- 英
- olivine
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- a mineral consisting of magnesium iron silicate; a source of magnesium
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- かんらん石
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/11/25 06:38:02」(JST)
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かんらん石[1][2] (かんらんせき、橄欖石、olivine)[3]は、鉱物(ケイ酸塩鉱物)のグループ名。
マグネシウムや鉄のネソケイ酸塩鉱物である。Mg2SiO4(苦土かんらん石)と Fe2SiO4(鉄かんらん石)との間の連続固溶体をなす。
目次
- 1 成分・種類
- 2 産出地
- 3 性質・特徴
- 4 用途・加工法
- 5 サイド・ストーリー
- 6 脚注
- 7 参考文献
- 8 関連項目
- 9 外部リンク
成分・種類
- 苦土かんらん石[1][2](苦土橄欖石[4]、forsterite、フォルステライト)
- 化学式 - Mg2SiO4。色 - 白色、黄緑色、条痕 - 白色。ガラス光沢。劈開なし。硬度 7。比重 3.2。
- 鉄かんらん石[1][2](鉄橄欖石[4]、fayalite、ファイアライト)
- 化学式 - Fe2SiO4。色 - 褐色、黒色、条痕 - 淡褐色。ガラス光沢。劈開なし。硬度 6.5。比重 4.4。
- テフロ石[2][4](マンガン橄欖石[4]、tephroite、テフロアイト)
- 化学式 - Mn2SiO4。色 - 灰色、帯青灰色、帯緑灰色(光が当たると退色する)。条痕 - 灰色。ガラス光沢。劈開なし。硬度 6.5、比重 4.1。産出は限られる。石英とは共存しない。
- モンチセリかんらん石[1](モンチセリ石[4]、monticellite、モンティセライト)
- 化学式 - CaMgSiO4。色 - 白色、帯緑灰色、灰色。条痕 - 白色。ガラス光沢。劈開なし。硬度 5、比重 3.2。石灰岩スカルンから産出するが、場所は限られる。
産出地
玄武岩などの塩基性岩や超塩基性岩に多く含まれる。鉄かんらん石質のかんらん石は、ソレアイト質マグマの分化で晶出し、ソレアイト質流紋岩や花崗岩などに含まれることもある。
かんらん石が主要構成鉱物である岩石をかんらん岩という。マントルの上部は主にかんらん岩から構成されていると考えられている。
性質・特徴
一般式は (Mg,Fe)2SiO4。Mn、Ni、Ti を少量含む。
結晶系は斜方晶系。比重は3.2 - 3.8。モース硬度は7。
ガラス光沢で、色は黄緑色。形状は、粒状または短柱状結晶。
用途・加工法
苦土かんらん石で緑色のもので特に美しいものは、8月の誕生石であるペリドットとよばれ、宝石にされる。
サイド・ストーリー
ラテン語の oliva(オリーブ)が語源で、オリーブ色(濃緑色)をしていることによる。1790年ウェルナーの命名。olivineを橄欖石と訳したのは、日本の地質調査所の人々らしく、文献で最も古いのは『20万分の1伊豆図幅地質説明書』(西山正吾、1886年)である。
橄欖(カンラン科)とは、ベトナム原産の東南アジア一帯で栽培されている、日本のムクロジュに似ている果木で、実を食用にし、油を取るほか、薬用にも用いる。この木は、実はヨーロッパ(地中海地方)のオリーブ(モクセイ科)にやや似ているが、まったく別科の植物。しかし、幕末に実だけをみて同じと誤認したため、聖書が漢訳されたらしく(文久2年・1862)、オリーブの訳にこの字があてられ、以後そのまま伝えられたものという。
詳細は「カンラン科」を参照
脚注
- ^ a b c d 文部省編 『学術用語集 地学編』 日本学術振興会、1984年。ISBN 4-8181-8401-2。
- ^ a b c d 日本地質学会編 『地質学用語集 - 和英・英和』 共立出版、2004年。ISBN 4-320-04643-9。
- ^ 「橄欖」の漢字が難しいので、通常はかんらん石あるいはカンラン石と書かれるか、英名そのままでオリビンと呼ばれる。
- ^ a b c d e 松原聰、宮脇律郎 『日本産鉱物型録』 東海大学出版会〈国立科学博物館叢書〉、2006年。ISBN 978-4-486-03157-4。
参考文献
- 黒田吉益、諏訪兼位 「4.7 かんらん石類」『偏光顕微鏡と岩石鉱物 第2版』 共立出版、1983年、153-157頁。ISBN 4-320-04578-5。
- 森本信男 「6. オリビン族」『造岩鉱物学』 東京大学出版会、1989年、83-109頁。ISBN 4-13-062123-8。
- 国立天文台編 『理科年表 平成20年』 丸善、2007年、643頁。ISBN 978-4-621-07902-7。
関連項目
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ウィキメディア・コモンズには、かんらん石に関連するカテゴリがあります。 |
- 鉱物 - ケイ酸塩鉱物(ネソケイ酸塩鉱物)
- 鉱物の一覧
- 造岩鉱物
- 有色鉱物
- ペリドット(宝石名)
- かんらん岩(岩石名)
- オリビン構造
外部リンク
- Olivine Group, MinDat.org, http://www.mindat.org/show.php?id=29264 2012年4月11日閲覧。 (英語)
- Olivine, WebMineral.com, http://webmineral.com/data/Olivine.shtml 2012年4月11日閲覧。 (英語)
- 福岡正人. “Olivine〔橄欖石〕グループ”. 地球資源論研究室. 広島大学大学院総合科学研究科. 2012年4月11日閲覧。
Japanese Journal
- 橄欖石の学問的考察 (特集 橄欖石Olivine 宇宙の宝石ペリドット PERIDOT)
- レインボーオリビン パラサイトオリビン (特集 橄欖石Olivine 宇宙の宝石ペリドット PERIDOT)
- 苦土橄欖石(フォルステライト) (特集 橄欖石Olivine 宇宙の宝石ペリドット PERIDOT)
Related Links
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 - 橄欖石の用語解説 - 火成岩の主要造岩鉱物の一種。オリビンともいう。 (Mg,Fe2+)2SiO4 。 Mg2SiO4 (Fo=フォルステライト) と Fe2SiO4 (Fa=ファヤライト) を端成分とする連続固溶体をつくる。
- 「橄欖石」とは - 英名 Olivine 晶系 斜方晶系 組成 (Mg,Fe)2SiO4 モース硬度 7 劈開 なし 色 黄緑~深緑。 特徴 オリーヴ色の石なのでOlivineと呼ばれる。和名橄欖石はその和訳であるが、正しくはオリーヴと橄欖は...
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