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この項目では、自己の研究成果を公開発表する場である学術機関について説明しています。
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学会(がっかい)は、学問や研究の従事者らが、自己の研究成果を公開発表し、その科学的妥当性をオープンな場で検討論議する場である。また同時に、査読、研究発表会、講演会、学会誌、学術論文誌などの研究成果の発表の場を提供する業務や、研究者同士の交流などの役目も果たす機関でもある。
日本において国が公的学会に指定しているのは、政府の諮問機関である日本学術会議の「日本学術会議協力学術研究団体」である。そのため、大学・研究機関によっては、公費出張による学会参加を日本学術会議協力学術研究団体の学会に限定する場合がある。
日本学術会議は、学会の申請を受けて審査し、下記の3つの要件を満たす学会を日本学術会議協力学術研究団体として認定する[1]。
なお、要件における「研究者」とは、人文・社会科学から自然科学までを包含するすべての学術分野において、新たな知識を生み出す活動、あるいは科学的な知識の利用及び活用に従事する者と定義されている[1]。
学会には、社団法人化しているものも多い(しかし法人格を持つ学会の全部について国の公的認知があるとは限らない)。また法人化、法人化後ともに事務手続きが煩瑣になるので、中規模以下の学会では任意団体にとどまっているものも少なくない。
学会活動は原則として研究者のボランティアであり、学会役員に就任してもほとんどの学会では役員手当の類は支給されない。
学会は一般には全国の研究者を対象とするが、地域単位や大学単位で、その地域内の研究者や大学内の教員・学生・卒業生の研究・交流組織として学会が存在することがある。この種の学会は、○○(地名)××学会、△△大学□□学会と頭に地名、大学名をつけることが多い。
近年、課程博士取得が増加するにつれて、博士号授与資格のある大学では、全国学会での最低一回の口頭発表を学位論文提出資格の一つとしているところもある。
学会の会員は一般に学会員(がっかいいん)と呼ぶ。
学会では、一般に会費を徴収し、会員としての権利を付与する。学会員の種別として正会員、名誉会員、賛助会員、団体会員、準会員、学生会員といった区別を設ける場合もあり、各種特典を区別する場合もある。
入会に当たっての条件は各学会により様々であり、特定の資格や専門性を有する者のみに限る学会がある一方で、当該分野に関心を持つ者であれば誰でも入会できる学会もある。
同じようなものに研究会があるが、研究会は学会に比べ規模が小さく流動性も大きい。学会はその存在を公開しているが、小規模な研究会の中には、その存在を公開せず少人数の研究者の自己研鑽の場としているものもある。一般に、学会での成果発表の方が研究会よりも「業績」として高く評価される。一方で、大規模な研究会のなかには学会化するものもある。社団法人現代風俗研究会のごとく、「研究会」の名称のまま著名になり法人格を得た例もある。
詳細は「研究会」を参照
学会発表は、学問や研究の従事者が、方法論を明らかにし、それを用いた成果の事実およびその進歩性を発表する形をとる。
方法論の新規性について特許権を得たい場合には、その公開前に出願手続きを済ませるなどする必要がある。発表論文の著作権は学会に譲渡する場合が多い。
学会の起源は、中世 - ルネサンス期のヨーロッパで、保守的な大学に反発した知識人が各々で集まって行った情報交換の場である。
最も初期の自然科学分野の学会は、1660年に設立されたイギリスの王立協会である。アイザック・ニュートンを始め、第一線級の科学者が集結した。
学会としての機能を持っていない団体・集団が「~学会」と自称している場合もある。そう名乗ることがふさわしいと信じている場合、単に権威付けを狙っている場合、騙すために意識して詐称している場合など、その理由は様々であると考えられる。中には「と学会」や「神戸ランチ学会」[2]のように単なる冗談やコミュニティーで名付けている例もある。(少なくとも日本では)「学会」と名乗ることに対して規制や資格は存在しない。
また、日本では宗教法人の創価学会を単に「学会」と呼ぶこともある。同会では構成員(信者)を「学会員」と呼ぶ。
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リンク元 | 「academia」「学術研究機関」 |
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