出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/05/26 00:26:40」(JST)
殺菌灯(さっきんとう)は、殺菌力を持つ波長域の光線を照射する光源の総称。
蛍光灯タイプのものが一般的。蛍光物質がない蛍光灯と考えればよい。蛍光物質がないので水銀の発光が、可視光線に変換されることなくそのまま外部に照射される。 殺菌力を持つ波長域というのは紫外線のことを差す。水銀のスペクトル線のうち、254nm(UV-C領域)のものが特に殺菌力が高い。DNAを損傷(チミン二量体を生成)することで殺菌効果を発揮する。この波長域の光線は一般のガラスでは吸収されてしまうため、殺菌灯の管には石英ガラスが使われる。
蛍光灯形の型番はGL-x(xはワット数で一般的に4ワットから40ワット程度まである)。器具は蛍光灯器具と同じであり、ランプを取り替えるだけで殺菌灯器具として利用できる。
DNAを損傷するので、人体にも有害であり、皮膚・目を傷害する。防護メガネの着用は必須で、肉眼で点灯中のランプを見るのは厳禁であり、また光線が皮膚にあたらないよう保護する必要がある[1]。
ケミカルランプやブラックライトも紫外線を発するが、波長域の違いで殺菌灯とは呼ばない。
ちょうど設置する高さが子供の目線の高さになってしまう事もあり、現在は殺菌灯の採用例は少ない。
レジオネラの繁殖防止のため、殺菌装置の1つとして装置内部に設置されているものがある。
閉店後に点灯させて調理器具などを殺菌しておく。厨房自体を殺菌する大型の物が設置されている場合もある。
水虫菌の繁殖防止のため、中に靴を入れて殺菌できる装置が発売されている。
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