閉塞性黄疸

出典: meddic

obstructive jaundice
外科的黄疸 surgical jaundice機械的黄疸 mechanical jaundice肝外胆汁うっ滞症 extrahepatic cholestasis
黄疸高ビリルビン血症


原因

  • 胆石
  • 悪性腫瘍
  • 胆管癌
  • 十二指腸膵頭部癌

病態

  • 直接ビリルビンの胆汁としての排泄が減少 → (1)直接ビリルビンの血管への漏出、尿中へのビリルビンの出現、(2)疎水性ビタミンの吸収低下(ビタミンK欠乏による凝固低下)

検査

  • 手順:スクリーニング検査(尿検査、便検査、血算、血液検査) → 超音波検査

尿検査

超音波検査

  • 胆道の拡張を証明

心電図

  • 閉塞性黄疸では徐脈になるらしい。高ビリルビン血症による心筋伝導系障害のためらしい。


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和文文献

  • 胆管内発育により閉塞性黄疸を来した肝内胆管嚢胞腺腫の1例
  • 井内 武和,仲 成幸,塩見 尚礼,来見 良誠,石田 光明,増田 清博,谷 徹
  • 日本消化器外科学会雑誌 43(11), 1146-1151, 2010-11-01
  • … 症例は21歳の女性で,食欲不振を主訴に近医を受診した.閉塞性黄疸,肝嚢胞性腫瘍と診断され経乳頭的ドレナージの後に当院へ転院となった.胆道造影検査では総肝管から左肝管にかけて長径3.5cmの辺縁平滑な楕円状の陰影欠損と左肝内胆管末梢側の拡張を認め,CTおよびMRIでは肝内側区域に内部に隔壁をもった最大径5cmの嚢胞性病変と総肝管内腔を占める嚢胞性病変を認めた.肝内胆管嚢胞腺腫の診断のもとに肝左葉切除,胆 …
  • NAID 110007880750
  • b)肝・胆・膵疾患(5.各種病態における術前・術後栄養管理,<特集>消化器外科における栄養管理の現状と展望)
  • 樋口 亮太,山本 雅一
  • 日本外科学会雑誌 111(6), 363-367, 2010-11-01
  • NAID 110007880650

関連リンク

黄疸は内科的治療が中心となる内科的黄疸と外科的処置が必要な外科的黄疸(閉塞性 黄疸)の2種類に分類することができます。内科的黄疸の原因は、溶血性黄疸(赤血球 崩壊の増加)、薬物やアルコール摂取、甲状腺機能低下症、長期の絶食、慢性心不全、 ...
肝外胆汁鬱滞性黄疸(閉塞性黄疸). 原因としては胆石、胆道癌、膵癌、閉塞性化膿性 胆管炎、先天性奇形などである。血清生化学検査では直接ビリルビン値が高くなる。 肝 内胆汁鬱滞性黄疸. 原因としては 原発性 ...

関連画像

閉塞性黄疸.png 性黄疸 ②肝細胞性黄疸 ③閉塞http://www.kanazawa-med.ac.jp/~hiromu 閉塞性黄疸非抱合 正解!閉塞性黄疸図6 ヒト閉塞性黄疸肝における 閉塞性黄疸


★リンクテーブル★
先読み高ビリルビン血症」「extrahepatic cholestasis」「機械的黄疸
国試過去問107I059」「103E021」「103E007
リンク元原発性胆汁性肝硬変」「胆道癌」「ウロビリノゲン」「ビタミンK」「先天性胆道閉鎖症
関連記事黄疸」「閉塞」「閉塞性

高ビリルビン血症」

  [★]

hyperbilirubinemia, jaundice, icterus
icterus
ビリルビン過剰血症
ビリルビン血症

分類

  • 新生児における本症では、皮膚の色は緑がかった生糸路なり、眼球結膜の黄染が目立つ。本症に対して光線療法は禁忌 (SPE.113)


extrahepatic cholestasis」

  [★]

肝外胆汁うっ滞

extrahepatic bile duct obstruction

機械的黄疸」

  [★]

mechanical jaundice
外科的黄疸

107I059」

  [★]


[正答]


※国試ナビ4※ 107I058]←[国試_107]→[107I060

103E021」

  [★]

  • 誤っているのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 103E020]←[国試_103]→[103E022

103E007」

  [★]

  • 血液浄化が適応となるのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 103E006]←[国試_103]→[103E008

原発性胆汁性肝硬変」

  [★]

primary biliary cirrhosis, PBC
胆汁性肝硬変続発性胆汁性肝硬変慢性非化膿性破壊性胆管炎無症候性原発性胆汁性肝硬変
難病
  • first aid step1 2006 p.280
  • 2009/7/16 III 消化器

まとめ

  • 肝内の小葉間胆管が組織的に慢性非可能性破壊性胆管炎により障害され、肝内に胆汁うっ滞をきたしてうっ血性肝障害を起こす疾患である。発症は中年以降の女性に好発する。またHLA-DR8と関連があるらしい。初期症状は皮膚掻痒感であり、黄疸を示さない無症候性PBCがほとんどである。疾患の進行により、黄疸、全身倦怠感が出現、やがて肝硬変、さらに非代償性の肝硬変に陥り、腹水、門脈圧亢進症などを呈する。病理学的には慢性非化膿性破壊性胆管炎が特徴的であり、門脈域周囲にリンパ球の浸潤、非乾酪性壊死を認める。血清学的には抗ミトコンドリア抗体(M2抗体)が疾患特異的に出現し、抗平滑筋抗体も50%弱の症例で陽性となり、またIgMの上昇が認められる。その他血液検査は胆汁うっ滞による肝障害に特徴的な異常がみられる。合併症として、シェーグレン症候群が多く、関節リウマチ、橋本甲状腺炎、強皮症(あるいはCREST症候群)の合併もありうる。治療は対症療法的にウルソデオキシコール酸、ベサフィブラートを用い、肝障害が末期的になれば肝移植の適応となる。

概念

  • 特定疾患治療研究対象疾患
  • 肝内の中等大小葉間胆管ないし隔壁胆管が障害される原因不明の慢性肝内胆汁うっ滞症
  • 慢性非化膿性破壊性胆管炎(CNSDC)による慢性の肝内胆汁うっ滞を来す疾患(YN.)。
  • 初発症状は皮膚掻痒感。
  • 末期になると肝硬変像を示す。 → 門脈圧亢進症
  • 血清学的には抗ミトコンドリア抗体(IgM)が特徴的だが、胆管障害機序は不明。 → 自己免疫機序?
  • 胆汁うっ滞に基づく症状を呈さないPBCを無症候性PBC、症状を呈すものを症候性PBCという。

疫学

  • 発症年齢は40から60歳代に集中。約90%は女性。 → 中年以降の女性に好発

YN.

  • 有病率:3-4人/10万人。欧米より低いと推定されている。
  • 40-60歳の女性。女性が90%

病型と症状

初発症状:皮膚掻痒が最も多い。門脈圧亢進症に基く消化管出血が初発症状の場合がある。
  • 無症候性PBC:皮膚掻痒感、黄疸など症状を欠く。新規症例の2!3
  • 症候性PBC-S1:倦怠感、掻痒感
  • 症候性PBC-S2:非代償性。黄疸,腹水

病理

[show details]

病理所見

胆管上皮の増殖性変化,胆管上皮細胞の壊死, 胞体の腫大や好酸性変化
基底膜の破壊、核の非偏在化、核の重層化、門脈域にリンパ球、形質細胞が浸潤
門脈域主体の炎症細胞浸潤
小葉内胆管の障害像
非乾酪性類上皮肉芽腫
好酸球


病態

  • 自己免疫機序によると思われる胆管の傷害 → 胆汁うっ滞 → 肝細胞傷害および線維化 → 門脈圧亢進症 → 肝硬変
肝内の中等大小葉間胆管ないし隔壁胆管が障害されることによる肝内性胆汁うっ滞 ← これは「肝内胆管が拡張しない」ことの説明になるの?(QB.B-339)

症状(YN., HIM.chapter 302)

  • 初発症状:皮膚掻痒感(診断された症例の50%に見られる)、皮膚黄色腫
  • 疲労感:肝臓の状態や年齢にそぐわないようなひどい疲労感
  • 黄疸

身体所見

  • 門脈圧亢進症に基づく症状:肝腫大、脾腫大、腹水、浮腫
  • 原発性胆汁性肝硬変に特有:色素沈着(皮膚を掻爬するため)、黄色腫・眼瞼周囲の黄色腫(高脂血症による)

合併症

YN.

検査(YN.)

血液一般

  • 赤血球、白血球、血小板:減少 → 門脈圧亢進症による脾腫が原因

生化学 - 脂質

生化学 - 銅

  • 体内Cu:増加
  • 血清Cu:上昇、尿中Cu:上昇、肝組織内銅含有量:上昇
  • 血清セルロプラスミン:上昇

肝障害

  • ALT、AST:中等度上昇

胆汁

  • T-bil:上昇。直接ビリルビン優位
  • 胆汁うっ滞の所見が特徴的。ただし総ビリルピンの上昇は末期

免疫血清学

  • 抗ミトコンドリア抗体(AMA):陽性。臓器特異性はない ← 90%の患者で陽性。PBCに特異的。
  • M2抗体:PBCに特異的。 AMA陰性患者でもほとんどの場合M2抗体が陽性。
  • M2の主要対応抗原はミトコンドリア内膜のpyruvate dehydrogenase (PDH) E2 component。
  • 抗PDH抗体:陽性。抗PDH-E2抗体と反応する分子がPBCの胆管上皮に高濃度に存在。
  • IgM:上昇:70%の症例  ←  PBCではIgM産生能が高まったB細胞が末梢血中に存在する。PBCの発症機序との関連が示唆されている。(参考3)
  • ANA、抗平滑筋抗体は50%の症例で陽性
  • AMA陽性 + ANA陽性 = オーバーパップ症候群

AMAのターゲット(HIM.chapter.302)

これらの抗原に対する自己抗体は病態形成には関与していないが、疾患のマーカーとなる。
  • pyruvate dehydrogenase complex
  • branched chain-2-oxoacid dehydrogenase complex
  • 2-oxogluterate dehydrogenase complex

超音波検査・CT・MRI

  • 胆道の閉塞がないか確認 → 続発性胆汁性肝硬変

診断

  • 組織像 + 抗ミトコンドリア抗体陽性
  • 臨床症状、血清学的検査、エコー、CTで疑い、肝生検による組織診で確定診断する。
ALP、γ-GTP → エコーで胆道閉塞性疾患を否定 → AMA、IgM検査 → 肝生検
AMA陰性の場合は肝生検が決め手

参考2より抜粋

  • 次のいずれか1つに該当するものをPBCと診断する。
  • 1. 組織学的にCNSDCを認め,検査所見がPBCとして矛盾しないもの。
  • 2. AMAが陽性で,組織学的にはCNSDCの所見を認めないが,PBCに矛盾しない組織像を示すもの。
  • 3. 組織学的検索の機会はないが,AMAが陽性で,しかも臨床像及び経過からPBCと考えられるもの。

鑑別診断

病期分類(Scheuer分類)

  • 1期: florid duct lesion - 無症候性
慢性非化膿性破壊性胆管炎(CNSDC)といわれる所見、すなわち、胆管上皮細胞の変性、壊死、脱落と、胆管周囲へのリンパ球、形質細胞の浸潤
  • 2期: ductular prliferation - 無症候性
細胆管の増生と門脈域より肝実質へのリンパ球浸潤。
  • 3期: scarring - 症候性-s1]
架橋壊死と線維性隔壁を伴った瘢痕。
  • 4期: cirrhosis - 症侯性-s2
肝硬変

予後

  • 黄疸が出現したら肝臓の予後は不良 → つまり進行性
  • 無症候性PBCの予後はおおむね良好、15-20年間経過観察された無症候性PBCの約10%が症候性PBC(黄疸あり)へ移行
  • 症候性PBCの5年生存率は約40%、総ビリルビン>2.0mg/mlで数年以内に腹水貯留などの肝不全の徴候があらわれてくることが多い

冶瞭

  • UDCA(ウルソデオキシコール酸)、ベサフィブラート、肝移植(scheuer stage IV)

薬物療法

  • UDCA(ウルソデオキシコール酸)
  • ウルソデオキシコール酸:胆汁排泄を促進して胆道系酵素を低下させる。 → 病態の進行を遅らせるだけに過ぎない

臓器移植

  • 進行例に対して肝移植を施行
  • 肝移植: 1年生存率 75-90%、 5年生存率 75-85%
  • 再発は20-30%(確診), 28-90%(compartible)

禁忌

  • ステロイド:骨粗鬆症の増悪を招くため! → 自己免疫性肝炎ではステロイドを使用(よく反応するらしい)。  PBCに対するステロイド療法は症状緩和のみで根治できず、長期投与が必要になるということか???

合併症

鑑別診断

他疾患との比較

PBCとPSCの比較

  • see BPT.659
Table 16-7. Main Features of Primary Biliary Cirrhosis and Primary Sclerosing Cholangitis
Parameter primary biliary cirrhosis primary sclerosing cholangitis
Age Median age 50 years (30-70) Median age 30 years
Gender 90% female 70% male
Clinical course Progressive Unpredictable but progressive
Associated conditions Sjogren syndrome (70%) inflammatory bowel disease (70%)
scleroderma (5%) pancreatitis (≦25%)
thyroid disease (20%) idiopathic fibrosing disease (retroperitoneal fibrosis)
Serology 95% AMA positive 0% to 5% AMA positive (low titer)
20% ANA positive 6% ANA positive
60% ANCA positive 82% ANCA positive
Radiology normal strictures and beading of large bile ducts; pruning of smaller ducts
duct lesion florid duct lesion; loss of small ducts concentric periductal fibrosis; loss of small ducts

自己免疫性肝炎と原発性胆汁性肝硬変

  自己免疫性肝炎 原発性胆汁性肝硬変
AIH PBC
疫学 年齢 中年女性 中年女性
HLA HLA-DR4 HLA-DR8
自己抗体 抗核抗体 ANA 抗ミトコンドリア抗体 AMA
抗平滑筋抗体 ASMA
検査 ↑血清IgG ↑血清IgM
胆道系酵素上昇
合併症 各種自己免疫疾患 Sjogren症候群
関節リウマチ
慢性甲状腺炎
強皮症
治療 ステロイド ウルソデオキシコール酸
肝移植
禁忌   ステロイド

症例

  • 52歳女性。3ヶ月前から皮膚の掻痒感と軽度の黄疸が出現したため来院した。抗ミトコンドリア抗体が陽性である。

参考

  • 1. 原発性胆汁性肝硬変 - 難病情報センター
[display]http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/029_i.htm
  • 2.
[display]http://www.nanbyou.or.jp/pdf/029_s.pdf
  • 3. [charged] Pathogenesis of primary biliary cirrhosis - uptodate [1]

国試


胆道癌」

  [★]

biliary tract cancer, biliary cancer, carcinoma of the biliary tract
胆道胆管
[show details]

定義

  • 本来、胆道は肝細胞から十二指腸に至るまで胆汁の全排泄経路であるが、胆道癌は胆道に発生する癌を示しているのではない。
  • (胆道癌取扱い規約)「胆道=肝外胆道系のみ」と定義。肝外胆管癌=胆道癌。肝内胆管癌≠胆管癌
  • (原発性肝癌取扱い規約(1997))肝内胆管癌が取り扱われている

分類

  • 胆管癌:肝門部胆管癌、上部胆管癌、中部胆管癌、下部胆管癌。この区分の3つ以上の領域を癌が占める時 → 広範囲胆管癌
  • 胆嚢癌:胆嚢・胆嚢管に原発する癌
  • 乳頭部癌(十二指腸乳頭部癌):オッディ括約筋に囲まれた乳頭部に原発する癌 ← 胆道癌に含まないことが多い

疫学

  • 肝門部~上部胆管癌が胆道癌の50%を占め、次いで下部胆管癌が多い。
  • 胆管癌:50歳以上の男性に多い(IMD)。先天性総胆管嚢腫・潰瘍性大腸炎と合併することがある。
  • 胆嚢癌:60歳以上の女性に多い(M:F=1:2)(IMD)。胆石との共存していることが多い。

リスクファクター

部位別

  • 胆管癌:胆管拡張型の膵・胆管合流異常、原発性硬化性胆管炎(PSC)
  • 胆管結石による慢性炎症との関連は明確ではない
無症候性胆石症に対する胆嚢摘出術は必要か? → 無症候性胆石症に対して胆嚢摘出術を勧める根拠は不十分である。(推奨度C2)
  • 胆嚢癌:膵・胆管合流異常のうち、とくに胆管拡張をともなわない膵・胆管合流異常
  • 1. 膵・胆管合流異常
  • 本邦における膵・胆管合流異常を対象とした全国集計の検討3)(レベルIV)では胆管拡張をともなう群における胆道癌の発生頻度は10.6%,胆管拡張をともなわない群では37.9%であった。胆道癌のうち胆嚢癌の割合は,胆管拡張をともなう群では64.9%,胆管拡張をともなわない群では93.2%であった。膵・胆管合流異常の胆嚢において粘膜過形成,K-ras遺伝子変異,p53蛋白過剰発現が高頻度に認められる。
  • 2. 胆嚢結石症・胆嚢壁の石灰化・陶器様胆嚢と胆嚢癌との因果関係は証明されてない。
  • 3. 胆嚢腺腫
  • 胆嚢ポリープが10mm以上で、かつ増大傾向を認める場合、または大きさにかかわらず広基性病変では胆嚢癌の頻度が高い。
  • 4. 胆嚢腺筋症
  • エビデンスなし
  • 乳頭部癌:エビデンスなし

膵・胆管合流異常

  • 膵・胆管合流異常1,627例
  • 胆管拡張型 :胆道癌10  %合併(このうち 胆嚢癌64.9%、胆管癌33.6%)
  • 胆管非拡張型:胆道癌37.9%合併(このうち 胆嚢癌93.2%
  • 膵・胆管合流異常における予防的治療は必要か?(ガイドライン)
  • 胆管拡張型では胆管癌の合併頻度が高く、予防的な胆嚢摘出と肝外胆管切除の有用性が期待できる可能性がある。(推奨度C1) (ガイドライン)
  • 胆管非拡張型は胆嚢癌のリスクファクターであり、予防的胆嚢摘出術が推奨される。(推奨度B)(ガイドライン)

症状

胆嚢癌

  • 胆石による症状(疝痛)に似ており、悪性疾患を疑う特異所見に乏しい。浸潤、転移巣による症状が初発症状となりうる。
  • 胆石を合併していることがあり、胆石による症状の精査で見いだされることもある。

胆管癌

  • 早期に胆道の閉塞による閉塞性黄疸 → 疼痛、発熱

乳頭部癌

  • 早期に閉塞性黄疸

起きうる症状(ガイドラインより)

胆嚢癌 胆管癌 乳頭部癌
右上腹部痛 79~89% 黄疸 初発症状の90%以上 (変動する)黄疸 多い
悪心嘔吐 52~53% 掻痒感 半数以上 発熱 多い(44~56%)
体重減少   上腹部痛(軽度) 半数以上 腹痛 多い(35~45)
黄疸 体重減少 半数以上 全身倦怠感  
食思不振 [黄疸-の症例に対して]   体重減少
腹部膨満感 腹痛 44% 食思不振
掻痒感 発熱 17% 背部痛
黒色便 食思不振 11%  
無症状 32~38% 全身倦怠感 11%
  無症状 27%

検査

  • 直接胆道造影法 ← ERCP

治療

  • 手術療法
  • 化学療法

予後

  • 胆道癌の根治率・予後は不良。
→ 胆嚢癌は症状に乏しく、発見時には進行癌となっている。
→ 胆道系は粘膜筋板を欠く、壁が薄い、リンパ管や血管に富む、周囲の臓器(肝臓、十二指腸、)・血管(肝動脈、門脈)に近接 → 早期の浸潤、転移

資料

  • 胆道癌の診断
  • [display]http://www.cancertherapy.jp/biliary/2009_winter/pdf/2009winter_02_01.pdf

ガイドライン

  • 胆道癌診療ガイドライン作成出版委員会/編(07年)/ガイドライン
[display]http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0058/1/0058_G0000159_GL.html


ウロビリノゲン」

  [★]

urobilinogen
ウロビリノーゲン
エールリッヒアルデヒド試験
ビリルビンウロビリノゲンウロビリン

ビリルビンの運命

HBC.290
  • 1. ビリルビン(非極性の分子なので)は肝臓でグルクロン酸抱合される(結局、2分子のグルクロン酸と反応)。 酵素:glucuronosyltransferase, ERに局在, 基質はUDP-glucuronic acid. 別名: bilirubin-UGT。
  • 2. 抱合されたビリルビンは能動輸送によって胆汁に排泄される;この部分が胆汁代謝のrate limiting。MRP-2(multidrug resistance like protein 2),別名:multispecific organic anion transporter(MOAT)が輸送に関わる。これらの輸送体はbile canalicular membrane上に存在する
  • 3. 排泄された抱合型ビリルビンは腸内細菌が産生するβ-glucuronidaseにより非抱合化ビリルビンになる。
  • 4. 非抱合型ビリルビンは腸内細菌によって還元され(8分子のプロトン付加)、ウロビリノゲンが産生される。
  • 5. 回腸末端もしくは大腸でウロビリノゲンは吸収され、血行性に肝臓に輸送され、再び胆汁中に排泄される(腸肝循環)。
  • 6-1. 血中のウロビリノゲンは腎臓で尿中に排泄される。腎臓で(おそらく一部の)ウロビリノゲンは酸化され(2分子のプロトン喪失)黄褐色のウロビリンに変換される
  • 6-2. 終末回腸や大腸の細菌はウロビリノゲンを酸化してウロビリンとなり、尿中に排泄される。

きちゃないトリビア

  • 排泄された糞便の色が経時的に茶褐色に変化していくのは、ウロビリノゲンが酸化されてウロビリンに変化するためである。(HBC.290)

ビリルビンの排泄の変化と疾患

胆汁酵素と黄疸

HBC.292
  血清ビリルビン 尿ウロビリノゲン 尿ビリルビン 糞ウロビリノゲン
正常 D-Bil: 0.1-0.4 mg/dL
I-Bil: 0.2-0.7
0-4 mg/24h 40-280mg/24h
溶血性貧血 ↑I-Bil
肝炎 ↑I-Bil, D-Bil 閉塞ありなら↓ 閉塞ありなら有り
閉塞性黄疸 ↑D-Bil 有り




ビタミンK」

  [★]

vitamin K, VK
ビタミン、(薬剤として存在)フィトナジオン(=ビタミンK1)
  • 図:SPC.360
  • 脂溶性ビタミン
  • 止血薬

種類

生理作用

  • ビタミンKはγ-glutamyl carboxylase(多分、Ca2+を補酵素として用いる酵素の総称で、γ-carboxyglutamate residueを有する)に必要である。
  • 血液凝固に必要な因子の肝臓における生合成を促進 (SPC.360)
  • 促進というより、凝固因子のグルタミン酸をγ-カルボキシグルタミン酸(Gla)に変換しないとセリンプロテアーゼとしての酵素活性を発揮できないということ?
  • 代謝系を介するので、作用の発現は遅い
  • bone Gla proteinやmatrix Gla proteinといった骨の石灰化に関与する蛋白質の補酵素として働いており、またビタミンK1(phylloquinone)やビタミンK2は骨粗鬆症の治療薬として臨床試験が進められている(参考1)。


体内産生

  • 低栄養or肝障害の存在するとき腸内細菌を死滅させるような広域抗生剤の使用 → ビタミンK欠乏症

吸収

  • 胆汁により吸収が媒介される

適応

  • クマリン誘導体による低プロトロンビン血症による出血

==禁忌

臨床関連

特発性乳児ビタミンK欠乏性出血症(乳児ビタミンK欠乏性出血症)
新生児メレナ
閉塞性黄疸、膵臓疾患、小腸疾患(例えばクローン病)、下痢、抗菌薬の長期連用
  • ビタミンKに依存している血液凝固因子の血中半減期は、以下の通りなので、PTでビタミンK欠乏症のスクリーニングが行われるらしい
半減期(hr):F II(50-80) > F X(25-60) > F IX](24) >F VII(6)

参考

  • 1. [charged] ビタミンKの概要 - uptodate [2]




先天性胆道閉鎖症」

  [★]

congenital biliary atresia CBA, congenital atresia of bile duct
閉塞性黄疸、先天性胆道閉鎖、新生児黄疸
  • 成長と発達 081009I

概念

  • 肝外胆管が生来あるいは生後まもなく完全閉鎖し、未治療では胆汁性肝硬変により死にいたる

病型

  • 吻合不能型が90%

症状

黄疸、白色便、肝脾腫、腹部膨満、肝硬変、ピリルビン尿
  • 初発症状は黄疸である。
  • 生後1ヵ月以上の遷延性黄疸であり、黄疸の増強、無胆汁性白色便(無胆汁便、白色便)を認める。 ← 生来完全閉塞していることもあれば、次第に閉塞してくることがあるため。
  • 生後4-5ヵ月以後は栄養障害と肝硬変をきたす。

検査

  • 血液生化学:血中コレステロール高値、リン脂質高値、トリグリセリド高値。異常リポ蛋白(リポプロテインX)の出現。コレステロールの胆汁への排泄が低下するため
  • 尿検査:尿中ビリルビン上昇、尿中ウロビリノゲン低下
  • 胆道シンチグラム:99mTc-PMTの腸管内排泄が認められない
  • 経腹超音波検査:胆嚢内に胆汁を認めない。
  • その他:十二指腸に胆汁を認めない

診断

新生児黄疸との鑑別が難しい

治療

YN. A-134 SSUR.687
肝障害は進行性であるため生後60日以内に手術を行わなければ予後不良となる。
  • 1. 手術療法:吻合できる肝外胆管が残存すれば(症例の10%)、瘢痕組織を切除し胆管と空腸を吻合する。吻合できる肝外胆管が残存しなければ(症例の90%)、空腸を切除し肝門部に縫合する手術(葛西手術)を行う。口側の空腸断端は空腸壁に端側吻合する。
  • 2. 肝移植 :肝実質の障害が進行し、肝硬変、肝不全に至る例では肝移植が行われる。
葛西手術 シェーマ
[show details]

予後

  • 生後60日以内の外科治療が必須。そうでなければ予後不良

症例

  • 1ヶ月の新生児。検診で黄疸を指摘され来院。便は黄白色である。腹部超音波エコーで胆嚢の腫大は認められない。
遷延性黄疸→便の色を確認する。先天性胆道閉鎖症では黄疸、灰白色便、濃黄色尿、肝脾腫、超音波エコーで胆嚢が描出されない(萎縮している)、尿が濃褐色、直接ビリルビン上昇。


黄疸」

  [★]

jaundice (prejndiceと似ている?), choloplania
icterus
ビリルビン新生児黄疸


  • 基準値:総ビリルビン(TB) 0.2-1.2 mg/dl
総ビリルビンが2.0 mg/dl を超えると肉眼的に黄疸が認められる

黄疸の原因 (内科診断学 第2版)

間接ビリルビン優位 産生過剰 網内系赤血球破壊 先天性溶血性貧血
後天性溶血性貧血
血管内溶血 発作性夜間血色素尿症
寒冷凝集素症
血液型不適合溶血
血栓性血小板減少性紫斑病
骨髄内無効造血 シャントビリルビン血症
悪性貧血
肝臓摂取障害 シャント形成 肝硬変
抱合障害 Crigler-Najjar症候群(I,II型)
Gilbert症候群
直接ビリルビン優位 排泄障害 Rotor症候群
Dubin-Johnson症候群
肝細胞障害 急性肝炎
慢性肝炎
肝硬変
胆管障害 肝内胆汁うっ滞 原発性胆汁性肝硬変
原発性硬化性胆管炎
薬物性胆汁うっ滞
閉塞性黄疸


jaundice
付録16


閉塞」

  [★]

occlusion
促通
  • 詰まること、詰まっていること
  • (神経)2種の異なる興奮性のシナプス前性のニューロン群が1つのニューロン群へ収束と発散によりシナプス結合する回路において、2種のシナプス前線維群内の同期して興奮するニューロンの数が多い場合には、興奮するシナプス後ニューロンの数は、個々のシナプス前線維群だけの活動による場合の和よりも少なくなる。


閉塞性」

  [★]

obstructiveocclusiveobliterativeconstrictiveobliteransocclusively
狭窄筋収縮性収縮収縮性




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