冠状動脈疾患
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急性冠症候群(きゅうせいかんしょうこうぐん、英: Acute coronary syndrome, ACS)は、不安定狭心症〜急性心筋梗塞に至る疾患概念。
急激な冠動脈狭窄によって生じる以下の三つの病態を包括した名称。
- 不安定狭心症(unstable AP)
- 心筋壊死に陥らなかった症例。CK-MBは軽度上昇のみ。
- 急性心筋梗塞(Acute Myocardial Infarction:AMI)
- 心筋壊死に陥った症例。CK-MBは高度上昇。
- 虚血性心臓性突然死
- 虚血心筋または壊死心筋により電気的機能不全を起こすと、致死性不整脈に至り、突然死となることがある。[1]
危険因子
危険因子には、喫煙、糖尿病、高血圧、高コレステロール血症などがある。
- 冠動脈疾患発症の確率は危険因子から推測される。[2]
脚注
- ^ メルクマニュアル http://merckmanual.jp/mmpej/sec07/ch073/ch073c.html
- ^ 国立循環器病研究センターのプレスリリース http://www.ncvc.go.jp/pr/release/006484.html
関連項目
心血管疾患 |
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疾患 |
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心疾患
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不整脈
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徐脈性
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洞不全症候群 | 房室ブロック | 脚ブロック(右脚ブロック · 完全右脚ブロック · 左脚ブロック)
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頻脈性
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上室性
|
洞性頻脈(en) | 心房細動 | 心房粗動(en) | ブルガダ症候群 | 早期再分極症候群 | QT延長症候群 | WPW症候群
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心室性
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心室細動 | 心室頻拍
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虚血性疾患
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狭心症 | 心筋梗塞 | 急性冠症候群 | 冠動脈血栓症 | 心室瘤 | 心破裂 | 乳頭筋断裂(en)
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弁膜症
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僧帽弁狭窄症 | 僧帽弁閉鎖不全症 | 三尖弁狭窄症(en) | 三尖弁閉鎖不全症(en) | 大動脈弁狭窄症 | 大動脈弁閉鎖不全症(en)
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先天性心疾患
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心房中隔欠損 | 心室中隔欠損 | 心内膜床欠損症 | 動脈管開存症 | ファロー四徴症(極型ファロー四徴症) | 大血管転位(左旋性 · 右旋性) | 総肺静脈還流異常症 | 大動脈縮窄 | 左心低形成症候群 | 両大血管右室起始症 | 三尖弁閉鎖(en) | 単心室
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心内膜・心筋
・心膜疾患
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心内膜疾患
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感染性心内膜炎
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心膜疾患
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心膜炎(急性心膜炎(en) · 慢性収縮性心膜炎) | 心タンポナーデ
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心筋症(虚血性心筋症・拡張型心筋症(en) · 肥大型心筋症(en) · 拘束型心筋症(en) · 特発性心筋症) | 心筋炎
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心臓腫瘍(en) | 心臓性喘息 | 肺性心
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血管疾患
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大血管
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大動脈瘤(胸部・腹部(en)・胸腹部) | 大動脈解離 | 大動脈炎症候群
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動脈
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閉塞性動脈硬化症 | 閉塞性血栓性血管炎 | 動静脈瘻 | 動脈硬化 | レイノー病
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静脈
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静脈瘤 | 血栓性静脈炎 | 静脈血栓塞栓症 | 脂肪塞栓症
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病態・症候 |
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心不全
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左心不全 | 右心不全 | 両心不全(en)
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血圧異常
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高血圧
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本態性高血圧症(en) | 二次性高血圧(en) | 高血圧性緊急症(en)
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低血圧
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心臓発作 | 心臓肥大 | 心停止 | 心肺停止
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所見・検査 |
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血圧計 | 聴診 | 心雑音 | 心電図 | 心電図モニタ | 心臓超音波検査 | 胸部X線写真 | 胸部X線CT | 心臓MRI | 心臓カテーテル検査(肺動脈カテーテル) | 心臓核医学検査 | 脈波伝播速度検査
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治療 |
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外科的治療
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冠動脈バイパス術(CABG)
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CABG | off-pump CAB(OPCAB) | MIDCAB(en) | TECAB(en)
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弁膜症手術
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弁置換術(en) | 弁形成術(en) | 弁輪形成術 | 交連切開術(en)
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小児心臓外科
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動脈管結紮術 | BTシャント | 肺動脈絞扼術(en) | ノーウッド手術 | グレン手術 | フォンタン手術 | ジャテン手術 | ラステリ手術 | ロス手術
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心不全外科
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心移植術 | 補助人工心臓装着術 | 左室形成術(Dor・SAVE・Overlapping)
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不整脈外科
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メイズ手術(en) | 心臓ペースメーカー | 植え込み型除細動器
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大動脈手術
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大動脈人工血管置換術 | 大動脈基部置換術 (Bentall, David) | ステントグラフト内挿術(en)
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末梢血管手術
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末梢動脈血行再建術 | 末梢静脈血行再建術 | 静脈抜去術(en) | 静脈血栓摘除術(en) | 内シャント作成術 | 肢切断
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内科的治療
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循環作動薬
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抗不整脈薬
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Ia群: プロカインアミド, キニジン
Ib群: リドカイン, フェニトイン
Ic群: フレカイニド(en), プロパフェノン(en)
II群: 交感神経β受容体遮断薬(プロプラノロールなど)
III群: アミオダロン, ソタロール(en)
IV群: カルシウム拮抗剤(ベラパミル, ジルチアゼムなど)
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心不全治療薬(en)
|
利尿薬 | 血管拡張薬 | 強心配糖体 | 強心剤 | PDEⅢ阻害薬
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狭心症治療薬
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交感神経β受容体遮断薬 | 硝酸薬
|
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高血圧治療薬
|
利尿薬 | 交感神経β受容体遮断薬 | レニン-アンジオテンシン系 (ACE阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、レニン阻害薬(en)) | カルシウム拮抗剤 | アドレナリン作動薬 | 脂質降下薬
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血管内治療
|
経皮的冠動脈形成術
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循環器系の正常構造・生理 |
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Japanese Journal
- Framingham Risk Scoreと動脈硬化リスクについての検討
- 黒柳 享義,小松 孝昭,谷口 勲,藤掛 彰則,由布 哲夫,小松 禎子,尾崎 文武,中村 日出彦,東 昭宏,酒井 良彦,高柳 寛
- Dokkyo journal of medical sciences 40(2), 87-94, 2013-07-25
- … 背景:冠動脈疾患において以前よりフラミンガムリスクスコア(Framingham Risk Score:FRS)は10 年以内の虚血性心疾患発症を予測することが知られている.また近年,冠動脈マルチスライスCT(MultisliceConputed Tomography:MSCT)により求められる冠動脈カルシウムスコア(Coronary Artery CalciumScore:CACS)や種々の炎症マーカーが冠動脈疾患予測因子として報告されている.目的:年齢,性別,総コレステロール値,High Density Lipoprotein …
- NAID 110009610154
- LDLコレステロール値の冠動脈疾患に及ぼす影響の性差
- 上山 俊輔,尾関 全
- 日本保険医学会誌 111(2), 122-130, 2013-06-28
- … 今回,LDL-C値が冠動脈疾患の入院給付や死亡指数に与える影響の性差を検討した。 … LDL-C値と冠動脈疾患入院給付発生率では,男性はLDL-C値や年齢が上がるにつれて発生率も上昇した。 … 今回の検討より,冠動脈疾患入院給付率や死亡指数において明確な男女差がみられ,査定においても女性は大幅に緩和する余地があると考えられた。 …
- NAID 110009615539
- 岩田 曜,イワタ ヨウ,Yo Iwata,藤本 善英,フジモト ヨシヒデ,Yoshihide Fujimoto,小林 欣夫,コバヤシ ヨシオ,Yoshio Kobayashi
- 千葉医学雑誌 89(2), 43-47, 2013-04-01
- NAID 120005307945
Related Links
- 心臓をとりまく冠動脈の内壁に徐々に沈着したコレステロール(脂肪)などが血管の内腔 を狭め、血管に流れる血液量が減少して、十分な酸素や栄養素を心筋に供給でき なくなると、胸痛や胸部圧迫感を招きます。これが一般的な狭心症の症状です。また、急 に ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 47歳の男性。人間ドックで経口グルコース負荷試験(75 gOGTT)での境界型と心電図異常とを指摘され来院した。父親が心筋梗塞のため49歳で死亡。喫煙は20本/日を27年間。飲酒は日本酒1合/日を10年間。身長165cm、体重73kg。脈拍72/分、整。血圧124/80mmHg。血液生化学所見:総コレステロール180mg/dl、トリグリセリド112mg/dl、HDLコレステロール60mg/dl。
- この患者における冠動脈疾患のリスクファクターはどれか。3つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [107A059]←[国試_107]→[107B001]
[★]
- 胸痛の原因を推論する際の考え方として正しいのはどれか。2つ選べ。
- a 多量の冷汗を伴う胸痛は緊急性が高い。
- b 吸気時に増強する胸痛は冠動脈疾患の可能性が高い。
- c 胸痛部位に圧痛を示す場合は冠動脈疾患の可能性が低い。
- d 夕方に胸痛を訴える場合は冠攣縮性狭心症の可能性が高い。
- e ニトログリセリン錠を舌下投与後 1時間で胸痛が軽快しはじめる場合は労作性狭心症の可能性が高い。
[正答]
※国試ナビ4※ [108E035]←[国試_108]→[108E037]
[★]
- 冠動脈疾患リスクを低減する行動として適切でないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113E023]←[国試_113]→[113E025]
[★]
- 喫煙によって発症のリスクが増大しない疾患はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107D011]←[国試_107]→[107D013]
[★]
- 英
- diabetes mellitus (SP), DM
- 関
- 糖尿病治療薬
- first aid step1 2006 p.first aid step1 2006 p.256,423
定義
- インスリンの不足
病型
- インスリン分泌の低下
- 血中インスリン濃度:低
- 遺伝や生活習慣病に関係なく発症。治療はインスリンの注射
- インスリン受容体や細胞内情報伝達系の質的・量的変化
- 一般に血中インスリン濃度:高
- 肥満、喫煙、運増などが関連
- 中高年に多い
- 運動療法と食事療法
参考1
- NIDDM:インスリン不要
- NIDDM:高血糖是正にインスリン必要
- IDDM:ケトーシス防止や生存にインスリン必要
症状
-
- 血糖値が170-180mg/dl以上で尿糖陽性となる。
- 血糖150mg/dlでも尿糖陽性であれば腎性尿糖が疑われる
- 口渇、多飲、多尿
- ケトーシス、アシドーシス体重減少
合併症
- 多発神経障害(広汎性左右対称性神経障害)
- 単神経障害
- 栄養血管の閉塞による脳神経障害
- 外眼筋(動眼神経、滑車神経、外転神経)麻痺、顔面神経麻痺
医療系の雑誌より(日経カデット11月?)
表5 糖尿病患者にみられる筋骨格系症状を呈する疾患と臨床的特徴
糖尿病との関係
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疾患
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臨床的特徴
|
糖尿病が直接病因に関与する疾患
|
糖尿病性手関節症(diabetic cheiroarthropathy)
|
コントロール不良の糖尿病に多い。原因不明の皮膚硬化が徐々に進行し、手指の屈曲拘縮を来し手全体に及び、強皮症と誤診される。手指を合わせることができない(Prayer徴候)。
|
シャルコー関節
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頻度は低い(1%)が、長期糖尿病コントロール不良患者に多い。通常、足根中足関節などの中足部が多く、足底表面、前足部、中足部に潰瘍形成の合併を認めることがあり、骨髄炎との鑑別が困難な例あり。
|
糖尿病性骨溶解(diabetic osteolysis)
|
原因不明の足趾の末節骨や基節骨の骨吸収が起こリ、足痛の原因となる。X線ではickedcandy変形を呈し、骨髄炎との鑑別が困難。
|
糖尿病性筋梗塞
|
外傷、感染、腫瘍がなく大腿部などに急激に増大する疼痛を伴う腫瘤を認める。生検は出血の危険があるため行わない。通常1~2カ月で自然寛解する
|
糖尿病性筋萎縮症(diabetic amyotrophy)
|
糖尿病性末梢神経障害の一型。大腿前部の痛みで、時に脱力や萎縮が非対称性に起きる。CPKの上昇はなく、脳脊髄液で軽度蛋白上昇以外の有意な所見はない。神経伝導速度.筋電図では神経原性変化を認め、筋生検では炎症細胞浸潤を伴わない筋線経の萎縮あり。
|
直接の関係は不明だが糖尿病患者に頻度が高い疾患
|
癒着性関節包炎(凍結肩または五十肩)
|
糖尿病患者の10-33%にみられる。長期2型糖尿病を有する女性に多く、肩の痛みと可動域障害を呈する。約半数が両側性だが非利き手側で症状が強い。炎症反応やX線異常を認めず、数週~数カ月で自然寛解する。
|
複合性局所疼痛症候群1型(complex regional pain syndrome CRPS)
|
四肢の疼痛、皮膚色変化、皮膚温の変化、浮腫、可動域制限などの症候を呈するまれな症候群。
|
手掌屈筋鍵炎
|
糖尿病患者の5-33%に認められる。長期に罹患した女性に多く、利き手側の母指に頻度(75%)が高いが、どの指にもみられる。
|
Dupuytren拘縮
|
手掌筋膜の短縮と肥厚(有痛性結節)を生じ、第4、5指の屈曲拘縮を呈する。1型糖尿病で長期に罹患した患者に多いが、血糖コントロールとの関係はない。
|
手根管症候群
|
手根管症候群の全患者の最大15%に糖尿病を認める。
|
広汎性特発性骨増殖症(diffuse idiopathic skeletal hyperostosis DISH)
|
2型糖尿病患者の約20%にみられ、50才以上の肥満患者に多い。頭部、腰部のこわばリ、関節の可動域制限を呈する。全身の腱付着部痛を呈することもある。
|
その他
|
感染性関節炎や骨髄炎
|
血糖上昇による免疫力低下が感染症リスクを上昇させることによる
|
診断
血糖値検査による分類
正常 糖尿病型
空腹時血糖値 <110mg/dL ≧126mg/dL
and or
75g OGTT2時間値 <140mg/dL ≧200mg/dL
- 正常型であっても、食後1時間値が180mg/dL(10.0mmol/l)以上の場合には、180mg/dl未満のものに比べて糖尿病に進展する可能性が高いので、境界型に準じた取り扱い(経過観察)を行う(参考1)。
診断基準
- 参考2-4
- 1) 初回検査で、①空腹時血糖値≧126mg/dl、②75gOGTT2時間値≧200mg/dl、③随時血糖値≧200mg/dl、④HbA1c(国際標準値)≧ 6.5%のうちいずれかを認めた場合は、「糖尿病型」と判定する。別の日に再検査を行い、再び「糖尿病型」が確認されれば糖尿病と診断する。但し、HbA1cのみの反復検査による診断は不可とする。また、血糖値とHbA1cが同一採血で糖尿病型を示すこと(①~③のいずれかと④)が確認されれば、初回検査だけでも糖尿病と診断してよい。
- 2)血糖値が糖尿病型(①~③のいずれか)を示し、かつ次のいずれかの条件がみたされた場合は、初回検査だけでも糖尿病と診断できる。
- 糖尿病の典型的症状(口渇、多飲、多尿、体重減少)の存在
- 確実な糖尿病網膜症の存在
- 3)過去において、上記1)ないしは2)の条件がみたされていたことが確認できる場合には、現在の検査値が上記の条件に合致しなくても、糖尿病と診断するか、糖尿病の疑いを持って対応する必要がある。
- 4)上記1)~ 3)によっても糖尿病の判定が困難な場合には、糖尿病の疑いをもって患者を追跡し、時期をおいて再検査する。
- 5)初回検査と再検査における判定方法の選択には、以下に留意する。
- 初回検査の判定にHbA1cを用いた場合、再検査ではそれ以外の判定方法を含めることが診断に必須である。検査においては、原則として血糖値とHbA1cの双方を測定するものとする。
- 初回検査の判定が随時血糖値≧200mg/dlで行われた場合、再検査は他の検査方法によることが望ましい。
- HbA1cが見かけ上低値になり得る疾患・状況の場合には、必ず血糖値による診断を行う。
[show details]
- 以前の記事
- 1. 以下のいずれかの検査を行い、基準値を超えていれば糖尿病型と判定
- (1)空腹時血糖値 :≧126mg/dl
- (2)75g OGTT2時間値:≧200mg/dl
- (3)随時血糖値 :≧200mg/dl
- 2. 1.で2回続けて(別の日に行う。異なる検査項目が好ましい)糖尿病型と判定されるか、1.で1回糖尿病型と判定されかつ、以下の条件を満たすとき、「糖尿病」と診断する
- a. 糖尿病の典型的症状が存在すること
- b. HbA1c≧6.5%
- c. 糖尿病性網膜症が存在すること
- d. 過去に糖尿病型を示した資料(検査データ)がある場合
予後
- 糖尿病の死因の一位は心筋梗塞(Q book p.259)。
USMLE
高血圧と糖尿病を合併する病態
参考
- http://www.uemura-clinic.com/dmlecture/newcriteria.htm
- http://d.hatena.ne.jp/bonbokorin/20100608/p1
- 3. 糖尿病の新しい診断基準を7月に施行 日本糖尿病学会-糖尿病NET-資料室
- http://www.dm-net.co.jp/calendar/2010/010167.php
- 4. 委員会報告 糖尿病の分類と診断基準に関する委員会報告 2010
- http://www.jds.or.jp/jds_or_jp0/uploads/photos/635.pdf
[★]
- 英
- diabetic complication、diabetes complication、complications of diabetes mellitus、diabetes-related complication
[show details]
合併症
- 多発神経障害(広汎性左右対称性神経障害)
- 単神経障害
- 栄養血管の閉塞による脳神経障害
- 外眼筋(動眼神経、滑車神経、外転神経)麻痺、顔面神経麻痺
参考
- http://www.dis.h.u-tokyo.ac.jp/Scripts/Search/index_search.asp?searchstring=E14
[★]
- 英
- coronary atherosclerosis、coronary arteriosclerosis
- 関
- 冠動脈疾患、冠動脈硬化、冠状動脈硬化、冠状動脈アテローム性硬化症、冠動脈硬化症、冠動脈粥状硬化症
- ICD-10
- I.251
- 冠状動脈アテローム性硬化症、冠状動脈狭窄症、冠状動脈硬化症、冠動脈硬化性心疾患、冠動脈疾患、冠動脈石灰化、動脈硬化性冠不全
[show details]
[★]
- 英
- coronary artery disease, CAD
- 同
- 冠動脈疾患
- 関
- ischemic heart disease, IHD
定義
- 典型的には、心外膜の冠動脈の50%以上の閉塞があるものを冠動脈疾患とする
冠動脈疾患による症状
-冠動脈疾患
-冠動脈疾患
[★]
[★]
- 同
- multivessel disease, MVD
[★]
- 同
- 冠状動脈
[★]
- 英
- disease, disorder, disturbance, illness, sickness, malady
- 同
- 疾病、病気
- 関
- 疾病、障害、病、乱れ、無秩序、病害、病気、病弊
[★]
- 英
- arterial disease、arteriopathy
- 関
- 動脈症
[★]
- 英
- artery (Z)
- ラ
- arteria
- 関
- 静脈