妊娠高血圧症候群

pregnancy induced hypertension, PIH
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  • 妊娠中毒症の名称、定義、分類は2005年4月で改正された

定義 NGY.392

  • 妊娠20週以降、分娩後12週までに1),2)のいずれかであって、かつこれらの症候が偶発合併症によらないもの
  • 1) 高血圧が見られる
  • 2) 高血圧にタンパク尿を伴う

疫学

  • 初産婦、高齢妊婦(35歳以上)で発生しやすい
  • 妊娠前BMI24以上で2-3倍の発症率
  • 双胎妊娠では30-40%発症リスクが高まる。

分類

病型

  • 以前からの蛋白尿 + 妊娠20週以降の高血圧
  • 以前からの高血圧 + 妊娠20週以降の蛋白尿
  • 以前からの高血圧・蛋白尿 → 妊娠20週以降に増悪

重症度

  軽症 重症
収縮期血圧 140-160mmHg >160mmHg
拡張期血圧 90-110mmHg >110mmHg
蛋白尿 300-2000mg/day >2000mg/day

妊娠高血圧腎症と加重型妊娠高血圧腎症の比較

QB.P-239
  妊娠高血圧腎症 加重型妊娠高血圧腎症
経産回数 初産婦に多い 経産婦に多い
後遺症 なし(分娩後早期に症状消失) 高血圧
再発 易。妊娠回数に比例

病態生理

  • 組織レベルでは、血圧上昇・血管収縮(血管の攣縮)、凝固の促進(血管内凝固の促進)、腎の虚血、糸球体障害、血管透過性の亢進が起きており、鼓音結果として高血圧、蛋白尿、浮腫をきたすと考えられている。(NGY.394)

病理

  • 胎盤:胎盤血管の壊死、血栓形成。
  • 腎臓:メサンギウム細胞、上皮細胞、内皮細胞を中心とした増殖性糸球体の変化を生じる。蛋白尿の原因は限外濾過の破綻である。(NGY.394)

症候

  • 高血圧、蛋白尿、浮腫

治療

NGY.396 G10M.99
極端な塩分・水分制限は循環動態を悪化させる


  • 浮腫:利尿薬の使用は子宮胎盤循環を悪化させうるので肺水腫合併以外には禁忌。
  • 子癇:予防的に硫酸マグネシウム投与
  • 血栓:予防的にアンチトロンビン、ヘパリンなど