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- Artemisia annua
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/04/17 11:40:50」(JST)
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クソニンジン |
|
分類(APG III) |
階級なし |
: |
被子植物 angiosperms |
階級なし |
: |
真正双子葉類 eudicots |
階級なし |
: |
コア真正双子葉類 core eudicots |
階級なし |
: |
キク類 asterids |
階級なし |
: |
キキョウ類 campanulids |
目 |
: |
キク目 Asterales |
科 |
: |
キク科 Asteraceae |
属 |
: |
ヨモギ属 Artemisia |
種 |
: |
クソニンジン Artemisia annua |
|
学名 |
Artemisia annua L. |
シノニム |
Artemisia annua fo. macrocephala Pamp.
Artemisia chamomilla C. Winkl.
Artemisia stewartii C.B. Clarke
Artemisia wadei Edgew.[注 1]
|
和名 |
クソニンジン |
クソニンジン[2](学名:Artemisia annua、中国名:黄花蒿[3]、英名:sweet annie, sweet sagewort[4])はキク科ヨモギ属の越年草[5]。和名は、特異な異臭を持つこと、および葉がニンジンの葉に似ていることによる[6]。
目次
- 1 特徴
- 2 分布
- 3 利用
- 4 脚注
- 5 参考文献
- 6 外部リンク
特徴
全体に強い匂いがある[7][3][4]。茎は直立し、高さ 7000100000000000000♠1 m から 7000200000000000000♠2 m ほどになり[3]、無毛[8]。下部は太さ 7000100000000000000♠1 ㎝ に達し[3]、木質化する[9]。上部ではよく分岐する[8]。若いときは緑色だが後に褐色になる[3][9]。葉は互生し[10]、長さは 2~7 ㎝。3回羽状に深く裂け、最終裂片は幅 6996300000000000000♠0.3 mm 程度に細かくなる[8]。表面には微細な毛がある[7]。葉柄は長さ 1~2 ㎝ 程度で、基部は半ば茎を抱く[3]。下部の葉は花期に枯れる[5]。日照時間13.5時間を境とする短日植物であり[11]、花期は8~10月。大型の円錐花序に多数の頭花が付く[7]。頭花は下向きに付き、球状で直径 1.5~2.5 mm 程度[3]。総苞片は3〜4層に並び、外片は細長く緑色、中・内片は長楕円形で周辺は半透明の膜質で中央部が緑色[8][3]。花は黄色の筒状花で腺点があり、頭花の中央部には両性花、周辺部には雌花が付く[8]。雌花は細い筒状で先端部が2~3裂し、花柱は花冠の外に伸びだし先端は2裂する[3]。両性花の花冠は5裂し、葯が合着した5本の雄蘂を持ち[9]、花柱は花冠とほぼ同じ長さになる[3]。自然界における受粉は虫媒および風媒である[11]。痩果は長さ 6996600000000000000♠0.6 mm ほどで冠毛が無い[8]。染色体数は、2n = 18[12]。
分布
原産地はユーラシア大陸であり、アジアから東ヨーロッパにかけての広い地域に分布する[8][10]。中国では、道端や荒地から草原や半砂漠地帯まで全土に広く分布し、東部では標高 7003150000000000000♠1500 m 以下、西部では 7003200000000000000♠2000 m から 7003300000000000000♠3000 m まで、チベットでは 7003365000000000000♠3650 m の地点まで分布する[3]。 アメリカやカナダにも導入され、ケベック州やオンタリオ州および合衆国東部および中西部に至る広い地域に分布する[4]。日本には薬用植物として渡来し、現在は野性化して本州以南の畑、牧草地、荒地、市街地の道端などに生える[8]。
利用
伝統的な中国医学では解熱に利用される[9]。1967年に始まった中国人民解放軍の軍事プロジェクトにおいて、クソニンジンのエーテル抽出物がマラリアに驚異的な効果をもたらすことが発見され、1972年にはその主要な有効成分としてアルテミシニンが同定された。その後、いくつかのプロジェクトによりアルテミシニンの合成は成功しているものの、複雑さやコスト高から、現在の所は、植物から分離するのがもっとも経済的とされる[13]。
脚注
注釈
出典
- ^ Tropicos
- ^ YList
- ^ a b c d e f g h i j k 中国植物志 第七十六巻第二分冊, pp. 62-64
- ^ a b c Flora of North America
- ^ a b 中国雑草原色図鑑, p. 230
- ^ 牧野 (1940, p. 41)
- ^ a b c 日本の野生植物 草本編III, p. 170
- ^ a b c d e f g h 長田 (1976, p. 35)
- ^ a b c d 江蘇新医学院 (1977, pp. 2052-2053)
- ^ a b 清水, 森田 & 廣田 (2001, p. 320)
- ^ a b Ferreira & Janick (1996)
- ^ Rotreklová, Bureš & Grulich (2004)
- ^ Ferreira et al. (2005)
参考文献
- 中国科学院中国植物志編輯委員会, ed (1991). “黄花蒿 Artemisia annua” (PDF). 中国植物志. 76-2. 科学出版社. p. 62-64. http://www.eflora.cn/pdf/76%282%29/062.PDF 2015年10月8日閲覧。.
- “Artemisia annua Linnaeus”. Flora of North America. Missouri Botanical Garden, St. Louis, MO & Harvard University Herbaria, Cambridge, MA. (30 June 2006). http://www.efloras.org/florataxon.aspx?flora_id=1&taxon_id=200023164 2015年10月8日閲覧。.
- 江蘇新医学院 『中葯大辞典』 江蘇新医学院、上海科学技術出版社、上海、1978-10 1977、港一次印刷(zh)。
- 『日本の野生植物 草本(III)』 佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎、亘理 俊次、冨成 忠夫、平凡社、東京都千代田区神田神保町3-29、1982-05-10 1981、初版第6刷。
- 清水, 矩宏、森田, 弘彦、廣田, 伸七 『日本帰化植物写真図鑑』 全国農村教育協会、東京都台東区台東1-26-6植調会館、2001年9月10日、第二刷。全国書誌番号:20195235。ISBN 4-88137-085-5。NCID BA52859356。OCLC 675268653。ASIN 4881370855。
- 長田, 武正 『原色日本帰化植物図鑑』 保育社、大阪市淀川区宮原3-4-30ニッセイ新大阪ビル16階、1989-06-01 1976、初版第8刷。全国書誌番号:69002928。ISBN 4-586-30053-1。NCID BN00799898。ASIN 4586300531。
- 『中国雑草原色図鑑』 中華人民共和国農業部農薬検定所、(財)日本植物調節剤研究協会、全国農村教育協会、東京都台東区台東1-26-6植調会館、2000年3月27日、第一刷(zh,ja,en)。全国書誌番号:20061473。ISBN 4-88137-078-2。NCID BA46540928。OCLC 676421797。ASIN 4881370782。
- 牧野, 富太郎 『牧野日本植物圖鑑』 北隆館、東京都港区高輪3-8-14、1951-08-15 1940、10版(改訂版)。
- Ferreira, J.F.S.; Janick, J. (1996), “Distribution of artemisinin in Artemisia annua”, in Jules Janick, Progress in New Crops, ASHS Press, pp. 579-584, ISBN 0-9615027-3-8, OCLC 37015428, https://hort.purdue.edu/newcrop/proceedings1996/V3-578.html 2015年10月30日閲覧。
- Ferreira, J. F. S.; Laughlin, J. C.; Delabays, N.; de Magalhães, P. M. (August 2005). “Cultivation and genetics of Artemisia annua L. for increased production of the antimalarial artemisinin” (PDF). Plant Genetic Resources (CABI publishing) 3 (2): 206-229. doi:10.1079/PGR200585. http://www.ars.usda.gov/SP2UserFiles/person/34667/Ferreira2005.pdf 2015年10月30日閲覧。.
- Miller, Louis H.; Su, Xinzhuan (September 9, 2011). “Artemisinin: Discovery from the Chinese Herbal Garden”. Cell 146 (6): 855-858. doi:10.1016/j.cell.2011.08.024. PMC 3414217. PMID 21907397. http://www.pubmedcentral.nih.gov/articlerender.fcgi?tool=pmcentrez&artid=3414217 2015年10月30日閲覧。.
- Rotreklová, Olga; Bureš, Petr; Grulich, Vít (2004). “Chromosome numbers for some species of vascular plants from Europe” (PDF). Biologia, Bratislava 59 (4): 425-433. http://biologia.savba.sk/59_4_04/Rotreklova_O.pdf 2015年10月30日閲覧。.
外部リンク
- “Artemisia annua L.”. Tropicos. 2015年11月4日閲覧。
- 米倉浩司; 梶田忠 (2012年12月5日). “クソニンジン”. 和名−学名インデックス (YList). 2015年10月29日閲覧。
- “クソニンジン”. 植物図鑑DB. 日本新薬. 2015年11月4日閲覧。
- “クソニンジン”. 医療の中の薬用植物. 日本大学薬学部. 2015年11月4日閲覧。
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- 青高素チンハオス クソニンジン由来の抗マラリア薬について
- クソニンジン(Artemisia annua)の核型について
- 宮本 昭正 [他],降矢 和夫,水野 勝之
- アレルギー 20(1), 39-46, 87-88, 1971-01-30
- … みられなかった.2) スギとマツとはかなり異なった抗原を有している.3) イネ科の花粉相互間には, おしなべて共通抗原が存在している.4) ブタクサ属(ブタクサ, クワモドキ), ヨモギ属(ヨモギ, エゾヨモギ, クソニンジン)では, それぞれ高い共通抗原が存在している.5) 花粉症の病因として重要なブタクサ属ヨモギ属, カナムグラ間には, 共通抗原が存在していても, それ程近縁の共通抗原とは考え難く, それぞれ独立した抗原 …
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