B型肝炎

出典: meddic

hepatitis B, HB, type B hepatitis
B型肝炎ウイルス慢性肝炎


まとめ

  • DNAウイルスでありながら逆転写酵素をもつヘパドナウイルスでエンベロープをもつB型肝炎ウイルスの感染により起こる肝炎。感染経路は経皮的?、妊娠母子、性的接触があり、発症は若年者に多い。潜伏期は2-3ヶ月であり、急性・潜行性に発症する。慢性化することは1-10%程度(但し、新生児例がほとんど)あり、劇症化することは比較的多い(0.1-1.0%)。キャリアー化することは母子感染例ではみられるが、成人感染例では稀である。慢性化した場合、(ゲノムに組み込まれる性質も相まってか?)比較的若年で、また肝臓の状態が良好な段階でも肝細胞癌を発症しうる。日本人に多いC型は慢性化しにくいものの、重症感が強く、インターフェロンが奏功しにくく、また肝細胞癌を発症しやすい。治療はインターフェロン、ラミブジン、アデフォビル、エンテカビルがある。予防は免疫グロブリン注射と組換えHBsワクチン接種がある。

病原体

感染経路

  • 母子感染、性的接触

潜伏期

  • 2-3ヶ月

検査

血清学的検査

消化器疾患ビジュアルブック p176
  • HBs抗原:現在HBVに感染している
  • HBs抗体:HBV感染既往。既にHBVに免疫がある。
  • IgM型HBc抗体:感染の急性期に作られる抗体。急性肝炎にかかっているか、慢性肝炎の急性増悪。
  • IgG型HBc抗体:慢性期に作られる抗体で、高ければB型肝炎キャリア、低ければ過去にB型肝炎に感染既往がある状態
  • HBe抗原:HBVが多量に存在し、他人に感染しやすい状態
  • HBe抗体:HBVは減少し、感染力が弱まっている状態
  • HBV-DNA:HBVに感染していて、ウイルスが増殖している状態

HBVキャリアの病期とその病態

病期 肝炎 血中 肝臓
DNA量 HBe抗原 HBs抗原 cccDNA
免疫寛容期 無症候性キャリア 8~11 ++ +++ +++
免疫排除期 慢性肝炎 HBe抗原陽性 持続 6~10 ++ ++
HBe抗原陰性 変動 3~8 +~++ +~++
免疫監視期 非活動性キャリア <4
回復期

経過

B型ウイルス抗原・抗体

  • HBs抗原:早期(4週)に上昇。28週までに低下
  • HBs抗体:28週から上昇
  • HBc抗原:測定が非常に困難
  • HBc抗体:HBs抗原に遅れて上昇
  • HBe抗原:HBs抗原、HBc抗体に遅れて検出される
  • HBe抗体:16-20週ごろにHBe抗原より優位となる

B型肝炎ウイルスの母子感染と予防

G10M.176

B型肝炎ウイルスの母子感染

  • B型肝炎母子感染防止事業(1985年)に基づいて講じられている予防策である。妊娠初期の全妊婦に対してHBs抗原検査を行い、感染が確認されればHBe抗原検査を行いリスクに応じた感染予防対策を実施する。HBe抗原陰性のローリスク群では産道感染の起こる確率は10%であり、新生児が無症候性キャリアとなるのは稀なのに対し、ハイリスク群では産道感染する確率は90%であり、無症候性キャリアとなるのは80%である。従って、ローリスク群には児に対する感染予防対策を、ハイリスク群には強力な感染予防対策を行う。

母子感染の予防

G10M.176 B型肝炎ウイルス#母子感染の予防
  ローリスク群 ハイリスク群 意義
HBIG筋注 0ヶ月 0ヶ月 ウイルス粒子に対する防御
  2ヶ月
HBワクチン 2ヶ月
3ヶ月
5ヶ月
2ヶ月
3ヶ月
5ヶ月
防御抗体の付与
HBs抗原検査   1ヶ月 HBV感染の確認
6ヶ月 6ヶ月
HBs抗体検査 6ヶ月 6ヶ月 防御抗体獲得の確認


どうにかして覚えたい
予防は0,2 & 2,3,5
検査は1,6

B型肝炎とC型肝炎の比較

  B型肝炎 C型肝炎 ソース
感染の特徴 慢性の肝細胞障害、
integrationによる変異誘発?
慢性の肝細胞障害 根拠なし
劇症化 0.1-1% 0.1% HIM
慢性化率 1-10% 85% HIM
キャリア化 稀。通常、母子感染でおこる   医学辞書
肝細胞癌患者中 約20% 約70% QB.B-281
肝細胞癌患者年齢 若年発症   QB.B-281
肝細胞癌発症形式 突発あり 緩徐進展 QB.B-281
遺伝子型 B型肝炎ウイルス#遺伝子型    
A型、C型 1b型、2a型,、2b型  
日本ではC型多く、重症化しやすいが、慢性化しにくい。しかし、インターフェロン奏効しにくく、肝細胞癌発症しやすい。 日本では1b型多い。インターフェロン奏効しづらい(15%)。平均は2型は奏効しやすい(80%以上でウイルス排除)  
治療 インターフェロン
ラミブジン
アデフォビル
エンテカビル
テルビブジン
ペグインターフェロンリバビリン

参考

  • 1.
http://www.bkanen.net/
  • 2. IDWR:感染症の話 B型肝炎
http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k04/K04_15/k04_15.html


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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/06/24 16:30:32」(JST)

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和文文献

  • 急性・慢性肝炎 (特集 小児の消化器疾患 : 症候から最新の治療まで) -- (知っておくべき消化器疾患の最新治療)
  • わが国のB型肝炎予防体制の現状と課題 (第1土曜特集 小児用ワクチンUpdate) -- (予防接種各論)
  • 症例報告 膜性腎症の治療経過中に発症したde novo B型肝炎の1例
  • 大園 芳範,蓮池 悟,永田 賢治
  • 肝臓 54(1), 74-80, 2013-01
  • NAID 40019555787
  • B型肝炎ウイルス感染における宿主免疫応答の重要性 : 特にNKT細胞の関与について

関連リンク

B型肝炎について、原因、症状、病態、診断・治療法、予防法、検査値、用語などを総合的に解説しています。B型肝炎患者さんのための情報サイト:肝炎.net
B型肝炎ウイルスとその感染経路 B型肝炎はB型肝炎ウイルス(HBV)が血液・体液を介して感染して起きる肝臓の病気です。HBVは感染した時期、感染したときの健康状態によって、一過性の感染に終わるもの(一過性感染)とほぼ生涯 ...
B型肝炎訴訟の相談は全国で約10,000件以上、提訴実績は約1,000件以上で全国No.1。医療過誤問題のエキスパートにお任せください。国からの給付金は症状により50万円から最大3600万円。相談無料、完全成功報酬制で依頼者のご負担は ...

関連画像

型肝炎型肝炎に対する抗ウイルス 表 13 :各型肝炎病毒的一些 B型肝炎とは血液を介して感染するB型肝炎型肝炎訴訟は、発症して B型肝炎の症状と検査完全 B型肝炎のはなし

添付文書

薬効分類名

  • ウイルスワクチン類

販売名

ヘプタバックス−II

組成

製法の概要

  • 本剤は、組換えDNA技術を応用して、酵母により産生されたB型肝炎ウイルス表面抗原(HBs抗原)を含む液にアルミニウム塩を加えてHBs抗原を不溶性とした液剤である。

組成

有効成分の名称

  • 組換えHBs抗原たん白質 (酵母由来)

容量

  • 0.5mL

含量

  • 10μg (組換えHBs抗原たん白質 (酵母由来) として)

添加物

  • アルミニウムヒドロキシホスフェイト硫酸塩(アルミニウムとして)0.25mg、塩化ナトリウム4.5mg、ホウ砂35μg

禁忌

(予防接種を受けることが適当でない者)

  • 被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合には、接種を行ってはならない。
  • 明らかな発熱を呈している者
  • 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
  • 本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者
  • 上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者


効能または効果

  • B型肝炎の予防
  • 通常、0.5mLずつを4週間隔で2回、更に、20〜24週を経過した後に1回0.5mLを皮下又は筋肉内に注射する。ただし、10歳未満の者には、0.25mLずつを同様の投与間隔で皮下に注射する。
    ただし、能動的HBs抗体が獲得されていない場合には追加注射する。
  • B型肝炎ウイルス母子感染の予防 (抗HBs人免疫グロブリンとの併用)
  • 通常、0.25mLを1回、生後12時間以内を目安に皮下に注射する。更に、0.25mLずつを初回注射の1箇月後及び6箇月後の2回、同様の用法で注射する。
    ただし、能動的HBs抗体が獲得されていない場合には追加注射する。
  • HBs抗原陽性でかつHBe抗原陽性の血液による汚染事故後のB型肝炎発症予防 (抗HBs人免疫グロブリンとの併用)
  • 通常、0.5mLを1回、事故発生後7日以内に皮下又は筋肉内に注射する。更に0.5mLずつを初回注射の1箇月後及び3〜6箇月後の2回、同様の用法で注射する。なお、10歳未満の者には、0.25mLずつを同様の投与間隔で皮下に注射する。
    ただし、能動的HBs抗体が獲得されていない場合には追加注射する。

一般的注意

  • B型肝炎ウイルス母子感染の予防及びHBs抗原陽性でかつHBe抗原陽性の血液による汚染事故後のB型肝炎発症予防には、抗HBs人免疫グロブリンを併用すること。
  • B型肝炎ウイルス母子感染の予防における初回注射の時期は、被接種者の状況に応じて生後12時間以降とすることもできるが、その場合であっても生後できるだけ早期に行うこと。1)
  • 本剤の3回目接種1〜2箇月後2)、3)を目途に抗体検査を行い、HBs抗体が獲得されていない被接種者には追加接種を考慮すること。

他のワクチン製剤との接種間隔

  • 生ワクチンの接種を受けた者は、通常、27日以上、また他の不活化ワクチンの接種を受けた者は、通常、6日以上間隔を置いて本剤を接種すること。ただし、医師が必要と認めた場合には、同時に接種することができる(なお、本剤を他のワクチンと混合して接種してはならない)。

慎重投与

(接種の判断を行うに際し、注意を要する者)

  • 被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判定を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
  • 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者
  • 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者
  • 過去に痙攣の既往のある者
  • 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者
  • 本剤の成分に対してアレルギーを呈するおそれのある者
  • 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔「妊婦、産婦、授乳婦等への接種」の項参照〕


重大な副作用

ショック(0.1%未満)、アナフィラキシー(頻度不明)

  • ショック、アナフィラキシー(血圧低下、呼吸困難、顔面蒼白等)があらわれることがあるので、接種後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

多発性硬化症、急性散在性脳脊髄炎、脊髄炎、視神経炎、ギラン・バレー症候群、末梢神経障害(いずれも頻度不明)

  • 症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。

薬効薬理

薬理作用

  • チンパンジーを用いたB型肝炎ウイルス感染防御試験において本剤10μg3回筋肉内接種によりHBs抗体の産生が認められ、このチンパンジーにB型肝炎ウイルスを感染させてもB型肝炎の発症はみられなかった。またマウスを用いた試験において本剤は血漿由来ワクチンと同程度のHBs抗体産生能をもつことが認められた。

作用機序

  • ワクチンの主成分は、遺伝子組換えによって酵母中に産生させたB型肝炎ウイルス表面抗原 (HBs抗原) たん白質である。このHBs抗原を生体に投与することにより、B型肝炎ウイルスの中和抗体であるHBs抗体を産生させる。


★リンクテーブル★
先読み慢性肝炎
国試過去問105B050」「105I079」「100A030」「104G028」「096G025」「093A039」「107A019」「096B009」「105D013」「093B043」「097H067」「108E035」「102B023」「105E033
リンク元B型肝炎ウイルス」「五類感染症」「ワクチン」「C型肝炎」「慢性炎症性脱髄性多発神経炎

慢性肝炎」

  [★]

chronic hepatitis
hepatitis chronica
慢性ウイルス性肝炎 chronic viral hepatitis
肝炎肝炎ウイルス。新犬山分類

まとめ

  • 6か月以上肝炎が持続している病態で、主にウイルス性とくにC型肝炎ウイルスによるものが大半を占める。多くは無症状であり検査値異常で気づかれる。検査上、ALT優位にトランスアミナーゼが上昇、ガンマグロブリン上昇、ICH停滞率上昇、血小板は肝臓の線維化を反映して低下している。蛋白合成能の指標となるアルブミンやコリンエステラーゼは正常である。病理所見としては肝小葉を中心とした持続性炎症である。肝門脈域の限界板破壊像(piecemeal necrosis)がみられ、慢性肝炎の進行度の指標となる。肝門部の壊死が拡大してお互い重なり合う壊死像(bridging necrosis)は、肝硬変の進展リスクを反映する。腹腔鏡では、肝臓表面に肝臓の再生を示す斑紋と門脈域辺縁の肝細胞が壊死後の血液貯留を反映する赤色紋理を認める。診断はウイルスの検出と肝生検による組織診団によってなされ、治療は原因疾患に応じた治療を行う。

概念

  • 6か月以上肝炎が持続している病態

疫学

  • B型が約20%、C型が約75%、非B非C型慢性肝炎や自己免疫性肝炎(AIH)はそれぞれ数%。(IMD)

病因

ウイルス性

  • B型肝炎ウイルス:キャリアの10-20%が慢性肝炎に移行。B型肝硬変から肝細胞癌は2.5-3%/年
  • C型肝炎ウイルス:罹患者の60-70%が慢性肝炎に移行。C型肝硬変から肝細胞癌は5-7%/年

病理

  • 肝臓表面の赤色紋理:腹腔鏡上の所見。点状、小斑状、網状の赤色調局面。piece meal necrosisなどにより門脈域辺縁の肝細胞が壊死した後血液の貯留を示す。肝炎の活動性の所見。

症状

  • 多くは無症状
  • B型慢性肝炎:急性増悪期に黄疸や食欲低下、全身倦怠感を認めることがある
  • C型慢性肝炎:黄疸は極めて稀

検査



105B050」

  [★]

  • 次の文を読み、 50-52の問いに答えよ。
  • 76歳の男性。転居に伴いB型慢性肝疾患の治療継続目的で紹介され来院した。
  • 現病歴  10年前に自宅近くの医療機関でB型慢性肝炎と診断され、ウルソデオキシコール酸を服用していた。自覚症状は特にない。
  • 生活歴   飲酒は機会飲酒。
  • 既往歴・家族歴   特記すべきことはない。
  • 現 症   意識は清明。身長176cm、体重64kg。体温36.4℃。脈拍76/分、整。血圧132/68mmHg。腹部は平坦で、心窩部に肝を1cm触知するが、圧痛を認めない。左肋骨弓下に脾を1cm触知する。下肢に浮腫を認めない。
  • 検査所見   尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球 311万、Hb 10.9g/dl、Ht 32%、白血球 3,600。血液生化学所見:総蛋白 6.0g/dl、アルブミン 2.6g/dl、クレアチニン0.8mg/dl、総ビリルビン 0.9mg/dl、AST 84IU/l、ALT 68IU/l、ALP 220IU/l(基準115-359)。免疫学所見:HBs抗原陽性、HCV抗体陰性、AFP 140ng/ml(基準20以下)。食道内視鏡写真(別冊No.7)を別に示す。
  • 血液検査所見で予想されるのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 105B049]←[国試_105]→[105B051

105I079」

  [★]

  • 68歳の男性。進行する下腿の浮腫を主訴に来院した。2か月前から両側下腿の浮腫を自覚していたが、次第に増惑するため紹介されて受診した。10年前から高血圧症降圧薬を服用している。6年前から関節リウマチで自宅近くの診療所にて薬物治療中である。脈拍76/分、整。血圧138/86mmHg。尿所見:蛋白3+、糖(+)、潜血(±)。血液生化学所見:総蛋白 5.5g/dL、アルブミン 2.6g/dl、総コレステロール 368mg/dl、尿素窒素 22mg/dl、クレアチニン 1.1mg/dl、尿酸 7.4 mg/dl。腎生検の蛍光抗体IgG染色標本(別冊No.26)を別に示す。
  • この腎病変をきたす原因として可能性が低いのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 105I078]←[国試_105]→[105I080

100A030」

  [★]

  • 56歳の男性。食欲低下と全身倦怠感とを主訴に来院した。薬物の服用はない。3日前から症状が出現し、家族に目の黄染を指摘された。4週前バーベキューでイノシシ肉を食べたが一緒に食べた人も同様の症状を訴えている。血液所見:赤血球440万、Hb14.9g/dl、Ht43%、白血球5,500、血小板26万、プロトロンビン時間46%(基準80~120)。血清生化学所見:総蛋白8.3g/dl、アルブミン4.7g/dl、IgG1,780mg/dl(基準960~1,960)、総ビリルビン4.7mg/dl、直接ビリルビン3.9mg/dl、AST659単位、ALT1,222単位、ALP278単位(基準260以下)、γ-GTP192単位(基準8~50)。免疫学所見:CRP0.4mg/dl、lgM型HA抗体(-)、HBs抗原(-)、HBs抗体(+)、HCV抗体(-)、HCV-RNA(-)、VCA-IgG抗体(+)、CMV-lgG抗体(+)、抗核抗体(-)。最も考えられるのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 100A029]←[国試_100]→[100A031

104G028」

  [★]

  • 組合せで誤っているのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 104G027]←[国試_104]→[104G029

096G025」

  [★]

  • (1) 定期と臨時の接種がある。
  • (2) 実施義務者は市町村長である。
  • (3) 国民に義務付けられている。
  • (4) B型肝炎予防接種が含まれている。
  • (5) 健康被害の救済措置が規定されている。
  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)
[正答]


※国試ナビ4※ 096G024]←[国試_096]→[096G026

093A039」

  [★]

  • 妊娠の感染症について正しいのはどれか
  • a. (1)(2)
  • b. (1)(5)
  • c. (2)(3)
  • d. (3)(4)
  • e. (4)(5)

107A019」

  [★]

  • 腎生検のPAM染色標本(別冊No.2A)と蛍光抗体IgG染色標本(別冊No.2B)とを別に示す。
  • 原因として考えられるのはどれか。3つ選べ。



[正答]


※国試ナビ4※ 107A018]←[国試_107]→[107A020

096B009」

  [★]

  • 予防接種後に他の疾患の予防接種を行うまで、1か月以上の間隔をおいた方がよいのはどれか。
  • a. (1)(2)
  • b. (1)(5)
  • c. (2)(3)
  • d. (3)(4)
  • e. (4)(5)
[正答]


※国試ナビ4※ 096B008]←[国試_096]→[096B010

105D013」

  [★]

  • 感染症と腎疾患の組合せで正しいのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 105D012]←[国試_105]→[105D014

093B043」

  [★]

  • 原発性肝癌について正しいのは?
  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)

097H067」

  [★]

[正答]


※国試ナビ4※ 097H066]←[国試_097]→[097H068

108E035」

  [★]

  • 予防接種後、他の種類の予防接種までに 4週以上の間隔をおいた方が良いのはどれか。2つ選べ。


[正答]


※国試ナビ4※ 108E034]←[国試_108]→[108E036

102B023」

  [★]

  • 予防接種後、他の予防接種までに4週以上の間隔をおいた方が良いのはどれか。2つ選べ。
[正答]


※国試ナビ4※ 102B022]←[国試_102]→[102B024

105E033」

  [★]

  • 定期予防接種の対象疾病はどれか。 2つ選べ。


[正答]


※国試ナビ4※ 105E032]←[国試_105]→[105E034

B型肝炎ウイルス」

  [★]

hepatitis B virus, HBV, hepatitis virus B
ウイルス肝炎B型肝炎肝炎ウイルス

ウイルス学

抗原&および抗体

HBs抗原 HBsAg 表面抗原である。HBs抗原(+)はウイルスが体内に存在することを示す。
抗HBs抗体 anti-HBs 中和抗体である。抗HBs抗体(+)は過去にHBVに感染して治癒しているか、HBVワクチンを接種されているかをしめす。
HBc抗原 HBcAg HBVを構成するタンパク質であるが、キャプシド内のタンパク質である。
抗HBc抗体-IgM IgM anti-HBc 感染初期に現れ、数ヶ月後に消える。急性肝炎の診断に使用される。
抗HBc抗体-IgG IgG anti-HBc 抗HBc抗体-IgMに少し遅れて現れ、ほぼ生涯にわたって血中に存在する。過去にHBVにかかったことを示す。 
HBe抗原 HBe HBe抗原は発症に遅れて一ヶ月後から増加し始め、治癒した後2,3ヶ月かけて減少する。HBe抗原(+):HBVが増殖する際に過剰に作られるタンパク質。HBVの活発な増殖を示しており、感染力が強いことを示す。
抗HBe抗体 anti HBe 抗HBe抗体(+):HBVウイルス量と増殖が落ち着いていることを示しており、感染力が弱いことを示す。

HBcAg

HIM.1935
  • ヌクレオキャプシドはC geneがコードしている。ヌクレオキャプシド:に発現している抗原をHBcAgという。

HBeAg

HIM.1935
  • C geneがコード。スタートコドンが箇所有り、precore regionから開始するものは小胞体シグナルを含み、細胞外に分泌される。core regionから翻訳されたものがnucleocapsid particleの組み立てに用いられる。この蛋白はRNAと結合する。ウイルスの増殖性・感染性と関係がある。HBs-Ag陽性キャリアの母親が妊娠・出産して子供にHBVが伝播する確率は、HBeAg陽性で90%、HBe陰性で10-15%。3ヶ月を越えてHBeAg陽性だったら、慢性化した事の証。(HIM.1933)
  • HBeAgは、HBsAgと同時かあるいはそのちょっと後に出現する。急性のB型肝炎の場合は、ALTがピークをつけたあたりで検出できなくなる。

初感染時に、末梢血でみられる血清学的変化の順番

  • IgM anti-HBc (対応抗原が末梢血に出てこないから検出が容易という訳じゃよ、たぶん) -> anti-HBe ->anti-HBs

HBV抗原の局在

QB.278
  • HBsAg:肝細胞質内
  • HBeAg:肝細胞質内
  • HBcAg:肝細胞核内? ← ホントかな。末梢血に出ないというだけじゃね?

抗原/抗体の状態

  HBs抗原 抗HBs抗体 抗HBc抗体 HBe抗原 抗HBe抗体 RT-PCR
未感染者 - - - - - -
ワクチン接種者 - + - - - -
既感染者 - + + - + -
キャリア + - +++ + - +
- +

慢性化

  • HBsAgが6ヶ月以上陽性で、IgG anti-HBcが優性となり、anti-HBsは検出できないか検出限界以下となる。このころにHBV DNAは末梢血・肝細胞の核内に存在し、free or episomal form(エピソーム)として存在する。
  • 1. replacative stage: HBVの増殖や肝障害が激しい。このstageにおいてHBV DNAは量的, HBeAgは質的なマーカーとなる。
  • 2. nonreplacative stage: 年に~10%の割合で起こる。HBeAg陽性からanti-HBeへの血清変換(seroconversion)が起こる。この時期にたいていALTが上昇するが、身体の細胞性免疫がウイルスを排除したと考えられている。このころにはHBV DNAは核内に存在して、宿主のゲノム内にintegrateされている。末梢血にはウイルス粒子ではなく、球状・管状のウイルス粒子がみられる。肝臓の障害もやんでいる傾向にある。時に、HBeAgへの血清変換とHBV DNAの上昇、IgM anti-HBcの出現を伴ってウイルスの再活性化が起こる。IgM anti-HBcはウイルスの再活性化でも起こるから、初感染の指標としては使えないね。患者の病歴が重要。(HIM.1935)
  • 血清変換は細胞性免疫が減弱した老人で起こりにくく、若者に多い。
  • 3. inactive HBV carrier: nonreplicative stageに入った患者のうち、活動性の肝障害がないヒトを指している。

ウイルスの生活環

  • when packaging within viral peoteins is complete, synthesis of the incomplete plus strand stops

侵入&増殖

  • ウイルスDNAは核内に移行
  • ニックの入った鎖がDNAポリメラーゼに修復され2本鎖環状DNAとなる

遺伝子型

遺伝子型 A C
地域 海外? 日本
慢性化 する しにくい
重症度 軽い 重い
IFN効果 奏効しやすい 奏効しにくい
腫瘍   肝細胞癌発症しやすい


潜伏期

  • 60-160日
  • 約35日でHBV DNAが検出可能
  • 約59日でHBs抗原が検出可能

感染経路

  • 水平感染:医原性(汚染した血液製剤の投与や輸血)
  • 血液、体液、分泌液(唾液)が粘膜と接触することで引き起こされる
  • 垂直感染:母子感染(経産道感染。経胎盤感染しない。母乳感染なし。) ⇔ ときに経胎盤感染するらしい(G10M.168)

G10M.168

  胎内感染 分娩時感染 母乳時感染
経胎盤感染 上行性感染 経胎盤感染 産道感染 母乳感染
ウイルス B型肝炎ウイルス × ×

疫学

  • 世界中に存在する
  • 流行地:中国、東南アジア、サハラ砂漠地域、アマゾン川流域、太平洋湾岸地域

症状

  • B型肝炎

急性肝炎

  • 発熱
  • 黄疸

慢性肝炎

  • 慢性化:約10% ←疫学的な値と思う

合併症

経過

感染後、10%がキャリアーとなり慢性化する

急性B型肝炎 (SMB.547)

  • 急性B型肝炎→慢性B型肝炎
  • 免疫能が正常な人に感染した場合、長い潜伏期の後にA型肝炎様の症状を発症する。2-4ヶ月で治癒する
  • 1-2%の確率で劇症肝炎を引き起こす

慢性B型肝炎 (SMB.547)

  • HBVキャリア:血中のHBs抗原が6ヶ月以上にわたり陽性である
  • 無症候性キャリア:自発症状がない
  • キャリアとなるとウイルス量は多いが肝障害がない無症候性キャリアとなる ← 免疫系が誘導されていない。免疫寛容の状態
  • 10-30歳で肝炎を発症し、多くの場合、B型肝炎ウイルスを排除する方向に向かっていく(HBe抗体が立ち上がる)が、10%の症例で肝炎が持続する。HBe抗体が立ち上がっても5-10%の症例で変異型HBVにより肝炎が持続する。肝炎が持続すると肝硬変、原発性肝癌を生じる (SMB.547)

検査

  • B型肝炎ウイルス表面抗原(HBs Ag)

治療

治療薬

急性肝炎

  • 補助的療法

慢性肝炎

インターフェロン
  • 目的:ウイルス増殖抑制による肝炎の沈静化
  • 対象
  • seroconversion(HBe抗原→HBe抗体)しにくいHBe抗原陽性活動性肝炎
  • HBV DNA陽性・HBe抗体陽性活動性肝炎

ラミブジン

  • 目的:救命
  • 絶対適応:重症化、重症化の予想される慢性肝炎、活動性肝硬変、F3/A3の慢性肝炎、発症早期の劇症肝炎
  • 相対適応:35歳以上のF2/A2慢性肝炎
  • 禁忌  :35歳以下でF1/A1慢性肝炎
炎症:A1<A2<A3、線維化の程度F1<F2<F3<F4
ラミブジン耐性株

検査

予防

  • HBワクチン
  • HBIG(抗HBsヒト免疫グロブリン)

母子感染の予防

  • 1. 妊婦:HBs抗原検査を行う
↓陽性
  • 2. 妊婦:HBe抗原検査を行う
  • 2-a.(HBe陽性)ウイルス量が多い場合の予後 :感染率100%, キャリア化率80-90%
0ヶ月:HBIG
1ヶ月: →HBs抗原検査
2ヶ月:HBIG:B型肝炎ワクチン
3ヶ月:B型肝炎ワクチン
4ヶ月:
5ヶ月:B型肝炎ワクチン
6ヶ月: →HBs抗原/HBs抗体検査
  • 2-b.(HBe陰性)ウイルス量が少ない場合の予後:感染率 10%, キャリア化率まれ
0ヶ月:HBIG
1ヶ月:
2ヶ月:B型肝炎ワクチン
3ヶ月:B型肝炎ワクチン
4ヶ月:
5ヶ月:B型肝炎ワクチン
6ヶ月: →HBs抗原/HBs抗体検査

消毒薬

  • アルコールでは不十分
  • 0.5%次亜塩素酸、2%グルタルアルデヒドを用いる

ステロイド使用

http://www.kenei-pharm.com/medical/academic-info/icnews/2015/4072/
http://www.ryumachi-jp.com/info/news110926_gl.pdf#search=%27%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AD%E3%82%A4%E3%83%89+B%E5%9E%8B%E8%82%9D%E7%82%8E+%E9%99%A4%E5%A4%96%27

関連疾患

  • 小児。皮膚感染を伴う。

参考

  • [display]http://www.bkanen.net/info_03.html
  • [display]http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k04/K04_15/k04_15.html
[display]http://www.bml.co.jp/genome/product_service/invader01.html







五類感染症」

  [★]

感染症法感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行規則

概念

  • 国が感染症発生動向調査を行い、その結果等に基づいて必要な情報を国民や医療関係者等に提供・公開していくことによって、発生・拡大を防止すべき感染症(現在42疾患)
  • 発生動向の収集把握と情報の提供を行う。

五類感染症

全数把握疾患

定数把握疾患

統計

五類感染症のうち、全数把握とされる疾患。
診断後7日以内に届出。
参考1を改変
西暦 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009
元号 平成11 平成12 平成13 平成14 平成15 平成16 平成17 平成18 平成19 平成20 平成21
アメーバ赤痢 276 378 429 465 520 610 698 752 801 871 786
ウイルス性肝炎 B型肝炎 510 425 330 332 245 241 209 228 199 178 178
C型肝炎 136 119 65 61 65 43 57 46 34 52 40
D型肝炎 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
その他 74 41 29 23 19 7 10 6 4 8 5
不明 36 22 14 14 4 2 1 0 0 0 0
急性脳炎 ... ... ... ... 12 167 188 167 228 192 526
クリプトスポリジウム症 4 3 11 109 8 92 12 18 6 10 17
クロイツフェルト・ヤコブ病 92 108 133 147 118 176 153 178 157 151 142
劇症型溶血性レンサ球菌感染症 21 44 46 92 52 52 60 106 95 104 103
後天性免疫不全症候群 合計 588 794 947 916 970 1162 1203 1348 1493 1565 1446
無症候性キャリア 346 413 570 547 564 699 753 852 951 1000 882
AIDS 215 331 320 312 337 386 359 406 414 441 429
その他 27 50 57 57 69 77 91 90 128 124 135
ジアルジア症 42 98 137 113 103 94 86 86 53 73 70
髄膜炎菌性髄膜炎 10 15 8 9 18 21 10 14 17 10 10
先天性風しん症候群 0 1 1 1 1 10 2 0 0 0 2
梅毒 I期梅毒 112 129 104 99 114 136 151 175 198 172 142
II期梅毒 126 157 134 121 127 179 180 205 234 282 251
晩期顕症梅毒 47 46 40 53 54 54 37 50 55 65 44
先天梅毒 9 8 6 9 5 7 3 12 7 9 5
無症候 457 421 301 293 209 160 172 195 225 299 249
破傷風 66 91 80 106 73 101 115 117 89 123 113
バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症 ... ... ... ... 0 0 0 0 0 0 0
バンコマイシン耐性腸球菌感染症 23 36 40 44 59 58 69 83 84 80 116
風疹 ... ... ... ... ... ... ... ... ... 293 147
麻疹 ... ... ... ... ... ... ... ... ... 11012 732

参考

  • 年別報告数一覧(その1:全数把握) 一類~五類感染症、新型インフルエンザ等感染症および指定感染症(全数)
[display]http://idsc.nih.go.jp/idwr/ydata/report-Ja.html

国試


ワクチン」

  [★]

vaccine
予防接種 immunization感染症感染症予防法シードロット・システムimmunization

種類

  • 遺伝子組換えワクチン

副反応

風疹ワクチン

  • 発熱、発疹、関節痛、リンパ節腫脹

おたふくかぜワクチン

  • 2-3週間後、まれに、発熱、耳下腺腫脹、咳、鼻水
  • MMRの際に無菌性髄膜炎が数千人に一人
  • 髄膜炎の症状:発熱、頭痛、嘔吐

学校伝染病、予防接種、ワクチン (学校伝染病、予防接種、ワクチン.xls)

病原体 感染症 ワクチン 学校伝染病 ワクチンの形状 潜伏期間 季節性 年齢 出席停止解除条件
ジフテリア菌 Corynebacterium diphtheriae ジフテリア ジフテリア,破傷風,百目咳混合ワクチン    トキソイド        
百日咳菌 Bordetella pertussis 百日咳 不活化 6~14     咳の消失
結核菌 Mycobacterium tuberculosis 結核 BCG 不活化       伝染のおそれが無くなるまで
ポリオウイルス poliovirus ポリオ ポリオワクチン(経口)          
麻疹ウイルス measles virus 麻疹 麻疹・風疹混合ワクチン 10~12   0~2 解熱後3日
風疹ウイルス rubella virus 風疹 18 春~初夏 4~9 発疹消失
日本脳炎ウイルス Japanese encephalitis virus 日本脳炎 日本脳炎ワクチン   不活化        
インフルエンザウイルス influenza virus インフルエンザ インフルエンザワクチン 不活化 1~5 冬期   解熱後2日
インフルエンザ菌 Haemophilus influenzae  化膿性髄膜炎など Hibワクチン            
肺炎球菌 Streptococcus pneumoniae                
水痘・帯状疱疹ウイルス varicella zoster virus 水痘   11~21 冬(12, 1) 5~9 発疹の痂皮化
ムンプスウイルス mumps virus 流行性耳下腺炎   18~21     耳下腺腫脹消失
B型肝炎ウイルス hepatitis B virus B型肝炎     成分 60~160      
A型肝炎ウイルス hepatitis A virus A型肝炎     不活化 15~40      
狂犬病ウイルス rabies virus 狂犬病     不活化        
アデノウイルス adenovirus 咽頭結膜熱            
黄熱病ウイルス yellow fever virus 黄熱病            

日本で使われているワクチン

  • B型肝炎

その他マイナーなワクチン

  • 1ヶ月に1回、6ヶ月続けて。
  • 適応は低体重児と免疫不全児だった気がする

接種間隔


参考

  • 1. 国立感染症研究所 感染症情報センター:予防接種のページ
[display]http://idsc.nih.go.jp/vaccine/vaccine-j.html
  • 2. 日本で接種可能なワクチンの種類 - 国立感染症研究所
[display]http://idsc.nih.go.jp/vaccine/atopics/atpcs003.html




C型肝炎」

  [★]

hepatitis C HC
C型肝炎ウイルス慢性肝炎肝炎


まとめ

  • RNAウイルスでありエンベロープを有するフラビウイルスに属するC型肝炎ウイルスの感染により生じる肝炎である。潜伏期は60日程度であり、発症は潜行性である。感染経路は血液の接触に夜物が多い。劇症化することは稀(0.1%)であるが、非常に慢性化しやすい(85%)。慢性化例では肝機能の低下・荒廃を来しついには肝細胞癌を生じる。日本に多い1b型(70%)はインターフェロンが奏効しにくい。治療はインターフェロンとリバビリンである。予防は感染源との接触を避けることである。

概念

疫学

  • C型肝炎患者+持続感染者(キャリア):150-200万人(参考1)
  • C型肝炎患者数:C型ウイルス肝炎の総患者数は34万7千人(2005年10月時点, 『患者調査』【Z41-842】2005年版 上巻(全国編)p.652)(参考5)

病原体

感染経路

  • 血液感染:輸血(第二世代HCV抗体導入後は輸血後肝炎の発生はほとんどない)、針刺し事故、入れ墨、覚醒剤の回し打ち。頻度が比較的多い
  • 性的接触:B型肝炎ウイルスに比較すると頻度は少ない。
  • 垂直感染:低率

経過

  • 自然治癒は稀
  • 10-30年の経過で肝硬変 → 肝細胞癌
  • 癌化には5,11,17番染色体の染色体異常が関わっている?
  • HCVの初感染から30年間以上経過している患者では年間の肝細胞癌発症率は1-4%である(HIM.1963)
  • C型肝炎を背景に肝細胞癌を発症した場合、C型肝炎ウイルスを駆逐し、肝細胞癌が治癒した後であっても発癌リスクは変わらない、らしい(出典不明)

症状

  • 急性肝炎、慢性肝炎、劇症肝炎(稀)
  • 慢性化率は高い(50-70%) (A-E型肝炎の中で最高)

合併症

検査

  • 免疫血清学検査
  • 感染後三ヶ月で検出される
  • 2. HCVコア抗体:コア粒子
  • 3. E2/NS-1抗体:エンベロープ
  • 4. NS抗体、C100-3抗体C-33c抗体、NS5抗体:被構造タンパク
  • 核酸増幅検査
  • NATによるHCV-RNAの検出。ウインドウ期は1-2週間

病態の評価 - 目的別

  • 肝障害の評価 → ALT
  • 残存肝機能  → 血小板数(肝臓で産生されるトロンボポエチンを反映するはず)
  • 治療効果判定 → HCV-RNA

治療

  • ウイルス量が少なく(100KIU/ml以下)、セロタイプが2型の患者に効きやすい(80%以上でウイルス排除)
IFN著効例は全体で約30%
1b型15% ← 治療成績はウイルス量に反比例。日本に多い型
2a型60%
2b型45%
  • 投与期間:1型は48週、2型は24週とされている。
  • 高ウイルス量(100KIU/ml以上)、セロタイプが2型の患者で、約50%でウイルス排除が可能

治療に影響を及ぼす因子

  • HCV RNA(少ない方が良い)、遺伝子型(2型が良好)、線維化(軽度)、年齢、性別、血小板。(参考(3))
  • 年齢<45、感染期間が短い、HCV RNAが少ないこと、遺伝子型が1型でないこと(HIM.1095)
  • HCV-RNA量、HCB遺伝子型、肝組織化の程度(QB.B-282)

B型肝炎とC型肝炎の比較

  B型肝炎 C型肝炎 ソース
感染の特徴 慢性の肝細胞障害、
integrationによる変異誘発?
慢性の肝細胞障害 根拠なし
劇症化 0.1-1% 0.1% HIM
慢性化率 1-10% 85% HIM
キャリア化 稀。通常、母子感染でおこる   医学辞書
肝細胞癌患者中 約20% 約70% QB.B-281
肝細胞癌患者年齢 若年発症   QB.B-281
肝細胞癌発症形式 突発あり 緩徐進展 QB.B-281
遺伝子型 B型肝炎ウイルス#遺伝子型    
A型、C型 1b型、2a型,、2b型  
日本ではC型多く、重症化しやすいが、慢性化しにくい。しかし、インターフェロン奏効しにくく、肝細胞癌発症しやすい。 日本では1b型多い。インターフェロン奏効しづらい(15%)。平均は2型は奏効しやすい(80%以上でウイルス排除)  
治療 インターフェロン
ラミブジン
アデフォビル
エンテカビル
テルビブジン
ペグインターフェロンリバビリン

参考

  • 1. C型肝炎
[display]http://www.c-kan.net
  • 2. 独立行政法人国立国際医療研究センター 肝炎情報センター│C型肝炎およびC型肝炎ウイルス
[display]http://www.ncgm.go.jp/center/forcomedi_hcv.html
  • 3. [PPT]C型肝炎の病態と治療
[display]http://kousei-hosp.com/C-PPT.pdf
  • 4. B・C型慢性肝炎治療ガイドライン
[display]http://homepage1.nifty.com/ogurika/data/kan/07guide_HBV_HCV.pdf
  • 5. C型肝炎について - 国立国会図書館 リサーチナビ
[display]http://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/theme-honbun-400257.php
  • 6. IDWR:感染症の話 C型肝炎
[display]http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k04/k04_12.html


慢性炎症性脱髄性多発神経炎」

  [★]

chronic inflammatory demyelinating polyradiculoneuropathy, chronic inflammatory demyelinating polyneuropathy, CIDP
慢性炎症性脱髄性多発根神経炎慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー慢性炎症性脱髄性多発性根神経障害慢性炎症性脱髄性多発神経障害慢性炎症性脱髄性多発根神経炎
難病
[show details]


概念

病因

  • 末梢神経ミエリンの構成成分に対する免疫異常に基づく自己免疫性疾患と考えられている。

uptodateの見解

参考2
  • CIDPが単一の疾患なのか症候群なのかは議論が分かれるところである。以下の疾患はいずれも慢性、脱髄、炎症、あるいは免疫の媒介(immune-mediation)を共通に有する (略) (以下、鑑別疾患に上げられると思われるため、列挙。現時点でのCIDPの疾患概念はとにかく原因不明ということ)
  • CIDP
  • 多巣性運動ニューロパチーmultifocal motor neuropathyMMN
  • Lewis-Sumner症候群、Lewis-Sumner syndromeMADSAM
  • IgM異常蛋白をともなう遠位脱髄性神経炎±抗MAG抗体、distal demyelinating neuropathy with IgM paraprotein, with or without anti-myelin associated glycoprotein
  • IgG, IgA異常蛋白をともなう脱髄性神経炎、demyelinating neuropathy with IgG or IgA paraprotein
  • POEMS症候群POEMS syndrome
  • 感覚優位型脱髄性神経炎、sensory predominant demyelinating neuropathy
  • 中枢神経系の脱髄を伴う脱髄性神経炎、demyelinating neuropathy with central nervous system demyelination
  • その他の膠原病・血管炎、甲状腺中毒症、臓器移植・骨髄移植、遺伝性ニューロパチー、ネフローゼ症候群、炎症性腸疾患。
  • 全身疾患に関連する脱髄性神経炎:B型肝炎C型肝炎、HIV感染、リンパ腫、糖尿病、全身性エリテマトーデス

検査

  • 脳脊髄検査:蛋白細胞解離

診断基準

参考1
診断:( 1.の1)2) ) and ( 2.の1) ) and ( 2.の2)~5)のうち1つ )

主要項目

1. 発症と経過

  • 1) 2ヶ月以上の経過の、寛解・増悪を繰り返すか、慢性進行性の経過をとる多発ニューロパチーである。
  • 2) 当該患者の多発ニューロパチーを説明できる明らかな基礎疾患、薬物使用、毒物への曝露がなく、類似疾患の遺伝歴がない。

2. 検査所見

  • 1) 末梢神経伝導検査で、2本以上の運動神経において、脱髄を示唆する所見を示す。(伝導速度の低下、伝導ブロックまたは時間的分散の存在、遠位潜時の延長、F波欠如または最短潜時の延長)
  • 2) 脳脊髄液検査で、蛋白増加をみとめ、細胞数は10/mm3未満である。
  • 3) 免疫グロブリン大量療法、副腎皮質ステロイド薬、血液浄化療法、その他の免疫療法などにより改善を示した病歴がある。
  • 4) MRIで神経根あるいは馬尾の肥厚または造影所見がある。
  • 5) 末梢神経生検で脱髄を示唆する所見がある。

鑑別診断

治療

  • 副腎皮質ステロイド、免疫グロブリン大量投与

参考

  • 1. 慢性炎症性脱髄性多発神経炎(公費対象) - 難病情報センター
http://www.nanbyou.or.jp/entry/333
  • 2. [charged] Chronic inflammatory demyelinating polyneuropathy: Etiology, clinical features, and diagnosis - uptodate [1]
  • 3. [charged] Chronic inflammatory demyelinating polyneuropathy: Treatment and prognosisFind Print Email - uptodate [2]





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