- 英:dextran
- M.W. 100-400 kDa
- グルコースの重合体の一つ。グルコースが主としてα-1,6グルコシド結合で重合した構造になっている (バイオ最新用語,日経BP)
臨床関連
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/09/23 12:48:36」(JST)
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デキストラン |
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
9004-54-0 |
KEGG |
C00372 |
特性 |
化学式 |
(C6H10O5)x |
モル質量 |
Variable |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
デキストラン (dextran) はグルコースのみからなる多糖類の一種で、スクロースを原料として乳酸菌が生産する。グルコースを唯一の構成成分とし、α-1,6グリコシド結合を多く含むことが特徴。
産業上有用なデキストランはLeuconostoc mesenteroidesが生産する高分子デキストランを部分的に加水分解し、これを精製する。分岐構造が少なく、デンプンやセルロースと異なり冷水への溶解度が高い。
デキストリンとは類似物質。
歯にできる歯垢(プラーク)にも含まれる。
目次
- 1 利用
- 2 参考文献
- 3 関連項目
- 4 外部リンク
利用
医薬品、化粧品、写真フィルムなど多様な用途がある。
例:血液増量剤(血漿増量剤)、増粘安定剤、保湿剤、飴、ラッカー
参考文献
関連項目
外部リンク
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- カンピロバクター汚染養鶏場においてシンバイオティクス給与後の鶏における排菌数の減少
- 第37回家畜診療等技術全国研究集会・入賞論文 全国農業共済協会長賞 黒毛和種哺乳子牛の大腸菌症に対するシンバイオティクスの給与効果
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- 低分子デキストランL注,乳酸リンゲル液(デキストラン40加)
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
- 血漿増量・体外循環灌流液(低分子デキストラン加乳酸リンゲル液)
販売名
低分子デキストランL注(250mL袋)
組成
本剤は1 容器(250mL)中に次の成分を含有する注射液である。
デキストラン40
塩化カルシウム水和物
塩化カリウム
塩化ナトリウム
L-乳酸ナトリウム
電解質濃度
Na+
K+
Ca2+
Cl−
L-Lactate−
- 28mEq/L
- 本剤は添加物として塩酸(pH 調整剤)を含有する。
禁忌
- うっ血性心不全のある患者[循環血液量を増すことから、心臓に負担をかけ、症状が悪化するおそれがある。]
- 高乳酸血症の患者[症状が悪化するおそれがある。]
効能または効果
- 代用血漿として急性出血の治療、特に急性大量出血の際の初期治療として有効
- 外傷、熱傷、出血などに基づく外科的ショックの予防及び治療
- 手術時における輸血量の節減
- 体外循環灌流液として用い、灌流を容易にして手術中の併発症の危険を減少する。
- 通常、1回500mLを緩徐に静脈内に注射する。
なお、年齢、体重、症状に応じて適宜増減する。
体外循環灌流液として用いる場合には、体重kgあたりデキストラン40として2〜3g(20〜30mL)を注入する。
- 長期連用を避けること(できるだけ短期投与にとどめ、5日以内とする)。
慎重投与
- 腎障害のある患者[腎障害が悪化するおそれがある。]
- 脱水状態の患者[腎機能障害発現の誘因となるおそれがある。]
- 肺水腫の患者[水分、電解質が肺細胞間質に滞留し、肺水腫が悪化するおそれがある。]
- 低フィブリノーゲン血症、血小板減少症等の出血傾向のある患者[凝固系を抑制して出血傾向を促進するおそれがある。]
- 重篤な肝障害のある患者[水分、電解質代謝異常を悪化させるおそれがある。]
- 閉塞性尿路疾患により尿量が減少している患者[水分、電解質の過負荷となり、症状が悪化するおそれがある。]
重大な副作用
ショック
(頻度不明)
- ショック症状を起こすことがあるので、観察を十分に行い、血圧降下、脈拍の異常、呼吸抑制等の症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、対症療法を行うこと(デキストラン40注射液でみられる副作用:第一次再評価結果その16、1979年)。
急性腎不全
(頻度不明)
- 急性腎不全があらわれることがあるので、乏尿などの異常が認められた場合には投与を中止し、持続的血液濾過透析法、血漿交換、血液透析等の適切な処置を行うこと。(デキストラン40注射液でみられる副作用:第一次再評価結果その13、1977年)。
過敏症
(頻度不明)
- アナフィラキシー等の過敏症状があらわれた場合には投与を中止し、対症療法を行うこと(自主改訂、1993年)。
薬効薬理
血漿増量作用
- 成犬を用い、脱血及び等量の本剤注入操作を繰返して血液希釈を行った実験で、循環血漿量及び細胞外液量の増加が認められた5)。
酸塩基平衡、電解質バランスの維持
- 脱血成犬において、本剤は10%デキストラン40加5%ブドウ糖液に対し、酸塩基平衡障害及び血清電解質濃度の減少を著明に抑制した6)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
分子量
性状
- 白色の無晶性の粉末で、におい及び味はない。エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。水に徐々に溶解する。吸湿性である。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- dextran sulfate
- 商
- MDSコーワ
- 化
- デキストラン硫酸ナトリウム dextran sulfate sodium
[★]
- 英
- dextran sulfate sodium sulfur
- 商
- MDSコーワ、デキスペペ
[★]
- 英
- dextran 40
- 関
- デキストラン、デキストラン70
[★]
- 英
- dextran 70
- 関
- デキストラン、デキストラン40