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サードパーティー(英: third party)とは、第三者団体(企業、機関 等)のことである。「サード」は第三者の「第三」であり、非当事者、つまり、当事者からは独立した者ということである。いくつかの場合に使われるが、日本での使用はコンピュータ関連が多い。他分野では「第三者[1]」と訳し分けないことが多い。
コンピュータ部品・周辺機器・ソフトウェア等のメーカーのサードパーティーとは、コンピュータ本体のメーカーとは直接の関係がないメーカーである。彼らの製品をサードパーティー製品(非純正品)と呼ぶ。対義語としては純正がある。
「サード」とは、本体メーカーと顧客の2者に対する「第三者」の意味であり、したがって、他にファーストパーティーやセカンドパーティーがあるわけではない。しかし、
という誤解から、中間的な立場のメーカーをセカンドパーティーと呼ぶことがある。
今日では、コンピュータ(特にWindowsパソコン)自身が、PC/AT といった共通仕様に則ったものであり、その仕様に則って製造されている部品や周辺機器が、メーカーの区別なく使用できる場合が多いため、消費者にはあまり気にされなくなってきている。
またパソコン製品にあっては、パソコンメーカー出荷時に、既に様々なメーカーから提供されている部品を組み合わせた形で販売されている。そのため、パソコンに限れば、サードパーティー製品かどうかを気にされるのは、Macintosh シリーズのものを残すのみである。
一方、メインフレームやサーバ等の、一般の小売店店頭に並ばない種類のコンピュータでは、相性の問題もあるため、基本的にこれらサードパーティ製品との接続は推奨されない。しかし業務システムなど、幾つもの機器を組み合わせる上で、メーカー純正の周辺機器以外の製品を組み合わせて用いる事も多い。その理由としては、メーカー純正の周辺機器がサードパーティー製品よりも高価である、または必要とされる機能が不足している場合が挙げられる。
サードパーティー製品では、特定機種との互換性や、接続性を検証して、その動作を保証している製品もある。その一方で、本体となるコンピュータメーカーでは、直接の取引関係に無いメーカーの製品に関しては、互換性や接続性は検証されない。このため、サードパーティー製品の接続によって故障が発生しても、修理保証が利かないケースもある。
コンピュータ製品では、古くはハードウェアの詳細な仕様が公開されておらず、主にソフトウェア上から見た仕様のみが消費者やソフトウェアメーカーに提供されていた。そのため、消費者は主に、メーカー純正の周辺機器を購入するしかなかった。
この時代、メーカーと直接的な関係の無いメーカーが、わずかに提供されていたハードウェア情報や共通規格に則って設計されている外部接続端子に接続する周辺機器を発売した。本体メーカーは動作保証しなかったものの、総じて純正品よりも安価に提供されたり、または純正品には無い特徴で消費者に受け入れられていった。
やがて時代を下ると、一般には公開されていない仕様に関しても、リバースエンジニアリングによって、純正品と一定の互換性を持つ製品を製造・販売するメーカーも登場した。だがこの時代は、リバースエンジニアリング上の技術的な問題から、動作不良を起こすケースも多々見られた。
やがて PC/AT のような、オープンアーキテクチャのハードウェアが登場するに到り、この仕様に則ったサードパーティ製品が、大量に出回ることとなる。しかし、初期の頃には公開仕様の読み違えや、仕様に記載されなかった部分における違いから、いわゆる相性と呼ばれる問題も多発し、消費者に混乱が生じた。この時代、電子部品などは様々なメーカーの製品を利用して各社の製品が作られていたものの、大手メーカーでは各パーツや基本ソフトウェア(BIOS等)を全て自社内で製造・調達していたため、これらの問題が発生しやすかったと言える。
後にパソコンに関しては、自社内で各パーツを製造するよりも大手パーツメーカーの製品を採用することで大幅なコストダウンが図れることから、各社はこぞってこれら一般化された部品を自社製品に組み込んだ。こうして次第に各社固有の独自仕様がなくなり、今日ではパソコン製品では、純正品とサードパーティー製品の差異はなくなっている。
一方、大型コンピュータ等では、今日でも依然としてメーカー独自仕様も少なからずあるため、他社製品との互換性がないものも含まれる。これらは、販売店側で独自に調査された接続性に基いてサードパーティー製品と組み合わされることがある。
家庭用のコンピュータゲーム専用機(コンシューマーゲーム)業界でのサードパーティーとは、任天堂やソニー・コンピュータエンタテインメントのようなゲーム機本体メーカー(ハードホルダー)以外のソフトウェア発売会社である。
ゲーム史上初のサードパーティーは Atari VCS 用ゲームを作るために1979年に設立されたアクティビジョンである。日本初のサードパーティーはハドソンで、ソフトは『ナッツ&ミルク』(ファミコン)である。
コンピュータ関連一般での用法とは異なり、ファミリーコンピュータ以降のゲーム専用機関連では、サードパーティーとはハードメーカーのライセンス許諾を受けたメーカーのみを指す。かつて存在したハッカーインターナショナルに代表される、非公式のソフトを販売するメーカーはサードパーティーには含まれない。また、サードパーティーは普通、ソフトウェアのメーカーを表し、ハードウェア専門のメーカーは区別される。
日本国内ではスクウェア・エニックス、バンダイナムコエンターテインメント、コナミ(コナミデジタルエンタテインメント)、カプコン、コーエーテクモゲームス、セガゲームス等が巨大規模のサードパーティである。世界規模では、エレクトロニック・アーツやアクティビジョン・ブリザードなどが世界最大手のサードパーティとされる。
家庭用テレビゲーム機の草分け的存在である任天堂のファミリーコンピュータに多くのサードパーティーが参入、多数のヒット作を生み出す事でテレビゲーム業界の拡大発展に大きく貢献し、人気ソフトを開発したサードパーティーは業界全体にも大きな影響力を与えるようになった。
特にテレビゲームのメインプラットフォームがソニー・コンピュータエンタテインメントのプレイステーションに移って以降は、ソフトハウスとしても大手でもある任天堂やセガゲームスとは異なり、ハードメーカーのソニーがソフトハウスとしては中堅クラスにとどまることとも相まって、サードパーティー主体の市場が形成された。
このため、サードパーティーに強く支持され、サードパーティーから良質のコンテンツを提供されたハードが日本市場で大きなシェアを獲得するとも言われている。このため、ソニー、マイクロソフト等の大手ハードメーカーはサードパーティーの囲い込みに必死で、より容易に低コストにソフトを開発できるミドルウェアを開発するなどしてサードパーティーの支持を得ようとしのぎを削っている。近年ではソフトの宣伝や開発費をハードメーカーが負担するケースも多い。
インターネット接続のサードパーティーとは、ユーザがアクセスするウェブサイト上に広告等を配信する第三者である。
一般にユーザがあるウェブサイトにアクセスした場合、ユーザが使用するウェブブラウザ側ではウェブサーバから送られてきたデータ(通常はHTML)を解釈した上で、その中に含まれる指示(画像タグ、スタイルシート、JavaScriptなど)に従ってページをレンダリングするのに必要な各種データを取得する。その取得先サーバは必ずしもユーザが最初にアクセスしたウェブサーバと管理者が同じではない。例えばバナー広告の配信等は、広告代理店が運営する配信専用サーバから広告用の画像データ等を取得するのが一般的であるほか、Google Analytics に代表される一部のアクセス解析ツールも、画像タグや JavaScript を使用して解析サーバにアクセスデータを送信する。これらはいずれもユーザ側から見ると「ユーザが明示的にアクセスしたサイト以外のウェブサーバに暗黙のうちにアクセスしている」ことになるため、それらのサイトを通常「サードパーティー」と呼ぶ。なおマイクロソフトの定義では「ユーザがアクセスしたウェブサイトとホストドメインが異なるサイト」と定義されている[2]。
しかしこれらサードパーティーのウェブサイトの中には、ユーザの行動履歴収集のためにCookie(
電子認証でのサードパーティーは、信頼できる第三者機関(英語版) [5]を意味する。サードパーティーは、公開鍵暗号で通信する通信当事者双方から独立した立場から、かれらの公開鍵を管理する企業や政府機関である。
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リンク元 | 「第三者」「third party」 |
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