食中毒菌

出典: meddic

食中毒

細菌性食中毒

    法律 特徴 季節性 感染 毒素 症状 原因食品 潜伏期間 経過 治療 予防
感染型 グラム陰性桿菌 腸内細菌科 サルモネラ属   再興感染症     新生児・乳児での接触感染 菌体内毒素 下痢(粘液、水様で緑色)、嘔吐、腹痛、急激な発熱(38-40℃) レバー刺身、生肉、焼き鳥、生卵、ハム、ソーセージ、魚肉練り製品、乳製品、あん 6-48時間(平均12時間) 1-3日 対症療法 加熱、二次感染の予防(ネズミ、ゴキブリの駆除)
グラム陰性らせん菌   カンピロバクター属 Campylobacter jejuni     初夏(5-6月) まな板、包丁などによる2次感染 菌体内毒素 下痢(水樣、腐敗臭)、腹痛、嘔吐、発熱、まれに敗血症 肉類、生乳、水(家畜の屎尿による汚染) 2-5日(まれに10日) 1-2週間 対症療法、エリスロマイシン 加熱、ペットからの感染予防
  Campylobacter coli    
グラム陰性桿菌 腸内細菌科 サルモネラ属 チフス菌                      
グラム陰性桿菌 腸内細菌科 サルモネラ属 パラチフス菌                      
グラム陰性桿菌 腸内細菌科 シゲラ属 赤痢菌                      
生体内毒素型 グラム陰性桿菌 ビブリオ科 ビブリオ属 コレラ菌                      
グラム陰性桿菌 腸内細菌科 エシェリキア属 腸管出血性大腸菌 3種感染症     経口感染 ベロ毒素 激しい腹痛を伴う頻回の水樣便、溶血性尿毒症候群や脳症の合併により重症化 加熱不足の牛肉の摂食(牛乳、フルーツ、汚染野菜) 3-4日     75℃1分の加熱で菌は死滅する
グラム陰性桿菌 ビブリオ科 ビブリオ属 腸炎ビブリオ   耐熱性毒素、好塩菌、真水、酸に弱い 夏季 生板・包丁などによる二次感染。成年男子に多い   激しい下痢(水様、粘血便)、上腹部激痛、発熱(-38℃) 刺身、漬け物 10-20時間(平均13時間) 2-3日 対症療法 加熱(60℃, 10分)、冷蔵(10℃以下)、水洗い。まな板、包丁の洗浄
グラム陽性桿菌   クロストリジウム属 ウェルシュ菌   土壌、水、ヒトおよび動物の腸管に常在、嫌気性菌、芽胞形成     エンテロトキシン 下痢、腹痛、吐き気 畜肉および魚肉とその加工品、動物性蛋白質を用いて調理後、長期保存されていた食品(カレー、シチューなど) 8-22時間     肉類、魚介類の脹内容物からの汚染防止。長時間保存する場合、加熱調理後冷蔵庫内にて保存。再加熱を十分に行う。
毒素型 グラム陽性桿菌   バシラス属 セレウス菌   芽胞形成、芽胞形態で自然に広く存在。食品腐敗変敗細菌     エンテロトキシン 嘔吐型: 吐き気、嘔吐 米飯、チャーハン、スパゲティ 1-5時間     低温保存、長期保存を避ける
        下痢型: 下痢 食肉製品、スープ、プリン、野菜 8-12時間    
グラム陽性桿菌   クロストリジウム属 ボツリヌス菌   嫌気性細菌、致命率が高い。芽胞形成。     ボツリヌス毒素(80℃, 数分で無毒化) 悪心、吐き気、めまい、頭痛、腹痛、下痢。眼症状(眼瞼下垂、複視、視力低下、瞳孔散大)、神経・筋症状(言語障害、嚥下障害、呼吸困難) 缶詰、瓶詰(魚、獣肉、野菜、果実)、いずし、ハム、ソーセージ、からしレンコン) 12-36時間   抗毒素血清治療 野菜などの水洗い、魚の内臓による汚染を防ぐ
グラム陽性球菌   スタフィロコッカス属 黄色ブドウ球菌   ヒト常在菌(皮膚、口腔、粘膜、鼻咽頭粘膜)。化膿傷、咽頭炎、ニキビ、風邪の症状時には病巣となる     耐熱性エンテロトキシン 激しい吐き気、嘔吐、腹痛、下痢 おにぎり、柏餅、シュークリーム、生クリーム 0.5-6時間 1-3日   化膿巣のある人を調理に従事させない。低温保持(5℃以下)

食中毒菌

  起炎菌 潜伏期間 原因食 発熱 腹痛 嘔気嘔吐 下痢 その他
感染性食中毒 腸炎ビブリオ 5-24hr
平均10hr
魚介類(加工品)
6-9月に多い
++ +++ ++ +++ ショック
心筋障害
サルモネラ 7-72hr
平均12-24hr
肉、、サラダ +++ ++ ++ ショック
敗血症
カンピロバクター 2-5日 鶏肉、牛肉、牛乳
5-7月に多い
++ ++ ++  
病原性大腸菌 1-3日
平均24hr
牛肉が多い ++ ++  
毒素性食中毒 ブドウ球菌 0.5-6hr
平均3hr
乳製品、かまぼこ、氷小豆、
夏季に多い
± +++ エンテロトキシンによるショック
ボツリヌス菌 2hr-8日 いずし、キャビア ± 神経症状
眼症状

UpToDate Contents

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和文文献

  • 混合糞便からの直接PCRによる食中毒菌核酸検査に向けた検討
  • 西村 直行,高岡 直子,馬場 洋一 [他]
  • 感染症学雑誌 = The journal of Japanese the Association for Infectious Diseases 86(6), 741-748, 2012-11-00
  • NAID 40019502474
  • 浅漬け製造における食中毒菌対策 : 原料野菜の洗浄殺菌を主に
  • インタビュー・ルーム(845)ユッケ食中毒、菌の特徴解明へ : 佐多徹太郎さん(61) 富山県衛生研究所長
  • 佐多 徹太郎,高橋 銀太郎
  • 厚生福祉 -(5927) (-), 11, 2012-08-17
  • NAID 40019375583
  • 食中毒菌と調理上の注意点 (特集 これでパーフェクト! 病院・施設の衛生管理と食中毒対策)

関連リンク

食中毒は、その原因になった因子・物質によって、(1) 細菌性食中毒、(2) ウイルス性 食中毒、(3) 化学性食中毒、(4) 自然毒食中毒、 ... (1) 細菌性の毒素型食中毒の場合、 原因となる細菌が食品中で増殖するとともに毒素を産生し、その食品を汚染することが ...
食中毒菌の発育には3つの要素が必要になります。 【栄養分】 食品や残菜、有機物 汚れは細菌の栄養になります。 調理器具類についた食品や汚れも細菌の栄養となり ます。高タンパク質食品は、細菌にとって最良の栄養源です。 【水分】 細菌は水に溶け ている ...
平成23年度食品の食中毒菌汚染実態調査の結果について紹介しています。

関連画像

食中毒菌を「つけない 食中毒のポイント腸炎ビブリオ 黄色ブドウ球菌 食中毒菌食中毒患者数及び原因別食中毒 サルモネラ菌 病原大腸菌 感染経路図細菌性感染型食中毒


★リンクテーブル★
リンク元サルモネラ症」「ピックアップ」「Clostridium perfringens」「輸入腸管感染症」「カンピロバクター腸炎
関連記事食中毒」「中毒」「

サルモネラ症」

  [★]

salmonellosis
サルモネラ属食中毒菌

概念

  • サルモネラ属による感染症の総称

病原体

潜伏時間

  • 8-48時間

感染源

  • 食品:肉、
  • 保菌動物:poultry, カメ、cattle、ブタ、ヒツジ

感染のリスクファクター

  • 胃酸分泌低下、鎌状赤血球(サルモネラによる骨髄炎のリスクファクターでもある)、免疫能低下、4歳以下の子供(しかも重症化しやすい)

症状

  • 急性胃腸炎(下痢(水様)、腹痛、悪寒、発熱、嘔吐、頭痛などであるが、時には脱水症状)
  • 小児:重症で菌血症を併発しやすい。つまり重症化しやすい
老齢者や基礎疾患のある成人:病巣感染を起こしやすい。

検査

  • 便中からのサルモネラ属菌の検出。
  • (適応例は不明だが菌血症を起こしうるので)血液培養によるサルモネラ属菌の証明

治療

IRE.665
  • 対症療法:抗菌剤の使用は排菌期間を長引かせる
  • 薬物療法:抗菌薬の使用が認められるのは幼児、50歳以上、細胞免疫傷害(HIV、臓器移植、悪性腫瘍)、人工デバイス(人工骨頭、人工関節、人工弁)の使用、腎不全
  • シプロフロキサシン、レボフロキサシン、ST合剤、あるいはセフトリアキソンを使用

参考

uptodate

  • 1. [charged] サルモネラ症の微生物学および疫学 - uptodate [1]
  • 2. [charged] サルモネラ胃腸炎の病因 - uptodate [2]
  • 3. [charged] 便培養で非チフス性サルモネラが検出された患者へのアプローチ - uptodate [3]
  • 4. [charged] 非チフス性サルモネラ菌血症 - uptodate [4]



ピックアップ」

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Clostridium perfringens」

  [★]

Clostridium perfringens
ウェルシュ菌 Clostridium welchii
クロストリジウム・パーフリンゲンスクロストリジウム・パーフリンジェンス
細菌クロストリジウム属食中毒菌gas gangrene
[show details]


特徴

感染症

  • a:(創傷より侵入)ガス壊疽、蜂巣炎、子宮感染、菌血症
  • b:(腸管内で外毒素分泌)食中毒、致死性腸炎

常在部位

  • 土壌、水、ヒトおよび動物の腸管

ウェルシュ菌による食中毒

食中毒菌
  • エンテロトキシン

症状

  • 下痢、腹痛、吐き気

食品

  • 畜肉および魚肉とその加工品、動物性蛋白質を用いて調理後、長期保存されていた食品(カレー、シチューなど)

潜伏期

  • 8-22時間

予防

  • 肉類、魚介類の脹内容物からの汚染防止。長時間保存する場合、加熱調理後冷蔵庫内にて保存。再加熱を十分に行う。

輸入腸管感染症」

  [★]

imported enteric infection?

定義

参考1
  • 海外旅行者が以下の感染症、あるいは食中毒菌に感染し、日本国内に持ち込む旅行者下痢症のこと

2.検出された病原菌

参考1
  • 1995年から1999年までの5年間に調査した4,777人のうち1,622人から病原菌が検出され、海外旅行下痢症の34.0%から病原菌が分離されたことになります。
  • 最も多く検出された病原菌はプレジオモナスであり、次いで赤痢菌、腸炎ビブリオ、エロモナス、毒素原性大腸菌、サルモネラの順で、この6菌種で94.2%を占めていました。
  • また複数の病原菌が検出された混合感染例が257症例(15.8%)もみられ、プレジオモナスと他の病原菌の組み合わせが多くみられました。

多い病原菌

  • 多いもの順に

参考

  • 1.
[display]http://www.iph.pref.osaka.jp/news/vol17/17-2.html


カンピロバクター腸炎」

  [★]

Campylobacter enteritis
カンピロバクター属食中毒菌

病原体

疫学

  • 4-5歳児が最多

症状

  • 腹痛、下痢(水様便、時に血便)、嘔吐などの胃腸炎を呈する。

参考

  • 1. [charged] カンピロバクター感染の微生物学、病因、および疫学 - uptodate [5]
  • 2. [charged] カンピロバクター感染の臨床症状、診断、治療 - uptodate [6]


食中毒」

  [★]

food poisoning, foodborne intoxication
食あたり食品中毒
食品衛生法


定義

  • 食品や水の媒介によって起こる急性胃腸炎および神経障害などの中毒症の総称

原因

毒物

  • 微生物
  • 植物
  • 動物
  • 化学物質

寄生

  • 寄生虫

原因

微生物 細菌 感染型 感染型
生体内毒素型
毒素型  
ウイルス    
真菌    
自然毒 植物性    
動物性    
化学物質 食品添加物、農薬、有害物質    
その他 寄生虫    

細菌性食中毒

食中毒菌

原因物質、原因食品の判明率

  • 原因物質:92.4%
  • 原因食品:78.9%

参考


予防

中毒」

  [★]

poisoning, intoxication

中毒治療薬一覧

中毒の早期発見のための検査

SUB.403

重金属

有機溶剤

中毒一覧




菌」

  [★]

fungusfungimicrobial
菌類真菌真菌類微生物




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