- 英
- albedo
- 関
- 反射率
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- the ratio of reflected to incident light (同)reflective power
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/07/28 07:58:15」(JST)
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この項目では、天文学のアルベドについて説明しています。その他の用法については「アルベド (曖昧さ回避)」をご覧ください。 |
アルベド(albedo)とは、天体の外部からの入射光に対する、反射光の比である。反射能(はんしゃのう)とも言う。
0以上、1前後以下(1を超えることもある)の無次元量であり、0 – 1の数値そのままか、0 % – 100 %の百分率で表す。
目次
- 1 アルベドの種類
- 1.1 ボンドアルベドと幾何アルベド
- 1.2 帯域による違い
- 1.3 地表面反射率と拡散アルベド
- 2 アルベドと熱収支のフィードバック
- 3 太陽系天体のアルベド
- 4 アルベドを扱った作品
- 5 出典
- 6 関連項目
- 7 外部リンク
アルベドの種類
ボンドアルベドと幾何アルベド
主な定義にボンドアルベドと幾何アルベドとがある。ボンドアルベドは定義は簡潔だが実際の算出は難しく、天文学で通常使われるのは幾何アルベドである。
- ボンドアルベド
- 入射光の総量に対する反射光の総量の割合である。入射角や反射角を問わない。
- 通常は電磁波の波長も問わず、全帯域についてスペクトル密度を積分する。そのため、入射エネルギーに対する反射エネルギーの割合とも言える。
- ボンドアルベドは必ず1以下であり、鏡面反射でも乱反射でも、入射光を全て反射すれば1である。
- 算出するには、天体の大きさだけでなく、天体表面の光学的性質について知る(あるいは仮定する)必要がある。反射光のうちどれだけの割合が観測者に向かったかがわからないからである。
- 「ボンド」とは、提唱した天文学者ジョージ・フィリップス・ボンドのことであり、「結合アルベド」は誤訳である。
- 幾何アルベド(ジオメトリックアルベド)
- 位相角0°(入射光の方向へ反射する)への反射光の強さを、天体表面が完全ランバート面だと仮定した場合と比較する。ランバート面はその性質上、光源に垂直でも斜めでも、平面でも曲面でも、反射光の強さは同じである。そのため、より一般化し「同じ断面積の完全ランバート面と比較」と表現されることもある。
- 位相角0°への反射光のみを問題にしているため、衝に観測すれば、天体の大きさ(より厳密には、視線方向への断面積)のみを仮定すれば算出できる。
- 鏡面反射が強ければ幾何アルベドはボンドアルベドより高くなり、1を超えることもある。現実の天体では1を大きく超えることはないが、理論上の上限はなく、仮に完全な鏡面反射なら∞となる。
帯域による違い
アルベドは、電磁波の帯域についてスペクトル密度を積分する。したがってアルベドは、天体の反射スペクトルだけでは決まらず、入射光のスペクトルにも依存する。たとえば、赤を強く反射する火星と同じ反射スペクトルの惑星が赤色星の周りを回っていれば、そのアルベドは火星より高い。
帯域としては、ボンドアルベドでは通常は(全エネルギーの比較という性質上)電磁波の全帯域を考えるが、幾何アルベドの場合は通常は(実際の観測に基づくため)可視光の範囲で考え、厳密には可視アルベド(可視幾何アルベド)と呼ぶ。このほか必要に応じ、赤外アルベド、紫外アルベドなども使われる。
アルベドは電磁波の波長ごとにも定義可能である。衛星リモートセンシングでは地表面アルベドを波長の関数として定めることが必要となる。
地表面反射率と拡散アルベド
地表面反射率は入射角の関数として定義され、散乱角については積分を行った量で表す。これに対し、拡散アルベドは入射角および散乱角の双方について積分を行った量である。
アルベドと熱収支のフィードバック
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この節の正確性に疑問が呈されています。問題箇所に信頼できる情報源を示して、記事の改善にご協力ください。議論はノートを参照してください。(2012年3月)
疑問点:ボンドアルベドと幾何アルベドが区別されていない可能性がある |
表面が雪氷に覆われている場合 (極地など) 、アルベドは80 %にも達する。このため地球の熱収支への寄与では、雪氷域は単なる冷源としてだけでなく、太陽エネルギーの吸収率にも大きく影響する。例えば、地球が寒冷化し雪氷に覆われる面積が増えると、さらに寒冷化が加速されると考えられる(スノーボールアース)。また、地球の赤道付近のアルベドは20 – 30 %程である。そのため、温暖化によって雪氷が減れば、さらなる温暖化の加速に繋がる正のフィードバックがある。
一方、雲におおわれた惑星のアルベドは高く、白い雲のアルベドは70 %程度である。そのため逆に、温暖化により大気中の水蒸気量が増え雲が増えるとアルベドが増加するという負のフィードバックもある。
太陽系天体のアルベド
太陽系の惑星でアルベドが最高なのは金星、最低なのは水星である(ボンドアルベド、幾何アルベドどちらでも)。
天体 |
種類 |
ボンド |
可視幾何 |
出典 |
01 水星 |
惑星01 |
0.068 |
0.142 |
[1] |
02 金星 |
惑星02 |
0.90 |
0.67 |
[2] |
03 地球 |
惑星03 |
0.306 |
0.367 |
[3] |
03.1 月 |
衛星03.1 |
0.11 |
0.12 |
[4][5] |
04 火星 |
惑星04 |
0.25 |
0.15 |
[6] |
04.1 フォボス |
衛星04.1 |
|
0.071 |
[5] |
04.2 ダイモス |
衛星04.2 |
|
0.068 |
[5] |
06 木星 |
惑星06 |
0.343 |
0.52 |
[7] |
06.1 イオ |
衛星06.1 |
|
0.63 |
[5] |
06.2 エウロパ |
衛星06.2 |
|
0.67 |
[5] |
06.3 ガニメデ |
衛星06.3 |
|
0.43 |
[5] |
06.4 カリスト |
衛星06.4 |
|
0.17 |
[5] |
07 土星 |
惑星07 |
0.342 |
0.47 |
[8] |
07.1 ヤヌス |
衛星07.1 |
|
0.17 |
[5] |
07.2 ミマス |
衛星07.2 |
|
0.962 |
[5] |
07.3 エンケラドゥス |
衛星07.3 |
|
1.375 |
[5] |
07.4 テティス |
衛星07.4 |
|
1.229 |
[5] |
07.5 ディオネ |
衛星07.5 |
|
0.998 |
[5] |
07.6 レア |
衛星07.6 |
|
0.949 |
[5] |
07.7 タイタン |
衛星07.7 |
|
0.2 |
[5] |
07.8 ハイペリオン |
衛星07.8 |
|
0.3 |
[5] |
07.9 イアペトゥス |
衛星07.9 |
|
0.6 |
[5] |
08 天王星 |
惑星08 |
0.300 |
0.51 |
[9] |
08.1 ミランダ |
衛星08.1 |
|
0.32 |
[5] |
08.2 アリエル |
衛星08.2 |
|
0.39 |
[5] |
08.3 ウンブリエル |
衛星07.3 |
|
0.21 |
[5] |
08.4 チタニア |
衛星08.4 |
|
0.27 |
[5] |
08.5 オベロン |
衛星08.5 |
|
0.23 |
[5] |
09 海王星 |
惑星09 |
0.290 |
0.41 |
[10] |
09.1 トリトン |
衛星09.1 |
|
0.719 |
[5] |
10 冥王星 |
準惑星10 |
0.50.4–0.6 |
0.60.5–0.7 |
[11] |
10.1 カロン |
衛星10.1 |
|
0.372 |
[5] |
アルベドを扱った作品
- 「反射率0.39/Albedo0.39」 - ヴァンゲリスのアルバム。題名の数値は当該作品が制作された1976年当時の地球のもの(当該作品のライナーノーツより)。
出典
- ^ Mercury Fact Sheet, NASA
- ^ Mallama, A.; Wang, D.; Howard, R.A. (2006). “Venus phase function and forward scattering from H2SO4”. Icarus 182: 10–22. Bibcode 2006Icar..182...10M. doi:10.1016/j.icarus.2005.12.014.
- ^ “Earth Fact Sheet”. NASA (2004年9月1日). 2010年8月9日閲覧。
- ^ Moon Fact Sheet, NASA
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w Planetary Satellite Physical Parameters(幾何アルベドのみ)
- ^ Mars Fact Sheet, NASA
- ^ Jupiter Fact Sheet, NASA
- ^ Saturn Fact Sheet, NASA
- ^ Uranus Fact Sheet, NASA
- ^ Neptune Fact Sheet, NASA
- ^ Pluto Fact Sheet, NASA
関連項目
外部リンク
- 「Albedo」 - Encyclopedia of Earthにある「アルベド」についての項目(英語)。
地球温暖化と気候変動 |
|
経過 |
地球気候史 |
氷河期 / 最終氷期 / ヤンガードリアス • 完新世温暖期 • ネオグラシエーション / 中世温暖期 • 小氷期 // 過去の気温変化 …その他
|
|
問題の経過 |
地球寒冷化 • 世界気候会議 • スターン報告 • IPCC第4次評価報告書 • 近年の地球温暖化対策
|
|
|
原因 |
要因と
メカニズム |
温室効果(温室効果ガス)• 太陽放射 • 太陽変動 • 日傘効果 • エアロゾル • アルベド • 炭素収支(吸収源 • 森林破壊) • 海洋循環 • 大気循環 • 大気変動 • ヒートアイランド • 軌道要素変動 • 地殻変動 …その他
|
|
考え方 |
放射強制力 • 気候感度 • 気候因子
|
|
気候モデル |
GCM
|
|
|
影響 |
大気圏 |
気温上昇 • 氷河融解 • 異常気象の増加・極端化 • 気候の変化
|
|
水圏 |
海面上昇 • 熱塩循環の停止 …その他
|
|
|
対策 |
緩和策 |
低炭素社会(オフセット • ニュートラル)• 省エネルギー • 再生可能エネルギーの利用 • 環境税 • 吸収源活動 • 排出取引 • クリーン開発メカニズム • 共同実施 • 二酸化炭素貯留 • 温暖化関連政策 • 温暖化防止活動 …その他
|
|
適応策 |
|
|
枠組み |
IPCC • 京都議定書 • ポスト京都 • 気候変動枠組条約 • APP • ECCP • IUGG • IGU • 地球地図 • 仙台防災枠組 …その他
|
|
|
議論 |
懐疑論 • 暴走温室効果 • スベンスマルク効果 • ホッケースティック論争 • クライメイトゲート事件
|
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カテゴリ: 気候変動 • 地球温暖化 関連: 環境問題 |
|
Japanese Journal
- アルベドと法線ベクトルの緊密度に着目した影と鏡面反射除去のための組み合わせ照度差ステレオ法
- 家永 直人,斎藤 英雄,清水 雅芳,手塚 耕一,岩村 康正
- 情報処理学会研究報告. CVIM, [コンピュータビジョンとイメージメディア] 2015-CVIM-197(21), 1-6, 2015-05-11
- … nC3 通りの画素の組み合わせから推定されたアルベドと法線の分布を作り,影にも鏡面反射にも含まれない画素をそれ以外の画素と区別するために "緊密度" を定義する.緊密度は,アルベドと法線の集合度合いを表しており,影や鏡面反射に含まれない画素から計算されたものほど大きくなる.これを利用して,緊密度が最大のアルベドと法線の周辺から投票を行い,影と鏡面反射除去 …
- NAID 110009899576
- 超低高度衛星SLATSの熱制御と高層大気およびアルベドの影響
- O7-06 はやぶさ2搭載レーザー高度計による小惑星1999JU3のアルベド観測精度評価(口頭発表セッショ7 はやぶさ2,口頭発表)
- 山田 竜平,千秋 博紀,阿部 新助,並木 則行,野田 寛大,吉田 二美,石原 吉明,平田 直之,平田 成
- 日本惑星科学会秋期講演会予稿集 2014, "O7-06", 2014-09-10
- NAID 110009901587
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- アルベド(オーバーロード)がイラスト付きでわかる! アルベドとは丸山くがねの小説、およびこれを原作としたアニメ『オーバーロード』の登場人物である。 原典のweb小説は書籍版とストーリーが異なっており、web小説版では登場して ...
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 - アルベドの用語解説 - 物体表面で反射される光の割合。天文学において,惑星,準惑星,衛星,小惑星の反射の特性を表現するのに用いられる。アルベドは,通常アルベドとボンドアルベドの2 ...
- 名前 アルベド albedo 種族 異形種(悪魔) 分類 NPC 異名 慈悲深き純白の悪魔 役職 ナザリック地下大墳墓 守護者統括 正妃(自称) 住居 玉座の間 第九階層のギルドメンバー用の予備部屋*1 属性 極悪
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