志嶺 弘勝,手登根 正,下地 浩之,上地 克美
- 日本作物学会九州支部会報 (80), 38-42, 2014-05-15
- … かし1〜2月には株出しや春植えの甘蔗糖度が夏植えよりも高くなった.また,早い時期ほど蔗汁糖度や甘蔗糖度,純糖率の年次間の変動が大きかった.収穫を早期化する場合,夏植えから先に収穫した方が有利である.しかし早い時期ほど甘蔗糖度の年次間変動も大きいので,検討が必要である.夏植えの甘蔗繊維率は株出しや春植えよりも高く推移した.夏植えが減少し春植えや株出しが増加するとバガスが減少する可能性がある. …
- NAID 110009818597
- 小田 涼太,木村 照夫,稲垣 寛
- Fiber = 繊維学会誌 : journal of the Society of Fiber Science and Technology, Japan 70(3), 59-64, 2014-03
- NAID 40020004310
Related Links
- バガス(Bagasse)はサトウキビ搾汁後の残渣。年間約12億トン生産されるサトウキビ からは約1億トン(乾燥重量換算)のバガスが発生する。主に紙の原料やボイラー燃料、 建築資材、家畜飼料などに用いられる。
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