出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2018/01/31 23:29:20」(JST)
シークエンス(sequence)、シークエンシング(sequencing)は、一般には「連続」「順序」という意味を持つ。シークェンス、シーケンスとも。
生物学におけるシークエンスとは、核酸、蛋白質、糖鎖などの高分子化合物(ポリマー)において、それを構成するモノマーのつながっている順番(配列)のこと。これらの高分子化合物を構成するモノマーには、それぞれ多種類が存在し、生体内では、それがつながりあう順番を認識し区別する仕組みが存在する。これが、生体内で用いられている情報の本体であると考えられているため、それらの高分子化合物を研究対象とする場合、そのシークエンスを調べることは、最も基本的な作業のうちのひとつである。目的の分子のモノマーのシークエンスを実験により調べて決定する作業のことを、シークエンシングと呼ぶ。
ボードゲームのシークエンスのボードには、11を除いたトランプの絵柄が敷き詰められており、プレイヤー(2〜6人)はそれぞれ手札からカードを出して、盤上のトランプを自分の所有にし、チップを置く。そのチップが、5枚連続で置かれると、チームの得点になり、それを規定個作ると勝利する。11には、相手のチップをとりのぞいたり、自分のチップを好きなところに置ける、などの特典がある。 Jax, Ltd., Inc.が販売しており。日本でもビバリーがライセンスを受け販売していた。
映画における、またはそこから派生したシークエンスとは、物語上の繋がりがある一連の断片のこと。日本においてはシーンと言われることが多いが、シーンとはシークエンスよりもさらに小さな場面のことを指すため、シークエンスという呼び名が正しい。
通常はカットやショットという最小単位を元にして、そのカットの集合がシーンを構成し、さらにはそのシーンの集合がシークエンスとなり、シークエンスが繋がりを持った束となって一つの映画が構成される。ただし、中にはテオ・アンゲロプロスのように、一つのシークエンスをカット割りすることなく一つの連続したカットで撮り上げる作家や作品もある。
制御工学におけるシークエンスとは、シーケンス制御のことであり、「あらかじめ定められた順序または手続きに従って制御の各段階を逐次進めていく制御」と日本工業規格(JIS)に定義されている。
コンピュータネットワークにおいて、パケットに分割して情報を送信する際、パケットのシーケンス(順序)が決まる必要がある。通信プロトコルのヘッダに「シーケンス番号」などとして定義されていることが多い。
数学一般の用語としては、列を意味する。特に数列、文字列、順列、点列という分類がされる。
応用数学では、特に以下のような意味合いがある。
建築におけるシーケンスはシークエンスデザインとも呼ばれる。「移動することで変化する景色」、「徐々に変わっていくデザイン」のこと。空間(線、面)や光など、様々な場面で用いられる。例:[1]
音楽でのシークェンスには2つの意味がある。
古典的な楽典では、反復進行を意味する。ドイツ語で「ゼクヴェンツ」ともいう。
自動演奏(DTM、打ち込みなど)の分野は、制御工学でのシークェンスに由来する、自動楽器(ミュージックシーケンサー)の制御(または制御データ)という意味で使う。
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