- 英
- aardvark
- 関
- 貧歯目、異節目、アフリカアリクイ
WordNet
- nocturnal burrowing mammal of the grasslands of Africa that feeds on termites; sole extant representative of the order Tubulidentata (同)ant_bear, anteater, Orycteropus afer
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- ツチブタ(アフリカ産のアリクイの一種)
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/08/11 11:00:30」(JST)
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ツチブタ |
ツチブタ Orycteropus afer
|
保全状況評価 |
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
|
分類 |
界 |
: |
動物界 Animalia |
門 |
: |
脊索動物門 Chordata |
亜門 |
: |
脊椎動物亜門 Vertebrata |
綱 |
: |
哺乳綱 Mammalia |
上目 |
: |
アフリカ獣上目 Afrotheria |
階級なし |
: |
アフリカ食虫類 Afroinsectiphilia |
目 |
: |
ツチブタ目 Tubulidentata |
科 |
: |
ツチブタ科 Orycteropodidae |
亜科 |
: |
ツチブタ亜科 Orycteropodinae |
属 |
: |
ツチブタ属 Orycteropus |
種 |
: |
ツチブタ O. afer |
|
学名 |
Tubulidentata Huxley, 1872
Orycteropodidae Gray, 1821
Orycteropus G. Cuvier, 1798
Orycteropus afer (Pallas, 1766) |
和名 |
ツチブタ |
英名 |
Aardvark |
|
ツチブタ(土豚、Orycteropus afer)は、動物界脊索動物門哺乳綱ツチブタ目(管歯目)ツチブタ科ツチブタ属に分類される哺乳類。ツチブタ目・ツチブタ科・ツチブタ属それぞれの唯一の現生種である。
目次
- 1 形態
- 2 生態
- 3 分布
- 4 分類
- 5 人間との関係
- 6 画像
- 7 参考文献
- 8 外部リンク
形態
全長100–160cm。尾長44–71cm。肩高60–65cm。体重60–65kg。
全身は黄みを帯びた灰色の粗い体毛で覆われる。頭部や尾は淡灰色や淡黄色の体毛で覆われる。
吻は長い。鼻孔は体毛で覆われ、土を掘る際に砂塵が侵入しづらくなっている。
門歯や犬歯はなく、セメント質で覆われた歯根のない臼歯(小臼歯上下4本ずつ、大臼歯上下6本ずつ)がある。この歯の形態から管歯目という名がついた。舌は細長く、唾液腺が発達しているため粘着質で覆われている。
耳介は大型。
前肢に4本の指、後肢に5本の趾がある。爪は長く、スプーン状になり外縁は鋭い。この爪を備えた肢端は極めて掘削に適化しており、土砂を砕きながら後方へと蹴り飛ばす。
生態
サバンナや開けた森林等に生息する。群れは形成せず、単独で生活する。夜行性で、地面に掘った巣穴の中で休む。出産などに用いられる巣穴とは別に、行動圏内には臨時の際に避難場所となる巣穴をいくつも掘る。一晩に2–5kmの距離を歩いて獲物を探し、30kmもの距離を歩いた例もある。
食性は動物食で、主にアリやシロアリを食べる。嗅覚と聴覚を頼りに獲物を探すと考えられている。前肢で蟻塚を破壊したり地面を掘り返し、長い舌を伸ばして獲物を捕食する。
繁殖形態は胎生。妊娠期間は7か月。2kgほどの幼獣を1回に1頭産む。
分布
アンゴラ、ウガンダ、エチオピア、エリトリア、ガーナ、カメルーン、ガンビア、ギニアビサウ、ケニア、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国、ザンビア、シエラレオネ、ジブチ、ジンバブエ、スーダン、セネガル、ソマリア、タンザニア、チャド、ナイジェリア、ナミビア、ニジェール、ブルキナファソ、ブルンジ、ボツワナ、マラウイ、マリ共和国、南アフリカ共和国、モザンビーク、ルワンダ
分類
歯が退化していることから、アリクイ目(異節目)の常節亜目 (Nomarthra) に分類されていた。しかし後にこれはシロアリを食べるという類似の食性による収斂進化によるものとされ、現在では独立した目として扱われている。
ツチブタ目の化石記録は乏しいが、新生代第三紀後期にはツチブタ属の O. gaueriy などがインドや地中海地方など現在よりも広く分布していたらしい。祖先的動物について示唆する化石は発見されていないが、現生のツチブタの骨格との比較により、原始的有蹄類である顆節目との類似が指摘されている。しかし遺伝子解析に基づく研究によれば、ゾウ目(長鼻目)、ジュゴン目(海牛目)、イワダヌキ目などとともに、白亜紀のアフリカで分化したアフリカ獣類と呼ばれる系統に属しているとされる。
- アフリカ獣上目 Afrotheria
- ヘリドティウス Herodotius †
- 近蹄類 Paenungulata
- アフリカ食虫類 Afroinsectiphilia
- アフリカトガリネズミ目 Afrosoricida
- ハネジネズミ目 Macroscelidea
- ツチブタ目 Tubulidentata
- パレオリクテロプス Palaeorycteropus †
- ツチブタ科 Orycteropodidae
- スコテオプス Scotaeops †
- ツチブタ亜科 Orycteropodinae
- レプトリンクテロプス Leptorycteropus †
- ミオリクテロプス Myorycteropus †
- ツチブタ属 Orycteropus
- Orycteropus abundulafus †
- Orycteropus africanus †
- Orycteropus browni †
- Orycteropus chemeldoi †
- Orycteropus crassidens †
- Orycteropus depereti †
- Orycteropus djourabensis †
- Orycteropus erikssoni †
- Orycteropus gaudryi †
- Orycteropus leptodon †
- Orycteropus mauritanicus †
- Orycteropus minutus †
- Orycteropus pilgrimi †
- Orycteropus pottieri †
- ツチブタ Orycteropus afer
人間との関係
和名は、アフリカーンス語またはオランダ語の「aardvark(aarde: 土、vark: ブタ)」からの訳語とされる。
生息地ではムハンガと呼ばれ、食用や薬用にされている。また歯や爪をお守りとして利用する民族もいる。
開発による生息地の破壊などにより生息数は減少している。
その生息圏はイスラム圏にもおよび、アラビア語でもヒンズィール・ル・アルドゥ(大地の豚)と呼ばれている。系統的には一般の豚とはかけ離れているが、ツチブタも豚の一種と考えられ、イスラム圏では普通の豚同様、その食用が禁忌される。(仮に豚ではないと解釈されても、ツチブタのような肉食動物を食用にすることはイスラムでは禁じられている。)
画像
参考文献
|
出典は列挙するだけでなく、脚注などを用いてどの記述の情報源であるかを明示してください。記事の信頼性向上にご協力をお願いいたします。(2013年4月) |
- 『原色ワイド図鑑3 動物』、学習研究社、1984年、86頁。
- 今泉吉典監修 D.W.マクドナルド編 『動物大百科4 大型草食獣』、平凡社、1986年、22-23頁。
- 『小学館の図鑑NEO 動物』、小学館、2002年、36頁。
- 遠藤秀紀 『哺乳類の進化』東京大学出版会、2002年、117-118,213頁。ISBN 978-4-13-060182-5。
外部リンク
- IUCN 2008 Red List - Home Page -
- Lindsey, P., Cilliers, S., Griffin, M., Taylor, A., Lehmann, T. & Rathbun, G. 2008. Orycteropus afer. In: IUCN 2008. 2008 IUCN Red List of Threatened Species.
|
ウィキスピーシーズにツチブタに関する情報があります。 |
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ウィキメディア・コモンズには、ツチブタに関連するカテゴリがあります。 |
哺乳類の現生目 |
|
原獣亜綱 |
カモノハシ目(単孔目)
|
|
後獣下綱 |
オポッサム目 - ケノレステス目 - ミクロビオテリウム目 - フクロネコ目 - バンディクート目 - カンガルー目(双門歯目) - フクロモグラ目
|
|
異節上目 |
被甲目 - 有毛目
|
|
アフリカ獣上目 |
ハネジネズミ目(長脚目) - アフリカトガリネズミ目(テンレック目) - ツチブタ目(管歯目) - イワダヌキ目 - ゾウ目(長鼻目) - ジュゴン目(海牛目)
|
|
真主齧上目 |
ツパイ目(登木目) - ヒヨケザル目(皮翼目) - サル目(霊長目) - ネズミ目(齧歯目) - ウサギ目
|
|
ローラシア獣上目 |
ハリネズミ目 - トガリネズミ目 - 鯨偶蹄目 - センザンコウ目(有鱗目) - ネコ目(食肉目) - ウマ目(奇蹄目) - コウモリ目(翼手目)
|
|
廃止・希 |
有袋目(フクロネズミ目) - モグラ目(食虫目・無盲腸目) - 異節目・貧歯目(アリクイ目) - ウシ目(偶蹄目) - クジラ目
|
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Japanese Journal
- 柄谷とクリプキの「ツチブタ」的差異 : 大澤の「宇宙」と「世界」・ルーマンの「脱トートロジー化」と連関させて
- 桜井 芳生
- 理論と方法 5(2), 91-104, 1990
- まず、柄谷行人が『探究II』でおこなったクリプキの可能世界論の援用への疑義を提示する(1節)。つぎにこの柄谷の可能世界論の誤用がかれらのいう「第二の論点」と関連していることを確認し(2節)、大澤のいう「世界」と「宇宙」という概念を導入することで、柄谷がいわば「世界間差異」と「宇宙的差異」との混同に陥っていることを指摘し、後者をめぐって柄谷とクリプキとが異なっていることを明示化する(3〜5節)。我 …
- NAID 110000512005
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