関節リウマチ

出典: meddic

rheumatoid arthritis, RA
リウマチ様関節炎萎縮性関節炎 atrophic arthritis
カプラン症候群膠原病

概要

  • 原因不明のchronic multisystem disease
  • 炎症性の関節炎が、特に末梢の関節で全身性に起こる。
  • 経過は多様

症候

  • 関節症状
  • 朝のこわばり、疼痛、腫脹、関節の動揺、関節可動域制限、変形(手指、足趾、膝関節)。(SOR.211)
  • 手指の近位指節間関節(PIP関節)中手指節関節(MP関節)。遠位指節間関節(DIP関節)に初発することは稀。(SOR.211)
  • 左右対称性に生じることが多い。手関節、足趾、膝関節に初発する。(SOR.211)
  • 朝のこわばりは1時間以上持続する(⇔変形性関節症では30分以内におさまる。関節を使わないと痛みがひどくなる)

関節外症状

100CASE p.76


SOR.213改変

症候スペクトル

病態 レイノー現象 抗核抗体 リウマトイド因子 抗好中球細胞質抗体 皮疹 皮下結節 関節炎 筋炎 漿膜炎 自己抗体
                  RF
                     
病理 壊死性血管炎 糸球体腎炎 間質性肺炎 心炎 唾液腺炎 オニオンスキン病変 ワイヤーループ病変 ヘマトキシリン体 LE細胞  
                   

合併症

YN. F-43

検査

単純X線

  • 関節X線写真所見異常
  • 軟部組織の腫脹によるX線透過性の低下、関節周囲の骨萎縮(傍関節性骨骨粗鬆症)、関節辺縁のびらん、骨洞、関節裂隙狭小化、関節面の破壊、関節亜脱臼・脱臼(SOR.216)(下線の症状は変形性関節症では認めない)

血液

  • 赤血球:小球性低色素性貧血
  • 白血球:正常あるいは軽度増加。ただし 脾腫 + 白血球減少 + RA = フェルティー症候群
  • 血小板:増加
  • 補体:高値?。(SOR.217)SLEと違って低下しない。経過中に低下してきたのなら悪性関節リウマチを考慮
  • リウマチ因子:陽性(70-80%の症例)
  • 炎症所見:赤沈・CRP・免疫グロブリン高値

関節液

  • 淡黄緑色、混濁、滑膜細胞の細片の浮遊を認める。粘稠度低下(SOR.218)

関節内視鏡

  • 非特異的慢性滑膜炎

身体所見 (SOR.213,417)

  • 図:SOR.213

  • (ムチランス型RAにおいて)オペラグラス手

手関節

手関節と遠位橈尺関節の滑膜炎→腫脹、運動痛、手関節の掌背屈及び前腕の回旋制限
  • 尺骨頭の背側亜脱臼:ピアノキーサイン
  • 手根骨の尺側移動、掌側移動
  • 手関節強直:手関節が破壊されて癒合すると線維性強直、骨性強直が起きて関節の変形が固定される。

MP関節(MCP関節)

掌側脱臼、尺側偏位、伸筋腱の尺側脱臼

PIP関節

MP関節(MTP関節)

  • 外反母趾:第1中足骨が内反し、第1中足趾節関節で母指基節骨が外反し、中足骨骨頭が内側に膨隆し「く」の字型の変形を起こしたもの。


診断基準

  7項目中、4項目以上を満たすとき、関節リウマチと診断される 備考
1 1時間以上持続する朝のこわばりが、6週間以上あること  
2 3領域以上の関節の腫れが、6週間以上あること 領域は、PIP関節・MP関節・手・肘・膝・足・MTP関節の14領域に分けられる
3 手関節またはMP関節またはPIP関節の腫れが、6週間以上あること 少なくとも1ヵ所での軟部組織腫脹
4 対称性関節腫脹 PIP、MCP、MTP関節は完全に対象である必要はない
5 リウマトイド結節 骨突起部、伸側表面/関節近傍の皮下結節
6 リウマトイド因子が陽性 正常人コントロールで5%以下の陽性率を示す測定法を用いること
7 X線、関節リウマチに特有の骨びらんが見られる 手・指を中心に見る、びらん以上の破壊も含む

診断

治療

以前は、病状の進行に合わせて作用の弱い薬剤から強い薬剤を用いていたが、最近では初期に強力に炎症を抑制して関節破壊を防ぐ治療方針に変わってきている。

TNF阻害薬の適応

  • 1. 既存の抗リウマチ薬(DMARD)通常量を3ヶ月以上継続して使用してもコントロール不良のRA患者。コントロール不良の目安として以下の3項目を満たす者。
  • 1) 圧痛関節数6関節以上
  • 2) 腫脹関節数6関節以上
  • 3) CRP 2.0mg/dl以上あるいはESR 28mm/hr以上
  • これらの基準を満足しない患者においても、
  • a) 画像検査における進行性の骨びらんを認める
  • b) DAS28-ESRが3.2(moderate activity)以上
のいずれかを認める場合も使用を考慮する。
  • 2. さらに日和見感染症の危険性が低い患者として以下の3項目も満たすことが望ましい。
1) 末梢血白血球数 4000/mm3以上
2) 末梢血リンパ球数 1000/mm3以上
3) 血中β-D-グルカン陰性

参考

  • 1. 診断基準
  • 2. 株式会社医学生物学研究所 MESACUP CCPテスト
  • 3. 関節リウマチの診療マニュアル(改訂版) 診断のマニュアルとEBMに基づく治療ガイドライン
http://www.rheuma-net.or.jp/rheuma/rm400/library/guideline.html




Wikipedia preview

出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/12/29 19:49:17」(JST)

wiki ja

[Wiki ja表示]

UpToDate Contents

全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.

和文文献

  • 治療の実際 関節リウマチの早期診断と治療戦略
  • 山本 相浩,川人 豊
  • 臨牀と研究 90(1), 114-118, 2013-01
  • NAID 40019563662
  • 五穀玄米粉(湿式焙煎)に潜む栄養力と抗酸化能 : 高ORAC値に期する機能性
  • 阿久津 和夫,森 宏之,柳沢 昊永 [他]
  • 醫學と生物學 : 速報學術雜誌 157(1), 134-141, 2013-01
  • NAID 40019558911
  • 診察と検査 関節リウマチ股の滑膜病理組織所見の検討
  • 山内 直人,増田 武志,菅野 大己 [他]
  • 整形外科 = Orthopedic surgery 64(1), 66-69, 2013-01
  • NAID 40019538635
  • 関節リウマチ,成人Still病の皮疹 : 注目すべき皮膚症状 (AYUMI 皮膚からみえる膠原病)

関連リンク

関節リウマチ(かんせつリウマチ、Rheumatoid Arthritis:RA)は、自己の免疫が主に 手足の関節を侵し、これにより関節痛、関節の変形が生じる代表的な膠原病の一つで、 炎症性自己免疫疾患。 しばしば血管、心臓、肺、皮膚、筋肉といった全身臓器にも障害 が ...
日本リウマチ財団の基本活動 · 賛助会員 · 事業報告. 対象とする病気 · 専門医療機関 について · 相談機関について · 患者様のコーナー · 関節リウマチとは · リウマチ体操 · よくある質問と答え ... (C)2011 公益財団法人日本リウマチ財団, All rights reserved.
アステラス製薬がお届けする関節リウマチ情報サイト。関節リウマチの原因や症状、 日常生活で注意すること、治療、Q&Aなど詳しい情報をわかりやすくご紹介します。 間接リウマチの事ならアステラス製薬へ。

関連画像

リウマチ患者の手の骨格な人の関節と、関節リウマチ 関節 リウマチ と 治療 関節リウマチ 骨びらん その壱ganjyu-09-04-01-top.jpg悪性関節リウマチ関節リウマチイメージ図早期関節リウマチの診断基準


★リンクテーブル★
先読みリウマチ様関節炎」「萎縮性関節炎
国試過去問104I065」「105D037」「106A038」「099A052」「102I052」「107A028」「106A035」「097D054」「105I079」「097I036」「100I008」「092F048」「103A034」「098D013」「099F025」「098A046」「097D045」「097F022」「107I038」「103I030
リンク元原発性胆汁性肝硬変」「自己免疫性肝炎」「骨粗鬆症」「アレルギー」「続発性骨粗鬆症

リウマチ様関節炎」

  [★]

rheumatoid arthritis RA
慢性関節リウマチ


萎縮性関節炎」

  [★]

atrophic arthritis
慢性関節リウマチ


104I065」

  [★]

  • 55歳の女性。意識障害のため搬入された。4か月前から時々右腹関節部の痛みを感じていた。10日前から発熱食欲低下とがあったが放置していた。本日急に意識障害が生じ、家族が救急車を要請した。15年前から関節リウマチの診断で非ステロイド性抗炎症薬プレドニゾロン5mg/日とを服用している。糖尿病アルコール依存とを指摘されているが放置していた。意識レベルはJCS II-30。身長 155cm、体重 42kg。体温 34.0℃。呼吸数 24/分。脈拍 112/分、整。血圧 90/40mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。皮膚は冷たく湿潤し、右中腹部~大腿に握雪感がある。尿所見: 尿道カテーテルから10ml採取、著しく混濁している。血液所見: 赤血球 305万、Hb 8.6g/dl、Ht 25%、白血球 37,100(桿状核好中球33%、分業核好中球55%、好酸球0%、好塩基球0%、単球3%、リンパ球9%)、血小板 8.2万、PT 22.9秒(基準10-14)。血液生化学所見:血糖 272mg/dl、総蛋白 4.8g/dl、アルブミン 1.9g/dl、尿素窒素 101mg/dl、クレアチニン 4.2mg/dl、総ビリルビン 0.3mg/dl、AST 87IU/l、ALT 20IU/l、LD 945IU/l(基準176-353)、CK 585IU/l(基準30-140)、Na 116mEq/l、K 6.0mEq/l、Cl 87mEq/l、CRP 14.3mg/dl。大腿部の写真(別冊No.17A)、大腿部エックス線写真(別冊No.17B)及び腹部エックス線写真(別冊No.17C)を別に示す。保温を図るとともに静脈路を確保し、必要な薬物療法を開始した。
  • 次に行う処置として適切なのはどれか。





[正答]


※国試ナビ4※ 104I064]←[国試_104]→[104I066

105D037」

  [★]

  • 53歳の女性。 3日前からの発熱を主訴に来院した。 2週前から空咳と労作時の息切れとを自覚していた。 6か月前から関節リウマチの診断で抗リウマチ薬副腎皮質ステロイドとを服用し、症状は安定している。胸部エックス線写真で異常を指摘されたことはない。意識は清明。体温38.4℃。呼吸数24/分。脈拍96/分、整。血圧122/78mmHg。両側肺野にfine cracklesを聴取する。白血球8,600(桿状核好中球2%、分葉核好中球74%、好酸球3%、単球5%、リンパ球16%)。LD 450IU/l(基準176-353)。免疫学所見:CRP 11.8mg/dl、β-D-グルカン 6pg/ml(基準10以下)。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH 7.40、PaC02 35Torr、PaO2 76Torr、HCO3- 20.9mEq/l。受診時の胸部エックス線写真で両側肺野にびまん性すりガラス陰影を認める。胸部単純CT(別冊No.12)を別に示す。気管支肺胞洗浄液の細胞診にて核内封入体を認める。
  • 治療方針として適切なのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 105D036]←[国試_105]→[105D038

106A038」

  [★]

  • 50歳の女性。足の甲のむくみを主訴に来院した。 7年前に関節リウマチと診断され、以後メトトレキサートによる治療を継続している。 6か月前から腹痛と下痢とを認めるようになり、その頻度が増加してきた。 2週前に出現した足背の浮腫が改善しないため受診した。身長154cm、体重58kg(6か月前と比べて4kgの体重増加)。体温36.2℃。脈拍72/分、整。血圧128/68mmHg。呼吸数14/分。足背圧痕を伴う浮腫を認める。両側肩関節、両側手関節、右第2-4中手指節間関節および両側膝関節に疼痛と腫脹とを認める。 尿所見:蛋白3+、糖(-)、ケトン体(-)、潜血1 +、沈渣に円柱を認めない。血液所見:赤血球328万、 Hb9.8g/dl、Ht27%、白血球11,800、血小板48万。血液生化学所見:総蛋白4.8g/dl、アルブミン2.0g/dl、尿素窒素28mg/dl、クレアチニン1.2mg/dl、総コレステロール328mg/dl、トリグリセリド182mg/dl。 CRP16mg/dl。直腸生検でコンゴーレッド染色陽性の沈着物を認めた。
  • 腎病変として最も考えられるのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 106A037]←[国試_106]→[106A039

099A052」

  [★]

  • 23歳の女性。多関節痛のため来院した。昨年の冬からRaynaud現象が出現した。妊娠中に手指の関節の腫脹と疼痛とが現れ、血圧の上昇と蛋白尿とを認めた。37週で出産し、新生児は健常である。出産後多関節痛は増悪し、全身倦怠感を伴った。意識は清明。身長159cm、体重45kg。体温36.5℃。脈拍72/分、整。血圧126/86mmHg。眼瞼結膜に貧血はなく、眼球結膜に黄疸を認めない。頚部リンパ節腫脹を認める。心雑音なく、胸部にラ音を聴取しない。腹部に圧痛はなく、肝を触知しない。両手指の近位指節間関節と中手指節関節に対称的に腫脹と圧痛とを認める。尿所見:蛋白3+、糖(-)、潜血1+。血液所見:赤血球358万、Hb10.1g/dl、白血球3,500、血小板9万。血清生化学所見:総蛋白6.8g/dl、アルブミン3.4g/dl、クレアチニン0.5mg/dl、AST19単位、ALT18単位、LDH 205単位(基準176~353)。免疫学所見:抗核抗体640倍(基準20以下)、CH50 20単位 (基準30~40)。胸部エックス線写真に異常を認めない。
  • 診断はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 099A051]←[国試_099]→[099A053

102I052」

  [★]

  • 51歳の女性。頭痛四肢しびれ及び息苦しさのため搬入された。就眠前に洗顔しようとして強い後頭部痛としびれとを自覚し、次第に息苦しくなったため、家族が救急車を要請した。6か月前から時々後頭部痛と四肢のしびれとを感じていたが、臥床すると改善するため医師には相談しなかった。19年前から関節リウマチの診断で抗リウマチ薬を内服している。意識は清明。体温36.5℃。呼吸数20/分、整。脈拍76/分、整。血圧140/72mmHg。胸部と腹部とに異常を認めない。四肢は動かせるが、坐位は困難である。上下肢の深部腱反射はやや低下している。頸椎前屈位および後屈位のエックス線単純写真側面像と頚椎単純MRIのT2強調矢状断像とを以下に示す。当直医は本人と家族とに突然死の危険があることを説明し、入院を勧めた。
  • その根拠となったのはどれか。
  • a. 小脳嵌頓
  • b. 頸髄腫瘍
  • c. 垂直亜脱臼
  • d. 頸椎すべり症
  • e. 頚椎椎間板へルニア


[正答]
※国試ナビ4※ 102I051]←[国試_102]→[102I053

107A028」

  [★]

  • 65歳の女性。全身倦怠感微熱とを主訴に来院した。1週前から全身倦怠感を自覚していた。3日前から37℃台の微熱が続いているという。5年前から関節リウマチで抗リウマチ薬と副腎皮質ステロイドとを服用中である。意識は清明。身長156cm、体重46kg。体温37.4℃。脈拍92/分、整。血圧120/70mmHg。呼吸数14/分。SpO2 97%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球446万、Hb 13.0g/dl、Ht 39%、白血球7,300(桿状核好中球20%、分葉核好中球46%、好酸球1%、好塩基球1%、単球10%、リンパ球22%)、血小板16万。CRP 2.6mg/dl。胸部エックス線写真で右側下肺野に多発結節影を認める。肺野条件の胸部単純CT(別冊No.7A)と気管支肺胞洗浄(BAL)液の墨汁染色標本(別冊No.7B)とを別に示す。
  • この疾患について正しいのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 107A027]←[国試_107]→[107A029

106A035」

  [★]

  • 83歳の女性。両上腕の痛みと発熱とを主訴に来院した。 3週前から両上腕と両肩とに疼痛こわばりとが出現した。 2週前からは37℃台の発熱を伴うようになった。 3日前から大腿にも疼痛がひろがり昼過ぎまで布団から起き上がれなくなったという。体重が3週間で3kg減少した。
  • 体温37.5℃。脈拍80/分、整。血圧138/72mmHg。眼瞼結膜は貧血様である。疼痛のため腕を挙上できない。両側の上腕に圧痛を認める。関節に発赤と腫脹とを認めない。筋力は疼痛とこわばりのため正確に評価できない。赤沈78mm/1時間。
  • 血液所見:赤血球328万、 Hb9.9g/dl、 Ht30%、白血球6,300、血小板39万。血液生化学所見:総蛋白6.0g/dl、尿素窒素12mg/dl、クレアチニン0.6mg/dl、 AST24IU/l、 ALT22IU/l、 LD220IU/l(基準176-353)、 CK31 IU/l(基準30-140)、 Na 138mEq/l、 K 4.4mEq/l、Cl 102 mEq/l。
  • 診断として最も考えられるのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 106A034]←[国試_106]→[106A036

097D054」

  [★]

  • 67歳の女性。発熱と四肢の痛みとを主訴に来院した。1か月前、早朝に両側の肩から上腕にかけてこわぱりと疼痛とが出現し、次第に増強するとともに腰から大腿にも痛みが拡大し、日常生活動作が困難となってきた。1週前から発熱を伴うようになった。視力の異常は自覚していない。体温38.2℃。脈拍72/分、整。血圧142/84mmHg。胸・腹部に異常所見を認めない。四肢腱反射に異常はなく感覚障害を認めない。尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)。血液所見:赤沈95mm/1時間、赤血球336万、Hb11.5g/dl、Ht31%、白血球8,700、血小板35万。血清生化学所見:総蛋白7.6g/dl、アルブミン4.1g/dl、尿素窒素20mg/dl、AST35単位(基準40以下)、LDH330単位(基準176~353)、CK35単位(基準10~40)。免疫学所見:CRP12mg/dl(基準0.3以下)、リウマトイド因子陰性、抗核抗体陰性。最も考えられるのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 097D053]←[国試_097]→[097D055

105I079」

  [★]

  • 68歳の男性。進行する下腿の浮腫を主訴に来院した。2か月前から両側下腿の浮腫を自覚していたが、次第に増惑するため紹介されて受診した。10年前から高血圧症降圧薬を服用している。6年前から関節リウマチで自宅近くの診療所にて薬物治療中である。脈拍76/分、整。血圧138/86mmHg。尿所見:蛋白3+、糖(+)、潜血(±)。血液生化学所見:総蛋白 5.5g/dL、アルブミン 2.6g/dl、総コレステロール 368mg/dl、尿素窒素 22mg/dl、クレアチニン 1.1mg/dl、尿酸 7.4 mg/dl。腎生検の蛍光抗体IgG染色標本(別冊No.26)を別に示す。
  • この腎病変をきたす原因として可能性が低いのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 105I078]←[国試_105]→[105I080

097I036」

  [★]

  • 35歳の女性。両側手関節痛が1週前から持続するため来院した。1か月前から微熱と倦怠感とがある。手関節に軽度の圧痛を認める以外に、身体所見に明らかな異常は認めない。尿所見:蛋白1+、糖(-)。血液所見:赤沈40mm/1時間、赤血球390万、Hb12.8g/dl、白血球3,500。血清生化学所見:総蛋白7.0g/dl、アルブミン4.1g/dl、γ-グロブリン25%。抗核抗体検査の蛍光染色像を以下に示す。
  • 考えられる疾患はどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 097I035]←[国試_097]→[097I037

100I008」

  [★]

  • 72歳の女性。左股関節痛歩行困難とを主訴に来院した。1年前から歩行開始時に左股関節痛を自覚し、最近では歩行時に跛行と強い疼痛とを伴うようになった。先天性股関節脱臼の既往がある。下肢長は右75cm、左74cm、大腿周径は右43cm、左41cmである。左股関節エックス線単純写真を以下に示す。
  • 考えられる疾患はどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 100I007]←[国試_100]→[100I009

092F048」

  [★]

  • 56歳の男性。2ヶ月前から発熱、関節痛および筋肉痛が持続している。1週前から手足の痺れ感も出現したために来院した。体温38.5℃。神経学的に多発単神経炎の所見を認める。尿所見:蛋白1+、糖(-)、残渣に赤血球20-30/1視野、白血球5-6/1視野。血液所見:赤沈102mm/1時間、赤血球350万、Hb 9.2g/dl、Ht 30%、白血球 12,500(桿状核好中球 14%、分葉核好中球 56%、好酸球 10%、単球 2%、リンパ球 18%)、血小板 55万。血清生化学所見:尿素窒素 36mg/dl、クレアチニン 2.0mg/dl、CRP 9.6 mg/dl。抗核抗体陰性
  • 最も考えられるのはどれか?

103A034」

  [★]

  • 68歳の女性。後頸部痛と両手のしびれとを主訴に来院した。2年前から後頸部痛があり、3か月前から両手のしびれが出現し、書字や箸の使用が困難となった。15年前から関節リウマチで投薬を受けている。前屈位の頸椎エックス線写真とを以下に示す。
  • 最も考えられるのはどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 103A033]←[国試_103]→[103A035

098D013」

  [★]


[正答]
※国試ナビ4※ 098D012]←[国試_098]→[098D014

099F025」

  [★]

  • 60歳の女性。指間の皮疹を主訴に来院した。
  • 関節リウマチで3年前から内服薬治療を受けている。最近、指間に痒みのある皮疹を生じ、市販の副腎皮質ステロイド薬を塗布したが、無効であった。
  • 指間部の写真を以下に示す。
  • まず行う検査はどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 099F024]←[国試_099]→[099F026

098A046」

  [★]

  • 73歳の女性。右膝関節痛のため来院した。3か月前に突然、膝関節内側に痛みが出現した。痛みの特徴は夜間に強く、動かすことで少し軽減する。軽度の関節水腫と膝関節内側の強い圧痛とを認める。右膝エックス線単純写真を以下に示す。最も考えられる疾患はどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 098A045]←[国試_098]→[098A047

097D045」

  [★]

  • 20歳の女性。コンピュータ入力作業中に右上肢のしびれとだるさとを自覚するようになり来院した。なで肩で右上肢下垂時に症状が強くなる。右前斜角筋部に強い圧痛がある。深部腱反射は正常で、病的反射はない。感覚障害と筋力低下とはみられない。考えられる疾患はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 097D044]←[国試_097]→[097D046

097F022」

  [★]

  • 35歳の女性。半年前から両眼瞼と両側肘部とに皮疹が出現し目立つようになってきたため来院した。アキレス腱の肥厚を認める。眼瞼の写真と皮膚生検H-E染色標本とを以下に示す。考えられる基礎疾患はどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 097F021]←[国試_097]→[097F023

107I038」

  [★]


[正答]


※国試ナビ4※ 107I037]←[国試_107]→[107I039

103I030」

  [★]

  • 組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
[正答]


※国試ナビ4※ 103I029]←[国試_103]→[103I031

原発性胆汁性肝硬変」

  [★]

primary biliary cirrhosis, PBC
胆汁性肝硬変続発性胆汁性肝硬変慢性非化膿性破壊性胆管炎無症候性原発性胆汁性肝硬変
難病
  • first aid step1 2006 p.280
  • 2009/7/16 III 消化器

まとめ

  • 肝内の小葉間胆管が組織的に慢性非可能性破壊性胆管炎により障害され、肝内に胆汁うっ滞をきたしてうっ血性肝障害を起こす疾患である。発症は中年以降の女性に好発する。またHLA-DR8と関連があるらしい。初期症状は皮膚掻痒感であり、黄疸を示さない無症候性PBCがほとんどである。疾患の進行により、黄疸、全身倦怠感が出現、やがて肝硬変、さらに非代償性の肝硬変に陥り、腹水、門脈圧亢進症などを呈する。病理学的には慢性非化膿性破壊性胆管炎が特徴的であり、門脈域周囲にリンパ球の浸潤、非乾酪性壊死を認める。血清学的には抗ミトコンドリア抗体(M2抗体)が疾患特異的に出現し、抗平滑筋抗体も50%弱の症例で陽性となり、またIgMの上昇が認められる。その他血液検査は胆汁うっ滞による肝障害に特徴的な異常がみられる。合併症として、シェーグレン症候群が多く、関節リウマチ、橋本甲状腺炎、強皮症(あるいはCREST症候群)の合併もありうる。治療は対症療法的にウルソデオキシコール酸、ベサフィブラートを用い、肝障害が末期的になれば肝移植の適応となる。

概念

  • 特定疾患治療研究対象疾患
  • 肝内の中等大小葉間胆管ないし隔壁胆管が障害される原因不明の慢性肝内胆汁うっ滞症
  • 慢性非化膿性破壊性胆管炎(CNSDC)による慢性の肝内胆汁うっ滞を来す疾患(YN.)。
  • 初発症状は皮膚掻痒感。
  • 末期になると肝硬変像を示す。 → 門脈圧亢進症
  • 血清学的には抗ミトコンドリア抗体(IgM)が特徴的だが、胆管障害機序は不明。 → 自己免疫機序?
  • 胆汁うっ滞に基づく症状を呈さないPBCを無症候性PBC、症状を呈すものを症候性PBCという。

疫学

  • 発症年齢は40から60歳代に集中。約90%は女性。 → 中年以降の女性に好発

YN.

  • 有病率:3-4人/10万人。欧米より低いと推定されている。
  • 40-60歳の女性。女性が90%

病型と症状

初発症状:皮膚掻痒が最も多い。門脈圧亢進症に基く消化管出血が初発症状の場合がある。
  • 無症候性PBC:皮膚掻痒感、黄疸など症状を欠く。新規症例の2!3
  • 症候性PBC-S1:倦怠感、掻痒感
  • 症候性PBC-S2:非代償性。黄疸,腹水

病理

[show details]

病理所見

胆管上皮の増殖性変化,胆管上皮細胞の壊死, 胞体の腫大や好酸性変化
基底膜の破壊、核の非偏在化、核の重層化、門脈域にリンパ球、形質細胞が浸潤
門脈域主体の炎症細胞浸潤
小葉内胆管の障害像
非乾酪性類上皮肉芽腫
好酸球


病態

  • 自己免疫機序によると思われる胆管の傷害 → 胆汁うっ滞 → 肝細胞傷害および線維化 → 門脈圧亢進症 → 肝硬変
肝内の中等大小葉間胆管ないし隔壁胆管が障害されることによる肝内性胆汁うっ滞 ← これは「肝内胆管が拡張しない」ことの説明になるの?(QB.B-339)

症状(YN., HIM.chapter 302)

  • 初発症状:皮膚掻痒感(診断された症例の50%に見られる)、皮膚黄色腫
  • 疲労感:肝臓の状態や年齢にそぐわないようなひどい疲労感
  • 黄疸

身体所見

  • 門脈圧亢進症に基づく症状:肝腫大、脾腫大、腹水、浮腫
  • 原発性胆汁性肝硬変に特有:色素沈着(皮膚を掻爬するため)、黄色腫・眼瞼周囲の黄色腫(高脂血症による)

合併症

YN.

検査(YN.)

血液一般

  • 赤血球、白血球、血小板:減少 → 門脈圧亢進症による脾腫が原因

生化学 - 脂質

生化学 - 銅

  • 体内Cu:増加
  • 血清Cu:上昇、尿中Cu:上昇、肝組織内銅含有量:上昇
  • 血清セルロプラスミン:上昇

肝障害

  • ALT、AST:中等度上昇

胆汁

  • T-bil:上昇。直接ビリルビン優位
  • 胆汁うっ滞の所見が特徴的。ただし総ビリルピンの上昇は末期

免疫血清学

  • 抗ミトコンドリア抗体(AMA):陽性。臓器特異性はない ← 90%の患者で陽性。PBCに特異的。
  • M2抗体:PBCに特異的。 AMA陰性患者でもほとんどの場合M2抗体が陽性。
  • M2の主要対応抗原はミトコンドリア内膜のpyruvate dehydrogenase (PDH) E2 component。
  • 抗PDH抗体:陽性。抗PDH-E2抗体と反応する分子がPBCの胆管上皮に高濃度に存在。
  • IgM:上昇:70%の症例  ←  PBCではIgM産生能が高まったB細胞が末梢血中に存在する。PBCの発症機序との関連が示唆されている。(参考3)
  • ANA、抗平滑筋抗体は50%の症例で陽性
  • AMA陽性 + ANA陽性 = オーバーパップ症候群

AMAのターゲット(HIM.chapter.302)

これらの抗原に対する自己抗体は病態形成には関与していないが、疾患のマーカーとなる。
  • pyruvate dehydrogenase complex
  • branched chain-2-oxoacid dehydrogenase complex
  • 2-oxogluterate dehydrogenase complex

超音波検査・CT・MRI

  • 胆道の閉塞がないか確認 → 続発性胆汁性肝硬変

診断

  • 組織像 + 抗ミトコンドリア抗体陽性
  • 臨床症状、血清学的検査、エコー、CTで疑い、肝生検による組織診で確定診断する。
ALP、γ-GTP → エコーで胆道閉塞性疾患を否定 → AMA、IgM検査 → 肝生検
AMA陰性の場合は肝生検が決め手

参考2より抜粋

  • 次のいずれか1つに該当するものをPBCと診断する。
  • 1. 組織学的にCNSDCを認め,検査所見がPBCとして矛盾しないもの。
  • 2. AMAが陽性で,組織学的にはCNSDCの所見を認めないが,PBCに矛盾しない組織像を示すもの。
  • 3. 組織学的検索の機会はないが,AMAが陽性で,しかも臨床像及び経過からPBCと考えられるもの。

鑑別診断

病期分類(Scheuer分類)

  • 1期: florid duct lesion - 無症候性
慢性非化膿性破壊性胆管炎(CNSDC)といわれる所見、すなわち、胆管上皮細胞の変性、壊死、脱落と、胆管周囲へのリンパ球、形質細胞の浸潤
  • 2期: ductular prliferation - 無症候性
細胆管の増生と門脈域より肝実質へのリンパ球浸潤。
  • 3期: scarring - 症候性-s1]
架橋壊死と線維性隔壁を伴った瘢痕。
  • 4期: cirrhosis - 症侯性-s2
肝硬変

予後

  • 黄疸が出現したら肝臓の予後は不良 → つまり進行性
  • 無症候性PBCの予後はおおむね良好、15-20年間経過観察された無症候性PBCの約10%が症候性PBC(黄疸あり)へ移行
  • 症候性PBCの5年生存率は約40%、総ビリルビン>2.0mg/mlで数年以内に腹水貯留などの肝不全の徴候があらわれてくることが多い

冶瞭

  • UDCA(ウルソデオキシコール酸)、ベサフィブラート、肝移植(scheuer stage IV)

薬物療法

  • UDCA(ウルソデオキシコール酸)
  • ウルソデオキシコール酸:胆汁排泄を促進して胆道系酵素を低下させる。 → 病態の進行を遅らせるだけに過ぎない

臓器移植

  • 進行例に対して肝移植を施行
  • 肝移植: 1年生存率 75-90%、 5年生存率 75-85%
  • 再発は20-30%(確診), 28-90%(compartible)

禁忌

  • ステロイド:骨粗鬆症の増悪を招くため! → 自己免疫性肝炎ではステロイドを使用(よく反応するらしい)。  PBCに対するステロイド療法は症状緩和のみで根治できず、長期投与が必要になるということか???

合併症

鑑別診断

他疾患との比較

PBCとPSCの比較

  • see BPT.659
Table 16-7. Main Features of Primary Biliary Cirrhosis and Primary Sclerosing Cholangitis
Parameter primary biliary cirrhosis primary sclerosing cholangitis
Age Median age 50 years (30-70) Median age 30 years
Gender 90% female 70% male
Clinical course Progressive Unpredictable but progressive
Associated conditions Sjogren syndrome (70%) inflammatory bowel disease (70%)
scleroderma (5%) pancreatitis (≦25%)
thyroid disease (20%) idiopathic fibrosing disease (retroperitoneal fibrosis)
Serology 95% AMA positive 0% to 5% AMA positive (low titer)
20% ANA positive 6% ANA positive
60% ANCA positive 82% ANCA positive
Radiology normal strictures and beading of large bile ducts; pruning of smaller ducts
duct lesion florid duct lesion; loss of small ducts concentric periductal fibrosis; loss of small ducts

自己免疫性肝炎と原発性胆汁性肝硬変

  自己免疫性肝炎 原発性胆汁性肝硬変
AIH PBC
疫学 年齢 中年女性 中年女性
HLA HLA-DR4 HLA-DR8
自己抗体 抗核抗体 ANA 抗ミトコンドリア抗体 AMA
抗平滑筋抗体 ASMA
検査 ↑血清IgG ↑血清IgM
胆道系酵素上昇
合併症 各種自己免疫疾患 Sjogren症候群
関節リウマチ
慢性甲状腺炎
強皮症
治療 ステロイド ウルソデオキシコール酸
肝移植
禁忌   ステロイド

症例

  • 52歳女性。3ヶ月前から皮膚の掻痒感と軽度の黄疸が出現したため来院した。抗ミトコンドリア抗体が陽性である。

参考

  • 1. 原発性胆汁性肝硬変 - 難病情報センター
[display]http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/029_i.htm
  • 2.
[display]http://www.nanbyou.or.jp/pdf/029_s.pdf
  • 3. [charged] Pathogenesis of primary biliary cirrhosis - uptodate [1]

国試


自己免疫性肝炎」

  [★]

autoimmune hepatitis AIHA, AIH
類狼瘡肝炎(ルポイド肝炎)、難病

まとめ

  • 中年の女性に好発する慢性経過の肝炎であり、自己免疫機序が関与していると考えられる。HLA-DR4陽性例に多いといわれている。診断は除外診断であり、ウイルス性肝炎や原発性胆汁性肝硬変などをを除外する。

概念

疫学

  • 男女比=1:7で女性に多く、発症は10-30歳での発症もみられるが、多くは40歳以降。

病型

AIH 自己抗体 HCV感染
抗核抗体 抗平滑筋抗体 抗LKM-1抗体 抗SLA抗体
ANA ASMA
I型
IIa型
IIb型
III型
IV型

病型と病態

LAB.894
  • II型は抗LKM-1抗体の存在で特徴づけられる
  • IIa型は女性に多く、高力価を示し、肝硬変への進展が早い
  • IIb型は中年男性に多く、力価はそれほど高くない

病態生理

  • 自己免疫機序により肝細胞が障害されるらしいが、詳細は不明である。

病理

症状

  • 自覚症状に乏しく、血液検査で偶然発見される
  • 肝障害:黄疸、全身倦怠感、食欲不振。重症例では腹水、肝性脳症、肝不全。

検査

  • 血液検査
  • AST, ALT:高値
  • γ-グロブリン:高値(2g/dl以上)
  • 免疫グロブリンG:高値(2g/dl以上)
  • ウイルスマーカー:陰性 (除外診断)
  • 免疫血清学的検査
  • 抗核抗体:I型で陽性
  • 抗平滑筋抗体:I,IV型で陽性
  • 抗LKM-1抗体:II型で陽性
  • 抗SLA抗体:III型で陽性
  • 肝生検:piecemeal necrosisの所見をもつ慢性肝炎の像

診断基準

参考3
1. 血中自己抗体(特に抗核抗体抗平滑筋抗体など)が陽性。
2. 血清γグロブリン値またはIgGの上昇 (2g/dl以上)。
3. 持続性または反復性の血清トランスアミナーゼ値の異常。
4. 肝炎ウィルスマーカーは原則として陰性。
5. 組織学的には肝細胞壊死所見およびpiecemeal necrosisに伴う慢性肝炎あるいは肝硬変であり、しばしば著明な形質細胞浸潤を認める。時に急性肝炎像を呈する。

* 本邦ではHLA-DR4陽性症例が多い
** 本邦ではC型肝炎ウィルス血症を伴う自己免疫性肝炎がある。
*** C型肝炎ウィルス感染が明らかな症例では、インターフェロン治療が奏功する例もある。

診断

  • 病歴により、アルコール性肝炎、薬物性肝障害、超音波検査にて脂肪肝を除外。
  • 免疫血清学検査を行いウイルス性肝炎を除外。自己抗体や免疫グロブリンの変動、サブタイプの変動をみて絞り込み、病理組織学検査で確定診断する。

鑑別疾患

治療

副腎皮質ステロイドが著効する
  • ステロイド:十分量の後、維持量を継続する
  • ウルソデオキシコール酸:ステロイドの減量に有効。また、軽症例での経過観察に用いられる(IMD)。
  • 免疫抑制薬:(ステロイド抵抗性例に対して)アザチオプリン
インターフェロンは自己免疫を賦活化させる方向に作用するので不適

合併症

  • 肝癌:ウイルス性肝炎よりも発癌リスクが少なく、肝細胞癌のリスクへの影響はあるとはいえない。
  • 自己免疫疾患:ウイルス肝炎でもありうるが、自己免疫性肝炎の方がより高頻度で起こる(ウイルス性肝炎(22%)vs自己免疫性肝炎(38%)(参考1))

参考

  • 1. [charged] Extrahepatic manifestations of autoimmune hepatitis - uptodate [2]
  • 2. 自己免疫性肝炎 - 難病情報センター
[display]http://www.nanbyou.or.jp/entry/268
  • 3. 難病ドットコム
[display]http://jpma-nanbyou.com/Category.aspx?view=c&oid=10&sid=3&kid=1
  • 4.
[display]http://www8.ocn.ne.jp/~halfboil/criteria/tab-b5.html


骨粗鬆症」

  [★]

osteoporosis
骨多孔症、オステオポローシス
骨軟化症くる病老人性骨粗鬆症若年性特発性骨粗鬆症糖質コルチコイド誘発骨粗鬆症


  • 骨の絶対量の減少を生じているが骨の質的な変化を伴わない状態をいう。
  • 骨はたえず吸収、形成されているものであり、したがって吸収率と形成率に差を生じ骨形成が負の平衡となれば骨粗鬆が起こる。

概念

  • 骨量の減少(≒骨密度の減少)と骨組織の微細構造の破錠(骨質の劣化)により骨強度が低下して、骨折をきたしやすくなった疾患

定義

  • WHO(1994)、骨量測定法,女性の骨粗鬆症:若年健常女性の平均骨量値から2.5SD以上減少したもの ⇔ 骨量減少:2.5<T-score<-1
  • 日本:骨量が30%以上減少したもの

リスクファクター

YN.D-156
  • 1. 局所性:廃用性、関節リウマチSudeck骨萎縮
  • 2. 全身性:閉経後、高齢者、るいそう
ガイドライン2
  • 高齢、既存骨折(リスク1.9-4倍)、喫煙(リスク1.3-1.8倍)、飲酒(1日2単位以上でリスク1.2-1.7倍)、ステロイド使用(1日5mg以上の経口摂取でリスク2-4倍)、骨折家族歴(親の骨折でリスク1.2-2.3倍)、運動不足(大腿頚部骨折リスク1.3-1.7倍)、易転倒性


以下のリスクファクターを有する65歳未満か、65歳以上の女性は骨量測定によるスクリーニングの対象となる。
  • 高齢、低体重、骨折既往、骨粗鬆症による骨折の家族歴、白人・アジア人、アルコール(1日2杯以上)、カフェイン、喫煙、運動不足、カルシウム不足、ビタミンD不足、骨粗鬆症を起こす薬剤

原因による分類

原発性骨粗鬆症

続発性骨粗鬆症

内分泌性

栄養性

  • 壊血病
  • その他(蛋白質欠乏、ビタミンA過剰、ビタミンD過剰)
別ソース
  • アルコール、摂食障害、ビタミンD欠乏、胃切除

遺伝性

  • 骨形成不全症、
  • ホモシスチン尿症

薬物性

別ソース

不動性

  • 全身性:長期臥床、宇宙飛行、対麻痺
  • 局所性:骨折後

先天性

その他

別ソース

小児の骨粗鬆症

Dent CE:Osteoporosis in childhood.Postgrad Med J 53:450-456,1977
遺伝性症候群 骨形成不全症
特発性若年性骨粗鬆症  
慢性後天性症候群 胆道閉鎖症、チアノーゼ性心疾患
急性後天性症候群 身体の固定、体動制限
後天性代謝異常 甲状腺中毒、クッシング症候群カルシウム欠乏壊血病
新生物による 白血病、原発/転移性悪性腫瘍

男性の骨粗鬆症

原因

  • 多:クッシング症候群、アルコール多飲、ステロイド使用(5mg, 3ヶ月以上)、性腺機能低下、カルシウム摂取量減少、ビタミンD欠乏、喫煙、家族の中で骨折しやすい人がいる、男性ホルモン異常
  • 希:BMI<20, 運動不足、抗てんかん薬、甲状腺中毒症、副甲状腺機能亢進、慢性肝障害、慢性腎障害、吸収不良症候群m、高カルシウム血症、リウマチ、脊椎関節炎、糖尿病、多発性骨髄腫、HIV、臓器移植、免疫抑制剤

病理

  • 皮質骨が薄くなる。海綿骨は骨梁が減少。

検査

  • 骨評価:骨量測定 + 胸椎/腰椎の単純X線撮影
  • 骨量測定
  • 躯幹骨DXA、末梢骨DXA、RA/MD、QUSなどで測定可能
  • 椎体DXAと大腿近位部DXAの両方を評価することが望ましい。できなければ橈骨DXAで代替する。
  • 胸椎/腰椎の単純X線撮影
  • 椎体の骨折/変形、退行性変化、骨粗鬆症に類維持した疾患(腰背部痛、円背や低骨量を呈する疾患)の鑑別に必要

治療

薬物治療

薬物治療開始基準

ガイドライン2
  • 以下のいずれかを満たす場合。
  • 1. 脆弱性既存骨折有り
  • 2. 脆弱性既存骨折無し
  • 1) 骨密度が若年成人平均値の70%未満
  • 2) 骨密度が若年成人平均値の70-80%で、かつ閉経後女性/50歳以上男性であって、次のいずれかを有する。
  • a) 過度のアルコール摂取:1日2単位以上
  • b) 現在の喫煙
  • c) 大腿骨頚部骨折の家族歴

治療開始のトリガー

別ソース
  • 骨粗鬆症による大腿骨骨折、椎骨骨折の既往
  • Tスコアが-2.5以下
  • Tスコアが-1~-2.5 FRAX
  • FRAXにて10年後の大腿骨折リスクが3%、主要な骨粗鬆症性骨折リスクが15-20%を超えるなら治療。

ガイドライン

  • 1. 骨粗鬆症 - ガイドライン
[display]http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0046/1/0046_G0000129_GL.html

参考

[display]http://www.richbone.com/kotsusoshosho/basic_shindan/tonyo.htm




アレルギー」

  [★]

allergy
アレルギー反応 allergic reaction
過敏症 hypersensitivity

クームス分類

クームス分類

  I型アレルギー II型アレルギー III型アレルギー IV型アレルギー V型アレルギー
免疫反応の主体 IgE IgM, IgG 免疫複合体 Th1細胞 Th2細胞 Tc細胞 IgG
抗原 水溶性抗原 細胞や マトリックスに
結合している抗原
水溶性抗原 水溶性抗原 水溶性抗原 細胞関連の抗原 細胞表面レセプター
エフェクター機構 肥満細胞の活性化 補体 (CDC)|NK細胞好中球 (ADCC) 補体好中球 マクロファージの活性化 IgE産生、好酸球肥満細胞活性化 細胞障害 抗体の結合
アレルギー疾患の例 気管支喘息
アレルギー性鼻炎
花粉症
喘息
蕁麻疹
アトピー性皮膚炎
ラテックスアレルギー
ABO不適合輸血
新生児溶血性貧血
グッドパスチャー症候群
自己免疫性溶血貧血 AIHA
特発性血小板減少性紫斑病 ITP
橋本病
超急性移植片拒絶反応
アルツス反応
アニサキス症
トリ飼い病
農夫肺
血清病
急性糸球体腎炎
ループス腎炎(SLE)
関節リウマチ
過敏性肺臓炎
アレルギー性気管支肺アスペルギルス症
接触性皮膚炎
ツベルクリン反応
慢性肉芽腫症
慢性喘息
慢性アレルギー鼻炎
移植片拒絶 慢性蕁麻疹
バセドー病
重症筋無力症
検査方法 RAST法
RIST法
皮内反応
プリックテスト
スクラッチテスト
負荷試験
免疫組織染色
凝集反応(完全抗体)
凝集反応(不完全抗体, クームステスト)
  皮内反応      


診療ガイドライン

http://www.allergy.go.jp/allergy/guideline/index.html

検査



続発性骨粗鬆症」

  [★]

secondary osteoporosis
骨粗鬆症


診断基準

骨粗鬆症のガイドライン2006年より
  • ステロイド性骨粗鬆症:骨折閾値の上昇がエビデンスとして示されたている。
  • 糖尿病性骨粗鬆症:骨折閾値が上がったとの報告はあるが、エビデンスレベルでの報告はない。 → 原発性骨粗鬆症の診断基準に従う。
  • 関節リウマチでの傍関節性骨粗鬆症:末梢性QCTによる海綿骨部の骨量低下

病因

骨粗鬆症のガイドライン2006年より
内分泌性
  副甲状腺機能亢進症
甲状腺機能亢進症
性腺機能低下症
クッシング症候群
成長ホルモン欠乏症
糖尿病
アジソン病
カルシトニン欠損症
栄養性・代謝性
  慢性消耗性疾患
るいそう
重症肝疾患(特に原発性胆汁性肝硬変
胃切除
壊血病
吸収不良症候群セリアック病を含む)
低リン血症
慢性腎疾患
特発性高Ca尿症
ヘモクロマトーシス
アミロイドーシス
肥胖細胞腫
ナトリウム過剰摂取,カルシウム摂取不足
ビタミンD,A過剰症
炎症性
  関節リウマチ
傍関節性(炎症性サイトカインによる骨吸収亢進)
サルコイドーシス
不動性
  全身性
臥床安静,麻痺
局所性
骨折後
薬物性
  ステロイド
メトトレキセート
ヘパリン
ワーファリン
抗痙攣薬
リチウム
タモキシフェン
血液疾患
  多発性骨髄腫
リンパ腫白血病
血友病
慢性溶血性疾患
先天性
  骨形成不全症
マルファン症候群
クラインフェルター症候群
先天性骨髄性ポルフィリア
その他
  慢性閉塞性肺疾患
肝・腎疾患
関節リウマチ
(妊娠)
高酸素血症

ガイドライン

  • 続発性骨粗鬆症
  • [display]http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0046/1/0046_G0000129_0045.html




★コメント★

[メモ入力エリア]
※コメント5000文字まで
ニックネーム:
コメント:




表示
個人用ツール


  meddic.jp

リンク
連絡