双胎間輸血症候群

twin to twin transfusion syndrome TTTS, the twin transfusion syndrome, fetal transfusion syndrome
双生児間輸血症候群 twin transfusion syndrome胎児間輸血症候群 fetofetal transfusion
双胎双胎間輸血


  • 妊娠と分娩 091026IV

概念

  • 胎盤の血行動態が双胎間で不均衡なことで胎児間で血流の不均衡が起こり、このために胎児機能不全をきたす病態である。
  • 一絨毛膜双胎の15%で見られる。(多くはMD双胎(一絨毛膜二羊膜双胎, monochorionic diamnionic))

病態

  • 一絨毛膜双胎の胎盤においてはそれぞれの胎児の血管に吻合が存在する。正常例では均衡を保っているが、病的な例ではこの均衡が崩れ一方の胎児の血液が他方の胎児に流れ込む。供血児より血液を受けた胎児では循環血液量が多くなり、高血圧、腎血流増加による多尿、羊水過多をきたす。また容量負荷によりうっ血性心不全を来たし、胎児水腫をきたす。供血児では循環血液量が減少し、低血圧となり、腎血流量の減少により尿量の減少、羊水過少をきたす。また、循環血液量の減少により子宮内胎児発育遅延をきたす。羊水過多と羊水過少が進展すれば、供血児は子宮壁に押しつけられ成長が阻害される(stuck twin)。いずれの胎児でも胎児機能不全をきたす。

症状

  • 受血児:羊水過多、多血症、非免疫性胎児水腫(胸水・腹水)、心不全 → 児死亡
  • 供血児:羊水過少、子宮内胎児発育遅延 (血液減少→尿量減少→腎不全・酸素不足) → stuch tiwn → 児死亡
羊水過多により胎児が圧迫を受けると心房利尿ペプチドが分泌され、さらに尿量が増え羊水が増加する。

検査

超音波検査

診断

一絨毛膜双胎の診断

  • 妊娠8-9週に超音波により行う。妊娠10-12週では見えなくなっている。
  • DD双胎では2つの胎児の羊膜と子宮壁が三角のシルエットを形成しており、MD双胎と区別される

双胎間輸血症候群の診断

  • 双胎妊娠において、最大羊水深度が羊水過多児で8cm以上、羊水過少児で2cm以下の場合に診断する。

治療

予後

  • 周産期死亡率60-100% (G10M.122)

参考

  • 1. クリニカル・カンファレンス 2.多胎妊娠の管理―最近の知見 3)疾病双胎の管理~双胎間輸血症候群の病態と治療~ - 日産婦誌55巻9号
http://www.jsog.or.jp/PDF/55/5509-216.pdf


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