- 英
- cell growth factor, growth factors
- 同
- 増殖因子
- 関
- 再生因子、細胞成長因子
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/04/18 10:00:42」(JST)
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成長因子(せいちょういんし、英: Growth factor)とは、動物体内において、特定の細胞の増殖や分化を促進する内因性のタンパク質の総称である。増殖因子、細胞増殖因子(さいぼうぞうしょくいんし)などともいう。様々な細胞学的・生理学的過程の調節に働いており、標的細胞の表面の受容体タンパク質に特異的に結合することにより、細胞間のシグナル伝達物質として働く。
歴史的には種々の生物や組織に対して成長を促進する物質を指し、ビタミンなども含んだが、現代ではほとんどの場合、上記の意味で用いられる。
成長因子とサイトカイン
成長因子とサイトカインという用語は今日しばしば同義語のように扱われるが、サイトカインは造血系や免疫系での体液を介した細胞間情報伝達の実体として明らかにされたものであり、一方、成長因子は固形組織の研究から明らかにされたものである。 このため、成長因子・増殖因子という語は増殖を促進することを含意するが、サイトカインはそのような意味を含まない。しかし、今日では各種研究成果が互いにつながった結果、造血系・免疫系のタンパク質が他の組織で、あるいは発生過程で用いられている例も明らかになった。
成長因子にはサイトカインあるいはホルモンとして扱われるものもあり、また細胞の増殖よりも分化・成熟を促進するものもある。例えば、アクチビンははじめ、性周期に関与するペプチドホルモンとして知られたが、胚発生の過程で一種の細胞増殖・分化因子としても働くことが明らかになった。G-CSFやGM-CSFなどのサイトカインは成長因子でもあるが、細胞増殖に対して抑制的影響を与えるサイトカインもあるし、Fasリガンドのように細胞死(アポトーシス)を引き起こすサイトカインさえある。神経成長因子(Nerve growth factor:NGF)は増殖ではなく、神経細胞としての成長・成熟を促進する。エリスロポエチンは一種のサイトカインであるが、特定組織(腎臓)から分泌されて他の組織(骨髄)に影響を与えるのでホルモンとしても扱われる。
代表的な成長因子
代表的な成長因子には次のようなものがある。
- 上皮成長因子(Epidermal growth factor:EGF)
- インスリン様成長因子(Insulin-like growth factor:IGF)
- トランスフォーミング成長因子(Transforming growth factor:TGF)
- 神経成長因子(Nerve growth factor:NGF)
- 脳由来神経栄養因子(Brain-derived neurotrophic factor:BDNF)
- 血管内皮細胞増殖因子(Vesicular endothelial growth factor:VEGF)
- 顆粒球コロニー刺激因子(Granulocyte-colony stimulating factor:G-CSF)
- 顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(Granulocyte-macrophage-colony stimulating factor:GM-CSF)
- 血小板由来成長因子(Platelet-derived growth factor:PDGF)
- エリスロポエチン(Erythropoietin:EPO)
- トロンボポエチン(Thrombopoietin:TPO)
- 塩基性線維芽細胞増殖因子(basic fibroblast growth factor:bFGFまたはFGF2)
- 肝細胞増殖因子(Hepatocyte growth factor:HGF)
成長因子は構造的・進化的に関係のあるいくつかのファミリーに分類することができる。このファミリーにはTGF-β、骨形成タンパク質(bone morphogenic protein:BMP)、ニューロトロフィン(神経栄養因子:NGF、BDNF、NT3など)、線維芽細胞増殖因子(FGF)などがある。成長因子は現在、医療でも盛んに用いられている。
関連項目
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- マウス胚性幹細胞由来の神経幹細胞に対する増殖因子の効果
- 吉江 拓也,大森 啓之,大津 昌弘,柴田 雅祥,中山 孝,井上 順雄
- 日本保健科学学会誌 16(4), 201-209, 2014-03-25
- … 本研究では,マウス胚性幹(ES)細胞からNeural Stem Sphere(NSS)法により調製した神経幹細胞に対する,線維芽細胞増殖因子-2(FGF-2)と上皮増殖因子(EGF)の影響を解析した。 …
- NAID 110009809402
- 1. 卵巣明細胞腺癌に対する線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)2シグナル伝達経路を標的とした新規治療戦略(難治性卵巣癌の克服を目指して,シンポジウム2(腫瘍),公益社団法人日本産科婦人科学会第66回学術講演会)
- ラット棘上筋腱の加齢変化と運動が血管内皮細胞増殖因子に与える影響
Related Links
- 知恵蔵 - 増殖因子の用語解説 - 細胞成長因子ともいう。細胞分裂を促進したり、形態変化や肥大をもたらすポリペプチド性因子の総称。細胞の種類によって因子は異なり、上皮成長因子(EGF)、繊維芽細胞成長因子(FGF)、神経成長因子(NGF ...
- 血管内皮細胞増殖因子(VEGF)とは、血管の存在しない場所において、新たに血管を生み出すよう促す物質の一つ。癌細胞の増殖・転移に寄与する厄介な物質である一方、効果的に薄毛を改善させる物質として、近年はAGA治療などの医療 ...
- 「幹細胞増殖因子(SCF)」がどの様な物質や特徴を持ち、如何にAGA治療に効果を発揮し、なぜ薄毛治療有効に用いられるのかを紹介していきたいと思います。
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★リンクテーブル★
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- 英
- cell growth factor
- 関
- 細胞増殖因子
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[★]
- 英
- vascular endothelial growth factor A
- 関
- 血管内皮増殖因子、血管内皮増殖因子A
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- 英
- platelet-derived endothelial cell growth factor, PD-ECGF
- 関
- グリオスタチン
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- 英
- vascular endothelial growth factor B
- 関
- 血管内皮増殖因子B
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- 英
- fibroblast growth factor 8, FGF-8
- 関
- AIGF
[★]
- 英
- growth factor
- 同
- 成長因子、発育因子
作用機序
- 腫瘍細胞に見られる
- 自分の作成した増殖因子が自分に作用する
- HB-EGP
- Heparine binding epidermal growth factor
- HGF、各種サイトカイン
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- 英
- cell proliferation、cell growth、cellular proliferation、cell expansion、cell multiplication
[★]
- 英
- proliferation, growth
- 同
- 繁殖
- 関
- 過形成、肥大
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- 英
- child
- 関
- 子供、雑種、小児、小児用
[★]
- 英
- factor
- 関
- 要因、要素、ファクター