高浸透圧高血糖症候群

出典: meddic

hyperosmolar hyperglycemic nonketotic syndrome
高血糖高浸透圧症候群 hyperglycemic hyperosmolar syndrome HHS、非ケトン性高浸透圧性症候群 ← 以前の呼称らしい
高浸透圧性非ケトン性昏睡? hyperosmolar nonketotic coma?。糖尿病
[show details]
研修医当直御法度 症例帳 p.18


  • 2型糖尿病


誘発因子

糖尿病専門医研修ガイドブック改訂第4版 p.190
  • 感染症:肺炎、尿路感染症、ウイルス感染
  • 脱水:嘔吐、下痢
  • 手術:胸部手術、腹部手術、脳外科手術
  • 脳血管障害:脳梗塞、脳出血
  • 薬剤:ステロイド、利尿薬、高カロリー輸液
  • 内分泌疾患:Cushing syndrome、バセドウ病
  • 心疾患:心筋梗塞、心不全

比較

糖尿病専門医研修ガイドブック改訂第4版 p.190
  DKA HONK
糖尿病病型 1型糖尿病 2型糖尿病
発症年齢 若年 高齢
前駆症状 多飲、多尿、消化器症状 特異的なものはない
身体異常 脱水、アセトン臭、クスマウル大呼吸 脱水、アセトン臭-、中枢神経症状(痙攣、振戦)
検査所見 尿ケトン体 (+)~(++) (-)~(±)
血糖値(mg/dL) 300~1000 600~1500
浸透圧(mOsm/L) >300 >350
Na (mEq/L) 正常~軽度低下 >150mEq/L
pH <7.3 7.3~7.4
BUN 上昇 著明上昇
K


  • 高浸透圧性非ケトン性昏睡?において昏睡ケトーシスを伴うことが多くなったため、本名称で呼ばれることが多くなった。(糖尿病治療ガイド2008-2009)
  • 著しい高血糖と高度な脱水に基づく高浸透圧血症により循環不全をきたした状態。著しいアシドーシスは認めない。(糖尿病治療ガイド2008-2009)







UpToDate Contents

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和文文献

  • 糖尿病の急性増悪 (特集 慢性疾患の急性増悪--病態の理解と治療の実際)
  • 秋田 悦子,今川 彰久
  • 救急医学 35(1), 67-71, 2011-01
  • NAID 40017660997
  • 糖尿病の治療の原則と実際:高血糖・低血頭への緊急対応 (糖尿病のリハビリテーション実践マニュアル)
  • 宮崎 博子
  • Monthly book medical rehabilitation (117), 59-70, 2010-04
  • NAID 40017104869
  • 高齢者に生じた高ケトン血症を伴った高浸透圧高血糖症候群の1例
  • 和泉 賢一,村上 一雄
  • 日本老年医学会雑誌 46(1), 79-84, 2009-01-25
  • NAID 10024963798

関連リンク

非ケトン性高浸透圧症候群(NKHS)は糖尿病の代謝性合併症で,高血糖,極度の脱水 ,血漿高浸透圧,および意識障害を特徴とする。 ... NKHSは高浸透圧性高血糖状態とも 呼ばれ,Ⅱ型糖尿病の合併症であり,最大40%の死亡率を呈する。通常は症候性高 ...
恐らく,浸透圧利尿による高ナトリウム血症の最も一般的な原因は糖尿病患者の高血糖 である。 ... 高浸透圧の程度は,細胞からECFへと水分を移動させて血漿ナトリウム濃度 を人為的に低下させることによって不明瞭になる場合がある(見かけ上の低ナトリウム血 症,水分と電解質代謝: 低 .... 中枢性尿崩症患者および後天性腎性尿崩症患者の治療 については下垂体障害: 治療および異常腎輸送症候群: 腎性尿崩症で考察されている。 ...

関連画像

 高血糖高浸透圧症候群(HHS)の4.低血糖による昏睡血漿浸透圧に大きく影響を 高浸透圧高血糖症候群


★リンクテーブル★
先読み糖尿病
リンク元HHS」「hyperglycemic hyperosmolar syndrome」「高血糖高浸透圧症候群」「hyperosmolar hyperglycemic nonketotic syndrome
関連記事症候群」「浸透圧」「高血糖」「血糖」「高浸透圧

糖尿病」

  [★]

diabetes mellitus (SP), DM
糖尿病治療薬
  • first aid step1 2006 p.first aid step1 2006 p.256,423

定義

インスリンの不足

病型

インスリン分泌の低下
血中インスリン濃度:低
遺伝や生活習慣病に関係なく発症。治療はインスリンの注射
インスリン受容体や細胞内情報伝達系の質的・量的変化
一般に血中インスリン濃度:高
肥満、喫煙、運増などが関連
中高年に多い
運動療法と食事療法

参考1

  • NIDDM:インスリン不要
  • NIDDM:高血糖是正にインスリン必要
  • IDDM:ケトーシス防止や生存にインスリン必要
  • DM type1
  • 治療にインスリンが必要~生存にインスリンが必要
  • DM type2
  • 境界領域~インスリン不要~治療にインスリンが必要

症状

  • 慢性的な高血糖状態
  • 尿糖陽性
  • 血糖値が170-180mg/dl以上で尿糖陽性となる。
血糖150mg/dlでも尿糖陽性であれば腎性尿糖が疑われる
  • 口渇、多飲、多尿
  • ケトーシス、アシドーシス体重減少

合併症

  • 多発神経障害(広汎性左右対称性神経障害)
  • 単神経障害
  • 栄養血管の閉塞による脳神経障害
  • 外眼筋(動眼神経、滑車神経、外転神経)麻痺、顔面神経麻痺
  • 認知症
  • 皮膚病変

医療系の雑誌より(日経カデット11月?)

表5 糖尿病患者にみられる筋骨格系症状を呈する疾患と臨床的特徴

糖尿病との関係 疾患 臨床的特徴
糖尿病が直接病因に関与する疾患 糖尿病性手関節症(diabetic cheiroarthropathy) コントロール不良の糖尿病に多い。原因不明の皮膚硬化が徐々に進行し、手指の屈曲拘縮を来し手全体に及び、強皮症と誤診される。手指を合わせることができない(Prayer徴候)。
シャルコー関節 頻度は低い(1%)が、長期糖尿病コントロール不良患者に多い。通常、足根中足関節などの中足部が多く、足底表面、前足部、中足部に潰瘍形成の合併を認めることがあり、骨髄炎との鑑別が困難な例あり。
糖尿病性骨溶解(diabetic osteolysis) 原因不明の足趾の末節骨や基節骨の骨吸収が起こリ、足痛の原因となる。X線ではickedcandy変形を呈し、骨髄炎との鑑別が困難。
糖尿病性筋梗塞 外傷、感染、腫瘍がなく大腿部などに急激に増大する疼痛を伴う腫瘤を認める。生検は出血の危険があるため行わない。通常1~2カ月で自然寛解する
糖尿病性筋萎縮症(diabetic amyotrophy) 糖尿病性末梢神経障害の一型。大腿前部の痛みで、時に脱力や萎縮が非対称性に起きる。CPKの上昇はなく、脳脊髄液で軽度蛋白上昇以外の有意な所見はない。神経伝導速度.筋電図では神経原性変化を認め、筋生検では炎症細胞浸潤を伴わない筋線経の萎縮あり。
直接の関係は不明だが糖尿病患者に頻度が高い疾患 癒着性関節包炎(凍結肩または五十肩) 糖尿病患者の10-33%にみられる。長期2型糖尿病を有する女性に多く、肩の痛みと可動域障害を呈する。約半数が両側性だが非利き手側で症状が強い。炎症反応やX線異常を認めず、数週~数カ月で自然寛解する。
複合性局所疼痛症候群1型(complex regional pain syndrome CRPS) 四肢の疼痛、皮膚色変化、皮膚温の変化、浮腫、可動域制限などの症候を呈するまれな症候群。
手掌屈筋鍵炎 糖尿病患者の5-33%に認められる。長期に罹患した女性に多く、利き手側の母指に頻度(75%)が高いが、どの指にもみられる。
Dupuytren拘縮 手掌筋膜の短縮と肥厚(有痛性結節)を生じ、第4、5指の屈曲拘縮を呈する。1型糖尿病で長期に罹患した患者に多いが、血糖コントロールとの関係はない。
手根管症候群 手根管症候群の全患者の最大15%に糖尿病を認める。
広汎性特発性骨増殖症(diffuse idiopathic skeletal hyperostosis DISH) 2型糖尿病患者の約20%にみられ、50才以上の肥満患者に多い。頭部、腰部のこわばリ、関節の可動域制限を呈する。全身の腱付着部痛を呈することもある。
その他 感染性関節炎や骨髄炎 血糖上昇による免疫力低下が感染症リスクを上昇させることによる

診断

血糖値検査による分類

             正常           糖尿病型
 空腹時血糖値      <110mg/dL         ≧126mg/dL
                         and                        or
 75g OGTT2時間値   <140mg/dL         ≧200mg/dL
  • 正常型、境界型、糖尿病型に分類する
正常型であっても、食後1時間値が180mg/dL(10.0mmol/l)以上の場合には、180mg/dl未満のものに比べて糖尿病に進展する可能性が高いので、境界型に準じた取り扱い(経過観察)を行う(参考1)。

診断基準

参考2-4
  • 1) 初回検査で、①空腹時血糖値≧126mg/dl、②75gOGTT2時間値≧200mg/dl、③随時血糖値≧200mg/dl、④HbA1c(国際標準値)≧ 6.5%のうちいずれかを認めた場合は、「糖尿病型」と判定する。別の日に再検査を行い、再び「糖尿病型」が確認されれば糖尿病と診断する。但し、HbA1cのみの反復検査による診断は不可とする。また、血糖値とHbA1cが同一採血で糖尿病型を示すこと(①~③のいずれかと④)が確認されれば、初回検査だけでも糖尿病と診断してよい。
  • 2)血糖値が糖尿病型(①~③のいずれか)を示し、かつ次のいずれかの条件がみたされた場合は、初回検査だけでも糖尿病と診断できる。
  • 糖尿病の典型的症状(口渇、多飲、多尿、体重減少)の存在
  • 確実な糖尿病網膜症の存在
  • 3)過去において、上記1)ないしは2)の条件がみたされていたことが確認できる場合には、現在の検査値が上記の条件に合致しなくても、糖尿病と診断するか、糖尿病の疑いを持って対応する必要がある。
  • 4)上記1)~ 3)によっても糖尿病の判定が困難な場合には、糖尿病の疑いをもって患者を追跡し、時期をおいて再検査する。
  • 5)初回検査と再検査における判定方法の選択には、以下に留意する。
  • 初回検査の判定にHbA1cを用いた場合、再検査ではそれ以外の判定方法を含めることが診断に必須である。検査においては、原則として血糖値とHbA1cの双方を測定するものとする。
  • 初回検査の判定が随時血糖値≧200mg/dlで行われた場合、再検査は他の検査方法によることが望ましい。
  • HbA1cが見かけ上低値になり得る疾患・状況の場合には、必ず血糖値による診断を行う。
[show details]

予後

  • 糖尿病の死因の一位は心筋梗塞(Q book p.259)。

USMLE

  • Q book p.245 38(死因)

高血圧と糖尿病を合併する病態

参考

  • 1. 糖尿病の分類
http://www.uemura-clinic.com/dmlecture/newcriteria.htm
  • 2. 糖尿病の新診断基準2010
[display]http://d.hatena.ne.jp/bonbokorin/20100608/p1
  • 3. 糖尿病の新しい診断基準を7月に施行 日本糖尿病学会-糖尿病NET-資料室
[display]http://www.dm-net.co.jp/calendar/2010/010167.php
  • 4. 委員会報告 糖尿病の分類と診断基準に関する委員会報告 2010
[display]http://www.jds.or.jp/jds_or_jp0/uploads/photos/635.pdf





HHS」

  [★] 高浸透圧高血糖症候群 hyperosmolar hyperglycemic nonketotic syndrome HHNS = 高血糖高浸透圧症候群 hyperglycemic hyperosmolar syndrome

hyperglycemic hyperosmolar syndrome」

  [★] 高浸透圧高血糖症候群 hyperosmolar hyperglycemic nonketotic syndrome HHNS = 高血糖高浸透圧症候群 HHS

高血糖高浸透圧症候群」

  [★] 高浸透圧高血糖症候群


hyperosmolar hyperglycemic nonketotic syndrome」

  [★] 高浸透圧高血糖症候群

症候群」

  [★]

syndrome, symptom-complex
症状群
[[]]
  • 成因や病理学的所見からではなく、複数の症候の組み合わせによって診断される診断名あるいは疾患


内分泌

先天的代謝異常

高プロラクチン血症

分娩後の視床下部障害によるプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制のため、高プロラクチン血症を呈する。
分娩に関係なくプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制をきたし、高プロラクチン血症を呈する。

性腺機能低下

嗅覚の低下・脱出、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
肥満、網膜色素変性症、知能低下、低ゴナドトロピン性性器発育不全、多指症、低身長

性早熟

思春期早発症、多発性線維性骨異形成症、皮膚色素沈着
女性型の肥満、性器の発育障害の2主徴を示し、視床下部に器質的障害をもつ疾患群。

脳神経外科・神経内科

  • Wallenberg症候群 ワレンベルグ症候群:椎骨動脈、後下小脳動脈の血栓塞栓症などで生じる。頚部より下位で温度覚の障害が健側に出現するのに対し、頚部より上位では障害側に温度覚の障害が出現する。



浸透圧」

  [★]

osmotic pressure
圧力オスモル
  • 単位はmOsmが使われる。
  静水圧 膠質浸透圧
細動脈 細静脈
血漿 30mmHg 10mmHg 25mmHg
間質 ≒0mmHg 5mmHg



高血糖」

  [★]

hyperglycemia, hyperglycaemia
過血糖症高血糖症
糖尿病低血糖糖負荷試験

鑑別疾患

高血糖と脳損傷

  • 脳神経障害、心肺停止、ショックなどで血糖が高いほど脳損傷が強く出現する (研修医当直御法度 症例帳 p.4)



血糖」

  [★]

blood sugar BS
血中グルコース blood glucose血漿グルコース plasma glucose
糖血症血中ブドウ糖糖尿病


  • 絶食時:80-100mg/dL (4.4-5.6mM)
  • 食後 :150-160mg/dL (8.3-8.9mM)

血糖の指標


高浸透圧」

  [★]

hyperosmolarity
浸透圧
  • 血清浸透圧の基準範囲:275-295 mEq/l (HIM. A-6)





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