出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/08/22 10:25:23」(JST)
水槽(すいそう)は、液体(特に水)を貯蔵するための容器、設備である。飲料用水や防火用水を溜める水槽は、特に貯水槽と呼ばれる。
水生生物の飼育と鑑賞を目的としたものは全面、または一部が透明な素材が使用される。水族館などには客が生物の行動を観察できるよう、大型の水槽が設置されている。
透明な素材としてはアクリル樹脂やプラスチック、ガラスなどが用いられる。
堀込水槽・野外水槽・プールの類を除く
主に観賞魚を飼う目的で使用されるが、陸棲の動植物の飼育、理化学研究などにも使用されることがある。 スペース確保の面と観賞面から直方体が一般的だが、曲面や球面を持つ変形水槽もある。ガラス水槽の場合、枠がある物と枠が無くシリコンで接着されただけの物(オールガラス、フレームレス水槽等と呼ばれる)がある。
素材としてはガラス製のものとアクリル製のものに大別され、前者は主に小型~中型水槽に、後者は大型水槽に利用される。ガラス製の特徴として「傷が付きにくい」、「重い」、「割れやすい」、「一体化しにくい」などが挙げられる。アクリル製はその逆で、「傷付きやすい」、「軽い」、「割れにくい」、「一体化しやすい」など。
プラスチック製のありふれた水槽で量産されたものが、日本各地のペットショップやホームセンターなどで売られている。主に魚、昆虫などを飼う目的で使用される。 一般的なものは、ポリスチレン樹脂やアクリル樹脂を用いた一体形成の透明な容器である。上部にストッパー付きの籠状の蓋を持つ。その蓋には、プラスチック製の開閉可能な小窓が装備されている場合が多い。耐久性は上記のガラス、アクリルに劣る。
もっともありふれた水槽であり、量産されたものが、日本各地のペットショップなどで売られている。 ガラス製の物が多いが、アクリル製のものもある。多くは屋内での使用を前提に設計されている。 ※括弧内の数字は(幅×奥行き×高さ)である。
日本では、60cm水槽を境に「大型」「小型」と分ける場合が多い。
立方体のキューブ水槽と呼ばれるものもあり、そのサイズも多様である。30cm×30cm×30cmの様な立方体水槽の場合、30Cと表記される。らんちゅう水槽と呼ばれる背が低い水槽もあり、主にらんちゅうの飼育に用いられる。テーブルやデスクと一体になった水槽や、壁に埋め込む水槽などもある。曲面や台形の面を持つ変形水槽もある。これらは、一般的に量販店で市販されているものも多いが、特注で作るものもある。
バーズアイ水槽は上から鮮明に見える鑑賞魚用水槽。従来の横から見る通常の水槽と異なり、上から鑑賞することを目的とし、新しいタイプのアクアリウムとして位置づけられている。形態としてはテーブル型が一般的であり、小さいものでは80cmのソファーテーブル、大きいものでは5mのバーカウンターテーブルがある。日本で考案され、製造されている。
金魚やコイ、亀などの飼育、水生植物を栽培などに使用される。 FRPで出来たものや、コンクリートで出来たものがある。 無機質で何の装飾もない直方体のもの、自然の岩肌を真似たものなど、形や趣は様々ある。
消防水利のひとつとして防火水槽(ぼうかすいそう)がある。防火水槽には消防庁の「消防水利の基準」(昭和39年12月10日消防庁告示第7号)により市街地などに設置される固定型の防火水槽と、消防操法などで使用される可搬型の防火水槽がある。固定型の防火水槽には地上又は地下に設置されるコンクリートのものなどがあり、可搬型の防火水槽には鉄製の枠に樹脂製の水槽を取り付けるものなどがある。その他に地方の各家庭に設置されている古井戸を防火水槽として登録・管理を行い、万が一消火栓等の故障により消火活動に支障がきたした場合に使用できるよう管理している例がある。
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