- 英
- garenoxacin
- 同
- メシル酸ガレノキサシン水和物 garenoxacin mesilate hydrate
- 商
- ジェニナック
- 関
- 合成抗菌剤
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/10/17 16:58:46」(JST)
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ガレノキサシン
|
IUPAC命名法による物質名 |
IUPAC名
1-Cyclopropyl-8-(difluoromethoxy)-7-[(1R)-1-methyl-2,3-dihydro-1H-isoindol-5-yl]-4-oxo-1,4-dihydroquinoline-3-carboxylic acid
|
臨床データ |
販売名 |
ジェニナック® |
法的規制 |
|
投与方法 |
経口 |
薬物動態データ |
血漿タンパク結合 |
79-80% |
代謝 |
肝代謝(硫酸及びグルクロン酸抱合) |
半減期 |
12.4±1.1時間 |
排泄 |
尿中及び糞中 |
識別 |
CAS番号
(MeSH) |
194804-75-6 |
ATCコード |
J01MA19 |
PubChem |
CID: 124093 |
ChemSpider |
110579 |
UNII |
V72H9867WB |
KEGG |
D04031 |
化学的データ |
化学式 |
C23H20F2N2O4 |
分子量 |
426.412 g/mol |
SMILES
-
FC(F)Oc1c(ccc2c1N(/C=C(\C2=O)C(=O)O)C3CC3)c4ccc5c(c4)CN[C@@H]5C
|
InChI
-
InChI=1S/C23H20F2N2O4/c1-11-15-5-2-12(8-13(15)9-26-11)16-6-7-17-19(21(16)31-23(24)25)27(14-3-4-14)10-18(20(17)28)22(29)30/h2,5-8,10-11,14,23,26H,3-4,9H2,1H3,(H,29,30)/t11-/m1/s1
-
Key:NJDRXTDGYFKORP-LLVKDONJSA-N
|
ガレノキサシン(Garenoxacin, 略号: GRNX)は、富山化学工業で創製されたキノロン系経口抗菌剤である。商品名はジェニナック® (Geninax)。発売はアステラス製薬、販売提携は大正富山医薬品。海外での販売権はMSD(旧シェリング・プラウ)が持つ。
目次
- 1 適応症
- 2 抗菌活性
- 3 処方の具体例
- 4 脚注
適応症
幅広い菌種に効能をもち、レジオネラ・マイコプラズマ・クラミジアにも感受性を持つ。
- 上気道: 咽頭・喉頭炎、扁桃炎、扁桃周囲膿瘍
- 下気道: 急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変(慢性気管支炎・気管支拡張症など)の二次感染
- 耳鼻科領域: 中耳炎、副鼻腔炎
適応菌種
ブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌(ペニシリン耐性肺炎球菌;PRSPを含む)、モラクセラ・カタラーリス、大腸菌、クレブシエラ属、エンテロバクター属、ヘモフィルス・インフルエンザ、レジオネラ・ニューモフィラ、クラミジア・ニューモニエ、マイコプラズマ・ニューモニエ
抗菌活性
- Campylobacter jejuni: MIC50は0.032で、GFLXと同等、LVFXの2倍高い。
- Helicobacter pylori: MIC90は0.008で、GFLX・TVFXの4倍高い。阻止率は3者とも≦1μg/mLで100%。[1]
処方の具体例
Rx) ジェニナック®200mg 2錠 1x夕食後/5日分
脚注
- ^ 1: Activity of BMS284756 (T-3811) tested against anaerobic bacteria, Campylobacter jejuni, Helicobacter pylori and Legionella spp. Diagn Microbiol Infect Dis. 2001 May-Jun;40(1-2):45-9.
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Japanese Journal
- 重要な副作用等に関する情報 メシル酸ガレノキサシン水和物 (医薬品・医療機器等安全性情報(No.292))
- P117 ガレノキサシン(ジェニナック^[○!R])による薬剤性過敏症症候群(DIHS)の1例(薬物アレルギー,ポスターセッション,第24回日本アレルギー学会春季臨床大会)
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- 最近の新薬や添付文書改訂の中から、週に1回、必ず押さえておきたい注目情報をピックアップしてお届けします。(協力:慈恵医大病院薬剤部) 既に「日経メディカル オンライン」にご登録済みの方はログインへ 臨床医のための ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ジェニナック錠200mg
組成
成分・含量(1錠中)
- メシル酸ガレノキサシン水和物253.53mg
(ガレノキサシンとして200mg)
添加物
- 結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、カルメロースカルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン、トリアセチン、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、カルナウバロウ
禁忌
- 本剤の成分又は他のキノロン系抗菌剤に対し過敏症の既往歴のある患者
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
- 小児等(「小児等への投与」の項参照)
効能または効果
適応菌種
- ガレノキサシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌(ペニシリン耐性肺炎球菌を含む)、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、クレブシエラ属、エンテロバクター属、インフルエンザ菌、レジオネラ・ニューモフィラ、肺炎クラミジア(クラミジア・ニューモニエ)、肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)
適応症
- 咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、中耳炎、副鼻腔炎
- ・肺炎球菌には多剤耐性肺炎球菌を含む。
・耐性菌を含む適応菌種の詳細は、「臨床成績」、「薬効薬理」の項を参照すること。
- 通常、成人においてガレノキサシンとして、1回400mgを1日1回経口投与する。
- 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
- 低体重(40kg未満)の患者でかつ透析等を受けていない高度の腎機能障害(Ccr 30mL/min未満)の患者への投与は、低用量(200mg)を用いることが望ましい。(「薬物動態」の項参照)
慎重投与
- てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者[痙攣を起こすおそれがある。]
- QT延長のある患者[心室性不整脈(Torsades de Pointesを含む)、QT延長を悪化させるおそれがある。]
- 糖尿病又は耐糖能異常のある患者[血糖値の異常変動があらわれることがある。]
- 収縮期血圧が90mmHg以下の患者[血圧低下があらわれることがあり、低血圧を悪化させるおそれがある。]
- 重症筋無力症の患者[症状を悪化させることがある。]
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー(頻度不明)
- ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、呼吸困難、血圧低下、浮腫、発赤等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)
- 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
徐脈、洞停止、房室ブロック(頻度不明)
- 徐脈、洞停止、房室ブロック(初期症状:嘔気、めまい、失神等)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
QT延長、心室頻拍(Torsades de Pointes を含む)、心室細動(頻度不明)
- QT延長、心室頻拍(Torsades de Pointes を含む)、心室細動があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
劇症肝炎、肝機能障害(頻度不明)
- 劇症肝炎、AST(GOT)、ALT(GPT)等の著しい上昇を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
低血糖(頻度不明)
- 低血糖があらわれることがある(高齢者、糖尿病患者であらわれやすい)ので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
偽膜性大腸炎(クロストリジウム性大腸炎:0.5%未満)
- 偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
無顆粒球症、血小板減少(頻度不明)
- 無顆粒球症、血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症(頻度不明)
- 筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
幻覚、せん妄等の精神症状(頻度不明)
- 幻覚、せん妄等があらわれるこがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
痙攣(頻度不明)
- 痙攣があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
間質性肺炎、好酸球性肺炎(頻度不明)
- 発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎,好酸球性肺炎等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
重症筋無力症の悪化(頻度不明)
- 重症筋無力症の患者で症状の悪化があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
急性腎不全(頻度不明)
- 急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
抗菌作用19)
- グラム陽性菌、グラム陰性菌及び非定型菌に対し、幅広い抗菌スペクトルを示し、ブドウ球菌属(MRSAを含む)、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス(β-ラクタマーゼ産生菌を含む)、大腸菌、クレブシエラ属、エンテロバクター属、インフルエンザ菌(BLNARを含む)、レジオネラ・ニューモフィラ、肺炎クラミジア(クラミジア・ニューモニエ)、肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)に対して強い抗菌活性を示した。特に、呼吸器感染症の原因菌であるペニシリン耐性肺炎球菌、多剤耐性肺炎球菌を含む肺炎球菌に対して、強い抗菌活性を示した。
作用機序19)
- 本剤は細菌のDNAジャイレース及びトポイソメラーゼIVを阻害し、殺菌的に作用する。一方、真核細胞由来のトポイソメラーゼIIに対する阻害作用は弱く、細菌由来のII型トポイソメラーゼを選択的に阻害した。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- メシル酸ガレノキサシン水和物
(Garenoxacin Mesilate Hydrate)
略号
化学名
- 1-Cyclopropyl-8-(difluoromethoxy)-7-[(1R)-1-methyl-2,3-dihydro-1H-isoindol-5-yl]-4-oxo-1,4-dihydroquinoline-3-carboxylic acid monomethanesulfonate monohydrate
分子式
分子量
性状
- 白色の粉末である。N,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、水にやや溶けにくく、アセトニトリル及びエタノール(95)に溶けにくく、2-プロパノールに極めて溶けにくい。
融点