出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/05/14 15:16:46」(JST)
この項目では、光度の単位について記述しています。油や電気を用いた照明器具については「ランプ (照明器具)#カンテラ」を、蝋燭については「ろうそく」をご覧ください。 |
カンデラ candela |
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記号 | cd |
系 | 国際単位系 (SI) |
種類 | 基本単位 |
量 | 光度 |
定義 | 放射強度683分の1ワット毎ステラジアンで540テラヘルツの単色光を放射する光源のその放射の方向における光度 |
由来 | 蝋燭1本の光度(カンデラの元となった燭の由来) |
語源 | ラテン語 candela(獣脂蝋燭) |
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カンデラ(記号:cd)は、国際単位系(SI)における光度の単位である。SI基本単位の一つである。
カンデラの現在の定義は、以下のものである。
周波数540×1012Hzの単色放射を放出し、所定の方向におけるその放射強度が1/683ワット毎ステラジアンである光源の、その方向における光度
540×1012Hzは、人間の視覚の感度が最も良い周波数である。それ以外の周波数の光度については、人間の視覚の感度(分光感度)と光の周波数との関係を関数化した「分光視感度効率曲線」によって求められる。分光視感度効率曲線は国際照明委員会(CIE)の協定によるものが使用され、日本においてはそれを「経済産業省令で定める」としている。
カンデラという言葉は、「獣脂蝋燭」という意味のラテン語に由来し、カンテラやキャンドル(蝋燭)と同一語源である。人名に由来するものではないので、単位記号の1文字目は大文字では書かない。
カンデラは、1937年に国際照明委員会で採択された単位である。1946年に国際度量衡委員会(CIPM)によって導入が決議された。ただし、当時の名称はブージ・ヌーベル(bougie nouvelle)であった。ブージは、それまで使われていた光度の単位である燭(しょく、candle)のフランス語であり、ヌーベルは「新しい」の意味である。英語では"new candle"、日本語では「新燭」と訳された。当時の定義は以下のものであった。
白金の凝固点温度における完全放射体の輝度が1平方メートル当たり60ブージ・ヌーベルとなるような量
定義中にある「白金の凝固点温度」とは、2042ケルビンである。この定義は、1909年にワイドナー(Waidner)らによって提案された1燭の標準である「ワイドナー・バーゲス標準」によるものである。1燭は約1.0067カンデラとなり、実用的には燭とカンデラはほぼ同じと考えて良い。
1948年の第9回国際度量衡総会(CGPM)でこの新しい光度の単位は承認され、同時に、カンデラ(candela)という名称を与えることも承認された。ただし、定義の文章に曖昧さがあることから、より厳密になるように以下のように修正された。
101325ニュートン毎平方メートル(N/m2)の圧力の下で、白金の凝固点の温度における黒体の600000分の1平方メートルの表面の垂直方向の光度
101325N/m2というのは1気圧のことである。N/m2はパスカル(Pa)のことであるが、1948年当時まだこの名称はなかった。
この定義によるカンデラを現示するのが難しく、また、光の放射エネルギーを測定する技術が進んで黒体を用いずに光度の標準が実現できるようになったことから、現在の定義に改められ、1979年の第16回CGPMにおいて採択された。
その間の1960年に、SI基本単位の一つとなっている。
例として自動車のヘッドライトなどの光度の規制は以下である。
灯台の明るさの単位としても用いられる。
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測光量 | SI単位 | 記号 | 備考 |
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光度エネルギー | ルーメン·秒 | lm·s | 放射量における放射エネルギー |
光束 | ルーメン (またはカンデラ·ステラジアン) |
lm | 放射量における放射束 |
光度 | カンデラ | cd | 放射量における放射強度 |
輝度 | カンデラ毎平方メートル | cd/m2 | 放射量における放射輝度 |
照度 | ルクス (またはルーメン毎平方メートル) |
lx | 放射量における放射照度 |
光束発散度 | ラドルクス (またはルーメン毎平方メートル) |
rlx | 放射量における放射発散度 |
視感度 | 分光視感効果度とも呼ぶ | ||
発光効率 | ルーメン毎ワット | lm/W | ランプ効率とも呼ぶ |
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