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カメ目 | |||||||||||||||||||||
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生息年代: 三畳紀後期–完新世, 215–0 Ma
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ドイツの生物学者エルンスト・ヘッケルが著した『自然の芸術的形態(Kunstformen der Natur)』(1904年刊)の中の1図
数字は画像ページのものに対応 |
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地質時代 | |||||||||||||||||||||
約2億1,000万年前(中生代三畳紀後期) - 新生代第四紀完新世(現世) | |||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Testudines Linnaeus, 1758 | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
カメ目 | |||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||
Testudines | |||||||||||||||||||||
亜目,属 | |||||||||||||||||||||
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カメ(亀、ラテン語名:Testudo、英語名:Turtle, etc.)[要検証 – ノート]は、爬虫綱-(双弓類[1])- カメ目(亀目、学名:Testudines、英語名:Testudines)に分類される爬虫類の総称。絶滅した初期グループおよび、現存する曲頸亜目・潜頸亜目の2亜目で構成される。
現生と化石の別無く、すべての種が胴体を甲羅としている点が特徴となっている。
カメ目は、多様な爬虫類グループの中でも比較的早期の約2億1000万年前(中生代三畳紀後期)に出現し、甲羅を本格的に発達させたことで特徴づけられる一群で、現代まで継続して繁栄している。ヒトの出現、乱獲によって絶滅した種、あるいは危惧される種があるが、それでも、グループ全体としては水・陸の両域で多様性を維持している。
文化的側面で言えば、亀は、堅い守りの象徴である一方で鈍重を揶揄(やゆ)する語として使われる。また、歩みの遅さではなく着実さを肯定的に捉える場合には、実直さや勤勉さなどを褒めるための比喩となる。古来、中国やインドでは神獣として扱われ、中国文化の影響下にあった地域では吉兆とされる。
基本的な構造は、四肢動物の基本から大きく逸脱するものではない。ただし、その胴部がはっきりした甲羅を構成する点が最大の特徴となっている。これは、内部構造では脊椎骨、肩胛骨、肋骨、胸骨などが互いに密着して箱のような構造をなしている。また外側ではブロック状に並んだ板によって外見的な甲羅が形成されるが、これは二次的に退化したものもある。甲羅は腹面、背面、側面で閉鎖されており、前側の窓から頭部と前足、後ろ側の窓から後ろ足と尾が出る形になっている。このように四肢帯が肋骨に囲まれているのは脊椎動物ではこの類以外になく、現生は虫類中でもっとも特殊化した形態である[2]。
本目の構成種は甲羅に頸部や尾を収納する種が多いため、頭胴長(体長)や全長を測ることが難しい[3]。そのため背面の甲羅(背甲)の直線距離(背甲長、単に甲長とも)で大きさを表す[3]。現生の最大種はオサガメで最大甲長183センチメートル以上[4]。最小種はシモフリヒラセリクガメで最大甲長9.6センチメートル[5]。
大型種としては、コガシラスッポン属(インドコガシラスッポンは甲長140cm)、アルダブラゾウガメ(甲長120cmで体重300kg)、現生最大のウミガメであるオサガメ(甲長約200cm、重さ900kg以上)などを挙げることができる。
過去の絶滅種には全長4mに及ぶウミガメであるアーケロン(Archelon spp.。最大甲長1.9m。中生代白亜紀、米国)や、最大甲長でそれを上回る淡水棲のヨコクビガメ類であるスチュペンデミス・ゲオグラフィクス(Stupendemys geographicus。全長約4m、最大甲長約2.35m、最小甲長約1.8m。新生代中新世トートニアン、ベネズエラ)などの大型種が存在した。有史以前にはリクガメ属[要検証 – ノート]の仲間やメイオラニアなど、2.5mを超える種が世界中の比較的広い範囲に分布しており、南北アメリカやオーストラリア、アフリカなどに棲息していたことが知られている。
オスとメスの大きさは同じか、多くの種ではメスのほうが大型化する[要検証 – ノート]。極端な例としてはカンムリガメが挙げられ、17.5cmにとどまるオスの最大甲長に対し、メスでは61cmに達する。主な二次性徴として、オスは陰茎を収納する関係から尾が太く長く、交尾の際メスに乗りやすいよう腹甲が凹んでいる種が多い。
多くの種は頸椎を垂直または水平方向に曲げることで頭部を甲羅に収納できるが、頭部を甲羅に収納することができない種もいる[6]。 原始的カメであるプロガノケリス類をはじめとして最初期に棲息していたカメ類は、頭部を収納できず、棘(とげ)で武装するという違う方向性での進化を見せていた。しかしその後のカメ類の進化は頭部と四肢を甲羅に中に納める方向に向かった。
ここで、収納を実現するために曲頸類のカメがとった方法は、上下の甲羅の間に頸を横向きにして折り畳み、挟み込むように納める「曲頸(きょく-けい)」である。しかし、曲頸では、収納に成功してはいても頭部と頸部の半分が露出しており、完全に保護できているわけではない。
一方、遅れて出現した潜頸類のカメがとった方法は、頸を垂直方向にS字形に湾曲させて文字どおり中に押し込めるように収納する「潜頸(せん-けい)」である。世界中の棲息地で曲頸類は潜頸類に取って代わられていった。
海棲に進化したものは、海に適応するにしたがって頭部を収納する必要がなくなり、退化的進化を遂げたものである。進化については、「#進化」も参照。
オオアタマガメは潜頸類であるが、巨大な頭部を持つため、それを甲羅に納められない。また絶滅種であるメイオラニアも頭部を甲羅に納められなかった。
水棲カメの眼は横側についているものも多いが、陸上で暮らすカメの多くは、対象を見下ろせるように眼が前方についている[要検証 – ノート]。カミツキガメやスッポンのような水棲カメの一部では、頭の上部付近についている。これらの種は、浅い水の中に眼と鼻孔を除く体全体を潜めて天敵から身を隠すことができる。ウミガメは、眼の近くに塩分を含む涙を作る涙腺を具えていて、飲んだ海水から得た体内の過剰の塩分を排出することができる。カメの網膜には、通常ほかの生物に見られるよりも多くの桿体細胞があるため、非常に夜目が利くと考えられている。また、近紫外線(UV A)から赤にわたる範囲に感度がある錐体を持っている。
草食性のリクガメの一部は、素早く動く餌を追跡して狩るための俊敏さが無いが、肉食性のカメは、頭部を素早く振ることができる。現生種では歯がなく、顎は角質の鞘(嘴)で覆われる[4][7]。この硬い嘴(くちばし)を具えた顎を用いて餌を切断したり咀嚼(そしゃく)したりする。餌を呑み込むためにカメは舌を用いるが、トカゲやヘビなどの他の多くの爬虫類に見られるように舌を突き出してペロリと食物を捉えることなどはできない。植物食の種では硬い植物を噛みきれるように嘴に鋸状の突起がある種や[4]、動物食の種では獲物を切断できるように嘴が薄く刃物状になった種もいる[7]。また嘴が幅広く、硬い食物を噛み砕くことができる分類群もいる[4][7]。
カメの形態上の最大の特徴は、甲羅を持つことである[7]。甲羅は脊椎や肋骨と一体の甲板(骨甲板)と、鱗からなる甲板(角質甲板)の2つの甲板で構成される[4][7][8]。腹甲の一部は鎖骨や肋骨が変形したとされる[4]。骨甲板と角質甲板の継ぎ目がずれており、強度をあげている。
カメの甲羅(骨甲板)は肋骨や背骨のみが変形してできたとする説と、肋骨や背骨が「皮骨」と融合してできたという説とがあったが、2013年、理化学研究所は、カメの胚の発生プロセスの組織学的な解析と三畳紀の化石の調査により、カメの骨甲板は肋骨だけが拡張・変形して進化してきたことを立証したと発表した。ワニやアルマジロなど他の脊椎動物の装甲は、真皮層で形成された皮骨という組織からなるが、カメの背甲の板状の骨は肋骨が作られたのち骨膜が拡張し、その骨膜内で形作られるもので、その形成は真皮より下の結合組織内で起きる[9]というものである。
角質甲板は以下のように多くのパーツから構成されている[4][7]。分類群によってこれらの有無や数が決まっているが、発生時の環境や外傷、疾病などにより奇形を生じることもある[7]。
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現生種では化石種と比較して甲板が薄く軽量化し[4]、甲板数も少ない傾向がある[7]。例外もあるが陸棲傾向の強い種では甲板が分厚く背甲がドーム状に盛り上がり、水棲傾向の強い種では水の抵抗を減らすため甲板が薄く背甲が扁平になる傾向がある[4][7]。一方で陸棲種ではパンケーキガメのように非常に甲羅が扁平で、素早く隙間にもぐりこむ種もいる[4][7]。水棲種ではフロリダアカハラガメやマレーハコガメの亜種などのようにドーム状に盛りあがる背甲を持つ種もいて、これは同所的に分布するワニなどの捕食者に対する防衛手段(甲羅が分厚くなることで飲みこみにくくなる)と考えられている[4][7]。陸棲種では腹甲が大型(背甲よりも長いことが多い)になり、水棲種では腹甲が小型になる傾向がある[7]。スッポン上科やオサガメは軽量化のため角質甲板が無く骨甲板も退化しているが[4][7]、これは浮力により体重を支えることができ表面を甲板ではなく皮膚で被うことで水の抵抗を減らす効果があると考えられている[8]。例外も存在し、陸棲でありながら扁平な背甲を具え素早く動き岩の隙間等に潜り込むパンケーキガメや、水棲傾向が強いがドーム状の背甲を持つマレーハコガメの亜種などがいる。 複数の科において腹甲に蝶番状の機構がある分類群が存在し、これにより腹甲を折り曲げて可動することができる[4][7]。蝶番のある多くの分類群で1か所、ドロガメ属のみ2か所、セオレガメ属のみ背甲に蝶番がある[7]。蝶番による腹甲の可動する利点としては背甲と腹甲の隙間を減らすことによる外敵や乾燥からの防御、逆に背甲と腹甲の隙間を増やすことで大型の卵を産むことができる(幼体や栄養分の増加により死亡率を減らせる)などの効果があると考えられている[4][7]。
なお、甲羅を持つがゆえに他の生物には見られない特徴が見られる。本来、肩帯は、肋骨が存在している場合は胸郭の肋骨より外側に付くのが普通である。しかし、カメでは発生時に肋骨が外側に広がり肩帯を取り込む[6]ため、四足動物では本目のみ肋骨(甲羅)の内側に肩帯がある[4][3][6]。また、肘関節は他の爬虫類とは逆に外側に曲がるようにできている。腰帯は他の四肢動物と同じく仙椎を介して体幹に繋がっているが、仙椎直前の胴胸椎肋骨と癒合した肋骨板が仙椎と癒合した上尾骨板とともに後方に伸長して甲羅後縁を形成するため、結果として甲羅の内側に位置する。また、かつて胴体を動かしていたと思われる筋肉は、甲羅により胴体を曲げたりしなくなったため退化したように見えるが、肺呼吸をするうえで鞴(ふいご)のように働き、呼吸運動に必要な力を供給する隔膜として転用されている。ただし、隔膜は人間の横隔膜と違い、縦に付いている。カメは主に肺呼吸を行うが、肺は大型であるものの胴体が甲羅で覆われているため、胸筋や腹筋を使って肺を収縮・膨張させて呼吸することはできない[7]。そのため頭部や四肢を甲羅に入れることで肺を収縮させ、肺の中の空気を吐き出し、逆に頭部や四肢を甲羅から出すことで肺をふくらませ空気を吸いこむ[4][7]。水棲種では鼻や口、喉の粘膜、総排泄口にある粘液嚢、皮膚を使い、副次的ではあるが皮膚呼吸によるガス交換をおこなう種もいる[7]。
前述のように、甲羅の外側の層は皮膚の一部からできていて、甲板は一枚一枚が鱗に相当する。甲羅以外の皮膚の残りの部分は、他の爬虫類のようなそれよりも小さい鱗から成る皮膚で構成される。
陸棲種では皮膚が大型の鱗で覆われ[3]、乾燥から身を守っている。水棲種では皮膚に大型の鱗がある種は少ない(陸上でも水中にも生息する種はこのかぎりではない)が、これにより皮膚呼吸が可能になり水中での活動時間を長くしている。
水棲カメはヘビのように全部を一度に脱皮することはせず、小さい部分ごとに行う。水中にいるときは、カメが木や石などに体をこすりつけて、皮の薄いシート(薄い樹脂フィルムのかけらのように見える)を剥がす様子が観察される。リクガメも脱皮を行うが、死んだ皮膚は山状に積層することがあり、それが甲羅の外側の部分を保護するのに役立つ。
一年でおよそどれだけの鱗甲ができるのかを知っていればカメの甲羅の積層によってできるリング模様を数えることで、およそのカメの年齢を見積もることができる[10]。ただし、カメの成長速度は一定ではない上に、鱗甲の一部はときどき剥落するので、この方法はあまり正確ではない。
リクガメは、短くて丈夫な足を持っている。リクガメは古来より歩みが遅いものとして認識されているが(#「動きの遅いもの」としての亀参照)、それは重くて邪魔になる甲羅があるため(甲羅を軽量化し素早く隙間にもぐりこむパンケーキガメといった例外もある)と、足が哺乳類のように体の下側にまっすぐ伸びているわけではなく、トカゲのように足が曲がってついているため、歩行運動の効率があまりよくないからである。
陸棲種では指趾が退化し[4]、鉤爪が発達する。水棲種は逆に指趾が長く、その間に水かきが発達する[4][7]。スッポンモドキやウミガメ上科では指趾の境目が不明瞭で、四肢はひれやオール状になる[4]。
ウミガメは前肢を上下運動させて推進力を得て、あたかも水中をはばたいて飛ぶように泳ぐ。後肢は推進には使われず、舵の役割を果たしている[4]。孵化(ふか)したての幼カメが巣から海まで移動するとき以外の場合は淡水棲カメと比較するとウミガメは地上での動作がとても制限されている。メスのウミガメは産卵のために再上陸しなければならないが、そのときはひれ状の四肢を用いて苦労して体を前に引きずって前進する。
水陸両棲のカメは通常、リクガメによく似た四肢を具えているが、多くの種がアヒルのように指趾の間に水かきをもつ。水陸両棲のカメは四肢をすべて使って犬掻き(いぬ-かき)に近い方法で泳ぐ。右側の2本の足と左側の2本の足を交互に前後させる。ワニガメのように、湖沼や河川の底をただ歩くことを好む種も存在する。ヌマガメ科の一部では、オスのカメは、メスに比べて特に長い鉤爪を持っている傾向がある。これは、交尾をする際にメスをつかまえておくための特徴であると考えられている。スッポンモドキのように、鉤爪が比較的小さくなり、指と指の間がつながった完全な水かきを持つカメもいる。これらのカメは前述のウミガメと同じ泳ぎ方をする。
卵はウミガメ科、カミツキガメ科、スッポン科では球形、ドロガメ科やヌマガメ科では楕円形で、他科では種によって異なる[4]。主にウミガメ科、カミツキガメ科、ヨコクビガメ科は皮革状の柔らかい殻、主にドロガメ科、スッポン科、ヘビクビガメ科では鶏卵状の硬い殻で被われ、他科では種によって異なる[4]。
淡水域、海洋、砂漠、草原、森林などの様々な環境に生息する[6]。緯度の高い地域に生息する種では氷の張った水面下での活動が観察されている種もいる。樹上棲種はいないが、オオアタマガメは四肢や尾を使い多少ながら木に登ることもある[6]。陸棲種のみで構成されるリクガメ科から、産卵を除いて上陸しない完全水生種(海棲種)のみで構成されるウミガメ上科もいる[7]。多くの種類が河川、湖沼、池等の淡水域に生息する[要検証 – ノート]。水からあまり離れずに生活するが、リクガメ科は終生陸上で生活する。水棲種も多くは肺呼吸をしないと生きていけず、水面に顔を出して息継ぎを行う。しかし、冬眠中の個体やハヤセガメのように総排出腔でガス交換を行うことにより空気呼吸を行わず、呼吸のために水面に上がらない種もいる。
食性は種によって異なり[6]、魚類、両生類、爬虫類、哺乳類、昆虫、甲殻類、植物の葉、果実、キノコなどを食べる種が知られている。一部の食物を専食する種もいる。水棲種では口を開け舌弓を動かし喉を広げることで口内の水圧を低下させ、水ごと獲物を吸い込み捕える事が多い[4][7]。
繁殖形態は卵生。主に陸上に産卵するが[4]、浅い水中に産卵(発生は水没していない状態で進む)する種もいる[7][11]。海を広範囲にわたって回遊するウミガメ類も産卵時は砂浜に上陸する。エミスムツアシガメは産卵巣の上に木の枝や落ち葉を塚状に積み上げ、母親が卵を保護する[4]。
記録 | 種名 |
不確実 | |
255年[4][8] | アルダブラゾウガメ(アドワイチャ) |
189-193年[4][8] | ホウシャガメ(トゥイ・マリリア) |
175年[4][8] | サンタクルスゾウガメ(ハリエット) |
確実 | |
152年[4][8] | アルダブラゾウガメ |
149年[8] | ギリシャリクガメ |
138年[8] | カロリナハコガメ |
120年[8] | ヨーロッパヌマガメ |
カメ類は細胞の代謝のサイクルが遅く[要検証 – ノート]、動物の中でも長寿の代表格とされる。
確実な長寿記録として1766年にセーシェルからモーリシャスに持ち込まれ、1918年に死亡したアルダブラゾウガメ(マリオンのゾウガメ)の152年の飼育記録がある[4][8]。他種ではギリシャリクガメ(ティモシー)の1855-2004年にかけて149年(1842年生まれの162歳だったとされるが根拠は不明)、カロリナハコガメの138年、ヨーロッパヌマガメの120年の記録がある[8]。 不確実な記録としては1835年にダーウィンに採集され2006年に死亡したサンタクルスゾウガメ(ハリエット)は175年の飼育記録があるが、ハリエットはダーウィンが上陸しなかった島に分布するサンタクルスゾウガメであることが判明したためダーウィンが採集した個体ではないとする説もある[8]。1750年生まれとされアリポーア動物園で2006年に死亡したアルダブラゾウガメ(アドワイチャ)の255年の記録があるが、飼育していたとされるロバート・クライブが最後にインドにいた1767年からアリポーア動物園が開園する1875年までの記録がないこと、1875年にセーシェルから持ち込まれた個体とする報道もあり不確実とされる[8]。1773年か1777年にジェームズ・クックがトンガの女王に送り1966年に死亡したホウシャガメ(トゥイ・マリリア)の189-193年の記録があるが、ジェームズ・クックがホウシャガメの分布するマダガスカルに寄港歴がないこと、ジェームズ・クックおよびトンガの双方にもホウシャガメの譲渡に関して記録がないことから不確実な記録とされる[4][8]。
カメ目の分類には、紆余曲折の歴史がある。従来、四肢動物の大まかな分類は、側頭窓(temporal fenestra)の形態によって行われていた[12]。20世紀初頭、オズボーンによって提案された当時の分類では、側頭窓を一つだけもつかあるいは持たないものが単弓類とされ、カメはここに分類された。その後、無弓類、広弓類などが提案され、カメはパレイアサウルス類などとともに無弓亜綱とされた[7][6][13]。しかし近年は形態や発生学の研究から双弓亜綱に含まれるとする説が有力で[7]、さらに分子系統学的解析から主竜類もしくは主竜形類に含まれると推定されている[6]。
以下の表で記号「†」は絶滅を意味する。
現生種は分類学上2つのグループ(亜目)のどちらかに所属する。これらは、頸部(首)を甲羅に納める方法によって分類される。また、その単系統性については議論があるものの[要検証 – ノート]三畳紀に生息していた初期の絶滅群をプロガノケリス亜目としてまとめることもある。曲頸亜目のカメは南半球に分布し[要検証 – ノート]、頸(くび)を水平に折り曲げて甲羅に納める。これに対して潜頸亜目のカメは、頸を垂直にS字形に縮めるようにして納める。また頭部では、顎を動かす筋肉である下顎内転筋が向きを変える位置も両者で異なっている。腰骨と甲羅の接続部も異なる。潜頸亜目は両者が靭帯で結合しているのに対し、曲頸亜目では双方が癒合している。
現生種は約300種とされる[7]。
2013年理化学研究所らの国際共同研究グループによる遺伝子解読の結果、カメの祖先は約2億5000万年前の生物大量絶滅が発生した時期(P-T境界)前後にワニ、トリ、恐竜等のグループと分かれ独自の進化をした事が明かとなった[15]。
カメ類は側頭窓を持たない。このため、鳥やワニなどよりも古く、ペルム紀に分布していた無弓類から分岐したと考えられ、祖先となった可能性のある生物として、カプトリヌス、パレイアサウルス類 (Pareiasauridae) などが挙げられていた[16][17]。
それに対し、発生学の面からは側頭窓が二次的に閉じた双弓類ではないかという説が出されていた[6]。また、脊柱の可動性など全身の骨格の形態および石灰質の卵殻を持つことなどから、カメ類は主竜類に属するのではないかという見解が示された[18][19] [20]。さらに近年の分子系統学的解析の結果も、カメが双弓類それもワニや鳥など主竜類に近縁な生物であるとの見解を支持した[6][21]。この説に従えば、カメは一度は持った側頭窓を後に再び失ったと考えられる。一方、トカゲ・ヘビなどの有鱗目は、カメよりも古く分岐したとされる[12]。
カメとその他の爬虫類の中間の形態を持つ化石資料や現生生物は発見されていなかったため、カメ目の進化は極めて短期間に生じたと考えられていた[22] [23]。
中国南西部の貴州省で、これまでに発見された中では最も古いカメの化石が中生代三畳紀後期、約2億2,000万年前の地層から発見された[6][24][25]。このカメは、腹側に甲羅を発達させていたが、背側は不完全であり[6]、オドントケリス・セミテスタケア(Odontochelys semitestacea、「甲羅が半分で歯のあるカメ」の意)と名付けられた。また、海生生物の化石とともに発見されたため、海生であったとされる[6]。以上の事から、初期のカメの進化の舞台が主に水中であり、下方からの捕食者の襲撃を防ぐために甲羅を発達させたとのではないかと記載者は考えている。この化石が甲羅の進化を解き明かす鍵になるかも知れないとも期待されるが、2012年現在、本種と現生のカメとの系統関係は明確になっていない。
この生物より約1,000万年後に生息していたプロガノケリスは、口蓋部に歯が残っていた点、頭部や四肢を甲内に収納できず、むしろ頭から尾の先までの全身を数多くの棘(とげ)で武装していた点が現生のカメと異なるものの、現生のカメ類に近い甲羅や、嘴(くちばし)を持ち、側頭窓を失うという特徴をすでに具えていた[6]。プロガノケリスなど初期の属は、その他のカメ目の二亜目と姉妹グループの関係にあると考えられている[26]。
中生代の三畳紀末(約2億1,200万年前)の大量絶滅では、爬虫類や単弓類も大型動物を中心に多くの系統が絶え、当時はまだ比較的小型であった恐竜がそれ以降、急速に発展していく。カメが進化の系統上に現れるのもこの時期からである。既知で最古のカメであるオドントケリスは水生、次いで現れたプロガノケリスなどはその骨格から、陸生であったと考えられている[6]。プロガノケリス類の化石は、ドイツ、タイ、南アフリカで多数発見されており[6]、少なくともジュラ紀初期まで分布していたことが分かっている[27]。 プロガノケリス・クェンステドティ(Proganochelys quenstedti)が発見された地層からは、プロテロケルシス・ロブスタ(Proterochersis robusta)が発見されている[6]。見つかっているのは甲羅と骨盤のみであるが、腰骨が甲羅に癒合しているという特徴があった[6]。これは曲頸類と共通する特徴である[6]。そのためこれを既知で最古のヘビクビガメ類とし、曲頚類は三畳紀後期には出現していたとする説もある[6][28][要検証 – ノート]。しかし、頭骨や頸椎などは発見されていないため、これが曲頸類なのか平行進化の結果なのかは判然としていない[29]。
カメはその原初から1億年の間に淡水域・陸上・海域に適応するそれぞれの系統に分岐した。現生カメ類の種の大部分を含む潜頸類が発展したのは、ジュラ紀である。最初の潜頸類とされるのは、カイェンタケリス・アプリクス(Kayentachelys aprix)で、ジュラ紀初期の地層である米国アリゾナ州のカイェンタ累層(Kayenta Formation)から出土した。この種は北アメリカ大陸最古のカメ類である[27]。
潜頸類は、ジュラ紀末には湖や川にいた曲頸類とほぼ完全に入れ替わった。また、この時期には、陸生の種も分岐したと考えられている。大規模な大陸移動の一環としてジュラ紀末にはゴンドワナ大陸が分裂したと考えられているが、このときに新しくできた海岸線によって化石種および現生種の陸棲カメの分布地域が分けられたと考える研究がある[30] 。
最初のナガクビガメ属の化石ケロディナ・アランリクシ(Chelodina alanrixi )は、オーストラリアのクイーンズランド州にある新生代第三紀始新世の地層から発見された。[31][要検証 – ノート]。
最初のウミガメは、アーケロンなどを含む潜頸亜目- ウミガメ上科- プロトステガ科(Protostegidae)である。プロトステガ科は、その形態的特徴から現生のオサガメに近い種であったと考えられている。その中でも最初の属であるサンタナケリス(Santanachelys)は、およそ1億1000万年前の白亜紀初期に現れたと考えられている。ウミガメに顕著な涙腺の肥大化という特徴は、既にこの時点で備わっていた。世界中でたくさんの化石資料が白亜紀以降の地層から見つかっている[27]。
世界の熱帯・温帯を中心に300種類ほどが分布する。一部の種は、冬眠して越冬する。また、ブランディングガメのように耐寒性を持ち、水面が凍りついた環境でも活動する種もある。海棲種は深海にまで分布を拡げる。オーストラリア大陸に現生するカメは、ウミガメとスッポンモドキ以外は曲頸亜目のカメのみである。
開発による生息地の破壊、水質汚染、食用やペット用などの乱獲などにより生息数が減少している種もいる[4]。
アフリカ大陸、オーストラリア大陸、北アメリカ大陸、南アメリカ大陸、ユーラシア大陸、インドネシア、スリランカ、セーシェル、日本、パプアニューギニア、フィリピン、マダガスカル[4]
インド洋、大西洋、太平洋、地中海[4]
外来種を含め、日本では以下の6科13種(うち2種は一部の亜種のみ)が見られる。
発見例の少ない外来種を除く。亜種分類には諸説があるものも含む。なお、ゼニガメは本来ニホンイシガメの幼体を指す俗称であるが、クサガメの幼体もゼニガメと呼ばれる。
古くから、甲羅は工芸品や占いに用いられ、肉は食用にされた。また、脂肪分は薬用、食用、美容、化粧用などの油として用いられた[8]。ウミガメ上科、アルダブラゾウガメ、ガラパゴスゾウガメ種群の脂肪、ナンベイヨコクビガメ属の卵などから採集された[8]。ガラパゴスゾウガメ種群やナンベイヨコクビガメ属の油は透明度が高く臭みも少ないことから、上質な油として欧米で取引された[8]。捕鯨船によるガラパゴスゾウガメ種群に対しての食用の乱獲は19世紀には個体数減少や、家畜の増加、灯油の普及に伴う捕鯨業者の衰退などにより減少したが、油用の乱獲は20世紀初期まで行われた[8]。
初期人類の研究では、出土するカメの骨が人類の活動が活発になるにつれて小さくなる(大型の個体群、種が食べつくされるため)ことが知られており、重要な指標となる[要出典]。
イスラム圏の中央アジアや南アジアでは水棲種は不浄なものとして食用として敬遠されることもあるが、卵は食用とされることもある[33]。一方でイスラム圏でもインドネシアでは魚と同様に扱い食用とする地域もある[33]。中華人民共和国では古くから食用とされたり薬用になると信じられ、例としてミスジハコガメは癌に効く万能薬になると信じられている[34]。中華人民共和国国外に移入した中国人もカメを食用とし、アフリカ大陸、南北アメリカ大陸、東南アジア、ニューギニアなどからもカメを輸入するネットワークを構築している[33][35]。中には国際的な流通が規制されたワシントン条約附属書I掲載種が、中華人民共和国内の市場で発見された例もある[35]。大型種を乱獲しつくしたため続けて小型種を乱獲する[33]、食用や薬用で生息数が減少した種がペット用の採集や希少価値が加わることで高価になりさらに乱獲されるという連鎖現象も起こっている(Asian turtle Crisis)[35]。 香港ではミスジハコガメ(Cuora trifasciata)などの腹甲が、茯苓(ぶくりょう)などの生薬とともに煮込まれて、亀苓膏(きれい-こう)、俗に「亀ゼリー」と呼ばれて、解毒・美容の効果がある食品として食べられていた。しかし、ミズジハコガメが絶滅の危機にあるため、近年は材料がクサガメなどに変えられている。弱い弾力があり、苦みと甘みがある。
オーストラリアではアボリジニが食用とし、壁画やアートのモチーフとしても用いられる[11][36]。スッポンモドキはオーストラリア国内では流通や輸出が禁止されているが、アボリジニによる自家採集は許可されている[36]。泥中で休眠するチリメンナガクビガメを人の手で泥中に埋めることで、生きた保存食としても利用された[11]。
欧米ではキスイガメが18世紀以降から大量に消費されるようになり大規模な養殖 (Turtle farming、養亀業) がおこなわれ、1880-1920年代にピークを迎えた[37]。生息数の減少と世界恐慌によりキスイガメが食用とされることは少なくなり大規模な養殖や食用の採集は行われなくなり、現在は郷土料理や家庭料理として扱われるようになった[37]。アミメガメの英名は味が鶏肉に似ていることが由来とされているが一部地域で食用とされていたとされ、食用とするのは一般的ではなく食用の養殖などが行われたこともない[38]。大航海時代にはアルダブラゾウガメやガラパゴスゾウガメ種群が食用とされ、囲心腔や膀胱に水分を溜めていることから飲水用にも利用された[8]。食物や水を与えなくても最長で2年は生存することもあり、保存食として用いられた[8]。南米では、インディオがカメを食する。
日本においても、ウミガメは貴重なタンパク源であった(特に卵は美味であるとされる)。小笠原諸島ではアオウミガメの刺身を含む各種の亀料理が発達していたが、ワシントン条約以後、捕獲が禁止されたため食用とされることはなくなった。味は鶏肉に似ている。
天然の亀は病原菌や寄生虫の宿主とされており、調理が不十分な状態での食用は危険である。生き血の飲用は特に危険であるため避けるべきである。粉末状に加工された漢方薬であっても肝炎を発症する可能性があるため、利用は避けたほうが良い。
タイマイの甲板は加工され、世界各地で工芸品の原料とされた(鼈甲)[39]。鼈甲は櫛や眼鏡のフレームなどに用いられ、日本では奈良時代から加工技術が存在する[39]。日本には1975年のワシントン条約発効後も鼈甲細工産業の保護という理由から、アメリカ合衆国による経済措置により1993年に鼈甲の輸入が禁止されるまで年あたり30トンの鼈甲が輸入されていた[39]。 ワシントン条約の附属書Iに掲載され、タイマイを含む全てのウミガメ(鼈甲製品、剥製)の国際商業取引は原則禁止されている。ただし、条約締結前あるいは付属書I掲載前に取得したものは適用除外され、また、飼育繁殖したものは附属書II掲載種と扱われるなど例外的に取引が許される場合がある[要検証 – ノート]。現在は人工的に作られた鼈甲で代替されている。
古代中国の殷時代後期(3,300-3,000年前)には銅製などの刃物で亀甲や獣骨などを刻んだ亀甲獣骨文字が使用され、これは世界最古の漢字とされる[40]。殷王朝においては祭事や戦争、農耕や天気予報などに至るまで、穴をあけた亀甲や獣骨に火をあてることで生じた割れ目によって吉兆が占われた[40]。「卜」「兆」などの文字はこの際に生じた割れ目の形状に由来すると考えられている[40]。亀甲獣骨文字を刻んだ甲羅が今日まで残されている。日本ではこの亀甲による占いを「太占」と呼ぶ。
アメリカ合衆国では1960-1970年代にかけてアカミミガメの亜種ミシシッピアカミミガメを主とした養殖個体が大量に流通し、不衛生な環境で飼育されたことも多く動物愛護上の問題とされたりサルモネラ菌による感染症の原因(実際は食品や他の動物が原因の感染も含まれると考えられている)とみなされた[40]。そのためアメリカ食品医薬品局により1975年以降は4インチ(約10センチメートル)未満のカメの輸入や流通が規制された(教育用、実験用であれば流通可能な場合もある)[40]。
日本では「ゼニガメ」の流通名で販売されるクサガメの幼体や「ミドリガメ」の流通名で販売されるミシシッピアカミミガメなどが特に多く流通している[要検証 – ノート]。それ以外にも多くの種類が流通しており、近年では日本に分布しないリクガメも飼育される。しかし、インドホシガメのように、生息地からの輸出が禁止されているにもかかわらず密輸され、流通する種もある。また、寿命が長く成長すると大型化する種類もあることから、不法な放流による環境への被害は社会問題となっている。
カメ類はペットとして広く愛好されているが、実際の飼育が必ずしも簡単とはいえない。非常に我慢強いことがペットとしての適性にかなっていると誤解されている面もある。 さらに適切な飼育環境下では長寿なこともあり、長期飼育を視野に入れる必要がある[3]。 動物行動学者コンラート・ローレンツはヨーロッパでペットとしてよく飼育されたギリシャリクガメについて、たいていの場合、死ぬのに時間がかかっているだけと酷評し、良好な条件で飼育することの困難さを指摘している[41]。
カメは地域や民族によっては信仰の対象とされる。中国文明影響下の東アジア文化圏では、霊獣四神の一つとして玄武があり、北方を守護するとされた。脚の長い亀に蛇が巻き付いた形で描かれることが多いが、尾が蛇となっている場合もある。先述のように古代中国ではカメの甲羅を用いて神託の儀式を行っていた。『史記』中にも神聖な亀について一書がある。
バラモン教による古代インドの人々の宇宙観では、複数で大地からなる我々の世界は3頭の巨象に支えられ、その巨象たちは1頭の大亀に支えられている。そしてさらには、その大亀は1匹の未曾有(みぞう)の体躯を持つ大蛇の上に乗っている [要出典]。ヒンドゥー教の時代、ヴィシュヌ信仰が盛んになると先の大亀はその化身であるところの大亀クールマであるとされた。世界(その一つ)であるマンダラ山が大蛇ヴァースキによって海底に沈められようとしたときに、大神ヴィシュヌが大亀の姿となって山を背に乗せ、それによって世界は保たれることになったという。また、クールマより古い亀の王アクーパーラも同様、マンダラ山を支える偉大な大亀で、本質的に同一である。
ギリシャ神話では変身譚の一つとしてケローネー(英語版)の物語がある。ケローネーはニュンペーの一人で、ゼウスとヘーラーとの結婚式を馬鹿にして出席しなかったことから神々の怒りを買い、ヘルメースによって亀の姿に変えられる。「ケローネー」(Chelone)はギリシャ語で「亀」を意味する言葉である。
フランス南部の町タラスコンには、亀に似た怪物タラスクの伝説が伝わっている。この怪物は硬い甲羅に鋭い背鰭とヤマネコの上半身、6本の肢とドラゴンの体を具えている。
日本では亀の登場する伝説として『浦島太郎』の物語がある。海辺で子供にいじめられていた海亀を助けた太郎は、この亀によって海底にある竜宮城へ連れて行かれそこで乙姫からもてなしを受ける。しばらくたって浦島が地上へ帰ろうとすると、乙姫は「決して開けてはならない」と注意しつつ土産として玉手箱を渡す。浦島が地上に戻ると、彼のことを知っている人が誰も見つからない。そこで浦島が玉手箱を開けると、そこから出てきた煙を浴びて、浦島は老人になってしまう。一般的にはこのような筋として知られているが、典拠によって様々なバリエーションがある(浦島太郎を参照)。
別伝であるが、乙姫が病気になり、竜宮の王が薬となる猿の肝を手に入れる必要が生じた、という話がある。その際、猿を呼び寄せるために、陸にも出られるからとカメが使いをする。カメは猿をだまして海に連れて行くが、途中で理由を漏らし、猿が「肝は枝に干してある」というのを信じて逃がしてしまう。カメは罰として甲羅を割られたと、これは甲羅の形の由来譚である。
日本では「鶴は千年 亀は万年」と言われ、鶴とともに亀は長寿の象徴、夫婦円満の象徴とされる。夫婦円満の象徴とされるのは、先述の『浦島太郎』伝説の原典の一つにおいて、浦島太郎が老人になったのちも乙姫(亀姫)が太郎を慕い続けて添い遂げ、やがて太郎は鶴に、乙姫は亀に化身したというところから来ている[要出典]。「亀姫」など名前としても使われる。
浮世絵師・歌川広重の『名所江戸百景 深川 萬年橋』(右方の画像を参照)には、手桶(て-おけ)の取っ手に吊るされたニホンイシガメであろう1匹の亀が描かれているが、これは画題「萬年橋」の「萬年(万年)」を「鶴は千年 亀は萬年」にかけたもの。近景の亀も、手桶の取っ手と窓枠が形作る額のような四角画面に納まった遠景の富士の山も、そして2艘(そう)の帆掛け舟も、みな縁起物である。
緑藻類の付着したカメのことのことを蓑亀とよぶ。背中に蓑を羽織ったように見えることに由来し、日本では他に「緑毛亀」「緑藻亀」などと呼ばれる。中国や日本では長寿を象徴する縁起のよいものとして珍重され、古くからさまざまな文学作品や芸術作品に記述が見られる。
地中海文明および西欧文明においては『イソップ寓話』中の一話「ウサギとカメ」が有名である。ここでの亀は鈍重で一見無能と思われながら、歩みは遅くとも着実に真っ直ぐ進む、いわゆる「勤勉さ」の象徴として描かれている。
古代ギリシアの無限に関する哲学的パラドックスとして有名な「アキレスと亀のパラドックス」では、俊足で知られる英雄アキレスに対して、歩みの遅いものの象徴として亀が用いられている。「先行する亀にアキレスが永遠に追いつけない」という常識的に受け入れがたい結論を導くパラドックスであり、アキレスに比べ亀が遅いものであるとの共通認識が無ければそもそもパラドックスとして成り立たない。
変速機構においてHi-Loの意味でウサギとカメの絵が描かれる例は多く存在する。例えば建設機械の変速機構操作にはJIS規格としてウサギとカメの絵が描かれている[42]ほか、ミシンの速度調節としてもウサギとカメが用いられている。
現代中国においては亀は侮蔑表現の一つとされる。中国語の最大の侮蔑語に「王八蛋(ワンパータン)」というものがあるが王八が亀を意味し中国人が守るべき八徳(仁・義・礼・智・信・忠・孝・悌)を忘れるという意味の「忘八(ワンパー)」と発音が似ているため、「王八蛋」で(八徳を忘れてしまうような)愚か者、恥知らずの意味として用いられる。
ラテン語では「カメ」を testūdō (テストゥードー)と言う[45]。これは陶製の容器testūや、煉瓦や土製の容器testaに由来する[45]。testūdōの複数形 testūdinēs (テストゥーディネース)が生物群としての「カメ類」の呼称、そして、和名の「カメ目」にあたる学名 Testudines ともなっている。
これとは別に、古典ギリシア語χελώνηに由来するchelysもカメを意味する[46]。この語は(亀の甲で作った)竪琴も指すためChelysはこと座を意味する[46]。
古代中国文明影響下の東アジアにおいて、亀の甲羅は、儀式に則り火に炙ったときの割れ方で神意を占うものであった[47]。
漢字の「亀」は古代中国の亀甲獣骨文字(甲骨文字)に起源し、元は亀の体形を真上から描いた象形文字であった[48]。現在の文字と直結する造形は秦代の大篆(だい-てん)に見ることができるが、ここでの亀は側面から描かれ、角度を縦に変えられている。詳しくはウィクショナリーの「龜」、および、その一節「字源」を参照。中国の繁体字(新字形)は現代のものでも、なお原形に近い(「他の言語」の「中文」、および、右の画像を参照)。頭と胴体、四肢と尾が揃っており、背中に甲羅を背負っている。地域などによって字形にかなり差異がある(繁体字#対照例示参照)。
現代中国語では陸棲、淡水棲のものを「乌龟」(wūguī、ただしクサガメの別名としても使われる)[49]、海棲のものを「海龟」(hǎiguī)という。陸生のもののうちスッポンについては「鳖(鼈)」(biē)または「甲鱼」(jiǎyú)[49]などという。
英語圏ではウミガメ上科はturtle、リクガメ科はtortoiseと呼称され、淡水棲種を指す1語はなくfreshwater turtleと呼称される[8][38]。一方でカメ目全体の総称としてはアメリカ合衆国ではturtles、イギリスではturtle & tortoiseを用いることが多い[38]。tortoiseはラテン語torquēre(直説法現在一人称単数形torqueō、「ねじる」「曲げる」[50])に由来する語根「tort-」から、足のねじくれた動物という意味である[51]。よってtorsion(「ねじれ」)やtorture、torment(ともに「捻じ曲げる」、「拷問にかける」)と同系[51]。
アメリカ合衆国では陸棲種をterrestrial turtleと呼称することもあり、特にリクガメ科を除く陸棲種を指して用いられることもある[38]。キスイガメの種小名terapinおよび英名はアルゴンキン語族の「食用ガメ」を指す語句に由来する[38]。アメリカ合衆国ではキスイガメのみをterrapinと呼称するのが一般的で、クーターガメ属をcooter、アカミミガメ属をsliderなどのように特定の分類群を指す単語を用いることが多い[6]。
イギリスではturtleはウミガメ上科のみを指すという動きが強く、統一がとれていないものの淡水棲種をterrapinと呼称することもある[38]。ただし、例えば "Fly River turtle" のように、北米やオーストラリアで広く知られている名称があれば、例外としてそれを用いる。
オーストラリアでは水棲種はturtle、リクガメ科はtortoiseと呼称される[38]。オーストラリアにはリクガメ科などの陸棲種がいないため淡水性種もtortoiseと呼称する動きも過去にあったが、一般的ではない[38]。
混乱を避けるためにカメ目すべてを表せる単語として chelonian を用いることが、英語圏の獣医師や科学者、自然保護論者を中心に支持されている[要出典]。chelonian は、古代ギリシア語で "tortoise" を表す χελώνη (khelōnē、ケローネー。現代ギリシャ語の χελώνα)から来ている。
ウィクショナリーにen:turtleの項目があります。 |
ドイツ語ではカメのことをSchildkröteと呼ぶ。 ドイツ語では複数の単語をつないで一単語を形成することが多いが、Schildは英語のshieldに相当する単語で、甲羅を意味する。一方、Krötenはヒキガエルの意味がある。
タイ語ではเต่า(tao、タウ)といい、タイ文字の「ต」の名称「ต เต่า」(to tao、トータウ、意味は「亀のトー」)となっている。
日本語、その他言語のカメ(亀、turtleなど)の名を冠する、または含む生物を挙げた。普通、カメの姿またはその一部分に似ていることに由来する。スッポン(鼈甲など)を由来とするものは省いた。
原則五十音順となっている。
和名で挙げたものを除く。
ギリシャリクガメ
Testudo graeca
(リクガメ科)
スッポンモドキ
Carettochelys insculpta
(スッポンモドキ科)
アオウミガメ
Chelonia mydas
(ウミガメ科)
マタマタ
Chelus fimbriatus
(ヘビクビガメ科)
カミツキガメ
Chelydrta serpentina
(カミツキガメ科)
オサガメ
Dermochelys coriacea(オサガメ科)
ヨーロッパヌマガメ
Emys orbicularis
(ヌマガメ科)
スペングラーヤマガメ
Geoemyda spengleri
(イシガメ科)
ヌマヨコクビガメ
Pelomedusa subrufa
(ヨコクビガメ科)
オオアタマガメ
Platysternon megalocephalum
(オオアタマガメ科)
オドントケリス
Odontochelys semitestacea
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value (help). Cite uses deprecated parameters (help)ウィキメディア・コモンズには、カメに関連するカテゴリがあります。 |
ウィキスピーシーズにカメに関する情報があります。 |
Turtles Temporal range: PreЄ
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Green sea turtle (Chelonia mydas) | |
Scientific classification | |
Kingdom: | Animalia |
Phylum: | Chordata |
Clade: | Testudinata |
Order: | Testudines Batsch, 1788 [2] |
Subgroups[1] | |
Cryptodira |
|
Diversity | |
14 extant families with ca. 300 species | |
blue: sea turtles, black: land turtles |
Turtles are reptiles of the order Testudines (or Chelonii[3]) characterised by a special bony or cartilaginous shell developed from their ribs and acting as a shield.[4] "Turtle" may refer to the order as a whole (American English) or to fresh-water and sea-dwelling testudines (British English).[5]
The order Testudines includes both extant (living) and extinct species. The earliest known members of this group date from 157 million years ago,[1] making turtles one of the oldest reptile groups and a more ancient group than snakes or crocodilians. Of the 327 known species alive today, some are highly endangered.[6][7]
Turtles are ectotherms—their internal temperature varies according to the ambient environment, commonly called cold-blooded. However, because of their high metabolic rate, leatherback sea turtles have a body temperature that is noticeably higher than that of the surrounding water.
Turtles are classified as amniotes, along with other reptiles, birds, and mammals. Like other amniotes, turtles breathe air and do not lay eggs underwater, although many species live in or around water.
The word chelonian is popular among veterinarians, scientists, and conservationists working with these animals as a catch-all name for any member of the superorder Chelonia, which includes all turtles living and extinct, as well as their immediate ancestors.[citation needed] Chelonia is based on the Greek word χελώνη chelone "tortoise", "turtle" (another relevant word is χέλυς chelys "tortoise"),[8][9] also denoting armor or interlocking shields;[10] testudines on the other hand, is based on the Latin word testudo "tortoise".[11] "Turtle" may either refer to the order as a whole, or to particular turtles that make up a form taxon that is not monophyletic.
The meaning of the word turtle differs from region to region. In North America, all chelonians are commonly called turtles, including terrapins and tortoises.[12][13] In Great Britain, the word turtle is used for sea-dwelling species, but not for tortoises.
The term tortoise usually refers to any land-dwelling, non-swimming chelonian.[13] Most land-dwelling chelonians are in the Testudinidae family, only one of the 14 extant turtle families.[14]
Terrapin is used to describe several species of small, edible, hard-shell turtles, typically those found in brackish waters, and is an Algonquian word for turtle.[12][15]
Some languages do not have this distinction, as all of these are referred to by the same name. For example, in Spanish, the word tortuga is used for turtles, tortoises, and terrapins. A sea-dwelling turtle is tortuga marina, a freshwater species tortuga de río, and a tortoise tortuga terrestre.[16]
The largest living chelonian is the leatherback sea turtle (Dermochelys coriacea), which reaches a shell length of 200 cm (6.6 ft) and can reach a weight of over 900 kg (2,000 lb). Freshwater turtles are generally smaller, but with the largest species, the Asian softshell turtle Pelochelys cantorii, a few individuals have been reported up to 200 cm (6.6 ft). This dwarfs even the better-known alligator snapping turtle, the largest chelonian in North America, which attains a shell length of up to 80 cm (2.6 ft) and weighs as much as 113.4 kg (250 lb).[17] Giant tortoises of the genera Geochelone, Meiolania, and others were relatively widely distributed around the world into prehistoric times, and are known to have existed in North and South America, Australia, and Africa. They became extinct at the same time as the appearance of man, and it is assumed humans hunted them for food. The only surviving giant tortoises are on the Seychelles and Galápagos Islands, and can grow to over 130 cm (51 in) in length, and weigh about 300 kg (660 lb).[18]
The largest ever chelonian was Archelon ischyros, a Late Cretaceous sea turtle known to have been up to 4.6 m (15 ft) long.[19]
The smallest turtle is the speckled padloper tortoise of South Africa. It measures no more than 8 cm (3.1 in) in length and weighs about 140 g (4.9 oz). Two other species of small turtles are the American mud turtles and musk turtles that live in an area that ranges from Canada to South America. The shell length of many species in this group is less than 13 cm (5.1 in) in length.
Turtles are divided into two groups according to how they withdraw their necks into their shells (something the ancestral Proganochelys could not do). The Cryptodira withdraw their necks backwards while contracting it under their spine, whereas the Pleurodira contract their necks to the side.
Most turtles that spend most of their lives on land have their eyes looking down at objects in front of them. Some aquatic turtles, such as snapping turtles and soft-shelled turtles, have eyes closer to the top of the head. These species of turtles can hide from predators in shallow water, where they lie entirely submerged except for their eyes and nostrils. Near their eyes, sea turtles possess glands that produce salty tears that rid their body of excess salt taken in from the water they drink.
Turtles have rigid beaks, and use their jaws to cut and chew food. Instead of having teeth, which they appear to have lost about 150-200 million years ago,[20] the upper and lower jaws of the turtle are covered by horny ridges. Carnivorous turtles usually have knife-sharp ridges for slicing through their prey. Herbivorous turtles have serrated-edged ridges that help them cut through tough plants. They use their tongues to swallow food, but unlike most reptiles, they cannot stick out their tongues to catch food.
The upper shell of the turtle is called the carapace. The lower shell that encases the belly is called the plastron. The carapace and plastron are joined together on the turtle's sides by bony structures called bridges. The inner layer of a turtle's shell is made up of about 60 bones that include portions of the backbone and the ribs, meaning the turtle cannot crawl out of its shell. In most turtles, the outer layer of the shell is covered by horny scales called scutes that are part of its outer skin, or epidermis. Scutes are made up of the fibrous protein keratin that also makes up the scales of other reptiles. These scutes overlap the seams between the shell bones and add strength to the shell. Some turtles do not have horny scutes. For example, the leatherback sea turtle and the soft-shelled turtles have shells covered with leathery skin, instead.
The rigid shell means turtles cannot breathe as other reptiles do, by changing the volume of their chest cavities via expansion and contraction of the ribs. Instead, they breathe in two ways. First, they employ buccal pumping, pulling air into their mouths, then pushing it into their lungs via oscillations of the floor of the throat. Secondly, when the abdominal muscles that cover the posterior opening of the shell contract, the internal volume of the shell increases, drawing air into the lungs, allowing these muscles to function in much the same way as the mammalian diaphragm.
The shape of the shell gives helpful clues about how a turtle lives. Most tortoises have a large, dome-shaped shell that makes it difficult for predators to crush the shell between their jaws. One of the few exceptions is the African pancake tortoise, which has a flat, flexible shell that allows it to hide in rock crevices. Most aquatic turtles have flat, streamlined shells which aid in swimming and diving. American snapping turtles and musk turtles have small, cross-shaped plastrons that give them more efficient leg movement for walking along the bottom of ponds and streams.
The color of a turtle's shell may vary. Shells are commonly colored brown, black, or olive green. In some species, shells may have red, orange, yellow, or grey markings, often spots, lines, or irregular blotches. One of the most colorful turtles is the eastern painted turtle, which includes a yellow plastron and a black or olive shell with red markings around the rim.
Tortoises, being land-based, have rather heavy shells. In contrast, aquatic and soft-shelled turtles have lighter shells that help them avoid sinking in water and swim faster with more agility. These lighter shells have large spaces called fontanelles between the shell bones. The shells of leatherback sea turtles are extremely light because they lack scutes and contain many fontanelles.
It has been suggested by Jackson (2002) that the turtle shell can function as pH buffer. To endure through anoxic conditions, such as winter periods trapped beneath ice or within anoxic mud at the bottom of ponds, turtles utilize two general physiological mechanisms. In the case of prolonged periods of anoxia, it has been shown that the turtle shell both releases carbonate buffers and uptakes lactic acid.[21]
As mentioned above, the outer layer of the shell is part of the skin; each scute (or plate) on the shell corresponds to a single modified scale. The remainder of the skin is composed of skin with much smaller scales, similar to the skin of other reptiles. Turtles do not molt their skins all at once, as snakes do, but continuously, in small pieces. When turtles are kept in aquaria, small sheets of dead skin can be seen in the water (often appearing to be a thin piece of plastic) having been sloughed off when the animals deliberately rub themselves against a piece of wood or stone. Tortoises also shed skin, but dead skin is allowed to accumulate into thick knobs and plates that provide protection to parts of the body outside the shell.
By counting the rings formed by the stack of smaller, older scutes on top of the larger, newer ones, it is possible to estimate the age of a turtle, if one knows how many scutes are produced in a year.[22] This method is not very accurate, partly because growth rate is not constant, but also because some of the scutes eventually fall away from the shell.
Terrestrial tortoises have short, sturdy feet. Tortoises are famous for moving slowly, in part because of their heavy, cumbersome shells, which restrict stride length.
Amphibious turtles normally have limbs similar to those of tortoises, except the feet are webbed and often have long claws. These turtles swim using all four feet in a way similar to the dog paddle, with the feet on the left and right side of the body alternately providing thrust. Large turtles tend to swim less than smaller ones, and the very big species, such as alligator snapping turtles, hardly swim at all, preferring to walk along the bottom of the river or lake. As well as webbed feet, turtles have very long claws, used to help them clamber onto riverbanks and floating logs upon which they bask. Male turtles tend to have particularly long claws, and these appear to be used to stimulate the female while mating. While most turtles have webbed feet, some, such as the pig-nosed turtle, have true flippers, with the digits being fused into paddles and the claws being relatively small. These species swim in the same way as sea turtles do (see below).
Sea turtles are almost entirely aquatic and have flippers instead of feet. Sea turtles fly through the water, using the up-and-down motion of the front flippers to generate thrust; the back feet are not used for propulsion, but may be used as rudders for steering. Compared with freshwater turtles, sea turtles have very limited mobility on land, and apart from the dash from the nest to the sea as hatchlings, male sea turtles normally never leave the sea. Females must come back onto land to lay eggs. They move very slowly and laboriously, dragging themselves forwards with their flippers.
Turtles are thought to have exceptional night vision due to the unusually large number of rod cells in their retinas. Turtles have color vision with a wealth of cone subtypes with sensitivities ranging from the near ultraviolet (UV A) to red. Some land turtles have very poor pursuit movement abilities, which are normally found only in predators that hunt quick-moving prey, but carnivorous turtles are able to move their heads quickly to snap.
It has been reported that wood turtles are better than white rats at learning to navigate mazes.[23] Case studies exist of turtles playing.[23] They do however have a very low encephalization quotient (relative brain to body mass), their hard shells enable them to live without fast reflexes and elaborate predator avoidance strategies.[24] In the laboratory, turtles (Pseudemys nelsoni) can learn novel operant tasks and have demonstrated a long-term memory of at least 7.5 months.[25]
Although many turtles spend large amounts of their lives underwater, all turtles and tortoises breathe air, and must surface at regular intervals to refill their lungs. They can also spend much or all of their lives on dry land. Aquatic respiration in Australian freshwater turtles is currently being studied. Some species have large cloacal cavities that are lined with many finger-like projections. These projections, called papillae, have a rich blood supply, and increase the surface area of the cloaca. The turtles can take up dissolved oxygen from the water using these papillae, in much the same way that fish use gills to respire.[26]
Like other reptiles, turtles lay eggs which are slightly soft and leathery. The eggs of the largest species are spherical, while the eggs of the rest are elongated. Their albumen is white and contains a different protein from bird eggs, such that it will not coagulate when cooked. Turtle eggs prepared to eat consist mainly of yolk. In some species, temperature determines whether an egg develops into a male or a female: a higher temperature causes a female, a lower temperature causes a male. Large numbers of eggs are deposited in holes dug into mud or sand. They are then covered and left to incubate by themselves. Depending on the species, the eggs will typically take 70–120 days to hatch.[citation needed] When the turtles hatch, they squirm their way to the surface and head toward the water. There are no known species in which the mother cares for her young.
Sea turtles lay their eggs on dry, sandy beaches. Immature sea turtles are not cared for by the adults. Turtles can take many years to reach breeding age, and in many cases breed every few years rather than annually.
Researchers have recently discovered a turtle's organs do not gradually break down or become less efficient over time, unlike most other animals. It was found that the liver, lungs, and kidneys of a centenarian turtle are virtually indistinguishable from those of its immature counterpart. This has inspired genetic researchers to begin examining the turtle genome for longevity genes.[27]
A group of turtles is known as a bale.[citation needed]
A turtle's diet varies greatly depending on the environment in which it lives. Adult turtles typically eat aquatic plants;[citation needed] invertebrates such as insects, snails and worms; and have been reported to occasionally eat dead marine animals. Several small freshwater species are carnivorous, eating small fish and a wide range of aquatic life. However, protein is essential to turtle growth and juvenile turtles are purely carnivorous.
Sea turtles typically feed on jellyfish, sponge and other soft-bodied organisms. Some species of sea turtle with stronger jaws have been observed to eat shellfish while some species, such as the green sea turtle do not eat any meat at all and, instead, have a diet largely made up of algae.[28]
The first proto-turtles are believed to have existed in the late Triassic Period of the Mesozoic era, about 220 million years ago, and their shell, which has remained a remarkably stable body plan, is thought to have evolved from bony extensions of their backbones and broad ribs that expanded and grew together to form a complete shell that offered protection at every stage of its evolution, even when the bony component of the shell was not complete. This is supported by fossils of the freshwater Odontochelys semitestacea or "half-shelled turtle with teeth", from the late Triassic, which have been found near Guangling in southwest China. Odontochelys displays a complete bony plastron and an incomplete carapace, similar to an early stage of turtle embryonic development.[29] Prior to this discovery, the earliest-known fossil turtle ancestors, like Proganochelys, were terrestrial and had a complete shell, offering no clue to the evolution of this remarkable anatomical feature. By the late Jurassic, turtles had radiated widely, and their fossil history becomes easier to read.
Their exact ancestry has been disputed. It was believed they are the only surviving branch of the ancient evolutionary grade Anapsida, which includes groups such as procolophonids, millerettids, protorothyrids, and pareiasaurs. All anapsid skulls lack a temporal opening, while all other extant amniotes have temporal openings (although in mammals the hole has become the zygomatic arch). The millerettids, protorothyrids, and pareiasaurs became extinct in the late Permian period, and the procolophonoids during the Triassic.[30]
However, it was later suggested the anapsid-like turtle skull may be due to reversion rather than to anapsid descent. More recent morphological phylogenetic studies with this in mind placed turtles firmly within diapsids, slightly closer to Squamata than to Archosauria.[31][32] All molecular studies have strongly upheld the placement of turtles within diapsids; some place turtles within Archosauria,[33] or, more commonly, as a sister group to extant archosaurs,[34][35][36][37] though an analysis conducted by Lyson et al. (2012) recovered turtles as the sister group of lepidosaurs instead.[38] Reanalysis of prior phylogenies suggests they classified turtles as anapsids both because they assumed this classification (most of them studying what sort of anapsid turtles are) and because they did not sample fossil and extant taxa broadly enough for constructing the cladogram. Testudines were suggested to have diverged from other diapsids between 200 and 279 million years ago, though the debate is far from settled.[31][34][39] Even the traditional placement of turtles outside Diapsida cannot be ruled out at this point. A combined analysis of morphological and molecular data conducted by Lee (2001) found turtles to be anapsids (though a relationship with archosaurs couldn't be statistically rejected).[40] Similarly, a morphological study conducted by Lyson et al. (2010) recovered them as anapsids most closely related to Eunotosaurus.[41] A molecular analysis of 248 nuclear genes from 16 vertebrate taxa suggests that turtles are a sister group to birds and crocodiles (the Archosauria).[42] The date of separation of turtles and birds and crocodiles was estimated to be 255 million years ago. The most recent common ancestor of living turtles, corresponding to the split between Pleurodira and Cryptodira, was estimated to have occurred around 157 million years ago.[1][43] The oldest definitive crown-group turtle (member of the modern clade Testudines) is the species Caribemys oxfordiensis from the late Jurassic period (Oxfordian stage).[1] Through utilizing the first genomic-scale phylogenetic analysis of ultraconserved elements (UCEs) to investigate the placement of turtles within reptiles, Crawford et al. (2012) also suggest that turtles are a sister group to birds and crocodiles (the Archosauria).[44]
The first genome-wide phylogenetic analysis was completed by Wang et al. (2013). Using the draft genomes of Chelonia mydas and Pelodiscus sinensis, the team used the largest turtle data set to date in their analysis and concluded that turtles are likely a sister group of crocodilians and birds (Archosauria).[45] This placement within the diapsids suggests that the turtle lineage lost diapsid skull characteristics as it now possesses an anapsid skull.
The earliest known fully shelled member of the turtle lineage is the late Triassic Proganochelys. This genus already possessed many advanced turtle traits, and thus probably indicates many millions of years of preceding turtle evolution. It lacked the ability to pull its head into its shell, had a long neck, and had a long, spiked tail ending in a club. While this body form is similar to that of ankylosaurs, it resulted from convergent evolution.
Turtles are divided into two extant suborders: the Cryptodira and the Pleurodira. The Cryptodira is the larger of the two groups and includes all the marine turtles, the terrestrial tortoises, and many of the freshwater turtles. The Pleurodira are sometimes known as the side-necked turtles, a reference to the way they withdraw their heads into their shells. This smaller group consists primarily of various freshwater turtles.
Turtle fossils of hatchling and nestling size have been documented in the scientific literature.[46] Paleontologists from North Carolina State University have found the fossilized remains of the world's largest turtle in a coal mine in Colombia. The specimen named as Carbonemys cofrinii is around 60 million years old and nearly 2.4 m (8 ft) long.[47]
On a few rare occasions, paleontologists have succeeded in unearthing large numbers of Jurassic or Cretaceous turtle skeletons accumulated in a single area (the Nemegt Formation in Mongolia, the Turtle Graveyard in North Dakota, or the Black Mountain Turtle Layer in Wyoming). The most spectacular find of this kind to date occurred in 2009 in Shanshan County in Xinjiang, where over a thousand ancient freshwater turtles apparently died after the last water hole in an area dried out during a major drought.[48][49]
Turtles possess diverse chromosome numbers (2n = 28-66) and a myriad of chromosomal rearrangements have occurred during evolution.[50]
Turtles, particularly small terrestrial and freshwater turtles, are commonly kept as pets. Among the most popular are Russian tortoises, spur-thighed tortoises, and red-eared sliders.[51]
In the United States, due to the ease of contracting salmonellosis through casual contact with turtles, the U.S. Food and Drug Administration (FDA) established a regulation in 1975 to discontinue the sale of turtles under 4 in (100 mm).[52] It is illegal in every state in the U.S. for anyone to sell any turtles under 4 inches (10 cm) long. Many stores and flea markets still sell small turtles due to a loophole in the FDA regulation which allows turtles under 4 in (100 mm) to be sold for educational purposes.[53][54]
Some states have other laws and regulations regarding possession of red-eared sliders as pets because they are looked upon as invasive species or pests where they are not native, but have been introduced through the pet trade. As of July 1, 2007, it is illegal in Florida to sell any wild type red-eared slider. Unusual color varieties such as albino and pastel red-eared sliders, which are derived from captive breeding, are still allowed for sale.[55]
The flesh of turtles, calipash or calipee, was, and still is, considered a delicacy in a number of cultures.[6] Turtle soup has been a prized dish in Anglo-American cuisine,[56] and still remains so in some parts of Asia.[which?] Gopher tortoise stew was popular with some groups in Florida.[57]
Turtles remain a part of the traditional diet on the island of Grand Cayman, so much so that when wild stocks became depleted, a turtle farm was established specifically to raise sea turtles for their meat. The farm also releases specimens to the wild as part of an effort to repopulate the Caribbean Sea.[58]
Fat from turtles is also used in the Caribbean and in Mexico as a main ingredient in cosmetics, marketed under its Spanish name crema de tortuga.[59]
Turtle plastrons (the part of the shell that covers a tortoise from the bottom) are widely used in traditional Chinese medicine; according to statistics, Taiwan imports hundreds of tons of plastrons every year.[60] A popular medicinal preparation based on powdered turtle plastron (and a variety of herbs) is the guilinggao jelly;[61] these days, though, it is typically made with only herbal ingredients.
In February 2011, the Tortoise and Freshwater Turtle Specialist Group published a report about the top 25 species of turtles most likely to become extinct, with a further 40 species at very high risk of becoming extinct. This list excludes sea turtles, however both the leatherback and the Kemp's ridley would make the top 25 list. The report is due to be updated in four years time allowing to follow the evolution of the list. Between 48 to 54% of all 328 of their species considered threatened, turtles and tortoises are at a much higher risk of extinction than many other vertebrates. Of the 263 species of freshwater and terrestrial turtles, 117 species are considered Threatened, 73 are either Endangered or Critically Endangered and 1 is Extinct. Of the 58 species belonging to the Testudinidae family, 33 species are Threatened, 18 are either Endangered or Critically Endangered, 1 is Extinct in the wild and 7 species are Extinct. 71% of all tortoise species are either gone or almost gone. Asian species are the most endangered, closely followed by the five endemic species from Madagascar. Turtles face many threats, including habitat destruction, harvesting for consumption, and the pet trade. The high extinction risk for Asian species is primarily due to the long-term unsustainable exploitation of turtles and tortoises for consumption and traditional Chinese medicine, and to a lesser extent for the international pet trade.[62]
Efforts have been made by Chinese entrepreneurs to satisfy increasing demand for turtle meat as gourmet food and traditional medicine with farmed turtles, instead of wild-caught ones; according to a study published in 2007, over a thousand turtle farms operated in China.[63][64] Turtle farms in Oklahoma and Louisiana raise turtles for export to China as well.[64]
Nonetheless, wild turtles continue to be caught and sent to market in large number (as well as to turtle farms, to be used as breeding stock[63]), resulting in a situation described by conservationists as "the Asian turtle crisis".[65] In the words of the biologist George Amato, "the amount and the volume of captured turtles... vacuumed up entire species from areas in Southeast Asia", even as biologists still did not know how many distinct turtle species live in the region.[66] About 75% of Asia's 90 tortoise and freshwater turtle species are estimated to have become threatened.[64]
Harvesting wild turtles is legal in a number of states in the USA.[64] In one of these states, Florida, just a single seafood company in Fort Lauderdale was reported in 2008 as buying about 5,000 pounds of softshell turtles a week. The harvesters (hunters) are paid about $2 a pound; some manage to catch as many as 30–40 turtles (500 pounds) on a good day. Some of the catch gets to the local restaurants, while most of it is exported to Asia. The Florida Fish and Wildlife Conservation Commission estimated in 2008 that around 3,000 pounds of softshell turtles were exported each week via Tampa International Airport.[67]
Nonetheless, the great majority of turtles exported from the USA are farm raised. According to one estimate by the World Chelonian Trust, about 97% of 31.8 million animals harvested in the U.S. over a three-year period (November 4, 2002 – November 26, 2005) were exported.[64][68] It has been estimated (presumably, over the same 2002–2005 period) that about 47% of the US turtle exports go to People's Republic of China (predominantly to Hong Kong), another 20% to Taiwan, and 11% to Mexico.[69][70]
TurtleSAt is a smartphone app that has been developed in Australia in honor of World Turtle Day to help in the conservation of fresh water turtles in Australia. The app will allow the user to identify turtles with a picture guide and the location of turtles using the phones GPS to record sightings and help find hidden turtle nesting grounds. The app has been developed because there has been a high per cent of decline of fresh water turtles in Australia due to foxes, droughts, and urban development. The aim of the app is to reduce the number of foxes and help with targeting feral animal control.[71]
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