出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/06/12 13:39:15」(JST)
アナグマ | |||||||||||||||||||||||||||
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アナグマ Meles meles
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保全状況評価[a 1] | |||||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) |
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Meles meles (Linnaeus, 1758) | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
アナグマ | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Eurasian badger European badger |
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アナグマ(穴熊、Meles meles)は、動物界脊索動物門哺乳綱ネコ目(食肉目)イタチ科アナグマ属に分類される動物。本種のみでアナグマ属を構成する。
目次
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ユーラシア大陸中緯度地方以北
体長52-90センチメートル[2]。尾長11.5-20センチメートル[2]。体重10-16キログラム[2]。尾は短く、体長の1/4以下[2]。背面の毛衣は灰色(体毛は黒いが、基部や先端が白い)[2]。胸部や四肢の毛衣は濃褐色[1]。
歯列は門歯が上下6本、犬歯が上下2本、小臼歯が上下6-8本、大臼歯が上顎2本、下顎4本で計34-38本[2]。前肢の爪は湾曲し発達する[1][2]。
ニホンアナグマを独立種とする説もある[2]。
森林などに生息する[1][2]。50-100メートルに達する複数の入口がある巣穴を、主に斜面に掘り生活する[2]。夜行性で、昼間は巣穴の中で休む[2]。寒冷地に生息する個体群は冬季になると巣穴の中で冬ごもりを行う(ヨーロッパ北部5か月、ロシア東部7か月)[2]。
食性は雑食で、昆虫、ミミズ、カエル、爬虫類、鳥類、小型哺乳類、果実、キノコなどを食べる[2]。
繁殖形態は胎生。受精卵の着床が遅延する期間は10か月で、遅延期間を除いた妊娠期間は6-8週間[2]。2-5月に1回に2-6頭(主に3-4頭)の幼獣を産む[2]。授乳期間は2か月半[2]。16年2か月の飼育例がある[2]。
体毛が筆や絨毯の原料として利用されることもある[2]。
狩猟の対象とされることもある[1]。日本では鳥獣保護法における狩猟対象だが、狩猟数は減少している[1]。
ヨーロッパでは中世から、捕獲したアナグマを人工の巣穴に入れて犬と闘わせる「アナグマいじめ」(Badger-baiting)というブラッド・スポーツが行われていた。イギリスとアイルランドではエアデール・テリア、ベドリントン・テリア、ブルー・ポール、フォックス・テリア、グレン・オブ・イマール・テリア、シーリハム・テリア、ブルテリア、スタッフォードシャー・ブル・テリア、ウェルシュ・テリア、アイリッシュ・ソフトコーテッド・ウィートン・テリア、ケリー・ブルー・テリアなどが、北ヨーロッパではダックスフントやバセットハウンドなどが、南ヨーロッパではポデンゴ・ポルトゥゲスなどがアナグマ犬として用いられた。
1968年までは、アイリッシュ・ケンネル・クラブはアナグマ犬の素質を認定するチャスタス・モール(Teastas Mor)という試験を行っていた。天然のアナグマの巣穴に犬を送り込み、5分以内にアナグマと組み付く(アナグマに噛み付いて放さない)ことができれば合格とされた。アイリッシュ・テリア、ウィートン・テリア、ケリー・ブルー・テリアがアイリッシュ・ケンネル・クラブのテリア部門でチャンピオンになるにはチャスタス・モールに合格した認証が不可欠であった。
イギリスでは、アナグマいじめは1835年に、犬を使って巣穴に追いつめたアナグマを掘り出すバジャー・ディギング(badger digging)は1973年に、強力な光源と猟犬と銃を用いて夜間にアナグマを狩るランピング(lamping)は2004年の狩猟法によって違法となった。1992年のアナグマ保護法により、ナチュラル・イングランドからの許可を得ずにアナグマを殺すことは違法とされている。にもかかわらず、これら全てが未だに行われており、1990年の調査では毎年9000頭のアナグマがバジャー・ディギングの犠牲になっていると推定されている。しかし、アナグマの最大の人為的死因は交通事故である。
イギリスとアイルランドでは、アナグマがウシ型結核菌(Mycobacterium bovis)を媒介することが知られている。これらの国では主に牛の畜産業者が中心となってアナグマの駆除を推進しており、アナグマ保護団体との摩擦を生んでいる。アナグマの駆除は1970年代から行われており、ウシ型結核予防に対するアナグマ駆除の有効性についての研究も行われているが、未だ結論は出ていない[3][4][5]。
畜産業者を除けば、イギリスではアナグマはおおむね好感を持たれており、アナグマの保護を目的とした団体が多数存在する。アナグマ保護団体を統括するのがバジャー・トラストである[6]。
日本では本種とタヌキはムジナという名称で混同されていた(例えばたぬき・むじな事件)。近年は開発による生息地や獲物の減少により生息数は減少している。
糞
足跡
ニホンアナグマ
M. m. anakuma
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