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イチョウ | |||||||||||||||||||||
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イチョウの葉
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保全状況評価[1] | |||||||||||||||||||||
ENDANGERED (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) |
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Ginkgo biloba [1][2] | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
イチョウ | |||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||
Ginkgo, Maidenhair Tree[1] | |||||||||||||||||||||
変種、栽培品種 | |||||||||||||||||||||
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100 g (3.5 oz)あたりの栄養価 | |
エネルギー | 761 kJ (182 kcal) |
炭水化物 | 37.6 g |
脂肪 | 1.68 g |
- 飽和脂肪酸 | 0.319 g |
- 一価不飽和脂肪酸 | 0.619 g |
- 多価不飽和脂肪酸 | 0.618 g |
タンパク質 | 4.32 g |
- トリプトファン | 0.071 g |
- トレオニン | 0.268 g |
- イソロイシン | 0.209 g |
- ロイシン | 0.316 g |
- リシン | 0.206 g |
- メチオニン | 0.055 g |
- シスチン | 0.023 g |
- フェニルアラニン | 0.171 g |
- チロシン | 0.061 g |
- バリン | 0.283 g |
- アルギニン | 0.42 g |
- ヒスチジン | 0.102 g |
- アラニン | 0.247 g |
- アスパラギン酸 | 0.543 g |
- グルタミン酸 | 0.836 g |
- グリシン | 0.232 g |
- プロリン | 0.347 g |
- セリン | 0.29 g |
水分 | 55.2 g |
ビタミンA相当量 | 28 μg (3%) |
ビタミンB1 | 0.22 mg (17%) |
ビタミンB2 | 0.09 mg (6%) |
ビタミンB3 | 6 mg (40%) |
パントテン酸(ビタミンB5) | 0.16 mg (3%) |
ビタミンB6 | 0.328 mg (25%) |
葉酸(ビタミンB9) | 54 μg (14%) |
ビタミンB12 | 0 μg (0%) |
ビタミンC | 15 mg (18%) |
ビタミンD | 0 IU (0%) |
カルシウム | 2 mg (0%) |
鉄分 | 1 mg (8%) |
マグネシウム | 27 mg (7%) |
マンガン | 0.113 mg (6%) |
リン | 124 mg (18%) |
カリウム | 510 mg (11%) |
塩分 | 7 mg (0%) |
亜鉛 | 0.34 mg (4%) |
%はアメリカにおける成人向けの 栄養摂取目標 (RDI) の割合。 |
イチョウ(銀杏、公孫樹、鴨脚樹、学名:Ginkgo biloba)は、裸子植物の1種。裸子植物門イチョウ綱の中で唯一の現存している種である。人為的な移植により世界中に分布しており、年平均気温が 0 - 20℃の降水量500 - 2000mmの地域に分布している[7]。
和名の由来については、葉の形をアヒルの足に見立てた 中国語: 鴨脚 (yājiǎo; イアチァオ)の転訛であるとする通説がある[8]。
イチョウに関する最初の植物学的な記述は、ケンペルの『廻国奇観 (Amoenitatum exoticarum) 』(1712年)にある Ginkgo, Itsjo で、これは「銀杏」を「ぎんきょう」と読んだ上で、Ginkjo, Itsjo (ギンキョウ、イチョウ)と筆記したつもりのものが、製本時に誤植されてしまったのだとされる。 しかしリンネは『Mantissa plantarum II』(1771年)にこのまま引用し、Ginkgo を属名とした。1819年には、ゲーテが『西東詩集』のなかで Ginkgo の名を用いている。Ginkgo は発音や筆記に戸惑う綴りでもあり[9]、また植物命名規則73条に従うなら誤植などは訂正すべき[10]だが、いまのところはそのまま用いられつづけている。
種小名 biloba はラテン語による造語で、「2つの裂片 (two lobes) 」の意味。葉が大きく2裂する点を指したもの。
英語ではmaidenhair treeともいう。これは「娘(maiden)の毛の木」の意味で、葉の形が女性の陰毛が生えた部分を前から見た形(葉柄は太ももの合わせ目)に似ているための名であるが、木の全体が女性の髪形に似ているためと美化した説明もなされる。[11]
日本語ではイチョウの実を指して「ぎんなん」と呼ぶが、これは「銀杏」の唐音読み「ぎん・あん」が、連声と呼ばれる現象によって転訛したものである。
中国原産の落葉高木[1]。高さは20 - 30m。葉は扇形で葉脈が付け根から先端まで伸びている。また、葉の中央部が浅く割れている。針葉樹とされる場合もあるが、厳密には広葉樹にも針葉樹にも属さない。原始的な平行脈を持ち、二又分枝する。
雌雄異株であるため、雄株と雌株があり、実は雌株にのみになる。雌雄の区別は葉の形でできるという俗説があるが、植物学的には根拠がなく、雌雄の判別は生殖器官の観察によるしかない[12]。
4 - 5月に新芽が伸びた後に雌花、雄花とも開花する。実が結実する為には雄株の花粉による受粉が必要である。花粉は1km程度離れた雄株からでも飛散してくるという[要出典]。裸子植物であるイチョウの受粉様式は、被子植物のそれは大きく異なる。まず、雌花の胚珠に取り込まれた花粉は胚珠の上部にある花粉室と呼ばれる部分で4か月程度そのままの状態を保つが、胚珠は直径約2cm程度に成長する。成長した胚珠内の花粉では数個の精子が作られ、9 - 10月頃放出された精子が花粉室の液体の中を泳ぎ、造卵器に入り受精が完了し種子の成熟が始まる。種子は11月頃には熟成すると被(果肉)は軟化しカルボン酸類特有の臭気を発する。なお、種子植物であるイチョウにも精子があることを世界で初めて発見したのは、日本人の平瀬作五郎(東京大学)で、1896年のことである。現在、東京大学小石川植物園に発見のもととなった株が残っており、東京大学の附属施設である同園のシンボルになっている。
長寿であり、成長すると巨木になる。日本の各地に幹周が10mを越えるようなイチョウの巨木も存在しており、環境省の調査における最も太い株は、青森県深浦町にある「北金ヶ沢のイチョウ」で、幹周は22mを越え、日本で有数の巨木に位置づけられている[13]。
アヒルの足のような形の葉は、秋には黄色く黄葉し、落葉する。 ごく稀だが、葉がラッパ状になったものや、葉に実がつくものがあり、それぞれ「ラッパイチョウ」、「お葉付きイチョウ」などと呼ばれる。また、大木では気根と呼ばれる枝から垂れ下がった円錐形の突起を生じる場合がある。この円錐状の突起は、「乳」と呼ばれ、「乳イチョウ」と呼ぶこともある。
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ENDANGERED (IUCN Red List Ver.2.3(1994))[1]
IUCNレッドリストでは、1997年版で希少種 (Rare) に評価され、その後、1998年版で絶滅危惧(絶滅危惧II類)に変更されたが、更新が必要とされている[1]。
真の自生地については定かでないが、現在の安徽省宣城市付近に自生していたものが、11世紀初めに当時の北宋王朝の都があった開封に移植され、広まったとする説が有力である。中国では仏教寺院などに盛んに植えられた。
したがって、日本に持ち込まれたのはそれ以後のことになるが、仏教の伝来に伴って中国から移入されたと考えられる。年代には諸説あり[14]、一般には平安後期から鎌倉時代にかけてとされている。1323年に当時の元の寧波から日本の博多に航行中に沈没した難破船の調査において銀杏が発見されている[要出典]。現在では全国で栽培されている。
現在のヨーロッパの銀杏は細菌による死滅により1693年、長崎からケンペルにより再び持ち込まれたもの。18世紀にドイツをはじめヨーロッパ各地に植えられるようになった。現在はヨーロッパおよび北アメリカ、ニュージーランド、オーストラリアでも植栽される。
イチョウは油分を含み水はけがよく、材料も均一で加工性に優れ、歪みが出にくい特質を持つ。カウンターの天板・構造材・造作材・建具・家具・水廻りなど広範に利用されており、碁盤や将棋盤にも適材とされるほか、特にイチョウ材のまな板は高級とされている。
黄葉時の美しさと、剪定に強いという特性から、街路樹として利用される。2007年の国土交通省の調査によれば、街路樹として57万本のイチョウが植えられており、樹種別では最多本数。東京の明治神宮外苑や、大阪御堂筋の街路樹などが、銀杏並木として知られている。秋期に落下した果実(銀杏)が異臭の原因となる場合があるので、街路樹への採用にあたっては、果実のならない雄株のみを選んで植樹される場合もある。
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イチョウの種子は、銀杏(ぎんなん、ぎんきょう)と言い、殻を割って中の仁が調理される。仁は直径1.5センチメートル前後のラグビーボール形で、熱すると半透明の鮮やかな緑色になるが、水分を吸うと黄色っぽく不透明になる。彩りを兼ねて茶碗蒸しなどの具に使われたり、酒の肴としても人気がある。デンプンが豊富に含まれ、モチモチとした食感と独特の歯ごたえがある。ただ、独特の苦味と若干の臭気がある。秋の食材だが、加熱して真空パック詰めにした商品は年中手に入る。上記のような鮮やかな緑色は殻付きの生の種子を入手しないと得られない。
ぎんなんの収穫を目的とした栽培品種があり、大粒晩生の藤九郎、大粒中生の久寿(久治)、大粒早生の喜平、中粒早生の金兵衛、中粒中生の栄神などが主なものとして挙げられる。
銀杏は日本全土で生産されているが、特に愛知県稲沢市(旧:中島郡祖父江町)は生産量日本一である。ぎんなん採取を目的としたイチョウの栽培もこの地に始まるとされるが、それは1900年前後のことと伝えられる[15]。上記の栽培品種も、多くはこの町の木から接ぎ木で広まったものである。
熟すと肉質化した外皮が異臭を放つ。異臭の主成分は酪酸とヘプタン酸である。異臭によりニホンザル、ネズミ、タヌキなどの動物は食べようとしないが、アライグマのように平気で食べるものもいる。
ぎんなんはギンコール酸などを含み、漆などのようにかぶれなどの皮膚炎を引き起こす。触れてすぐには発症せず、長期間継続して実に触れ続けた結果発症した例もある[要出典]。また、食用とする種の中身にはビタミンB6の類縁体4-O-メチルピリドキシン (4-O-methylpyridoxine、MPN) が含まれている[16]が、これはビタミンB6に拮抗してビタミンB6欠乏となりGABAの生合成を阻害し、まれに痙攣などを引き起こす。大人の場合かなりの数を摂取しなければ問題はないが、1日5 - 6粒程度でも中毒になることがあり、特に報告数の70%程度が5歳未満の小児である[17]。太平洋戦争前後に中毒報告が多く、大量に摂取したために死に至った例もある。
一方で喘息等の症状に対する鎮咳去痰作用など薬草としての効力もあり、前述の難破船に遺された銀杏も薬の原料として送られたものであると言われている。
数々の臨床試験において、イチョウのさまざまな有効性が報告されている[19]。
なお、これらの臨床試験は、医薬品規格を満たすイチョウ葉エキスを用いて行われており、市場で販売されているものが、同等の効果を持つとは限らない。
イチョウに対するアレルギー反応を引き起こすことがある。医薬品規格を満たさないものの場合、アレルギー物質であるギンコール酸をより多く摂取することとなり、アレルギー反応の可能性も大きくなると思われる。また、出血傾向も認められる[18][19][22]。まれな副作用としては、以下のようなものが報告されている。
イチョウ葉エキスには血液の抗凝固促進作用があり、アスピリンなど抗凝固作用を持つ薬との併用には注意を要する。インスリン分泌にも影響を及ぼすため、糖尿病患者が摂取する場合は医師と相談した方がよい。また、抗うつ剤や肝臓で代謝されやすい薬(CYP2C9、CYP1A2、CYP2D6、CYP3A4の基質となる医薬品(例: ジアゼパム、ワルファリン、トリアゾラム、ハロペリドール))も相互作用が生じる可能性がある[23][24]。原因は明らかでないものの、トラゾドンとイチョウ葉エキスを摂取した高齢のアルツハイマー症患者が、こん睡状態に陥った例も報告されている。利尿剤との併用により、高血圧を起こしたとの報告も1例ある[19][22]。
ウィキスピーシーズにイチョウに関する情報があります。 |
ウィキメディア・コモンズには、イチョウに関連するメディアがあります。 |
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リンク元 | 「ginkgo」「gingko」「Gingko biloba」「銀杏」 |
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