- 英
- thimerosal
- 同
- チオメルサール thiomersal、マーゾニン merzonin、エチル水銀チオサリチル酸ナトリウム sodium ethylmercurithiosalicylate
WordNet
- a light-colored crystalline powder (trade name Merthiolate) used as a surgical antiseptic (同)sodium ethylmercurithiosalicylate, Merthiolate
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/06/02 15:41:05」(JST)
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チメロサール |
|
|
IUPAC名
Ethyl(2-mercaptobenzoato-(2-)-O,S)
mercurate(1-) sodium
|
別称
Mercury((o-carboxyphenyl)thio)ethyl sodium salt
|
特性 |
化学式 |
C9H9HgNaO2S |
モル質量 |
404.81 g/mol |
外観 |
白色または淡黄色の粉末 |
密度 |
2.508 g/cm3[1] |
融点 |
232–233 °C(分解)
|
水への溶解度 |
1000 g/L (20°C) |
危険性 |
MSDS |
External MSDS |
EU分類 |
Very toxic (T+)
Dangerous for the environment (N)
Repr. Cat. 1 |
Rフレーズ |
R26/27/28 R33 R50/53 |
Sフレーズ |
S13 S28 S36 S45 S60 S61 |
引火点 |
250°C |
特記なき場合、データは常温(25 °C)・常圧(100 kPa)におけるものである。 |
チメロサール (thimerosal) は有機水銀化合物のひとつ。チメロサールは商品名であり、薬品としてはエチル水銀チオサリチル酸ナトリウム(エチルすいぎんチオサリチルさんナトリウム)とも呼ばれる。
殺菌作用が注目され、1930年代からワクチンの保存剤として利用されてきた。しかしアメリカ合衆国を中心に、水銀による被害と疑われる自閉症患者の事例が報告されるようになり、1990年代に入るとワクチン中のチメロサールの含有量を低減したり、他の殺菌剤への転換が進められるようになった。これはワクチン1本ずつに含まれる有機水銀量はわずかであっても、乳幼児期には三種混合ワクチンなどの予防接種を繰り返すことで、結果的にかなりの量の水銀が体内に入ることを危惧するようになったためである[2]。
水銀と自閉症発症の因果関係については、説のひとつにすぎず、2010年現在確定しているものではない。
出典 [編集]
- ^ Melnick, J. G.; Yurkerwich, K. et al. (2008). “Molecular Structures of Thimerosal (Merthiolate) and Other Arylthiolate Mercury Alkyl Compounds”. Inorg. Chem. 47 (14): 6421–6426. doi:10.1021/ic8005426. PMID 18533648.
- ^ チメロサールとワクチンについて(横浜市衛生研究所)(2010年12月23日閲覧)
関連項目 [編集]
外部リンク [編集]
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Japanese Journal
- 臨床研究・症例報告 自閉性障害の治療に健康食品による重金属キレートを使用し,アレルギー症状を呈したと考えられた2例
- ワクチンの痛みや局所反応の差異とチメロサールあるいは2-フェノキシエタノール含有ワクチンとの関連
Related Links
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- チメロサールとは? チメロサール( thimerosal )は、殺菌作用のある水銀化合物で、以前 はワクチンに保存剤として、よく添加されていました。しかし、最近では、日本でも、 チメロサール( thimerosal )を添加しないワクチンや、チメロサール( thimerosal )を減量 した ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ビームゲン注0.25mL
組成
製法の概要
- 本剤は、組換えDNA技術を応用して、酵母により産生されたHBs抗原を含む液にアルミニウム塩を加えてHBs抗原を不溶性とした液剤である。
組成
有効成分
HBs抗原(B型肝炎ウイルス表面抗原)
添加物
*水酸化アルミニウム(アルミニウム換算)
添加物
ホルマリン(ホルムアルデヒド換算)
添加物
チメロサール
添加物
塩化ナトリウム
添加物
リン酸水素ナトリウム水和物
添加物
リン酸二水素ナトリウム
禁忌
(予防接種を受けることが適当でない者)
- 被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合には、接種を行ってはならない。
- 明らかな発熱を呈している者
- 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
- 本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者
- 上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者
効能または効果
- 通常、0.5mLずつを4週間隔で2回、更に、20〜24週を経過した後に1回0.5mLを皮下又は筋肉内に注射する。ただし、10歳未満の者には、0.25mLずつを同様の投与間隔で皮下に注射する。ただし、能動的HBs抗体が獲得されていない場合には追加注射する。
- 2.B型肝炎ウイルス母子感染の予防(抗HBs人免疫グロブリンとの併用)
- 通常、0.25mLを1回、生後12時間以内を目安に皮下に注射する。更に、0.25mLずつを初回注射の1箇月後及び6箇月後の2回、同様の用法で注射する。ただし、能動的HBs抗体が獲得されていない場合には追加注射する。
- 3.HBs抗原陽性でかつHBe抗原陽性の血液による汚染事故後のB型肝炎発症予防(抗HBs人免疫グロブリンとの併用)
- 通常、0.5mLを1回、事故発生後7日以内に皮下又は筋肉内に注射する。更に0.5mLずつを初回注射の1箇月後及び3〜6箇月後の2回、同様の用法で注射する。なお、10歳未満の者には、0.25mLずつを同様の投与間隔で皮下に注射する。ただし、能動的HBs抗体が獲得されていない場合には追加注射する。
定期接種対象者と標準的接種年齢
- 生後1歳に至るまでの間にある者に対し、標準として生後2月に至った時から生後9月に至るまでの間に、27日以上の間隔をおいて2回、更に1回目の接種から139日以上の間隔をおいて1回皮下に接種する。
一般的注意
- B型肝炎ウイルス母子感染の予防及びHBs抗原陽性でかつHBe抗原陽性の血液による汚染事故後のB型肝炎発症予防には、抗HBs人免疫グロブリンを併用すること。
- B型肝炎ウイルス母子感染の予防における初回注射の時期は、被接種者の状況に応じて生後12時間以降とすることもできるが、その場合であっても生後できるだけ早期に行うこと1)。
- B型肝炎ウイルスへの曝露による感染及び発症の可能性が高い者又はB型肝炎ウイルスに感染すると重症化するおそれがある者には、本剤の3回目接種1〜2箇月後2)3)を目途に抗体検査を行い、HBs抗体が獲得されていない場合には追加接種を考慮すること。
他のワクチン製剤との接種間隔
- 生ワクチンの接種を受けた者は、通常、27日以上、また、他の不活化ワクチンの接種を受けた者は、通常、6日以上間隔を置いて本剤を接種すること。
- ただし、医師が必要と認めた場合には、同時に接種することができる(なお、本剤を他のワクチンと混合して接種してはならない)。
慎重投与
(接種の判断を行うに際し、注意を要する者)
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者
予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者
過去にけいれんの既往のある者
過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者
本剤の成分に対してアレルギーを呈するおそれのある者
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への接種」の項参照)
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー(頻度不明):ショック、アナフィラキシー(血圧低下、呼吸困難、顔面蒼白等)があらわれることがあるので、接種後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
多発性硬化症、急性散在性脳脊髄炎、ギラン・バレー症候群(いずれも頻度不明):症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- 感染により血中に入ったB型肝炎ウイルスは、肝細胞に取り込まれ増殖するが、あらかじめB型肝炎ワクチンを接種して能動免疫が獲得されていると、血中に迷入したB型肝炎ウイルスは肝細胞に取り込まれる以前に血流中で中和され、肝炎の発症が防御される。 B型肝炎ワクチンのチンパンジーを用いた抗体産生試験及びB型肝炎ウイルス感染防御試験においても、対象となったすべてのチンパンジーにHBs抗体の産生が認められ、十分な防御効果があることが報告されている7)。