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プラズモン(英語: plasmon)とは、プラズマ振動の量子であり、金属中の自由電子が集団的に振動して擬似的な粒子として振る舞っている状態をいう。
目次
- 1 解説
- 2 表面プラズモン
- 3 脚注
- 4 関連項目
- 5 外部リンク
解説
プラズマ振動数をとすると、プラズモンのエネルギーはである。プラズモンは絶縁体、金属、半導体、半金属のほか、大きな原子や分子において観測されている。半導体や半金属中の自由担体によるプラズモンのエネルギーは0.01-0.1eV程度である。極性半導体のプラズマ波は縦波の光学フォノンと共に結合モードを形成する。強磁場中の半導体や半金属では磁気プラズマに関する多彩なモードが生じる。これらのモードの励起は光反射やラマン散乱によって研究されている。通常の固体で、価電子帯を占めるすべての電子によるプラズモンのエネルギーは10eV程度である。ほとんど自由な電子の近似が適応しうる金属や半導体結晶では、プラズマ振動数は自由電子集団によるものにほぼ等しく、で与えられる(は価電子の密度、は自由電子の質量)。Si、Al、Mg、Be、やアルカリ金属などがこれに相当する。価電子プラズモンはX線の非弾性散乱や高速電子(1-10keV)のエネルギー損失スペクトルにより観測できる。真空紫外領域に至る広い波長領域の光反射スペクトルをクラマース・クローニッヒの関係によって誘電関数の逆数の虚部に変換すると、プラズモンの励起スペクトルが見られる[1]。
表面プラズモン
詳細は「表面素励起」を参照
金属ナノ粒子ではプラズモンが表面に局在することになるので、表面(局在)プラズモンとも呼ばれる。中でも金コロイドなどの金属ナノ粒子では、可視-近赤外域の光電場とプラズモンがカップリングして光吸収が起こり、鮮やかな色調を呈する。この現象が表面(局在)プラズモン共鳴(surface plasmon resonance、略称:SPR)であり、局所的に著しく増強された電場も発生する。つまり、光エネルギーが表面プラズモンに変換されることにより、金属ナノ粒子表面に光のエネルギーが蓄えられるばかりでなく、光の回折限界より小さな領域での光制御が可能となることを意味する。また、粒子形や周囲媒質の誘電率に依存した共鳴波長がある。
このような金属ナノ粒子と光との相互作用が光科学技術の分野で注目されている。表面プラズモンの設計・制御・応用技術はエレクトロニクスやフォトニクスに対応してプラズモニクスと呼ばれる。
脚注
関連項目
- 表面プラズモン共鳴
- プラズマ
- 表面物理学
- エバネッセント場
- バイオセンサー
外部リンク
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Japanese Journal
- 光波メタマテリアル構成要素としてのプラズモンナノ共振器 (公益社団法人 日本磁気学会 第180回研究会資料 メタマテリアルからみた光と磁気)
- 周期構造に励起される表面プラズモンの偏光特性を用いた屈折率の微小変動検出(超高速伝送・変復調・分散補償技術,超高速光信号処理技術,広帯域光増幅・WDM技術,受光デバイス,高光出力伝送技術,一般,(ECOC報告))
- 小田川 裕之,松田 豊稔
- 電子情報通信学会技術研究報告. OCS, 光通信システム 111(265), 193-198, 2011-10-20
- … 近年,表面プラズモン共鳴吸収は,ガスセンサやバイオセンサ等の検出原理として利用されるなど,様々な分野で研究されている.本研究では,微小な屈折率変動の検出法として,周期構造における表面プラズモン共鳴吸収の偏光特性を利用する方法について検討している.シミュレーション及び実験により,構造を最適化することにより,高感度のセンサが得られる可能性が示されている.また,表面にパラジウ …
- NAID 110008902178
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