- 英
- hyperamylasemia
- 関
- 巨大アミラーゼ血症
- 関
- アミラーゼ
高アミラーゼ血症の原因
- (参考1)
参考
- 1. 日本膵臓学会 - 急性膵炎診療ガイドライン2010
- http://www.suizou.org/APCGL2010/APCGL2010.pdf
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 経皮経肝胆道ドレナージ術にて保存的に治癒しえた残胃全摘・Roux-Y再建術後早期の輸入脚閉塞症の1例
- 村瀬 順哉,綛野 進,塩見 昌史
- 日本消化器外科学会雑誌 43(8), 804-808, 2010-08-01
- 症例は60歳の男性で,25年前に胃潰瘍のため広範囲胃切除・Billroth II法再建術を施行されていたが,残胃に早期癌が認められ,残胃全摘・Roux-Y法再建術を施行した.術直後に挙上空腸腸間膜からの出血にて再開腹を行った.術後下腹部膨満を認め,経過観察していたが術後12日目の血液検査にて肝機能障害・高アミラーゼ血症認められ,腹部CTにて十二指腸の著明な拡張像が見られ,急性輸入脚閉塞症と診断した …
- NAID 110007703357
- 高木 克典,井上 征雄,木戸川 秀生,山吉 隆友,伊藤 重彦
- 日本腹部救急医学会雑誌 = Journal of abdominal emergency medicine 30(5), 707-709, 2010-07-31
- NAID 10026731001
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- ただし、マクロアミラーゼ血症や、特発性の高唾液型アミラーゼ血症などは治療の必要はありません。 持続する軽度の高値のときは、慢性膵炎やすい臓がんなどが考えられますので、エラスターゼ1や リパーゼなどの酵素のほか、腹部 ...
- 代表的なものとして、マクロアミラーゼ血症があります。 これは、血液検査上で血中アミラーゼ高値を認めますが、病気ではないので、この場合は治療の必要はありません。 まとめ 最後に今までのおさらいをしておきましょう。 血液 ...
- アミラーゼにはマクロ型といって分子が巨大化した変り種があり、マクロアミラーゼ血症といいます。全人口の0.1~0.2%、高アミラーゼ血症の人の0.5~2.5%にみられます。 マクロアミラーゼとはアミラーゼに免疫グロブリン (IgAや ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 63歳の男性。意識障害のため搬入された。10年前から下腿浮腫を認める。意識は混濁。腹部造影CT(別冊No.25)を別に示す。
- 意識障害の原因として最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104I078]←[国試_104]→[104I080]
[★]
- 英
- acute pancreatitis
- 関
- 膵炎、慢性膵炎
概念
- 種々の原因で膵酵素が膵内で活性化され、組織を自己消化して起こる急性炎症。
- 原因としてはアルコールと胆石が一般的と思われる。
- 突然上腹部痛を呈し、 種々の腹部所見(軽度の圧痛から反跳痛まで)が見られる。
- 症候、身体所見、および検査値異常として、嘔吐、発熱、頻脈、白血球増加、血中・尿中の膵酵素の上昇を見る。
- 重症急性膵炎は特定疾患治療研究事業の対象疾患である(公費対象)
病因
- アルコール
- 胆石症
- 特発性
- 医原性
- 外傷
- 慢性膵炎急性増悪
- 膵・胆道奇形
- 代謝・栄養障害
- SSUR.626
- アルコール、胆石症、ERCP、手術、薬剤、脂質異常症、副甲状腺亢進症
小児の急性膵炎
- YN.B-82
発症機序
- SSUR.626
- 共通管説:胆石性膵炎
- 膵外分泌亢進-膵管閉塞説:アルコール性膵炎:アルコール化量摂取が膵外分泌を亢進させ、乳頭部の浮腫や痙攣を惹起して膵液の相対的流出障害を起こす。
- Oddi括約筋の痙攣、不溶性蛋白栓の沈殿による膵導管の閉塞、および 膵プロテアーゼの活性化が考えられている(ガイドイラン1)。
- 十二指腸液逆流説:小腸閉塞、Billroth II法再建胃切除術後の輸入脚症候群における急性膵炎
分類
障害組織による分類
- 浮腫性膵炎:炎症に伴いびまん性または限局性に膵臓は腫大し、壊死を伴わないもの。造影CTで不染領域をみとめないもの
- 壊死性膵炎:びまん性または限局性に膵実質が壊死に陥ったもの。壊死組織は造影CTで造影不良をみる。膵壊死組織への細菌感染の有無が予後を規定する。
疫学
- 発生頻度は27.7/10 万人/年
- 男女比=2:1
- アルコール性膵炎は男性に多く、胆石性膵炎は女性に多い。
病態
- SSUR.626
- 膵酵素の膵実質障害 → 炎症反応惹起 → (炎症が高度の場合)高サイトカイン血症 → 活性化された顆粒球による多臓器障害
- 膵酵素、エンドトキシン、顆粒球やマクロファージから産生されたホスホリパーゼA2により肺胞が障害される。
- 膵臓からの滲出液の後腹膜腔への貯留 + サイトカイン血症による血管透過性の亢進 → 血液量減少
症状
- 上腹部腹痛から背部痛、悪心嘔吐、腹部膨満感、発熱。
合併症
- 早期合併症:(重症化例で)DIC、ショック、呼吸不全、腎不全、MODS
- 後期合併症:膵仮性嚢胞(2-3%の症例にみられる)、膵膿瘍、腹腔内膿瘍、出血、重症感染症
検査
CT
- (浮腫性膵炎)単純CTで膵臓の浮腫による腫大、炎症の波及による膵周囲脂肪織の濃度上昇。
- (壊死性膵炎)浮腫性膵炎の所見に加え、造影CTで造影不良領域が認められる。
血液一般検査・生化学
- 白血球:増加
- Plt:低下 (なぜ? DICが存在するのであれば、想像できるが)
- Ht:増加(浸出液増加による血液濃縮)
- Ca:↓(重症のサイン。鹸化壊死で消費) ← また、血中グルカゴン上昇により、カルシトニンが甲状腺より遊離されるため(QB.B-349) おかしくない???
- 血糖:上昇(ランゲルハンス島の破壊)
- BUN:上昇(腎機能障害)
- LDH:上昇(重症例で。組織破壊)
- TG?:血中リパーゼ濃度が上昇し、脂肪が分解されるため、らしい。
逸脱酵素
- 血清アミラーゼ:高値。発症数時間で上昇。3日程度で正常化。尿中アミラーゼは持続日数が長い。鑑別:高アミラーゼ血症
- 血清トリプシン:高値。特異性高い。
- 血清リパーゼ:高値。特異性高い。
- 血清エラスターゼ-I:高値。特異性高い。高値が持続する。膵臓に特異的らしい。アミラーゼ、リパーゼに比べ正常化が遅れるため、経過を見るのに適す(YN.B-80)。
肝機能・胆道系酵素
画像検査
診断
重症度
- 重症度は血清カルシウム、血糖値、BUNで判定できる。血清アミラーゼは参考にならない。
ガイドライン1
- 予後因子3点と造影CT Grade 2以上の場合に重症と判定される。
予後因子(各1点)
- 1. Base Excess≦-3 mEq/L, またはショック(収縮期血圧≦80 mmHg) 代謝性アシドーシス
- 2. PaO2≦60 mmHg (roomair), または呼吸不全(人工呼吸管理が必要) 換気機能低下
- 3. BUN≧40 mg/dL (or Cr≧2 mg/dL), または乏尿(輸液後も1 日尿量が400 mL 以下) 腎機能低下
- 4. LDH≧基準値上限の2 倍 組織障害
- 5. 血小数≦10 万/mm3 血小板の消費
- 6. 総Ca≦7.5 mg/dL 脂肪壊死
- 7. CRP≧15 mg/dL 炎症
- 8. SIRS 診断基準における陽性項目数≧3 全身性の炎症
- 9. 年齢≧70 歳 ストレスに対する適応能力低下
- SIRS診断基準項目:(1)体温>38℃または<36℃,(2)脈拍>90 回/分,(3)呼吸数>20 回/分またはPaCO2<32 torr,(4)白血球数>12,000/mm3か<4,000 mm3または10%幼若球出現
造影CT Grade
- 前腎傍腔 0点
- 結腸間膜根部 1点
- 腎下極以遠 2点
- 膵を便宜的に3 つの区域(膵頭部, 膵体部, 膵尾部) に分け判定する。
- 各区域に限局している場合,または膵の周辺のみの場合 0点
- 2つの区域にかかる場合 1点
- 2つの区域全体を占める,またはそれ以上の場合 2点
- 1点以下 Grade 1
- 2点 Grade 2
- 3点以上 Grade 3
治療
- SSUR.627
- 血液量減少:急速輸液
- 膵臓を休ませる?:高カロリー輸液
- 感染防止:抗菌薬
- 組織障害抑制:膵酵素阻害薬
- 多臓器不全:人工呼吸、血漿交換、腹膜透析、血液透析
- (胆石性膵炎では)膵炎の治療の前に内視鏡的乳頭切開術による胆石除去を行う
- 手術療法:壊死膵組織が感染して膵膿瘍、敗血症となった場合に限り適応。膵壊死部摘除術、膵切除術、open drainageを行い、壊死巣を除去する。
手術適応
- B.352
- 緊急手術を要する疾患と鑑別が困難な場合(穿孔性腹膜炎など)
- 保存治療が奏功しない場合
- 胆道疾患が合併するとき
- 合併症が存在するとき(膿瘍、血腫、仮性嚢胞、慢性膵炎)
ガイドライン
- 1. 日本膵臓学会 - 急性膵炎診療ガイドライン2010
- http://www.suizou.org/APCGL2010/APCGL2010.pdf
- 2. 急性膵炎GL2010改訂出版委員会編/医療・GL(10年)/ガイドライン
- http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0011/1/0011_G0000243_GL.html
参考
- 1. 急性膵炎の重症度判定基準 - 日本メディカルセンター
- http://www.nmckk.jp/pdf.php?mode=puball&category=CLGA&vol=23&no=10&d1=2&d2=0&d3=0
- http://www.jslm.org/books/guideline/19.pdf
- 3. 難病情報センター | 重症急性膵炎(公費対象)
- http://www.nanbyou.or.jp/entry/271
国試
- 英
- acute pancreatitis
- 同
- acute pancreatitis
[★]
- 英
- postpancreatitic pseudocyst
- 関
- 膵仮性嚢胞、急性膵炎
[★]
- 英
- macroamylasemia
- 関
- 巨大アミラーゼ血症、アミラーゼ、高アミラーゼ血症
-酵素結合性免疫グロブリン
[★]
- 英
- macroamylasemia
- 関
- 高アミラーゼ血症、マクロアミラーゼ血症
[★]
- 英
- amylase, AMY, Amy
- 同
- ジアスターゼ diastase
- 関
- 唾液アミラーゼ
- 図:LAB.599(血清アミラーゼ異常をきたす疾患)
基準値
判別
- 検査の本
基準下限以下(減少)(低アミラーゼ血症)
- [可能性]膵全摘後、慢性膵炎や膵癌による膵実質の荒廃、唾液腺摘出後
異常値を示すメカニズム
- OLM.265
高アミラーゼ血症
-
- 膵実質の破壊病変:膵炎(原発性・続発性(穿通性十二指腸潰瘍、腹膜炎))、慢性膵炎(頻度低い)、膵癌(頻度低い)
- 膵液分泌経路の閉塞:膵管・総胆管・Vater乳頭部の閉塞によりAMYが血流に逆流する。
- 腸管からの吸収増加:小腸上位に腸閉塞が起こると、十二指腸の拡張によりVater乳頭部を圧迫し、閉塞性増加を来し、また十二指腸の壊死がおこると分泌されたアミラーゼが再吸収されてしまう。
- 腹腔からの吸収:消化管穿孔においてはアミラーゼを含む消化液が腹腔に漏出し、これが腹膜より吸収されるため。(QB.A-353)
- 肝障害:肝炎、アルコール肝障害。この場合S型AMYが上昇
- 肺癌による異所性AMY:肺癌や卵巣癌でS型AMYが産生される。
- 子宮外妊娠破裂:S型AMy上昇
- 腎不全:血清AMYの約1/3は腎糸球体を通して尿中に排泄されるが、腎機能低下例では増加する
- マクロアミラーゼ血症:血清中のAMYの一部が免疫グロブリンや多糖体吐血尾久して大きな分子集団を作ることがある。
- 心因性拒食症、胸痛、手術後:S型AMY上昇
低アミラーゼ血症
- 膵や唾液腺の摘出後、慢性膵炎や膵癌による膵実質の荒廃
血清アミラーゼとアイソザイムの異常
- LAB.599
膵型アミラーゼ活性の異常
|
活性増加
|
急性膵炎
|
慢性膵炎増悪
|
膵癌、膵嚢腫、膵仮性嚢胞などでの随伴性膵炎
|
胆道系の炎症性疾患
|
ERCP後、PS試験後
|
ステロイドホルモン投与後
|
唾液腺型アミラーゼ活性低下による相対的な膵型優位
|
活性低下
|
慢性膵炎
|
膵癌(末期)
|
膵切除後
|
唾液腺型アミラーゼ活性の異常
|
活性増加
|
流行性耳下腺炎
|
術後、外傷後、ショック後、熱傷後
|
糖尿病ケトアシドーシス
|
人工心肺使用後
|
アミラーゼ産生腫瘍(肺癌、卵巣癌など)
|
肺炎、肺結核
|
腎疾患
|
唾液腺造影後
|
膵型アミラーゼ活性低下による相対的な唾液腺型優位
|
活性低下
|
放射線治療後(下顎部、頚部など)
|
シェーグレン症候群
|
膵型・唾液腺型共に活性増加
|
腎不全
|
肝硬変、慢性肝炎の一部
|
膵型・唾液腺型に分類不能の活性増加
|
マクロアミラーゼ血症
|
アミラーゼ産生腫瘍の一部
|
[★]
- 英
- sis, pathy