商品名
会社名
成分
薬効分類
薬効
- A型又はB型インフルエンザウイルス感染症を効能・効果とする新有効成分含有医薬品
【先駆け審査指定品目】
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2019/12/28 16:36:10」(JST)
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バロキサビルマルボキシル
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IUPAC命名法による物質名 |
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IUPAC名 ({(12aR)-12-[(11S)-7,8-difluoro-6,11-dihydrodibenzo[b,e]thiepin-11-yl]-6,8-dioxo-3,4,6,8,12,12ahexahydro-1H-[1,4]oxazino[3,4-c]pyrido[2,1-f][1,2,4]triazin-7-yl}oxy)methyl methyl carbonate |
臨床データ |
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法的規制 |
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識別 |
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CAS番号
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1985606-14-1 |
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PubChem |
CID: 124081896 |
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UNII |
505CXM6OHG |
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KEGG |
D11021 |
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別名 |
ゾフルーザ |
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化学的データ |
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化学式 |
C27H23F2N3O7S |
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分子量 |
571.5518 |
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SMILES
O=C(OCOC(C(C=C1)=O)=C(N1N([C@@H]2C3=CC=CC=C3SCC4=C(F)C(F)=CC=C24)[C@@]5([H])N6CCOC5)C6=O)OC
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InChI
InChI=1S/C27H23F2N3O7S/c1-36-27(35)39-14-38-25-19(33)8-9-31-24(25)26(34)30-10-11-37-12-21(30)32(31)23-15-6-7-18(28)22(29)17(15)13-40-20-5-3-2-4-16(20)23/h2-9,21,23H,10-14H2,1H3/t21-,23+/m1/s1 Key:RZVPBGBYGMDSBG-GGAORHGYSA-N
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バロキサビルマルボキシル(Baloxavir marboxil)はA型・B型インフルエンザ治療薬。商品名は「ゾフルーザ」。塩野義製薬が開発し、2018年2月23日に製造承認され、同年3月14日に販売が開始された[1][2]。可能な限り早期の服用が必要とされる[3]。
概要
タミフルなどの開発実績のあるロシュと開発提携を行っている塩野義製薬が開発したインフルエンザ治療薬(エンドヌクレアーゼ阻害薬)であり[4]、1回の服用で済むのが特徴。2017年10月に承認申請がなされ、先駆け審査指定制度の対象として2018年2月23日に製造販売承認され、同年3月14日に発売された[5][2]。
日経メディカルによれば、「2018/19シーズンに当該医薬品を処方した医師の12%が、症状遷延を経験した」とのレポートを報じた[6]。
作用機序
ウイルスを感染細胞表面から遊離させるノイラミニダーゼの働きを阻害するノイラミニダーゼ阻害薬(タミフルやリレンザなど)とは異なり、細胞内でのキャップ依存性エンドヌクレアーゼを阻害することで、ウイルスが細胞内に侵入後増殖するときに使う酵素を阻害し、ウイルスのmRNAの複製段階においてその複製を阻止する[7]。全く新しい機序の薬である[8]。
ウイルスが増殖できずそのまま死滅するため、1回の投与で1日以内に症状を抑える効果がある。ノイラミニダーゼ阻害薬と比べ早期に効果があるため抗ウイルス効果が高いとされ、投与翌日には半数以上の患者で感染性を持つウイルス量が減っていることが認められた[5]。
耐性
ウイルスが薬剤に対し抵抗力を持つ耐性が生じる事がある[9]。2019年 A/H3N2亜型で9.5%(21株中2株)に耐性株が見つかったと報じられた[9][10]。
薬剤感受性試験を実施し、A型ウイルスでは100倍以上、B型ウイルスでは50倍以上の感受性低下が確認されると耐性ウイルスと判定される[11]。
小児への投与
本剤は、小児へも投与可能で、添付文書では体重10kg以上の小児に対する用法容量が記載されている[12]。しかし、日本小児科学会は2019年10月に、12歳以下の小児への本剤の使用を「推奨しない」とするインフルエンザ治療指針を公表した[13]。
推奨しない理由として、使用経験に関する報告が少ないことや、薬剤耐性ウイルスの出現を挙げており[13]、他剤を使用するように案内している[13]。日本感染症学会インフルエンザ委員会では、非推奨とまでは踏み込んで判断を示さなかったが、「小児では慎重に投与を検討すべき」という提言を発表している[14]。
売上
2018年3月発売後の4月からの半年間で、国内医療機関への売り上げが抗インフル薬市場の65%とシェア1位となった[15]。同期間の国内売上高は4億6千万円で、複数回投与が必要なタミフルは、ジェネリック医薬品発売が始まったこともあり備蓄薬を除くと0億円、前年度売上首位の1回投与吸入薬イナビルは1億円だった[15]。薬価はゾフルーザが4,789円(20mg 2個)、タミフルが2,720円(75mg 2個を5日)、同ジェネリックが1,360円(同)、イナビルは2,139.9円(1キット)とゾフルーザは高額で、インフルエンザウイルスA/H3N2では治療中に約10%が耐性化する可能性が指摘されている[16]ことから、採用を見送る医療機関も出ている[17]。
重要な基本的注意
- 抗インフルエンザウイルス薬の服用の有無又は種類にかかわらず、インフルエンザ罹患時には、異常行動を発現した例が報告されている。
- 細菌感染症の場合には,抗菌剤を投与するなど適切な処置を行うこと。
- 出血があらわれることがあるので、患者及びその家族に説明すること。血便、鼻出血、血尿等があらわれた場合には医師に連絡すること。 投与数日後にもあらわれることがあること。
3. は第5版(2019年3月)に追加されたもので[18]、国内副作用症例として出血関連症例が25例集積され、このうち13例は因果関係が否定できない症例で、3例の死亡例を含んでいたことを受けた改訂[19]。
相互作用
新たに、相互作用の項目が設けられ、「併用注意」とて「ワルファリン 」を追記[20]。
副作用
「副作用」の「重大な」項に「出血:血便、鼻出血、血尿等の出血があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。」を追記[20]。
出典
- ^ “1回飲み効果、インフル治療薬ゾフルーザ販売へ”. 読売新聞社. (2018年2月23日). http://www.yomiuri.co.jp/national/20180223-OYT1T50082.html 2018年2月26日閲覧。
- ^ a b 抗インフルエンザウイルス薬「ゾフルーザ TM 錠 10mg・20mg」 新発売のお知らせ 塩野義製薬 2018年3月14日
- ^ 斎藤雄一郎、「耳鼻咽喉科医が行うインフルエンザの予防, 診断, 治療」 日本耳鼻咽喉科学会会報 2018年 121巻 11号 p.1422-1423, doi:10.3950/jibiinkoka.121.1422
- ^ 塩野義、1回の服用で治療できるインフル新薬を年内にも米国で申請、製造販売へ 産経WEST 2018年1月29日
- ^ a b 服用1回で治療、塩野義のインフル新薬「ゾフルーザ」厚労省部会が了承 3月にも承認 今春発売も SankeiBiz 2018年2月2日
- ^ ゾフルーザ処方医師の12%が症状遷延を経験 日経メディカル 記事:2019/9/3
- ^ 北村正樹:新規機序の抗インフルエンザ薬が先駆け承認 日経メディカルオンライン 記事:2018年3月2日
- ^ インフルエンザ感染症治療薬S-033188の提携に関するRoche社とのライセンス契約締結について (PDF) 塩野義製薬 2016年2月29日
- ^ a b 抗インフルエンザ薬耐性株サーベイランス 2019年01月21日 国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センター第一室 全国地方衛生研究所
- ^ ゾフルーザの耐性株、AH3亜型の9.5%に検出 日経メディカルオンライン 記事:2019年1月23日
- ^ 抗インフルエンザ薬耐性株サーベイランス 2019年03月25日 国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センター第一室 全国地方衛生研究所
- ^ ゾフルーザ添付文書 2019年10月28日閲覧
- ^ a b c ■NEWS 小児へのバロキサビル積極的投与「推奨しない」―小児科学会インフルエンザ治療指針 日本醫亊新報 No.4984 (2019年11月02日発行) P.67 登録日: 2019年10月23日 2019年10月28日閲覧
- ^ ■NEWS 【抗インフルエンザ薬の使用で提言】バロキサビル、「小児では慎重に投与を検討」―日本感染症学会インフルエンザ委員会 日本醫亊新報 No.4983 (2019年10月26日発行) P.70 登録日: 2019年10月18日 2019年10月28日閲覧
- ^ a b “インフル薬「ゾフルーザ」シェア1位に 負担軽く人気”. 産経新聞 (2018年11月6日). 2018年12月5日閲覧。
- ^ Hayden FG.; Sugaya N, Hirotsu N, Lee N, de Jong MD, Hurt AC, Ishida T, Sekino H, Yamada K, Portsmouth S, Kawaguchi K, Shishido T, Arai M, Tsuchiya K, Uehara T, Watanabe A; Baloxavir Marboxil Investigators Group. (September 2018). “Baloxavir Marboxil for Uncomplicated Influenza in Adults and Adolescents.”. N Engl J Med 379 (10): 913-923. doi:10.1056/NEJMoa1716197. PMID 30184455.
- ^ “ゾフルーザ採用見送り”. 亀田メディカルセンター 亀田総合病院 感染症科 (2018年11月11日). 2018年12月5日閲覧。
- ^ 平成31年3月1日 薬生安発0301第1号 別紙 2 (PDF) 厚生労働省医薬・生活衛生局医薬安全対策課
- ^ “「ゾフルーザ」、重大な副作用に「出血」 厚労省通知、添文改訂へ”. 日刊薬事 (019-03-02). 2019年3月4日閲覧。
- ^ a b “「使用上の注意」の改訂について(平成31年3月1日薬生安発0301第1号) (PDF)”. 医薬・生活衛生局 新着の通知. 厚生労働省. p. 3 (2019年3月4日). 2019年3月4日閲覧。
Japanese Journal
- バロキサビル(ゾフルーザ)は季節性インフルエンザ治療に使うべきではない
- 臨床医家の研究 2018/2019年シーズンの当院におけるインフルエンザ発生状況 : インフルエンザ治療薬,特にゾフルーザ(バロキサビル マルボキシル)の使用経験について
- 高崎 好生,福田 徹三,柏木 征三郎
- インフルエンザ = Infuruenza : その他の呼吸器感染症 20(4), 221-227, 2019-12
- NAID 40022108075
- インフルエンザ治療 「ゾフルーザ」に見る医師の理論構築の限界 : 経営戦略で基本姿勢崩さない塩野義製薬
Related Links
- 服用1回と簡便 ウイルスを殺す力も強い インフルエンザ治療薬として、昨年3月に発売された塩野義製薬の錠剤「ゾフルーザ」が注目されている。1回の服用で済む大きなメリットがあり、使用が広がっている反面、専門家は「他の ...
- 1回使用するだけで治療が完結する新しい抗インフルエンザ薬「ゾフルーザ錠」について現役薬剤師が解説!ゾフルーザの効果・服用1回、保険適用の特徴・副作用やイナビルなど今までのインフル薬との違いについて説明します。妊娠 ...
- 新しい抗ウイルス薬ゾフルーザは、タミフルなどと比べ効き目が早く、治療は1回の服用のみでいいことから一気に注目を集めました。しかし、年明けには耐性ウイルスが検出されるなどの問題も発生しています。ゾフルーザは処方した ...
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ゾフルーザ錠10mg
組成
有効成分
添加物
- 乳糖水和物,クロスカルメロースナトリウム,ポビドン,結晶セルロース,フマル酸ステアリルナトリウム
効能または効果
- 抗ウイルス薬の投与がA型又はB型インフルエンザウイルス感染症の全ての患者に対しては必須ではないことを踏まえ,本剤の投与の必要性を慎重に検討すること。
- 本剤の予防投与における有効性及び安全性は確立していない。
- 本剤は細菌感染症には効果がない。[「重要な基本的注意」の項参照]
- 通常,成人及び12歳以上の小児には,20mg錠2錠又は顆粒4包(バロキサビル マルボキシルとして40mg)を単回経口投与する。ただし,体重80kg以上の患者には20mg錠4錠又は顆粒8包(バロキサビル マルボキシルとして80mg)を単回経口投与する。
- 通常,12歳未満の小児には,以下の用量を単回経口投与する。
体重 |
用量 |
40kg以上 |
20mg錠2錠又は顆粒4包(バロキサビル マルボキシルとして40mg) |
20kg以上40kg未満 |
20mg錠1錠又は顆粒2包(バロキサビル マルボキシルとして20mg) |
10kg以上20kg未満 |
10mg錠1錠(バロキサビル マルボキシルとして10mg) |
- 本剤の投与は,症状発現後,可能な限り速やかに開始することが望ましい。[症状発現から48時間経過後に投与を開始した患者における有効性を裏付けるデータは得られていない。]
慎重投与
- 重度の肝機能障害のある患者[使用経験がない。(「薬物動態」の項参照)]
重大な副作用
- ショック,アナフィラキシー(頻度不明):ショック,アナフィラキシーがあらわれることがあるので,異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
- 異常行動(頻度不明):因果関係は不明であるものの,インフルエンザ罹患時には,転落等に至るおそれのある異常行動(急に走り出す,徘徊する等)があらわれることがある。[「重要な基本的注意」の項参照]
- 出血(頻度不明):血便,鼻出血,血尿等の出血があらわれることがあるので,このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。[「重要な基本的注意」の項参照]
薬効薬理
In vitroウイルス増殖抑制効果
- A型及びB型インフルエンザウイルスの実験室株又は臨床分離株(ノイラミニダーゼ阻害薬に対する感受性低下を示すNA/H274Y変異株を含む)を感染させたMDCK細胞(イヌ腎臓由来株化細胞)において,バロキサビル マルボキシル活性体はウイルス増殖抑制効果を示した。〔ウイルス力価を1/10に抑制する濃度(EC90)は,A型で0.46〜0.98nmol/L,B型で2.21〜6.48nmol/Lであった。〕
- また,この効果は,H5N1又はH7N9亜型の鳥インフルエンザウイルス(ノイラミニダーゼ阻害剤に対する感受性低下を示すNA/H274Y,NA/R292Kの各変異株を含む)を感染させたMDCK細胞においても認められた15)。(EC90は0.80〜3.16nmol/L)
In vivo抗ウイルス作用
- A型及びB型インフルエンザウイルスの実験室株又は臨床分離株(ノイラミニダーゼ阻害薬に対する感受性低下を示すNA/H274Y変異株を含む)を接種したマウスモデルにおいて,バロキサビル マルボキシルは,投与翌日のマウス肺内ウイルス力価を用量依存的に低下させた16)。この効果は,免疫機能を抑制したマウスにA型インフルエンザウイルス株を接種したモデル17),更に,鳥インフルエンザウイルス株(H5N1,H7N9)を接種したマウスモデル16)においても認められた。
- また,A型及びB型インフルエンザウイルス株や鳥インフルエンザウイルス株(H5N1,H7N9)を接種したマウス致死モデルにおいて,バロキサビル マルボキシルは,致死率を改善した16)。この治療効果は,A型インフルエンザウイルス株を接種したマウスモデルにおいて,治療開始を遅らせても(ウイルス接種後24〜96時間に投与開始)認められた17)。
- A型インフルエンザウイルス株を接種したフェレットモデルにおいて,バロキサビル マルボキシルは,投与翌日の鼻腔洗浄液内ウイルス力価を低下させ,体温上昇を抑制した18)。
作用機序
- バロキサビル マルボキシル活性体は,A型及びB型インフルエンザウイルスのキャップ依存性エンドヌクレアーゼ活性を選択的に阻害する。キャップ依存性エンドヌクレアーゼは,宿主細胞由来mRNA前駆体を特異的に切断する酵素であり,ウイルスmRNA合成に必要なプライマーとなるRNA断片を生成する。バロキサビル マルボキシル活性体は,キャップ依存性エンドヌクレアーゼ活性を阻害し,ウイルスmRNAの合成を阻害することにより,ウイルス増殖抑制作用を発揮する15)。
耐性
- 12歳未満の小児を対象とした国内第III相臨床試験において,本剤が投与された患者で,投与前後に塩基配列解析が可能であった77例中18例(いずれもA型インフルエンザウイルス感染症患者)にバロキサビル マルボキシル活性体の結合標的部位であるポリメラーゼ酸性蛋白質領域のI38のアミノ酸変異が認められた。ハイリスク因子を有する患者を対象とした国際共同第III相臨床試験において,同様に,290例中15例(A型インフルエンザウイルス感染症患者14例,B型インフルエンザウイルス感染症患者1例)にI38のアミノ酸変異が認められた。成人及び12歳以上の小児を対象とした国際共同第III相臨床試験において,同様に370例中36例(A型インフルエンザウイルス感染症患者)にI38のアミノ酸変異が認められ,そのうち1例はA型及びB型インフルエンザウイルスの重複感染患者で,両型においてI38のアミノ酸変異が認められた。また,いずれの臨床試験においても,本剤投与中にI38のアミノ酸変異を検出した患者集団では,本剤投与から3日目以降に一過性のウイルス力価の上昇が認められた。なお,成人及び12歳以上の小児を対象とした国際共同第III相臨床試験の本剤が投与された患者で認められたI38のアミノ酸変異の有無別のウイルス力価の推移は図6のとおりであった19)。
- A型及びB型インフルエンザウイルス実験室分離株を用いたin vitro耐性分離試験において,A型ウイルス株では,バロキサビル マルボキシル活性体に対する感受性が親株と比較して最大で約100倍低下したウイルス株が得られ,これらの株では,I38Tのアミノ酸変異が認められた。なお,アミノ酸変異ウイルスは培養細胞において増殖能の低下が認められた。一方,B型ウイルス株では,アミノ酸変異は分離されなかった20)。
- また,リバースジェネティクス法により組み換えたA型インフルエンザウイルス株を用いたin vitro試験において,I38のアミノ酸変異は,バロキサビル マルボキシル活性体に対する感受性を最大で約50倍低下させた19)。
有効成分に関する理化学的知見
一般的名称:バロキサビル マルボキシル(JAN)
Baloxavir Marboxil
化学名:({(12aR)-12-[(11S)-7,8-Difluoro-6,11-dihydrodibenzo[b,e]thiepin-11-yl]-6,8-dioxo-3,4,6,8,12,12a-hexahydro-1H-[1,4]oxazino[3,4-c]pyrido[2,1-f][1,2,4]triazin-7-yl}oxy)methyl methyl carbonate
分子式:C27H23F2N3O7S
分子量:571.55
化学構造式:
性状:白色〜淡黄白色の粉末である。
ジメチルスルホキシドに溶けやすく,アセトニトリルにやや溶けやすく,メタノール又はエタノール(99.5)に溶けにくく,水にほとんど溶けない。
融点:約228℃(分解)
分配係数:log P=2.26[1-オクタノール/水]