静脈麻酔薬

出典: meddic

intravenous anesthetics
麻酔薬吸入麻酔薬


静脈麻酔薬

静脈麻酔薬の中での興奮性麻酔薬と抑制性麻酔薬

SAN.45
  興奮性麻酔薬 抑制性麻酔薬
ケタミン バルビツレート
プロポフォール
脳自発的活動
血圧
交感神経活動 →↑
脳酸素消費量
脳血流
頭蓋内圧
鎮痛作用 強い 弱い

半減期

  • チオペンタール、ジアゼパム
  • 半減期が長い

バルビツール酸系薬

  麻酔導入が早い、全麻の導入、ごく短時間の痛みの少ない手術、検査
  抗麻痺や、脳保護薬としても使われる
  鎮痛、筋弛緩作用がないため併用が必要
  急性間欠性ポルフィリン症は禁忌
   ヘム合成系路の酵素欠損によって起こる
   気管支喘息の患者には使用禁忌
    サイトカインが出るから
  ○:強力な催眠作用
  ×:組織刺激性あり。静脈注射のみ

 細胞膜にはGABA依存性のCl-チャネル(GABAA受容体=イオンチャネル共役型受容体)が存在し、バルビツール酸結合部位、ベンゾジアゼピン結合部位、GABA結合部位を有している。

  3つの部位が独立に作用がある。相加的に働く。
  GABAB受容体は7回膜貫通タンパク質である。
 作用は バルビツール酸>ベンゾジアゼピン

静脈麻酔薬の脳への作用

  プロポフォール チアミラール ケタミン ミダゾラム
催眠作用
鎮痛作用
脳血流量 ↓↓ ↑↑
脳灌流圧
脳酸素消費量 ↓↓
頭蓋内圧 ↓↓

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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/09/19 16:46:11」(JST)

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和文文献

  • <総説>脳虚血における脳白質傷害
  • 中尾 慎一
  • 近畿大学医学雑誌 36(1), 3-7, 2011-3
  • … モデルを用いて,過換気による低二酸化炭素血症が線条体の白質病変増悪を引き起こすことを見出し,長期の過換気が高齢者や脳血管障害患者のせん妄の一因である可能性を示した.さらに,この増悪を静脈麻酔薬ケタミンが抑制することも見出した.また,心肺停止・再潅流モデルを用いたラット急性全脳虚血において,海馬CA1のミクログリアの活性化と神経細胞体傷害に遅れて神経軸索(広義の脳白質)の傷害が …
  • NAID 120003002902
  • 静脈麻酔薬投与 (できる手術室看護師になる! 決定版! 外回り看護--パーフェクトブック) -- (麻酔導入)
  • 検査値異常と薬剤(7)投与薬剤の検査値への影響 中枢神経系作用薬(1)

関連リンク

主に腕の静脈から点滴で麻酔薬を落としますが、血流に乗って薬剤が体に入る時にかなりの痛みを感じます...が、「いたぁぁい..」と思っている間に意識がなくなります。 ただ、麻酔薬の種類と量によって完全に ...
... に注入すれば数秒で意識を取り除き、麻酔状態になる静脈麻酔法が行われます。代表的な静脈麻酔薬はディプリバンです。この薬は患者様の年齢や体重から薬の血中濃度を予測して、投薬量を決定できる専用器で注入 ...
1:ディプリバン(一般名:propofol 1A=0ml, 1V=50ml 本院ではバイアルのみ使用) プロポフォール(P)は、円滑で迅速な導入、麻酔深度の調節が容易、副作用が無く 覚醒が速いこと、アナフィラキシーを引き起こさないことなど ...

関連画像

http://www.yunic-vet.jp/item/detail.aspx 静脈麻酔薬呼気中濃度を測定し 第22回日本静脈麻酔学会が2015年 痛みではないけど、麻酔が効く とある術中の静脈麻酔(プロポ のレーザー手術の麻酔は、静脈 静脈麻酔静脈麻酔薬の臨床応用


★リンクテーブル★
リンク元吸入麻酔薬」「脳血流」「プロポフォール」「ケタミン」「ジアゼパム
拡張検索静脈麻酔薬の脳への作用
関連記事麻酔」「麻酔薬」「」「静脈」「静脈麻酔

吸入麻酔薬」

  [★]

inhalation alanesthetic agent, inhaled anesthetic
ガス吸入麻酔薬ガス麻酔薬
薬理学全身麻酔薬


吸入麻酔薬の身体影響

YN.M7 SAN.40
  • 中枢神経系:意識消失、酸素消費量減少、脳血管拡張、頭蓋内圧上昇、(亜酸化窒素のみ)鎮痛作用
  • 呼吸器系:用量依存的にコキュを抑制、一回換気量減少、呼吸回数増加、気管拡張作用、線毛運動抑制、気道分泌抑制、低酸素性肺血管収縮抑制
  • 循環器系:用量依存的に血圧低下(血管拡張or心筋抑制)、内臓血流減少、脳・筋肉・皮膚血流増加
  • 筋肉:(揮発性吸入麻酔薬のみ)

吸入麻酔薬

SAN.39
化合物名 分子式 小さいほど強力 小さいほど効きが早い 特徴 麻酔に必要な条件      
MAC 血液ガス分配係数 意識消失 鎮痛 筋弛緩 反射抑制
笑気 N2O 101 0.47
  • 支燃性
  • 体内閉鎖腔膨張
△ 低MAC ×
イソフルラン F3C-CH(Cl)-O-CHF 1.15 1.48
  • 生体内分解0.2%
×
セボフルラン FH2C-O-CH(CF3)2 1.71 0.63
  • 小児麻酔によい
  • 生体内分解3%
×
ハロタン F3C-CHClBr 0.76 2.3
  • 肝障害(3万例に1例)
  • アドレナリン感受性↑(不整脈リスク)
  • 生体内分解20%
×

麻酔薬と脳に及ぼす影響

参考4
  脳血流 脳代謝量 頭蓋内圧 CO2反応性 自己調節能
静脈麻酔薬 プロポフォール ↓↓
バルビツレート
フェンタニル →↓ →↓ →↓
レミフェンタニル →↓ →↓ →↓
ケタミン →↑ →↑ →↑
吸入麻酔薬 セボフルラン →↑ →↑ →↓
イソフルラン →↑ →↑
ハロタン ↑↑
亜酸化窒素 →↑ →↑ →↑ →↓

参考

  • 1.
[display]http://www.geocities.co.jp/Colosseum-Acropolis/6786/Inhaled.html
  • 2.
[display]http://www.med.akita-u.ac.jp/~doubutu/ouu/Inhalation.html
  • 3. 講義資料?
[display]http://www.shinshu-masui.jp/information/2011/06/22/%E5%90%B8%E5%85%A5%E9%BA%BB%E9%85%94%E8%96%AC%E3%81%AE%E8%96%AC%E7%90%86.pdf
  • 4.
[display]http://www.shinshu-masui.jp/information/2010/05/26/%E5%90%B8%E5%85%A5%E9%BA%BB%E9%85%94%E8%96%AC.pdf


脳血流」

  [★]

cerebral blood flow
脳血流量

麻酔薬、鎮痛薬と脳血流

静脈麻酔薬#静脈麻酔薬の脳への作用 および 吸入麻酔薬#麻酔薬と脳に及ぼす影響 より。文献的な裏付けなし。

分類 投与経路 薬剤名 脳血流 脳代謝量
麻酔薬 静脈
(静脈麻酔薬)
プロポフォール ↓↓
バルビツレート
ミダゾラム
ケタミン ↑↑
吸入
(吸入麻酔薬)
亜酸化窒素
セボフルラン
イソフルラン
ハロタン ↑↑
鎮痛薬 静脈 フェンタニル
レミフェンタニル
吸入麻酔薬では脳血管拡張作用により脳血流が増加
静脈麻酔薬の興奮性麻酔薬では脳神経活動亢進、酸素消費量増大など代謝の亢進のために脳血管拡張を来たし、脳血流増加 (SAN.45)
静脈麻酔薬の抑制性麻酔薬では脳神経活動低下、酸素消費量低下など代謝の低下のために脳血管収縮を来たし、脳血流低下 (SAN.45)

SAN.291改変

分類 薬剤名 脳血流 脳酸素消費量
吸入麻酔薬 亜酸化窒素 ↑↑
ハロタン ↑↑
イソフルラン ↓↓
セボフルラン →↑ ↓↓
静脈麻酔薬 チオペンタール ↓↓ ↓↓
プロポフォール ↓↓
フェンタニル
ケタミン ↑↑



プロポフォール」

  [★]

propofol
ディプリバンDiprivan
麻酔麻酔薬静脈麻酔静脈麻酔薬


特徴

構造

作用機序

薬理作用

  • 鎮痛:× → 麻酔性鎮痛薬などと組み合わせて用いる。
  • 意識消失:○
  • 筋弛緩:△
  • 反射抑制:○

効能又は効果

1%ディプリバン注
  • 全身麻酔の導入及び維持
  • 集中治療における人工呼吸中の鎮静

動態

1%ディプリバン注
  • 1. 半減期は
  • 日本人健康成人男子6例に1.0、2.0及び2.5mg/kgを単回静脈内ボーラス投与したとき、プロポフォールの体内動態は3-コンパートメントモデルに適合し、全血中濃度は3相性に減衰した。各相の半減期は2.6分(t1/2α)、51.0分(t1/2β)及び365分(t1/2γ)であった。中央コンパートメントにおける分布容積及び定常状態時の分布容積はそれぞれ26L及び317Lであった。全身クリアランス(CLTB)値は1.62L/分であった。1~2.5mg/kgの用量範囲で、血漿中薬物濃度-時間曲線下面積(AUC0-∞)が用量に比例して増加することが示された。また、薬物動態パラメータに明らかな性差はみられなかった(外国人の成績)。
  • 2. 代謝及び排泄
  • 成人患者8例に平均2.6mg/kgを単回静脈内ボーラス投与した場合、投与後24時間までにプロポフォール及び1,4キノール体のグルクロン酸抱合体ならびに1,4キノール体の硫酸抱合体として投与量の68.3%が尿中に排泄された。
  • 3. 蛋白結合率6)
  • 外国人患者にプロポフォールを2.5mg/kg用量で単回静脈内ボーラス投与したとき、投与後10及び120分後の蛋白結合率は約97~99%であった。

適応

注意

  • 妊婦、授乳婦 → 母乳に移行する。ただし、その量は微々たるものらしい。しかし、できるだけ回避。

禁忌

1%ディプリバン注
  • 1. 本剤又は本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2. 妊産婦(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
  • 3. 小児(集中治療における人工呼吸中の鎮静)

副作用

  • 注射時の痛み、呼吸抑制、無呼吸、低血圧(麻酔導入時に起こる低血圧はバルビツレートに比べて高頻度に起こる)
  • 徐脈-アシドーシス(プロポフォール注入症候群):稀であるが致命的。

参考

  • 1%ディプリバン注
[display]http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1119402A1022_1_15/1119402A1022_1_15?view=body



ケタミン」

  [★]

ketamine
塩酸ケタミン ketamine hydrochloride
ケタラール Ketalar


分類

  • 静脈麻酔薬
  • 解離性静脈麻酔薬

概念

  • 中枢神経に作用して、意識消失、鎮痛作用をもたらす
  • 大脳皮質や視床を抑制する(体性知覚抑制)
  • 大脳辺縁系・網様体賦活系は活性化(向精神作用)
  • そのため、覚醒時に不快な夢や幻覚を伴う
  • 呼吸抑制が弱い(小児検査麻酔にも筋肉内注射で使用される)
  • 血圧を上昇させることから、ハイリスク患者の麻酔導入や喘息患者の麻酔導入で使用される
  • カタレプシ様。目は半開き。→独特の顔貌を呈する
  • ○:注射できる(筋肉注射)。呼吸抑制がない。強力な鎮痛作用
  • ×:精神症状出現。唾液分泌亢進。血圧↑。心拍↑。肺動脈圧↑。脳内圧↑。

薬理作用

  • 催眠作用、鎮痛作用

注意

  • 頭蓋内圧が上昇するため、脳外科の手術には推奨されない

相互作用

添付文書

  • ケタラール静注用50mg/ケタラール静注用200mg
[display]http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1119400A1031_3_07/1119400A1031_3_07?view=body



ジアゼパム」

  [★]

diazepam, DZP
diazepamum
エリスパンジアパックスセエルカムセルシンセレナミンダイアップパールキットホリゾンValiumセレンジンソナコン

作用機序

  • GABA受容体に結合して、Cl-の透過性を亢進させる
→中枢での興奮性シナプス伝導を抑制

適応

抗てんかん薬(てんかん重積)、抗不安薬抗痙攣薬静脈麻酔薬(前投与)
  • 精神症状:神経症、うつ病、心身症
  • 筋弛緩:筋痙攣疾患
  • 麻酔前投与:不安・緊張・抑うつ,筋緊張の軽減

拮抗薬

添付文書

  • 2mgセルシン錠/5mgセルシン錠/10mgセルシン錠/セルシン散1%
[display]http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1124017B1129_1_10




静脈麻酔薬の脳への作用」

  [★]

静脈麻酔薬の脳への作用

  プロポフォール チアミラール ケタミン ミダゾラム
催眠作用
鎮痛作用
脳血流量 ↓↓ ↑↑
脳灌流圧
脳酸素消費量 ↓↓
頭蓋内圧 ↓↓


麻酔」

  [★]

anesthesia
麻酔機、術前準備


全身麻酔

1. Semi-rapid induction (成人の場合の基本)

  • (a) モニター装着,静脈確保.
  • (b) propofol( 2 mg/kg )remifentanil( 0.5 μg/kg/min )で入眠.
  • (c) rocuronium( 0.6 mg/kg )で筋弛緩.
  • (d) 100%酸素でBag & Mask
  • (e) 麻酔が深くなったら気管挿管.

目的別の麻酔方法

  • 心臓手術:on-pump CAB, off-pump CAB
  • 肺手術:一側肺換気
  • 産科麻酔:筋弛緩薬以外は胎盤を通過すると考えて良いと思われる。硬膜外麻酔でオピオイドを投与するのは分娩後。
  • 帝王切開術:脊髄くも膜下麻酔 

参考

  • 1. 研修医用のマニュアル - 神戸大学大学院医学系研究科 外科系講座 麻酔科学分野
http://www.med.kobe-u.ac.jp/anes/manual.html
  • 2. 麻酔科レジデントマニュアル 麻酔応用編 筑波大学附属病院麻酔科 2011 年ver.1.4
[display]http://www.md.tsukuba.ac.jp/clinical-med/anesthesiology/tsukuba_new_anesthesiology/pdf/manual3advanced110325.pdf



麻酔薬」

  [★]

anesthetic, anesthetic agent, anesthetic drug
narcoticum
麻酔

概念

  • 手術を行うことが許容される程度まで神経を抑制する薬物
  • 無痛、無意識、筋弛緩、反射の抑制

分類

特徴

  • 全身麻酔薬の中で催眠作用と(十分な)鎮痛作用があるのはケタミン亜酸化窒素(催眠作用弱)
  • 全身麻酔薬の中で催眠作用と筋弛緩作用があるのはセボフルランイソフルラン
  • 全身麻酔薬の中でもっぱら催眠作用を得るために使用しているのはケタミン以外の静脈麻酔薬

参考

  • 1. 麻酔薬
[display]http://tkamogashira.users.sourceforge.net/sodan/story/m/anes.html
  • 2.
[display]http://park12.wakwak.com/~pharma1/textbook/Anesthetics/Anesthetics.html



薬」

  [★]

drug, agent
薬物
作用薬ドラッグ媒介物病原体麻薬薬剤薬物代理人薬品



静脈」

  [★]

vein (Z)
vena


  • 毛細血管から発生した静脈血を心臓に送るために使われる血管。



静脈麻酔」

  [★]

intravenous anesthesia
静脈麻酔薬





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