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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
イムノブラダー膀注用80mg
組成
- 本剤は、1バイアル中に次の成分及び分量を含有する凍結乾燥製品である。なお、溶剤として日本薬局方生理食塩液1アンプルを添付してある。
有効成分
- 生きたカルメット・ゲラン菌 (BCG)
(含水量70%の湿菌として) 80mg
添加物
- 安定剤 局外規
L-グルタミン酸ナトリウム 140mg
添付溶剤
- 日本薬局方 生理食塩液 2mL
- 本剤は製造工程でウシの胆嚢から採取した胆汁を使用している。
禁忌
- AIDS、白血病、悪性リンパ腫等併発疾患により、又は抗癌療法 (例えば細胞傷害性薬剤療法、放射線照射)により免疫抑制状態にある患者及び先天性又は後天性免疫不全の患者
[免疫抑制状態にある患者又は免疫不全の患者は、本剤に対する免疫応答が低下するばかりでなく播種性BCG感染を招くおそれがある。]
- HIVキャリア及び免疫抑制量のステロイド剤又は他の免疫抑制剤を投与している患者
[免疫抑制状態にある患者又は免疫不全の患者は、本剤に対する免疫応答が低下するばかりでなく播種性BCG感染を招くおそれがある。]
[活動性の結核患者に本剤を投与すると重篤な副作用を招くおそれがある。]
- 熱性疾患、尿路感染症又は肉眼的血尿が存在している患者
[熱性疾患、尿路感染症又は肉眼的血尿のある患者に対する本剤の投与は重篤な副作用を招くおそれがある。]
[本剤の動物における生殖試験は妊娠前及び妊娠初期投与試験のみ実施し、それ以降は実施されていない。また、妊婦に対する本剤の膀胱内注入は、妊娠の維持にも問題がある。]
[重篤な副作用を招くおそれがある。]
効能または効果
- 本剤は癌の予防薬ではない。
- 浸潤性の膀胱癌 (組織学的深達度T2以上) は本剤の適応外であるので、投与前に必ず生検等を実施し、浸潤性ではないことを確認してから投与を開始すること。
- 本剤の治療投与によって治癒したものに対する維持療法についての有効性・安全性は確立されていない。
薬剤の調製
[80mg製剤]
- 通常、本品1本 (80mg)に添付の溶剤 (日本薬局方生理食塩液) 2mLを加え40mg/mLの懸濁液とする。これに日本薬局方生理食塩液39mLを更に加え均等なBCG希釈液を調製する。
[40mg製剤]
- 通常、本品1本 (40mg)に添付の溶剤 (日本薬局方生理食塩液) 1mLを加え40mg/mLの懸濁液とする。これに日本薬局方生理食塩液19.5mLを更に加え均等なBCG希釈液を調製する。
投与方法
- 尿道カテーテルを膀胱内に無菌条件下で挿入し、残尿を排出した後、通常80mgのBCGを含有している希釈液を同カテーテルより膀胱内にできるだけゆっくりと注入し、原則として2時間膀胱内に保持するようにつとめる。これを通常週1回8週間繰り返す。
なお、用量及び回数は症状に応じ適宜増減し、また、投与間隔も必要に応じ延長できることとする。
- 他の疾患のため抗菌剤療法を行っている患者は、その療法が終わるまで本剤の投与は延期すべきである。
投与経路:
- 本剤は膀胱内注入にのみ用いられるべきで、経皮接種又はいかなる経路 (皮内、皮下、筋肉内、静脈内等)でも注射をしてはならない。
投与時:
- 本剤の投与に先立つ尿道カテーテルの挿入は尿路系に損傷を与えないよう、十分に注意して行うこと。もし、誤って損傷が生じたら本剤の注入は、7日から14日間間隔をあけて行うこと。
投与速度:
排尿時:
- 本剤注入後の最初の排尿にあたっては、十分に排尿ができるように座位で排尿させるようにし、また立ちくらみによる事故を避けるため、急激に立ち上がらないようにすることが望ましい。
排尿処理:
- 本剤注入後の最初の排尿は、適当な容器 (蓄尿容器等)に採り、BCG感染のおそれがないよう消毒した後、廃棄すること。
消毒の方法としては、例えば、排尿に半量の10%次亜塩素酸ナトリウム液 (ハイポライト等)を加えて15分間置いておく方法などがある。
慎重投与
- 結核既往歴のある患者又はツベルクリン反応強陽性の患者
[本剤に対する応答が激しくあらわれるおそれがある。]
重大な副作用
BCG感染
- 本剤は生菌製剤であり、播種性BCG感染、局所性BCG感染、異所性BCG感染を起こす可能性がある。また、敗血症、肝炎、脳脊髄膜炎、膀胱炎、腎盂腎炎、腎炎、前立腺炎、精巣上体炎、動脈瘤等があらわれることがある。このような症状があらわれた場合は、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うとともにイソニアジド、リファンピシン、エタンブトール等の抗結核剤併用療法を行うこと。なお、BCGはピラジナミドに感受性を示さない。
播種性BCG感染
- 本剤の臨床試験において、カテーテル挿入等により外傷を生じた後のBCG投与による播種性BCG感染に起因したと考えられる死亡例が認められており、48時間以上続くインフルエンザ様熱性症状、39℃以上の発熱、反復投与によって激しさを増す全身症状又は肝機能検査値異常の持続は播種性BCG感染を示唆するものである。
局所性BCG感染
- 投与局所の膀胱及び管腔等で連続する尿管、腎盂、腎、前立腺、精巣上体等でのBCG感染が報告されている。
異所性BCG感染
間質性肺炎
- 本剤の投与中に、発熱、咳嗽、呼吸困難等の自覚症状とともに胸部X線異常と低酸素血症を伴う死亡例を含む重篤な間質性肺炎があらわれることがある。このような場合には本剤の投与を中止し、速やかにステロイド剤の投与等適切な処置を行うこと。
しかし、播種性BCG感染との鑑別が困難な場合にはステロイド剤とともに抗結核剤投与を行うことが望ましい。
全身性遅延型過敏性反応
- 本剤の臨床試験において、咳嗽及び皮疹等を伴ったアナフィラキシー様症状に起因したと考えられる死亡例が認められている。
(全身性遅延型過敏性反応によると思われる副作用が認められた場合は本剤の投与を中止し、直ちに抗ヒスタミン剤又はステロイド剤の投与とともに抗結核剤による治療が必要である。)
萎縮膀胱
- 本剤の投与中に、萎縮膀胱をきたした症例が認められている。
腎不全
- 腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
ライター症候群 (結膜炎、多発性関節炎等)
- 本剤の投与中に、ライター症候群をきたした症例が認められている。
薬効薬理
抗腫瘍性5)
- 各濃度のBCGはMBT-2細胞 (マウス膀胱移行上皮癌細胞)と混合移植することによってマウス皮下でのMBT-2細胞の増殖を用量依存的に著明に抑制し、実験終了時に行った組織学的検査で移植局所周囲に著明なマクロファージやリンパ球の浸潤がみられた。
作用機序6) 7)
- 明確な作用機序は未解明であるが、BCGはフィブロネクチンを介して腫瘍細胞内に取り込まれ、BCGを取り込んだ腫瘍細胞は直接的に抗原提示細胞として、あるいは間接的にマクロファージに貪食されることにより、BCG抗原及び/又は腫瘍特異抗原をTリンパ球に提示し、Tリンパ球の感作が成立する。細胞傷害性Tリンパ球は標的腫瘍細胞を直接に傷害し、Tリンパ球の産生する種々のサイトカインもまた、腫瘍細胞に傷害的に作用する。また、サイトカインの一部はマクロファージを活性化し、腫瘍細胞の貪食、破壊を効果的に行うようになると考えられる。
★リンクテーブル★
[★]
イムノ、免疫
- 関
- immune、immunisation、immunise、immunity、immunization、immunize
[★]
- 英
- immunochromatography IC
- 同
- 免疫クロマトグラフィ
[★]
- 英
- radioimmunoassay, RIA
- 関
- 放射免疫測定法
[★]
- 英
- immunoglobulin G
- 関
- 免疫グロブリンG
[★]
- 英
- immunoglobulin
- 関
- 免疫グロブリン
[★]
- 英
- immunochromatography method
[★]
- 英
- imu
- 関
- アイヌ民族のイム