黄体嚢胞

出典: meddic

corpus luteum cyst
妊娠性黄体化卵胞嚢胞 luteinized follicle cyst of pregnancy顆粒膜黄体嚢胞ルテイン嚢胞 lutein cyst
卵巣、上位の概念(卵巣嚢胞卵巣貯留嚢胞)。黄体出血


概念

  • 過剰のヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)の存在下で、黄体内に分泌物が貯留して嚢胞化したもの。良性であり、妊娠中の場合、妊娠12-16週以降に縮小するため、茎捻転、破裂がなければ経過観察とする。

病因

臨床関連

  • 黄体出血:黄体嚢胞の破裂により黄体から出血する。

国試

  • 106C018:黄体嚢胞の可能性があるので、経過観察か?


UpToDate Contents

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和文文献

  • 巨大な黄体嚢胞を形成した過剰卵巣の一例
  • 松原 裕子,藤岡 徹,池田 朋子,草薙 康城,松原 圭一,伊藤 昌春
  • 日本産科婦人科學會雜誌 61(5), 1182, 2009-05-01
  • NAID 10025165535
  • P1-244 巨大な黄体嚢胞を形成した過剰卵巣の一例(Group28 その他の良性・悪性腫瘍1,一般演題,第60回日本産科婦人科学会学術講演会)
  • 池田 朋子,松原 裕子,藤岡 徹,草薙 康城,松原 圭一,伊藤 昌春
  • 日本産科婦人科學會雜誌 60(2), 578, 2008-02-01
  • NAID 110006805058

関連リンク

黄体嚢胞とはどんな病気か. 黄体から生じた嚢胞です。黄体は、排卵後の卵胞(卵子を 入れた袋のようなもの)から形成されます。排卵後の黄体のなかには通常、血液の塊が あります。この血液の塊があるところに液体がたまって嚢胞を形成すると、黄体嚢胞に ...
黄体のう胞を検索しても情報があまり得られないので質問させていただきます。 (正式 名称ではないのでしょうか。。) ... こんにちは。 >・黄体のう胞の可能性はありますでしょ うか?ある場合、受診すべきでしょうか? 排卵後であれば可能性が ...

関連画像

黄体嚢胞・卵胞嚢胞


★リンクテーブル★
国試過去問103A038
リンク元胞状奇胎」「産婦人科学」「妊娠期別検査」「卵巣」「卵巣嚢胞
関連記事嚢胞」「黄体

103A038」

  [★]

  • 28歳の女性。突然の下腹部痛を主訴に来院した。月経周期28日型、整。月経痛はない。内診で骨盤内に新生児頭大の可動性のある腫瘤を触知する。免疫学所見:CA125 24 IU/ml(基準35以下)、CA19-9 98 IU/ml(基準37以下)、SCC 1.2 ng/ml(基準1.5以下)。骨盤部単純MRIのT1強調像とを以下に示す。
  • 診断はどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 103A037]←[国試_103]→[103A039

胞状奇胎」

  [★]

hydatid mole
hydatidiform mole, hydatid mole
mola hydatidosa

概念

  • 妊娠時に、妊卵由来の絨毛が水腫様変化を起こしたもの。
  • 肉眼的に絨毛の嚢胞化がみられる。嚢胞化とは腫大した絨毛の短径が2mmを超えるもの(参考1)。  ⇔  2mm未満で絨毛間質の水腫化が認められるものは顕微鏡的奇胎とし、胞状奇胎とはしないとする(参考1)。

疫学

  • 日本を含む東南アジア、メキシコに多い。
  • 頻度は350分娩に1胞状奇胎である。
  • 発生数は生殖年齢(20-30歳代)に多い。(G9M.182)
  • 発生年齢は40歳以上の高年妊娠に多く発生し(10-30倍)、妊娠可能年齢の終わりに近づくほど高くなる。

分類

発生機序による分類

進展性による分類

病因

  • 雄性接合子:胎盤の形成に関与 → 倍加して二倍体の精子が染色体を欠いた卵子と受精した場合に胎盤のみが増殖 → 全胞状奇胎(complete hydatidiform mole)
  • 雌性接合子:胎芽の形成に関与 → 高齢になるに従い、卵の加齢による染色体を欠いた異常な卵の出現頻度が高まり全胞状奇胎の原因となってくる。

症候

HBEsT (NGY.243)
  • 1. history(病歴): 妊娠の成立を示す所見(無月経、つわりなど)
  • 2. bleeding(子宮出血):切迫流産様の異常出血
  • 3. enlargement and softness(子宮の増大と軟化):妊娠週数に比して過度に腫大して軟化
  • 4. toxemia(妊娠高血圧症候群):浮腫、高血圧、タンパク尿
  • 不正性器出血(90%)、悪阻(30-40%) (G9M.182)
  • 部分胞状奇胎の場合には典型的な症状を示さないことが多い。
  • 黄体嚢胞による卵巣腫大が認められる(NGY.243)

検査

  • 経腟超音波検査:子宮腔内の大小の低輝度・高輝度混在
[show details]

治療

  • 子宮内容除去術を施行し、1週間後に再施行する。hCGを5週(103mIU/ml)、8週(102mIU/ml)、20週(cut off値以下)となれば、経過順調型(I型)とされる。以降、4年以上はhCG測定、基礎体温測定、胸部X撮影を行い、フォローする。(NGY.243)
  • hCG値の低下が悪い場合、子宮内胞状奇胎遺残、進入胞状奇胎、転移性胞状奇胎が考えられ、それぞれ子宮内容除去術、化学療法もしくは子宮摘出術、化学療法を行う。
  • 40歳以上では絨毛癌の頻度が高くなるため、40歳以上で挙児希望の場合は子宮全摘術を考慮。(G9M.182)

続発症

参考

  • 1. D.産科疾患の診断・治療・管理 6.異常妊娠 - 日産婦誌59巻11号
http://www.jsog.or.jp/PDF/59/5911-682.pdf

国試


Table 19-3. Features of Complete and Partial Hydatidiform Mole
Feature complete mole partial mole
Karyotype 46,XX (46,XY) Triploid (69,XXY)
Villous edema All villi Some villi
Trophoblast proliferation Diffuse; circumferential Focal; slight
Atypia Often present Absent
Serum hCG Elevated Less elevated
hCG in tissue ++++
Behavior 2% choriocarcinoma Rare choriocarcinoma
AFP
fatus

産婦人科学」

  [★]

gynecology

婦人科学 類腫瘍病変

婦人科学 外陰の腫瘍

婦人科学 膣の腫瘍

婦人科学 子宮の腫瘍

婦人科学 卵巣腫瘍

婦人科学 卵管腫瘍

婦人科学 絨毛性疾患


妊娠期別検査」

  [★]

妊娠
QB.Q-4, G10M.46
  • 妊娠初期
  • 尿中hCG定量:妊娠4週から。予定月経を数日経過してから
超音波検査法:胞状奇胎子宮外妊娠、流産の識別、黄体嚢胞の有無、妊娠週数の推定(GS, CRL)
  • 妊娠中期
  • 妊娠後期
  • 超音波検査法:胎児発育(BPD,FL)、胎盤の位置、羊水の測定(AFI)
  • ノンストレステスト:胎児well-being判定
  • 胎児胎盤機能検査:尿中E3測定、血中CAPhPL測定
  • シェイクテスト:胎児肺成熟度、L/S比

卵巣」

  [★]

ovary
ovarium
子宮


解剖

卵巣の固定

  • 卵巣提索:卵巣の上端と骨盤側壁を結ぶ。卵巣動脈、卵巣静脈、リンパ管、腹大動脈自律神経叢からの自律神経が通る
  • 固有卵巣索

卵巣の上皮

  • 腹膜には覆われず、胚上皮(表層上皮)に覆われている。

血管

重量

  • 閉経前後に卵巣重量が低下する

疾患 (NGY.201)

発生 L.307

卵巣嚢胞」

  [★]

ovarian cyst
cystis ovarii
卵胞嚢胞

概念

  • 卵巣に発生する貯留性の嚢胞性腫瘤であり、腫瘍ではない。

分類

鑑別すべき疾患


嚢胞」

  [★]

cyst

概念

  • 内腔に液体や泥状物を含む袋状の構造物をいう。
  • 上皮細胞に囲まれた体内にできた異常な腔で、水や泥状の物を含む

種類

総胆管嚢胞胆管嚢胞内膜症性嚢胞出血嚢胞前立腺小室嚢胞単純腎嚢胞卵巣内膜症性嚢胞卵巣嚢胞性腺腫卵巣嚢胞腺腫卵巣機能性嚢胞外傷後嚢胞多嚢胞症多発嚢胞性腎多発性嚢胞射精管嚢胞汎発性嚢胞状線維性骨炎深在嚢胞性大腸炎肝嚢胞腺癌腸管気腫性嚢胞症膵嚢胞性病変虫垂粘液嚢胞腹膜軟骨下嚢胞先天性肺嚢胞症単独嚢胞腎Nabothian嚢胞ミュラー管嚢胞膵嚢胞性腺癌先天性総胆管嚢胞寄生虫性嚢胞巨大嚢胞嚢胞体血液嚢胞嚢胞性膵疾患多発性肝嚢胞漿液性嚢胞腫瘍多嚢胞化萎縮腎後天性嚢胞性腎疾患成人型多発性嚢胞腎胸膜下肺胞性肺嚢胞、腎嚢胞性疾患の鑑別、線維嚢胞性変化乳頭状嚢胞腺腫孤立性腎嚢胞肺嚢胞鰓原性嚢胞膵嚢胞症ナボット嚢胞甲状舌管嚢胞単純性腎嚢胞

産婦人科



黄体」

  [★]

yellow body
corpus luteum(Z), (pl.)corpora lutea


概念

NGY 11,17改変
  • 排卵後、卵胞の裂孔が血液で満たされ赤体となった後に血液が吸収され、リポイド色素によって肉眼的に黄色に見える黄体が形成される。排卵後1-4ないし2-3日で形成される。組織的には卵胞の顆粒膜細胞内莢膜細胞が黄体化ホルモンの作用を受けて大型化した顆粒膜ルテイン細胞と比較的小さめの莢膜ルテイン細胞にそれぞれ変化した細胞から構成される。

分類

  • 月経黄体:妊娠しない場合に形成され、約12日間持続した後に退縮し白体となる
  • 妊娠黄体:妊娠が成立した場合に形成され、黄体機能は妊娠10~12週がピークとなり、出産後に退縮して白体となる。

機能

  • エストロゲンとプロゲステロンを分泌する。





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