- 英
- tafluprost
- 商
- タプロス
- 関
- 眼科用剤
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2018/10/22 11:53:36」(JST)
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タフルプロスト
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IUPAC命名法による物質名 |
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IUPAC名 isopropyl (5Z)-7-{(1R,2R,3R,5S)-2-[(1E)-3,3-difluoro-4-phenoxybut-1-en-1-yl]-3,5-dihydroxycyclopentyl}hept-5-enoate |
臨床データ |
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販売名 |
Saflutan, Taflotan, Tapros, Zioptan |
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Drugs.com |
国別販売名(英語) International Drug Names |
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胎児危険度分類 |
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法的規制 |
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投与方法 |
点眼 |
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識別 |
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CAS番号
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209860-87-7 |
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ATCコード |
S01EE05 (WHO) |
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PubChem |
CID: 6433101 |
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ChemSpider |
8044182 |
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UNII |
1O6WQ6T7G3 |
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ChEBI |
CHEBI:66899 |
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ChEMBL |
CHEMBL1963683 |
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化学的データ |
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化学式 |
C25H34F2O5 |
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分子量 |
452.531266 g/mol |
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SMILES
CC(C)OC(=O)CCC\C=C/CC(C(O)CC1O)C1\C=C\C(F)(F)COc2ccccc2
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タフルプロスト (Tafluprost)は眼科領域で用いられるプロスタグランジンF2αアナログで、緑内障の進展阻止および高眼圧症の管理に用いられる。眼球からの房水排出を促進し、眼圧を低下させる[1]。防腐剤としてベンザルコニウム塩化物を含む製剤と含まない製剤とがある。非選択的β遮断薬であるチモロールとの配合剤もある[2]。商品名タプロス(参天製薬)など、米国ではZioptan(メルク)。
効能・効果
緑内障、高眼圧症
用法・用量
1日1回1滴を点眼する。多用すると眼圧下降作用が減弱する可能性があるとされている[3]。
副作用
ベンザルコニウムを含む製剤の臨床試験では67.5%に副作用が見られ、その内訳は結膜充血(31.3%)、睫毛の異常(19.3%)、瘙痒感(17.6%)、眼刺激感(13.5%)、虹彩色素沈着(8.1%)等であった。
重大な副作用として、単剤では虹彩色素沈着(防腐剤入り製剤での発現率:8.1%)が挙げられている。
配合剤では上記のほか、眼類天疱瘡、気管支痙攣、呼吸困難、呼吸不全、心ブロック、うっ血性心不全、脳虚血、心停止、脳血管障害、全身性エリテマトーデスが記載されている。
薬物動態
タフルプロストは脂溶性エステルであり、角膜から速やかに吸収されて代謝を受け、カルボン酸のタフルプロスト酸となる。点眼後2-4時間で効果が現れ、12時間後に最大となる。眼圧降下作用は少なくとも24時間続く[4][5]。
タフルプロスト酸はΒ酸化を受けて1,2-ジノルタフルプロスト酸、1,2,3,4-テトラノルタフルプロスト酸およびそのラクトンとなり、グルクロン酸抱合やヒドロキシル化を受ける。シトクロムP450は関与しない[5]。
この代謝経路(少なくともテトラノル化まで)はラタノプロストやトラボプロストでも同様である。
左からタフルプロスト、タフルプロスト酸(活性体)、1,2-ジノルタフルプロスト酸、1,2,3,4-テトラノルタフルプロスト酸、1,2,3,4-テトラノルタフルプロスト酸ラクトン
[6][7]
出典
- ^ Schubert-Zsilavecz, M, Wurglics, M, Neue Arzneimittel 2008/2009
- ^ “タプコム配合点眼液 添付文書” (2014年11月). 2016年7月1日閲覧。
- ^ “タプロス点眼液0.0015%/タプロスミニ点眼液0.0015% 添付文書” (2015年5月). 2016年7月1日閲覧。
- ^ Haberfeld, H, ed (2015) (German). Austria-Codex. Vienna: Österreichischer Apothekerverlag.
- ^ a b (German) Arzneistoff-Profile. 9 (25 ed.). Eschborn, Germany: Govi Pharmazeutischer Verlag. (2011). ISBN 978-3-7741-9846-3.
- ^ Fukano, Y; Kawazu, K (2009年). “Disposition and metabolism of a novel prostanoid antiglaucoma medication, tafluprost, following ocular administration to rats”. Drug Metabolism and Disposition 37 (8): 1622–34. doi:10.1124/dmd.108.024885. PMID 19477946.
- ^ Fukano, Y; Kawazu, K; Akaishi, T; Bezwada, P; Pellinen, P (2011年). “Metabolism and ocular tissue distribution of an antiglaucoma prostanoid, tafluprost, after ocular instillation to monkeys”. Journal of Ocular Pharmacology and Therapeutics 27 (3): 251–9. doi:10.1089/jop.2010.0178. PMID 21491995.
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Japanese Journal
- 臨床報告 原発開放隅角緑内障に対するタフルプロスト3年間点眼の視神経乳頭・形状,視野に及ぼす影響
- 0.0015%タフルプロスト/0.5%チモロール配合点眼液(DE-111点眼液)の開放隅角緑内障および高眼圧症を対象としたオープンラベルによる長期投与試験
- タフルプロストおよびトラボプロストの12週間点眼による自覚症状,治療満足度の検討 (特集 第67回日本臨床眼科学会講演集(5))
Related Links
- タプロスとは?タフルプロストの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる(おくすり110番:薬事典版) ... 用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。 すべての副作用を掲載しているわけではありません。
- タフルプロスト O O HO HO FF O CH3 CH3 O O O HO HO R1 R2 R5 R3 R4 X 化合物 X RR1 2 R3 R4 R5 AFP-172 二重結 FFH HH AFP-157 二重結 FFH HCl AFP-162 単結合 FFH HH 図1 主なAFP化合物の構造式 その結果 、瞳孔2α ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
- プロスタグランジンF2α誘導体
- 緑内障・高眼圧症治療剤
販売名
タプロス点眼液0.0015%
組成
有効成分
含量(1mL中)
添加物
- ポリソルベート80、濃グリセリン、エデト酸ナトリウム水和物、リン酸二水素ナトリウム、ベンザルコニウム塩化物、pH調節剤
禁忌
効能または効果
- 緑内障、高眼圧症
- 1回1滴、1日1回点眼する。
- 頻回投与により眼圧下降作用が減弱する可能性があるので、1日1回を超えて投与しないこと。
慎重投与
- 無水晶体眼又は眼内レンズ挿入眼の患者[類薬で嚢胞様黄斑浮腫を含む黄斑浮腫、及びそれに伴う視力低下を起こすとの報告がある。]
- 気管支喘息又はその既往歴のある患者[喘息発作を悪化又は誘発するおそれがある。]
- 眼内炎(虹彩炎、ぶどう膜炎)のある患者[類薬で眼圧上昇がみられたとの報告がある。]
- 妊婦、産婦、授乳婦等[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
重大な副作用
虹彩色素沈着
(8.1%)
- 虹彩色素沈着があらわれることがあるため、患者を定期的に診察し、虹彩色素沈着があらわれた場合には臨床状態に応じて投与を中止すること。
薬効薬理
眼圧下降作用6)
- サルに0.00002%〜0.005%のタフルプロスト点眼液を単回点眼したとき、濃度依存的な眼圧下降作用が認められ、この作用は0.0005%以上の濃度で基剤点眼群に比し有意であった。同じくサルに対し0.001%〜0.005%のタフルプロスト点眼液を1日1回5日間反復点眼したとき、すべての用量において点眼期間中安定した眼圧下降が持続し、作用の減弱は認められなかった。
作用機序6)
- 活性代謝物であるタフルプロストカルボン酸体は、プロスタノイドFP受容体に対して高い親和性(Ki=0.40nM)を示した。サルを用いて、0.005%タフルプロスト点眼液を1日1回3〜5日間反復点眼したときの房水動態をフルオロフォトメトリー法、Two-level constant pressure perfusion法及び125I-131I標識アルブミン灌流法により検討したところ、房水産生量に変化は認められず、ぶどう膜強膜流出量を有意に増大させた。
眼血流に対する作用
- ウサギに本剤を1日1回28日間反復点眼し、レーザースペックル法で測定したところ、視神経乳頭部組織血流量の有意な増加が認められた。7)
- 健康成人に本剤を単回点眼したとき、傍視神経乳頭網膜動脈の血流速度及び傍視神経乳頭網膜の組織血流量の有意な増加が認められた。8)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- 1-Methylethyl (5Z)-7-{(1R,2R,3R,5S)-2-[(1E)-3,3-difluoro-4-phenoxy-1-butenyl]-3,5-dihydroxycyclopentyl}-5-heptenoate
分子式
分子量
性状
- 無色〜淡黄色の粘性液体である。
エタノール、ジエチルエーテル又はアセトニトリルに極めて溶けやすく、水にほとんど溶けない。
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