出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/10/13 13:37:45」(JST)
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。 出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(2012年8月) |
セントラルドグマ(英: central dogma[1])は、フランシス・クリックが1958年に提唱した分子生物学の概念。遺伝情報は、「DNA→(複製)→DNA→(転写)→RNA→(翻訳)→タンパク質」の順に伝達されると主張するもの。セントラルとは中心、ドグマとは宗教における教義のことであり、セントラルドグマは、「分子生物学の中心原理」または「生物学の中心教義」と呼ばれることがある。
絶対的なものであるイメージが強かったが、逆転写酵素の発見、すなわちRNAからDNAへ逆行する伝達経路があることが明らかにされ、修正を迫られた。その後、特に真核生物においては、翻訳の前にRNAプロセシング(キャップ形成、ポリアデニル化、スプライシング )があることが判明し、セントラルドグマは3段階から4段階へ修正された概念となっている。
現在ではこの単語はあまり用いられない。しかし、この概念の分子機構を明らかにする取り組みがなされることで、mRNA、tRNA、遺伝暗号などが発見・解明され、遺伝子発現が定義された。
目次
|
セントラルドグマとは、あらゆる生物種において、遺伝情報(タンパク質のアミノ酸配列情報)を読み取り、遺伝情報を発現する(タンパク質を合成する)過程が転写と翻訳である、という主張である。遺伝情報が核酸(DNA)から核酸(RNA)に伝達されること(転写)、さらにタンパク質の形に変換されること(翻訳)を、遺伝子発現と呼ぶ。情報は一般に核酸からタンパク質に一方的に伝達される。RNAを遺伝子としているウイルスの一部(レトロウイルス)は、宿主細胞内でRNAをDNAの形にしたのち、セントラルドグマに従った遺伝子を発現する。
一方で、RNAからDNAを合成する逆転写酵素が存在することが明らかになっている。また、主に真核生物細胞では、翻訳のまえにスプライシングと呼ばれる、RNA編集が行われる場合がある。
詳細は「DNA複製」および「突然変異」を参照
セントラルドグマが、遺伝子の「生物の表現型を決める働き」を遺伝情報の横の伝達と理解するのに対し、遺伝子の「親から子へ受け継がれる働き」を遺伝子の縦の伝達と理解させるのがDNA複製である。遺伝情報はDNAという化学物質を介して伝えられる。ゲノムDNAの構造が親から子へそっくり伝えられるためには、細胞が分裂し、細胞が2倍に増える前に親細胞と同じゲノムDNAがもう一揃え合成される。これが複製である。
複製は 極めて高い精度で行われるが、それでも程度の割合で合成ミスが起こる。また紫外線や化学物質によってDNAが傷つき、突然変異が生じることもある。
[ヘルプ] |
この「セントラルドグマ」は、生物学に関連した書きかけ項目です。この記事を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(プロジェクト:生命科学/Portal:生物学)。 |
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
.