ネオスチグミンメチル硫酸塩、アトロピン硫酸塩水和物
- 関
- 自律神経剤
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Japanese Journal
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- テルモの医療関係者向け情報サイトです。医療用医薬品、医療機器の製品情報をはじめ医療に役立つ情報を提供しています。このページではアトワゴリバース静注シリンジ6mLの製品情報をご紹介しています。
- 販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分 アトワゴリバース静注シリンジ3mL AtvagoReverse Intravenous Injection Syringe 3mL テルモ 1233500G1029 416円/筒 劇薬 , 処方箋医薬品 アトワゴリバース静注シリンジ6mL ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
アトワゴリバース静注シリンジ3mL
組成
成分・分量
有効成分 1シリンジ中
- ネオスチグミンメチル硫酸塩 1.0mg
アトロピン硫酸塩水和物 0.5mg
添加物 1シリンジ中
- 塩化ナトリウム(等張化剤) 27mg
希塩酸(pH調節剤) 適量
禁忌
- 消化管又は尿路の器質的閉塞のある患者
[蠕動運動を亢進させ,また排尿筋を収縮させる作用を有する.]
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 迷走神経緊張症の患者
[迷走神経興奮作用を有する.]
- 脱分極性筋弛緩剤(スキサメトニウム塩化物水和物)を投与中の患者
[「相互作用」の項参照]
- 緑内障の患者
[抗コリン作用により房水通路が狭くなり眼圧が上昇し,緑内障を悪化させるおそれがある.]
- 前立腺肥大による排尿障害のある患者
[抗コリン作用による膀胱平滑筋の弛緩,膀胱括約筋の緊張により,排尿困難を悪化させるおそれがある.]
- 麻痺性イレウスの患者
[抗コリン作用により消化管運動を抑制し,症状を悪化させるおそれがある.]
効能または効果
- 通常,成人には1回1.5〜6mL(ネオスチグミンメチル硫酸塩として0.5〜2.0mg,アトロピン硫酸塩水和物として0.25〜1.0mg)を緩徐に静脈内注射する.
なお,年齢,症状により適宜増減する.
(「操作方法」の項参照)
- 本剤の投与は,筋弛緩モニターによる回復又は自発呼吸の発現を確認した後に行うこと.
- 本剤は特別な場合を除き,15mL(ネオスチグミンメチル硫酸塩として5mg,アトロピン硫酸塩水和物として2.5mg)を超えて投与しないこと.
- 徐脈がある場合には,本剤投与前にアトロピン硫酸塩水和物を投与して脈拍を適度に増加させておくこと.
- 血圧降下,徐脈,房室ブロック,心停止等が起こることがあるのでアトロピン硫酸塩水和物0.5〜1.0mgを入れた注射器をすぐ使えるようにしておくこと.これらの副作用があらわれた場合には,アトロピン硫酸塩水和物等を追加投与すること.
[「副作用」の項参照]
慎重投与
- 気管支喘息の患者
[気管支平滑筋を収縮させることがある.]
- 甲状腺機能亢進症の患者
[甲状腺機能亢進症を悪化させることがある.また,抗コリン作用により,頻脈,体温上昇等の交感神経興奮様症状が増強するおそれがある.]
- 冠動脈閉塞のある患者
[冠動脈を収縮させることがある.]
- 徐脈のある患者
[徐脈を更に増強させるおそれがある.]
- うっ血性心不全のある患者
[抗コリン作用により,心拍数が増加し,心臓に過負荷をかけることがあるため,症状を悪化させるおそれがある.]
- 重篤な心疾患のある患者
[心筋梗塞に併発する徐脈,房室伝導障害には,アトロピンはときに過度の迷走神経遮断効果として心室頻脈,細動を起こすことがある.]
- 消化性潰瘍の患者
[胃酸分泌を促進させることがある.]
- 潰瘍性大腸炎の患者
[中毒性巨大結腸があらわれることがある.]
- てんかんの患者
[骨格筋の緊張が高まり,痙攣症状を増強させるおそれがある.]
- パーキンソン症候群の患者
[不随意運動を増強させるおそれがある.]
- 重篤な腎機能低下のある患者
[本剤の排泄が遅延し,作用が増強・持続するおそれがある.]
- 前立腺肥大のある患者
[抗コリン作用による膀胱平滑筋の弛緩,膀胱括約筋の緊張により,排尿困難を悪化させるおそれがある.]
- 高温環境にある患者
[抗コリン作用により発汗抑制が起こり,体温調節が困難になるおそれがある.]
重大な副作用
コリン作動性クリーゼ
(頻度不明)
- コリン作動性クリーゼがあらわれることがあるので,腹痛,下痢,発汗,唾液分泌過多,縮瞳,線維束攣縮等の症状が認められた場合又はエドロホニウム塩化物を投与したとき症状が増悪ないし不変の場合は,直ちに投与を中止し,アトロピン硫酸塩水和物0.5〜1mgを静脈内注射する.更に,必要に応じて人工呼吸又は気管切開等を行い気道を確保すること.
不整脈
(頻度不明)
- 心室性期外収縮,心室頻拍,心房細動等の不整脈や心停止が起こることがあるので,観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し,心肺蘇生及び抗不整脈剤投与等適切な処置を行うこと.本剤による徐脈,房室ブロック,心停止等の過度のコリン作動性反応があらわれた場合にはアトロピン硫酸塩水和物を投与すること.
ショック,アナフィラキシー様症状
(頻度不明)
- ショック,アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので,観察を十分に行い,頻脈,全身潮紅,発汗,顔面浮腫等があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
薬効薬理
ネオスチグミンメチル硫酸塩
- コリンエステラーゼと結合し,酵素活性を一時的に不活性化し,アセチルコリンの分解を抑制することで,間接的にアセチルコリンの作用を増強する.更に,自らもアセチルコリン様の作用を有するコリン作動薬(副交感神経興奮薬)である.非脱分極性(競合性)神経筋接合部遮断薬の骨格筋における遮断作用と拮抗する19),20).
アトロピン硫酸塩水和物
- アセチルコリン,ムスカリン様薬物に対し競合的拮抗作用をあらわす(抗コリン作用).この作用は,平滑筋,心筋及び外分泌腺のムスカリン受容体に対し特に選択性が高く,消化管,胆管,膀胱,尿管等の攣縮を緩解すると共に,唾液,気管支粘膜,胃液,膵液等の分泌を抑制する.心臓に対し,低用量では通常徐脈があらわれるが,高用量では心拍数を増加させる21)〜23).
有効成分に関する理化学的知見
一般名:
- Neostigmine Methylsulfate(ネオスチグミンメチル硫酸塩)
化学名:
- N-(3-Dimethylcarbamoyloxy)-N,N,N-trimethylanilinium methyl sulfate
- 無色の結晶又は白色の結晶性の粉末で,においはない.水又は酢酸(100)に極めて溶けやすく,エタノール(95)に溶けやすく,ジエチルエーテルにほとんど溶けない.光によって変化する.
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- atropine
- ラ
- atropinum
- 化
- 硫酸アトロピン アトロピン硫酸塩 atropine sulfate、臭化メチルアトロピン
- 商
- アトワゴリバース、オピアト、ストメリンD、パビナール・アトロピン、パンアト、モヒアト、リュウアト
- 関
- ムスカリン性受容体、アセチルコリン受容体
- 鎮けい剤
概念
作用機序
- ムスカリン受容体をアセチルコリンやコリン作動薬と競合的に奪い合う→競合的拮抗薬
薬理作用
- 大量投与で神経節、骨格筋のニコチン性受容体の遮断
循環系
- 迷走神経中枢の興奮
- 洞房結節に分泌する副交感神経の遮断
消化系
- 唾液腺抑制→口渇、嚥下困難
- 胃酸分泌抑制、胃腸管の緊張と運動抑制
- 小腸、大腸、胆嚢、胆管の平滑筋の緊張をとり弛緩させる
尿路
- 膀胱底の平滑筋が弛緩し、括約筋が収縮して、排尿困難、尿閉
気道
眼
分泌腺
- 汗腺は交換神経支配であるが、コリン作動性であるので、発汗が抑制される
中枢神経
- 中毒量で興奮作用が現れ、運動失調、不穏、興奮、幻覚、せん妄、錯乱、狂躁状態となる
動態
効能又は効果
- アトロピン注0.05%シリンジ「テルモ」(1mL)
- 胃・十二指腸潰瘍における分泌並びに運動亢進
- 胃腸の痙攣性疼痛
- 痙攣性便秘
- 胆管・尿管の疝痛
- 有機燐系殺虫剤・副交感神経興奮剤の中毒
- 迷走神経性徐脈及び迷走神経性房室伝導障害
- 麻酔前投薬
- その他の徐脈及び房室伝導障害
- ECTの前投与
用量
- Advanced Cardiovascular Life Support Provider manual ISBN 978-1-61669-010-6 p.166
- (ACLSにおける)徐脈:0.5mg静注を3-5分置きに行う。total 0.04mg/kg(3mg)を超えないこと。
- 有機リン中毒:2-4mgあるいはそれ以上
禁忌
- アトロピン注0.05%シリンジ「テルモ」(1mL)
- 1. 緑内障の患者[抗コリン作用により房水通路が狭くなり眼圧が上昇し,緑内障を悪化させるおそれがある.]
- 2. 前立腺肥大による排尿障害のある患者[抗コリン作用による膀胱平滑筋の弛緩,膀胱括約筋の緊張により,排尿困難を悪化させるおそれがある.]
- 3. 麻痺性イレウスの患者[抗コリン作用により消化管運動を抑制し,症状を悪化させるおそれがある.]
- 4. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
注意
- Advanced Cardiovascular Life Support Provider manual ISBN 978-1-61669-010-6 p.166)
- 心筋虚血や低酸素血症の場合、心筋酸素需要を増大させるので注意する。
- 低体温による徐脈では使用を避ける
- Morbit II型のII度房室ブロック(intranodal block)やIII度房室ブロックでは有効でないであろう(paradoxical slowing) ← カテコラミンを使う
- (ACLSにおいて)<0.5mgの用量で静注した場合、paradoxical slowingが起こるかもしれない。
参考
- アトロピン注0.05%シリンジ「テルモ」(1mL)
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1242406G1035_1_06/1242406G1035_1_06?view=body
[★]
- 英
- neostigmine
- ラ
- neostigminum
- 同
- プロスチグミン prostigmin
- 化
- メチル硫酸ネオスチグミン、臭化ネオスチグミン
- 商
- ワゴスチグミン(臭化ネオスチグミン)、アトワゴリバース。(点眼液)マイピリン、ミオピン
- 関
- フィゾスチグミン
作用機序
薬理作用
動態
[★]
商品
[★]
- 英
- reverse
- 関
- 逆、逆性、逆転、逆行、逆戻り