会社名
成分名
薬効分類
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ハイゼントラ20%皮下注1g/5mL
組成
- 本剤は、1バイアル中に下記成分・分量を含有する液剤である。
有効成分:人免疫グロブリンG
- 1バイアル中の分量 5mL:1,000mg
備考:ヒト血液由来成分
採血国:ドイツ、オーストリア、ポーランド
採血の区分注):献血
及び
採血国:米国、スイス
採血の区分注):非献血
添加物:L-プロリン
添加物:ポリソルベート80
- 1バイアル中の分量 5mL:0.1mg
- 注)「献血又は非献血の区別の考え方」の項を参照。
禁忌
- 本剤の成分に対しショックの既往歴のある患者
- 高プロリン血症1型又は2型の患者[本剤に含有されるプロリンが通常の代謝経路では代謝されないため、血中プロリン濃度が高値になり、症状があらわれることがある。]
効能または効果
- 通常、人免疫グロブリンGとして50〜200mg(0.25〜1mL)/kg体重を週1回皮下投与する。なお、患者の状態に応じて、1週あたりの投与量及び投与回数は適宜増減する。
- 皮下注射にのみ使用すること。静脈内に投与してはならない。
- 静注用人免疫グロブリン製剤から本剤に切り換える患者において、本剤の1週あたりの投与量は、静注用人免疫グロブリン製剤を3週間間隔で投与していた場合はその1/3量、また、4週間間隔で投与していた場合はその1/4量から開始し、初回投与は静注用人免疫グロブリン製剤の最終投与1週間後に投与すること。以降の本剤の投与量は、感染頻度や重症度など本剤による治療の臨床反応及び血清IgG濃度を参考に調節すること。
- 人免疫グロブリン製剤による治療歴のない患者を対象とした本剤の臨床試験は実施されていない。人免疫グロブリン製剤による治療歴のない患者に対して本剤による導入を行う場合は、感染頻度や重症度など本剤による治療の臨床反応と血清IgG濃度を参考に、投与量を慎重に調節すること。また、1週あたりの投与量を数日に分割して投与するなど、投与間隔の調節も考慮すること。
- 部位あたりの投与量は、初回投与では15mL以下とし、以降の投与では患者の状態に応じて最大25mLまで増量することができる。投与速度は、初回投与では部位あたり25mL/時間以下とし、患者の状態に応じて最大35mL/時間まで徐々に増加することができる。ただし、全ての投与部位をあわせて50mL/時間を超えないこと。
- 本剤の投与開始にあたっては、医療施設において、必ず医師によるか、医師の直接の監督のもとで投与を行うこと。本剤による治療開始後、医師により適用が妥当と判断された患者については、自己投与も可能である。[「重要な基本的注意」の項参照]
慎重投与
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- IgA欠損症の患者[抗IgA抗体を保有する患者では過敏反応を起こすおそれがある。]
- 血栓塞栓症の危険性の高い患者[人免疫グロブリン製剤を使用した患者で血栓塞栓症の報告がある。]
- 溶血性・失血性貧血の患者[ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある。]
- 免疫不全患者・免疫抑制状態の患者[ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、持続性の貧血を起こすことがある。]
重大な副作用
アナフィラキシー反応
頻度不明
- ショック、アナフィラキシー等のアナフィラキシー反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、びまん性紅斑を伴う全身潮紅、胸部不快感、頻脈、低血圧、喘鳴、喘息、呼吸困難、チアノーゼ等異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
無菌性髄膜炎症候群
頻度不明
- 無菌性髄膜炎(項部硬直、頭痛、発熱、羞明、悪心、嘔吐等)があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
血栓塞栓症
頻度不明
- 脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓症、深部静脈血栓症等の血栓塞栓症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、中枢神経症状(めまい、意識障害、四肢麻痺等)、胸痛、突然の呼吸困難、息切れ、下肢の疼痛・浮腫等の症状が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。[「慎重投与」(3)及び「高齢者への投与」(2)参照]
薬効薬理
- IgG機能は、Fab機能とFc機能が知られ、IgG分子のFab部分は抗体の特異性(Fab機能)を決定する。多価IgG製品が治療効果を有するためには生理学的に意味のある抗体特異性のスペクトルを持つことが必要であるが、本剤は、5つの異なる特異性を持つ抗体(抗HBs、抗ポリオウイルス1型、抗ジフテリア毒素、抗パルボウイルスB19、抗ストレプトリジンO)の存在が確認されている。
IgG分子のFc部分はエフェクター機能(Fc機能)の媒介となるが、本剤のFcエフェクター機能は他の市販されている人免疫グロブリン製剤と同等であることが確認された。従って、本剤は、広範な各種の細菌及びウイルス性因子に対して広いスペクトルのオプソニン作用及び中和作用を示し、適切なFcエフェクター機能を有することが示唆された。2)
有効成分に関する理化学的知見
- 本剤は、L-プロリンを安定剤として含有する高濃度人免疫グロブリンで、淡黄色又は淡褐色の澄明な液剤である。本剤は、50μg/mL以下のIgAを含む。
IgGサブクラスの近似分布は以下の通りである。
- IgG1 62-74%
IgG2 22-34%
IgG3 2-5%
IgG4 1-3%