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Japanese Journal
- 川上 万里,梅川 康弘,西下 千春
- 肝臓 51(6), 285-291, 2010-06-25
- 2008年3?4月にわれわれは3例の成人麻疹を経験し,そのいずれもが肝障害を伴っていた.症例は19歳女性,26歳男性,33歳女性で,発熱と全身倦怠感のため受診し,初診時あるいは経過中全身に紅斑が認められ,麻疹と診断した.3例とも血液検査においてAST,ALT,LDHの増加とIgM型麻疹ウイルス抗体の出現が認められた.成人例は小児例とは異なり,高率に肝障害を伴うといわれている.急性肝障害の鑑別診断に …
- NAID 10026515149
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- 2008年3~4月にわれわれは3例の成人麻疹を経験し,そのいずれもが肝障害を伴っていた.症例は19歳女性,26歳男性,33歳女性で,発熱と全身倦怠感のため受診し,初診時あるいは経過中全身に紅斑が認められ,麻疹と診断した.3例とも ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- hepatitis
- 関
- 肝炎ウイルス、肝臓の病理
概念
疫学
- B型肝炎:感染者数は約110~140万人、患者数は約7万人(慢性肝炎:約5万人、肝硬変・肝がん:約2万人) (参考1)
- C型肝炎:感染者数は約190~230万人、患者数は約37万人(慢性肝炎:28万人、肝硬変・肝がん:約9万人) (参考1) → 肝細胞癌の80%がC型肝炎ウイルスによる
病因
- 薬物性
- アルコール性
- 細菌性
- ウイルス性
- 自己免疫性
病理
細菌
ウイルス
- 形態・増殖などピコルナウイルス参考
- 他のピコルナウイルスと異なり細胞培養では、 CPEを起こさない。
- 感染経路:主に経口、糞便にウイルスを排世
- 発熱を伴う。慢性化しない。
- 予防:A型肝炎ワクチン(不活化ワクチン)
- 逆転等酵素を有するDNAウイルス。エンベロープあり。
- 抗HBs抗体一中和抗体・感染防止抗体 B型肝炎ワクチンによる予防 3TC
- 感染経路:血液、体液、垂直感染 慢性化 約10%
- Gianotti病(extrahepatic)
- 感染経路:血液体液、
- 慢性化:50-70%
- インターフェロン療法HCV I FN昔効例全体で約30%
- 日-t V型 f FN曹効例 2a60%、 2b45%、日本で多い1b15%)
- HBVと同時に感染する。
- Rib ozyme活性(RNAがRNAを切断)
- 慢性化
- E nterically-transmitted、 E ndemic
- RNAウイルス
- 妊婦での死亡率高い(10-20%)他 (HAV 約0-1%)
- 人畜共通感染症(豚、イノシシ、鹿)
- G型肝炎 肝炎との関連は当初考えられたほど高くない
- TTV 1本鎖(-)DNA9歳以下8%、 10-20代50%、30代以降70%以上感染者
- サイトメガロウイルス、アデノウイルス、EBウイルス、水痘・帯状疱疹ウイルス、単純ヘルペスウイルス、B19ウイルス など
肝炎ウイルスまとめ
肝炎ウイルス.xls
感染症
|
A型肝炎
|
B型肝炎
|
C型肝炎
|
D型肝炎
|
E型肝炎
|
ウイルス
|
HAV
|
HBV
|
HCV
|
HDV
|
HEV
|
科
|
ピコルナウイルス科
|
ヘパドナウイルス科
|
フラビウイルス科
|
未分類
|
ヘペウイルス科
|
属
|
ヘパトウイルス属
|
オルソヘパドナ属
|
ヘパシウイルス属
|
デルタウイルス属
|
ヘペウイルス属
|
ゲノム
|
ssRNA+
|
dsDNA
|
ssRNA+
|
ssRNA-
|
ssRNA+
|
エンベロープ
|
-
|
+
|
+
|
+
|
-
|
逆転写酵素
|
-
|
+
|
-
|
-
|
-
|
潜伏期
|
文献1
|
15-40days
|
50-180days
|
1-5months
|
21-90days
|
2-9weeks
|
文献2
|
約4週
|
1-6ヶ月
|
平均6-8週
|
平均7週
|
平均5-6週
|
|
|
|
|
|
|
type of onset
|
急性
|
潜行性
|
潜行性
|
急性
|
急性
|
前駆症状
|
|
関節炎、皮疹
|
関節炎、皮疹
|
|
|
感染経路
|
経口・糞光
|
○
|
無
|
無
|
無
|
○
|
非腸管
|
稀
|
○
|
○
|
○
|
無
|
その他
|
食物、水
|
性的接触、周産期感染。血液、体液、垂直感染
|
性的接触(稀)。血液、体液
|
性的接触(稀)
|
水
|
後遺症
|
キャリアー
|
×
|
○(約10%)
|
○(約50-70%)
|
○(重複感染:2-20%)
|
×
|
慢性肝炎
|
×
|
○
|
○
|
○
|
×
|
肝硬変→肝細胞癌
|
×
|
2.5-3 %/年
|
5-7 %/年
|
|
×
|
劇症肝炎
|
0.1%
|
0.2 %
|
0.2 %
|
|
0.3-5.0%
|
死亡率
|
0.1-0.2%
|
0.5-2.0%(健常者)
|
1-2%(健常者)
|
2-20%
|
2%(一般)。20%(妊婦)
|
発熱
|
○
|
?
|
?
|
?
|
?
|
予防
|
A型肝炎ワクチン(不活化)
|
B型肝炎ワクチン(成分, HBs抗原)、HBIG
|
なし
|
B型肝炎ワクチン(成分, HBs抗原)
|
ワクチン
|
治療
|
なし
|
IFN ラミブジン アデフォビル エンテカビル テルビブジン
|
INF+リバビリン
IFN(著効率:30%。2a 60%, 2b 45%, 1b 15%)
|
IFN?
|
なし
|
その他
|
CPEなし
|
Gianotti病
|
|
HBVと同時感染、Ribozyme活性
|
風土病。人獣共通感染症(豚、イノシシ、鹿)
|
参考
- 1. 肝炎対策の経緯と今後 ―B 型肝炎訴訟・C 型肝炎訴訟を中心に― 国立国会図書館 ISSUE BRIEF NUMBER 702(2011. 2.22.)
- 2011年以前までの状況がサマリーしてあってよい
- http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/issue/pdf/0702.pdf
- 2. 肝炎総合対策の推進 - 健康局疾病対策課肝炎対策推進室
- http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou09/index.html
[★]
- 日
- ましん
- 英
- measles, rubeola
- 同
- はしか、麻しん
- 関
- 麻疹ウイルス、感染症法、ワクチン、学校伝染病。修飾麻疹
特徴
病原体
疫学
感染経路
- 空気感染
- 上気道粘膜に進入・増殖 → 所属リンパ節で増殖 → ウイルス血症 → 全身諸臓器で増殖
- 感染性のある時期は、前駆症状(鼻汁、咳嗽、全身倦怠感、結膜充血)が出現する直前から発疹出現後4日間である。
潜伏期
経過、症状
- NDE.437
- 1. カタル期:1-5病日:発熱、くしゃみ、鼻水、目脂。コプリック斑
-
- 白血球が劇的に低下し、2000-3000まで落ち込むことがある。
- カタル期終わりの1-2病日に解熱してコプリック斑が発生
- カタル期の鼻汁、唾液、涙液、気道分泌液は感染性有り
- 2. 発疹期:6-10病日:発熱。発疹は耳後部、頚部から始まり体幹から四肢へ。色素沈着を残す ⇔風疹
細胞性免疫の低下
- リンパ球への感染→細胞性免疫が低下
- 結核に罹患している場合、粟粒結核に進展することがある
合併症
晩期合併症
- M蛋白の欠損した麻疹ウイルスによる、らしい
- 麻疹に感染し、小児期に知能低下、ミオクローヌスなどを、初発症状として発症し、意識障害をきたし致命的となる。
妊娠
検査
診断
- 原則的には血清学的検査でペア血清による4倍以上の抗体価の上昇を証明する。ただし、検体を凍結保存する必要があり、2回目の検体は感染後2週間後の血清を用いることになり、迅速な診断には向かない。RT-PCRは効果であり、商業レベルで普及しておらず、実臨床では麻疹IgMの抗体価でもって診断をしているのが現状である。
鑑別疾患
治療
- 対症療法
- 合併症の治療:肺炎、中耳炎などの細菌性二次感染が多く、予防のために抗菌薬投与が行われる
- 学校保健安全法では、解熱後3日経過するまで出席停止(NDE.438)
出席停止の解除は、主要症状が消退したあと7日?
予防
- 麻疹生ワクチン
- 免疫不全患者にはγグロブリン製剤(ガンマグロブリン筋注)
- 免疫があれば重症化しない
暴露後発症予防
- 麻疹抗体を持たない健常者が麻疹患者と接触した場合、72時間以内であれば麻疹ワクチンを接種することにより麻疹の発症を予防できる可能性がある。また発症しても症状を軽減しうる。
- 免疫不全者、1歳以下の乳児、妊婦などが暴露された場合や麻疹ワクチンが禁忌の人では、暴露後6日以内であれば、免疫グロブリンを投与することにより、あるい程度の発症予防効果、症状軽減効果があるとされる。
予後
参考
uptodate
- 1. [charged] 麻疹の臨床症状および診断 - uptodate [1]
- 2. [charged] 麻疹の予防および治療 - uptodate [2]
- 3. [charged] 麻疹の疫学および伝染 - uptodate [3]
[★]
- 関
- 炎光、炎症