- 英
- nimetazepam
- 商
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ニメタゼパム
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臨床データ |
胎児危険度分類 |
X |
法的規制 |
Prohibited (S9) (AU) Schedule IV (US) III (International) |
識別 |
ATCコード |
N05 |
KEGG |
D01593 |
化学的データ |
化学式 |
C16H13N3O3 |
ニメタゼパム (nimetazepam) は、ベンゾジアゼピン系の睡眠導入剤の一種。中時間作用型。 日本国内では、エリミンという商品名で発売されている。
目次
- 1 適用
- 2 種類
- 3 副作用
- 4 薬物の誤用
- 5 事件
- 6 脚注
適用[編集]
- 不安や緊張をほぐし、睡眠を促す。日中の抗不安に作用。
種類[編集]
副作用[編集]
倦怠感、頭痛、集中力低下、動悸、ふらつき、脱力感など
薬物の誤用[編集]
横流しされたニメタゼパムの押収は、日本にほとんど集中しており薬物乱用の主流となっている。
タイ・マレーシア・シンガポール・ラオス・香港・インドネシアの薬物押収にも共通している。これらはたいてい不眠症の薬として合法的に輸出されている。日本の組織犯罪シンジケートはニメタゼパムの流通をコントロールしており、少なかれフルトプラゼパム・テマゼパム・ミダゾラム・トリアゾラムにも関与している。東アジアと東南アジアでは、ベンゾジアゼピン系の中で最も厳しく流通規制が設定され、最も需要が高い[1] 。
事件[編集]
- 大阪府大東市の診療所から、2008年7月までに20万錠以上に亘るニメタゼパムが所在不明となり、横流しされたものと見て、近畿厚生局麻薬取締部が捜査を行っている[2]。
脚注[編集]
- ^ Devaney, M., Reid, G. and Baldwin, S., 2006. Situational analysis of illicit drug issues and responses in the Asia-Pacific region, Research Paper 12. Australian National Council on Drugs, Canberra.
- ^ 向精神薬20万錠が不明、大阪の診療所で…横流しの疑いも 読売新聞 2008年10月19日
睡眠導入剤と鎮静剤 (N05C) |
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GABAA受容体 |
バルビツール酸系
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超短時間作用型
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Methohexital Thiamylal チオペンタール
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短時間作用型
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Allobarbital アモバルビタール Aprobarbital Butobarbital ペントバルビタール Secobarbital Talbutal
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長時間作用型
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バルビタール Mephobarbital フェノバルビタール
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その他
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Cyclobarbital Ethallobarbital Heptabarbital Hexobarbital Proxibarbal Reposal Vinylbital Vinbarbital
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ベンゾジアゼピン
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超短時間作用型
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トリアゾラム
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短時間作用型
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ブロチゾラム Cinolazepam Doxefazepam Loprazolam ミダゾラム
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中時間作用型
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エスタゾラム フルニトラゼパム ロルメタゼパム ニメタゼパム Temazepam
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長時間作用型
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フルラゼパム フルトプラゼパム ニトラゼパム クアゼパム
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Dialkylphenols
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Fospropofol プロポフォール チモール
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非ベンゾジアゼピン系
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CL-218,872 Indiplon Necopidem Pazinaclone ROD-188 Saripidem Suproclone Suriclone SX-3228 U-89843A U-90042 Zaleplon ゾルピデム ゾピクロン エスゾピクロン
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Piperidinediones
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Glutethimide Methyprylon Pyrithyldione Piperidione
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Quinazolinones
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Afloqualone Cloroqualone Diproqualone Etaqualone Mebroqualone Mecloqualone Methaqualone Methylmethaqualone
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Neuroactive
steroids
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Acebrochol Allopregnanolone Alphadolone Alphaxolone Eltanolone Ganaxolone Hydroxydione Minaxolone Org 20599 Org 21465 Tetrahydrodeoxycorticosterone
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Alpha-2アドレナリン受容体 |
Alpha-adrenergic agonists
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4-NEMD クロニジン Dexmedetomidine Lofexidine メデトミジン Romifidine Tizanidine キシラジン
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メラトニン受容体 |
メラトニン
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Agomelatine メラトニン ラメルテオン Tasimelteon
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ヒスタミン受容体 &
アセチルコリン受容体 |
抗ヒスタミン薬 &
抗コリン薬
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アミトリプチリン Dimenhydrinate ドキシラミン Hydroxyzine ジフェンヒドラミン Bromodiphenhydramine Carbinoxamine Doxepin Orphenadrine ミアンセリン ミルタザピン Nefazodone Niaprazine Phenyltoloxamine Propiomazine Pyrilamine スコポラミン トラゾドン
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GABAB受容体 /
GHB 受容体 |
GHB Type
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1,4-ブタンジオール Aceburic acid GABOB γ-ヒドロキシ酪酸 GBL gamma-Valerolactone
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オレキシン受容体 |
Orexin antagonists
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Almorexant SB-334,867 SB-408,124 SB-649,868 TCS-OX2-29
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その他受容体/
グループ外 |
アルデヒド
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Acetylglycinamide chloral hydrate 抱水クロラール Chloralodol Dichloralphenazone Paraldehyde Petrichloral
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アルキン
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ウレタン Ethchlorvynol Ethinamate Hexapropymate Methylpentynol
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Carbamates
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Meprobamate Carisoprodol Tybamate メトカルバモール Procymate
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その他
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2-Methyl-2-butanol Acecarbromal アセトフェノン Apronal 臭化物 ブロムワレリル尿素 Carbromal Chloralose Clomethiazole Embutramide エトミデート Evoxine Fenadiazole Gaboxadol Loreclezole Mephenoxalone Sulfonmethane Trichloroethanol Triclofos セイヨウカノコソウ バルノクタミド
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Japanese Journal
- 分散液液マイクロ抽出/ガスクロマトグラフィー/質量分析法による向精神薬の定量
- 小檜山 文子,佐藤 雅子,金子 毅
- 分析化学 = Japan analyst 58(8), 661-665, 2009-08-05
- … マイクロ抽出法の一つである分散液液マイクロ抽出(dispersive liquid liquid microextraction,DLLME)法により,ベンゾジアゼピン系薬剤であるフルニトラゼパム及びニメタゼパムの低濃度水溶液試料から抽出を行い,ガスクロマトグラフィー質量分析による測定を行った.ベンゾジアゼピン系薬剤に対する抽出溶媒,分散溶媒の種類等の最適条件を検討し,同条件で三環系抗うつ薬剤であるアミトリプチリン及びノルトリプチリ …
- NAID 10025979820
- 消化管内細菌によるニトラゼパム及びニメタゼパムの還元
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
エリミン錠3mg
組成
有効成分(1錠中)
添加物
- D-マンニトール、トウモロコシデンプン、カルメロースカルシウム、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、ステアリン酸マグネシウム、黄色五号アルミニウムレーキ
禁忌
- 急性閉塞隅角緑内障のある患者〔抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状が悪化するおそれがある。〕
- 重症筋無力症のある患者〔筋弛緩作用により症状が悪化するおそれがある。〕
効能または効果
- 通常、成人には1回ニメタゼパムとして3〜5mgを就寝前に経口投与する。
なお年令・症状により適宜増減する。
- 不眠症には、就寝の直前に服用させること。また、服用して就寝した後、睡眠途中において一時的に起床して仕事等をする可能性があるときは服用させないこと。
慎重投与
- 心障害のある患者〔症状が悪化することがある。〕
- 肝障害、腎障害のある患者〔排泄が遅延するおそれがある。〕
- 脳に器質的障害のある患者〔作用が強くあらわれることがある。〕
- 高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕
- 衰弱患者〔副作用があらわれやすい。〕
- 幼児、小児〔作用が強くあらわれることがある。〕
重大な副作用
依存性(頻度不明)
- 大量連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量を超えないよう慎重に投与すること。また、大量投与又は連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、痙攣発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
刺激興奮、錯乱等(頻度不明)
- 統合失調症等の精神障害者に投与すると逆に刺激興奮、錯乱等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- ニトラゼパムと同様の作用スペクトラム(馴化、鎮静、筋弛緩、睡眠誘起及び増強、抗痙攣作用等)を示すが、ニトラゼパムより効力が強く、かつ効果発現が速い(マウス、ラット)。4)
本剤による睡眠発現機序は、大脳辺縁系及び視床下部の情動機構の抑制並びに大脳辺縁系賦活機構の抑制によるものと考えられている。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- 1-methyl-7-nitro-5-phenyl-1H-1,4-benzodiazepin-2(3H)-one
分子式(分子量)
性状
- 白色〜淡黄色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。酢酸(100)又はクロロホルムに溶けやすく、アセトン又は1,4-ジオキサンにやや溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、エタノール(95)、イソプロパノール又はジエチルエーテルに溶けにくく、水又はヘキサンにほとんど溶けない。
希塩酸に溶ける。
融点