- 英
- mosapramine
- 化
- 塩酸モサプラミン mosapramine hydrochloride
- 商
- クレミン
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/08/25 09:47:51」(JST)
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モサプラミン
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IUPAC命名法による物質名 |
1'-[3-(3-chloro-10,11-dihydro-5H-dibenzo[b,f]azepin-5-yl)propyl]hexahydro-2H-spiro[imidazo[1,2-a]pyridine-3,4'-piperidin]-2-one |
臨床データ |
法的規制 |
|
投与方法 |
経口 |
識別 |
CAS番号 |
89419-40-9 |
ATCコード |
N05AX10 |
PubChem |
CID 4257 |
KEGG |
D08235 |
化学的データ |
化学式 |
C28H35ClN4O |
分子量 |
479.057 g/mol |
SMILES
- C1CCN2C(C1)NC(=O)C23CCN(CC3)CCCN4C5=CC=CC=C5CCC6=C4C=C(C=C6)Cl
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モサプラミン (mosapramine) は、イミノベンジル系定型抗精神病薬。無臭。統合失調症などの治療に用いられる。分子式はC28H35ClN4O。
日本国内では田辺三菱製薬から塩酸塩が、クレミンなどの商品名で販売されている。
目次
- 1 副作用
- 2 禁忌・注意
- 3 種類
- 4 用法・用量
副作用
禁忌・注意
- パーキンソン病の者は投与できない
- 眠気や注意力の低下が起こることがあるため、自動車の運転は控える
- 肝障害のある者はよく注意する
種類
用法・用量
- 1日 30-150mg を経口投与する。症状、年齢により適宜増量し最大で1日 300mg まで増量できる。
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抗精神病薬 (N05A) |
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定型抗精神病薬 |
ブチロフェノン系: アザペロン Benperidol ブロムペリドール Droperidol Fluanisone ハロペリドール Lenperone Moperone ピパンペロン スピペロン Trifluperidol; Diphenylbutylpiperidines: Clopimozide Fluspirilene Penfluridol Pimozide; フェノチアジン系: アセプロマジン Acetophenazine Butaperazine Carphenazine Chlorproethazine クロルプロマジン Cyamemazine Dixyrazine フルフェナジン レボメプロマジン Mesoridazine Perazine プロペリシアジン ペルフェナジン Piperacetazine Pipotiazine Prochlorperazine プロマジン プロメタジン Propiomazine Sulforidazine Thiethylperazine Thiopropazate Thioproperazine Thioridazine Trifluoperazine Triflupromazine; Thioxanthenes: Chlorprothixene Clopenthixol Flupentixol Thiothixene Zuclopenthixol; Tricyclics: アモキサピン Butaclamol Carpipramine Loxapine Metitepine/Methiothepin Octoclothiepin; Others: Molindone Oxypertine Prothipendyl
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非定型抗精神病薬 |
Azapirones: ペロスピロン Tiospirone; ベンザミド系: Amisulpride Levosulpiride ネモナプリド Remoxipride スルピリド スルトプリド Tiapride Veralipride; ブチロフェノン系: Cinuperone Setoperone; Tricyclics: Asenapine Clotiapine クロザピン Fluperlapine Metitepine/Methiothepin モサプラミン オランザピン クエチアピン Tenilapine ゾテピン; Others: Amperozide アリピプラゾール Bifeprunox ブロナンセリン Cariprazine Iloperidone ルラシドン Ocaperidone パリペリドン Pardoprunox Pimavanserin リスペリドン Sertindole Ziprasidone
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Others |
Cannabidiol D-Cycloserine Mifepristone Reserpine Rimcazole Secretin Talnetant Tetrabenazine Vabicaserin
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Japanese Journal
- モサプラミンのドパミン受容体サブタイプヘの親和性-ヒトのドパミンD2,D3およびD4受容体発現細胞を用いた評価-
- 二村 隆史,大橋 良孝,矢野 和宏 [他],高橋 有紀子,芳賀 慶一郎,福田 武美
- 日本薬理学雑誌 107(5), 247-253, 1996-05-01
- … Iminodibenzy1系抗精神病薬である塩酸モサプラミンのドパミンD2,D3およびD4受容体に対する親和性を,ヒトの同受容体を発現させた細胞を用いて各種抗精神病薬と比較検討した.ヒト受容体発現細胞から調製したP2画分を用いた場合の[<SUP>3</SUP>H]スピペロンの結合は,いずれの受容体に対しても飽和性を示し,スキャッチャード解析から算出された各受容体に対する親和性(解離定数:K<SUB>d</SUB>値)はD2, …
- NAID 10006061364
- モサプラミンのラットドパミンD_3受容体への親和性-定量的in vitroオートラジオグラフィーによる解析-
- 二村 隆史 [他],下川 智子,森尾 保徳,芳賀 慶一郎,福田 武美
- 日本薬理学雑誌 106(5), 339-346, 1995-11-01
- … Iminodibenzyl系抗精神病薬である塩酸モサプラミン(以下モサプラミンと呼ぶ)のラット脳内ドパミンD<SUB>3</SUB>受容体に対する親和性を,D<SUB>3</SUB>受容体選択的リガンドである[<SUP>3</SUP>H]7-OH-DPATを用いた定量的in vitroオートラジオグラフィー法により検討した.ラット脳薄切片を作製し,終濃度0.5nMの2-(<I>N,N</I>-Di[2,3(n)-<SUP>3</SUP>H]propylamino)-7-hydroxy-1,2,3,4-tetrahydrona …
- NAID 10005707631
- 精神分裂病に対するモサプラミン(クレミン^<( !R)>)の臨床的有用性の検討
Related Links
- モサプラミン (mosapramine) は、イミノベンジル系定型抗精神病薬。無臭。統合失調症 などの治療に用いられる。分子式はC28H35ClN4O。 日本国内では田辺三菱製薬から 塩酸塩が、クレミンなどの商品名で販売されている。
- クレミンとは?モサプラミンの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる( おくすり110番:薬事典版)
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
クレミン錠10mg
組成
有効成分(1錠中)
添加物
- 乳糖水和物,トウモロコシデンプン,セルロース,タルク,ステアリン酸マグネシウム,ヒプロメロース,酸化チタン,カルナウバロウ,青色1号アルミニウムレーキ
禁忌
- 昏睡状態,循環虚脱状態の患者〔これらの状態を悪化させるおそれがある.〕
- バルビツール酸誘導体・麻酔剤等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者〔中枢神経抑制剤の作用を延長し増強させる.〕
- アドレナリンを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
- パーキンソン病の患者〔錐体外路症状を悪化させるおそれがある.〕
- 本剤の成分又はイミノジベンジル系化合物に対し過敏症の患者
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照)
効能または効果
- 統合失調症
- モサプラミン塩酸塩として,通常,成人1日30〜150mgを3回に分けて経口投与する.
なお,年齢,症状により適宜増減するが,1日300mgまで増量することができる.
慎重投与
- 肝障害のある患者〔肝障害を悪化させるおそれがある.〕
- 心・血管疾患,低血圧,又はそれらの疑いのある患者〔一過性の血圧降下があらわれることがある.〕
- 血液障害のある患者〔血液障害を悪化させるおそれがある.〕
- てんかん等の痙攣性疾患,又はこれらの既往歴のある患者〔痙攣閾値を低下させることがある.〕
- 甲状腺機能亢進状態にある患者〔錐体外路症状が起こりやすい.〕
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
- 小児〔錐体外路症状,特にジスキネジアが起こりやすい.〕
- 薬物過敏症の患者
- 脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者〔Syndrome malin(悪性症候群)が起こりやすい.〕
重大な副作用
Syndrome malin(悪性症候群)(0.1%未満)
- 無動緘黙,強度の筋強剛,嚥下困難,頻脈,血圧の変動,発汗等が発現し,それに引き続き発熱がみられる場合は,投与を中止し,体冷却,水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと.本症発症時には,白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く,また,ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある.なお,高熱が持続し,意識障害,呼吸困難,循環虚脱,脱水症状,急性腎不全へと移行し,死亡した例が報告されている.
無顆粒球症, 白血球減少(いずれも頻度不明)
- 無顆粒球症, 白血球減少があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
遅発性ジスキネジア(0.1%未満)
- 長期投与により口周部等の不随意運動(遅発性ジスキネジア)があらわれることがある.
肺塞栓症,深部静脈血栓症(いずれも頻度不明)
- 抗精神病薬において,肺塞栓症,静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので,観察を十分に行い,息切れ,胸痛,四肢の疼痛,浮腫等が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと.
薬効薬理
動物での作用
中枢ドパミン受容体遮断作用
- マウス,ラット,イヌでの抗アポモルフィン作用は,クロカプラミンの約2倍である7).
- マウス,ラットでの抗メタンフェタミン作用は,クロカプラミンの約2倍である7).
- ラットでのin vivo試験で,側坐核ドパミン受容体を強力に遮断する8).
ドパミン受容体親和性
- ラットでのin vitroの実験で,中枢ドパミン受容体(3H-スピペロン結合部位)に対して,ハロペリドールより高い親和性を示す2).
セロトニン受容体親和性
- ラットでのin vitroの実験で,中枢5-HT2受容体(3H-スピペロン結合部位)に対して高い親和性を示す2).
カタレプシー惹起作用
- ラットでのカタレプシー惹起作用はハロペリドールより弱い7).
<作用機序>
- 抗精神病薬の作用機序は,中枢ドパミン受容体遮断作用と密接に関連していると推定されているが,モサプラミン塩酸塩は行動薬理学的方法及び神経化学的方法によって,強力な中枢ドパミン受容体遮断作用並びに中枢セロトニン受容体遮断作用を示すことが確認されている.
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- モサプラミン塩酸塩,Mosapramine Hydrochloride(JAN)
化学名
- (±)-3-Chloro-5-〔3-(2-oxo-1,2,3,5,6,7,8,8a-octahydroimidazo〔1,2-a〕pyridine-3-spiro-4'-piperidino)propyl〕-10,11-dihydro-5H-dibenz〔b,f〕azepine dihydrochloride
分子式
分子量
性状
- 白色〜微黄褐白色の結晶性の粉末で,においはない.ギ酸に溶けやすく,水にやや溶けにくく,メタノール又はエタノール(95)に溶けにくく,N,N-ジメチルホルムアミドに極めて溶けにくく,アセトニトリル,無水酢酸又はジエチルエーテルにほとんど溶けない.光により徐々に着色する.
融点
分配係数
★リンクテーブル★
[★]
モサプラミン
- 関
- mosapramine hydrochloride
[★]
- 英
- lamin
- 関
- 核ラミン