熱傷
- 英
- burn, burn injury, thermal injury, scald
- 同
- やけど、火傷?
- 関
- 5の法則、9の法則、皮膚。ショック
概念
- 高温による生体の組織損傷
分類
- 損傷深度により分類する
- 第1度:表皮内 (表皮熱傷:紅斑、2-3日で治癒)
- 第2度:真皮内 (真皮浅層熱傷:疼痛、水疱形成、水疱底赤色、1-2週間で治癒。真皮深層熱傷:知覚鈍麻、水疱形成△、水疱底白色、3-4週間で治癒。)
- 第3度:皮膚全層(皮下熱傷:壊死。白~褐色。知覚無し。一ヶ月以上)
- 第4度:炭化
重症度
- burn index = II度熱傷面積 + 0.5 x III度熱傷面積
- 10-15%を超えた場合、重症熱傷として全身管理が必要になる。
Artの基準
- 関
- 熱傷
| II度熱傷 | III度熱傷 | その他 | 管理 | |
| 重症熱傷 | 30%以上 | 10%以上 | ・顔面、手、足の熱傷 ・気道熱傷が疑われる ・軟部組織の損傷や骨折を伴う |
総合病院での 治療を要する |
| 中等度熱傷 | 15~30%以上 | 10%以下 | 一般病院で 入院治療を要する | |
| 軽症熱傷 | 15%以下 | 2%以下 | 外来治療可能 |
参考
- 1.
- Artz CP: The treatment of Burns, 2nd ed., WB Saunders, Philadelphia,1969
病態
- 創傷からの体液の漏出
- 創傷の易感染性
検査
- ヘモグロビン尿:血管内溶血による ← なぜ?
合併症
- (遠隔期に熱傷瘢痕から)有棘細胞癌
治療
- 1. 気道管理:
- 気道熱傷の場合には気管挿管。
- 気管支痙攣がある場合には気管拡張薬が有用。副腎皮質コルチコイドは感染リスクを上げるために使用すべきでない。(参考1)
- 2. 補液:初期治療として必須。
- 初期治療における輸液量の決定法:Evans法、Brook法、Baxter法など
- Parklandの公式(=Baxter法)
- 4ml x 熱傷面積 (%) x 体重 (kg) = 補液量 (ml/day)
- 最初の8時間で1/2を、次の16時間で1/2を輸液する
- 3. 冷却
- 4. 疼痛管理
参考
- 1. [charged] Emergency care of moderate and severe thermal burns in adults - uptodate [1]
- 治療
- 初期治療には輸液が大切。だけど、入れ過ぎも問題だからちゃんと計算して輸液しろ。なにが問題って、血圧上昇、腹部、四肢、眼窩のcompartment syndromeが起こる。
- 最初は晶質液をいれる。高Cl性アシドーシスのリスクがあるから乳酸リンゲルがよい。
- 治療の初期段階で膠質液や高張生食を使うかどうかについては議論中。膠質液(アルブミン、デキストラン)は非常に高いし、生命予後を改善しないから推奨されない。
- 2. 「血液製剤の使用指針」(改定版) 平成17年9月
- 血漿の不適切な使用の一つに「DICを伴わない熱傷の治療」がある。DICに至るような熱傷ならば使って良いと考えられる。