- 関
- 血漿浸透圧、低ナトリウム血症#低ナトリウム血症+血漿浸透圧上昇
- 測定されたNa, Glu, BUNから計算した血漿浸透圧と実測の血漿浸透圧が解離
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 神経内視鏡的開窓術を施行した漸次増大する透明中隔嚢胞の1例
- 稲次 忠介,秋元 治朗,橋本 孝朗,山中 成人,和田 淳,三木 保,伊東 洋
- 脳神経外科ジャーナル 11(4), 283-288, 2002-04-20
- … MRIにて脳梁の血流低下が示唆されたため,発症8カ月の時点で神経内視鏡的開窓術を施行した.術後には,腔の縮小と脳梁の血流改善を認めた.急性水頭症,髄膜炎の併発,脳室-腹腔短絡術による髄液循環の変化などが中隔腔壁の組織変性,complianceの低下等を惹起し,髄液と腔内容との浸透圧較差とも相まって本病態が発生したものと推察した.このような病態に対する神経内視鏡的アプローチの有用性について考察した. …
- NAID 110003812195
- 急性下大静脈狭窄時の肝動静脈血漿浸透圧較差に関する実験的研究--特にイヌ後肢うっ血時の後肢動脈血漿浸透圧較差との比較
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- 血漿浸透圧は、このように定義されます。血漿浸透圧 = Na×2 + BS/18+ BUN/2.8 では、浸透圧って一体何でしょう?実際に、医療使うには、どう考えればいいでしょうか? まず、浸透圧は『溶液の中にある つぶの数の割合 』に ...
- 浸透圧 しんとうあつ osmotic pressure 溶媒 (たとえば水) は通すが溶質は通さない半透膜を固定して,その両側に溶液と純溶媒とを別々に置くと,溶媒のほうが溶液側へ浸出する傾向が強いため,半透膜の両側で,溶液側から溶媒側へ向う ...
- 純溶媒同士を半透膜で区切っても当然移動度は同じですから、浸透圧は生じません。つまり浸透圧とは密度の異なる溶液同士(もちろん溶液と純溶媒も可)を半透膜をはさんで接することによって生まれるものなのです。
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[★]
- 英
- hyponatremia
- 同
- 低Na血症
- 関
- ナトリウム、高ナトリウム血症、電解質異常
定義
- 血清ナトリウムが134mEq/L以下の病態。(正常の下限は135mEq/Lとされる)
- 水とナトリウムのバランスという観点で、2つに分けられる
疫学
分類
-
病型
ICU.525
- 利尿・副腎不全: 尿中Na > 20mEq
- 嘔吐・下痢 : 尿中Na < 20mEq
- 等容量性低ナトリウム血症:細胞外液は増加していないが、水の方が多くなった状態。臨床的に浮腫が無い。下表で[1]に相当
- 循環血増加性低ナトリウム血症:細胞外液にナトリウムと水が増加しており、なおかつ水の方が多い病態:下表で[3]に相当
- 腎不全 : 尿中Na > 20mEq
- 心不全・肝不全: 尿中Na < 20mEq
IMD
- [1] 細胞外液量増加:組織間質に非常に多量の水と多量のナトリウムが移動。移動する原因は血液のうっ滞、膠質浸透圧の低下など
-
- うっ血性心不全や腹水を伴う肝硬変では、圧受容器が循環血液量の減少を検出してバソプレシンを分泌する(cases.200)
- 消化管からの喪失(下痢、嘔吐、腸閉塞など)、熱傷、利尿薬の過剰投与、腎疾患、副腎不全など。
- [3] 細胞外液量正常:ナトリウムの摂取・排泄は変わらないが、水が異常に蓄積されるため? ← 最も多いらしい
- 内分泌疾患(副腎不全、抗利尿ホルモン(ADH)不適合分泌症候群(SIADH)、甲状腺機能低下症)、薬物、水中毒(心因性多飲)など。
- 高浸透圧性:高血糖、マンニトール投与など。
- 正浸透圧性:脂質異常症(高脂血症)、高蛋白血症など。
水とナトリウムのバランスによる分類
低ナトリウム血症+血漿浸透圧上昇
- QB.D-333
- 高脂血症 → (炎光光度法で測定する場合)過剰の脂質によって血漿の非液相成分が増加し血漿浸透圧が上昇するが、液相成分が減少しているため見かけ上低ナトリウム血症となる (ICU.523) → 偽性低ナトリウム血症
- 高血糖 ← 高血糖だけで低血糖になる?
- 尿毒症 → 浸透圧較差の増大による。ある種の毒性物質(エタノール、メタノール、エチレングリコール、腎不全によって蓄積した同定できない毒素)が細胞外液にあるときに増加する(ICU.517)(つまり、毒性物質が浸透圧を生み出す物質として作用するということ)。ちなみに、急性腎不全では正常であり、慢性腎不全で浸透圧較差は上昇する。
病態生理
- 体液電解質異常と輸液 改訂第3版 p.51
低ナトリウム血症のメカニズム
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障害の原因
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障害の例
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effective osmole(Na, K)の欠乏
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長期間のの下痢・嘔吐・絶食
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浸透圧利尿
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水分過剰
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口渇感の異常 (多飲)
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尿自由水排泄能力を超えた量の飲水
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心因性多飲
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マラソン中の多量飲水
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尿希釈能の低下 (水排泄障害)
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尿細管での 自由水生成障害
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有効循環血漿量低下 (心不全、肝不全、脱水)
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極度の低栄養・偏食
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腎障害
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不適切な抗利尿ホルモン作用
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SIADH
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有効循環血漿量低下
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甲状腺機能低下
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糖質コルチコイド欠乏
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症状
- 急性:症状が出現しやすい。意識障害を呈する
- 慢性:無症候。125mEq/L以下にならなければ顕性化しない事が多い。臨床的に問題となるのは非常に低いレベル(120mEq/L)。
- 全身 :無力感、全身倦怠感
- 消化器:食欲不振、悪心・嘔吐
- 神経 :意識障害(傾眠、昏睡)
- 筋 :痙攣、腱反射低下、筋力低下
重症度別(YN.D137)
- 軽症:120mEq/L以上:無気力、疲労感、軽度の食思不振、頭痛
- 重症:120mEq/L以下:悪心・嘔吐、強い食思不振や頭痛、精神症状や間代性痙攣、意識障害
検査
- 血清Na・K 測定、腎機能検査、ADH、コルチゾール、アルドステロン、甲状腺ホルモンの測定、血液ガス分析など(IMD)
- 尿の浸透圧、尿Na濃度
治療
YN.D-137改変
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脱水
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水
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Na
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体液
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病態生理
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尿中Na
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尿浸透圧
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ADH
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治療
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原疾患
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[1]
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なし
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hyponatremia with hypervolemia
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大過剰
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過剰
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細胞外液量増加
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(>20mEq/L)
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分泌される
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・ループ利尿薬+水,Na制限 ・(不十分)サイアザイド追加 ・低Kや体腔液貯留が強い場合スピロノラクトン追加
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末期腎不全
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(<20mEq/L)
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うっ血性心不全、肝硬変
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[2]
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あり
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hyponatremia with hypovolemia
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ナトリウム喪失型 ナトリウム欠乏性低ナトリウム血症
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-
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過少
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細胞外液量減少
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Na OUT →○⇒
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↑ 80mEq/L (>20mEq/L)
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・Naの補給+等張液輸液(生食,乳酸リンゲル) ・Na排泄率をモニターしIN>OUTを確認
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腎性:利尿薬の過剰投与、Addison病、尿細管傷害
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↓ 20mEq/L (<20mEq/L)
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腎外性:消化管からの喪失(下痢、嘔吐、腸閉塞)、熱傷、
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Na IN →○→
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↓ 20mEq/L
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経口摂取不能
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[3]
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なし
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hyponatremia with normovolemia
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水過剰型 希釈性低ナトリウム血症
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過剰
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-
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細胞外液量正常
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水 OUT →○→
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→ 40mEq/L
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ADH excess >320 mOsm/kg (>100mOsm/L)
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分泌抑制不可能
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・水制限 ・ループ利尿薬+生理食塩水
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SIADHなど
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水IN ⇒○→
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↓ 20mEq/L
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<100 mOsm/kg (<100mOsm/L)
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分泌抑制を上回るwater intake
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低張輸液過多、水中毒(心因性多飲)
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[4]
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偽性低Na血症
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高浸透圧性
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高血糖、マンニトール投与
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正浸透圧性
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脂質異常症(高脂血症)、高蛋白血症
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対症療法
- 脱水:等張の生理食塩水
- SIADH:飲水制限
- 水とナトリウムの過剰:水とナトリウムの摂取制限、利尿薬
- 研修医当直御法度 症例帳 p.28
- 低ナトリウム血症だからといって生理食塩水を輸液すればいいわけではない。
- [1] ナトリウム過剰(それ以上に水貯留):(症状)浮腫、腹水などによる著明体重増加。(基礎疾患)心不全、ネフローゼ症候群、肝硬変
- ・・・ 生理食塩水輸液××
- ・・・ 生理食塩水輸液ok
- [3] ナトリウム正常(水が過剰):水中毒、SIADH
- ・・・ 生理食塩水輸液××
合併症
- 急速な低ナトリウム血症の補正により生じうる。
- 中枢神経に細胞内脱水をきたし、橋部を中心に脱髄病変を示す。
- 症状:神経障害、意識障害、痙攣、四肢麻痺など
[★]
- 英
- osmotic pressure
- 関
- 圧力、オスモル
[★]
- 英
- difference
- 関
- 相違、差異
[★]
- 英
- osmosis
- 関
- 浸透圧