鉱質コルチコイド

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mineral corticoid MC, mineralocorticoid
ミネラルコルチコイド電解質コルチコイド
ホルモンコルチコイド副腎皮質ホルモン糖質コルチコイドアルドステロン
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概念

  • 副腎皮質で産生・分泌され、電解質代謝に関与する。

種類

分類

性状

  • ステロイド

産生組織

  • 副腎皮質球状層の細胞(主に)

標的組織

作用

  • 腎集合管、唾液腺、乳腺、汗腺などに働いてNa+の再吸収を促進し、K+の排出(分泌)を促進する
  • 腎集合管でH+の排出(分泌)を促進する  →  血中HCO3-濃度上昇

分泌の調整

  • アンジオテンシンIIが副腎皮質球状層細胞に作用してアルドステロンの分泌合成を促す (SP.899)
  • レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系の最後のホルモン



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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/01/13 20:33:42」(JST)

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和文文献

  • メタボリックシンドロームにおけるアルドステロン/鉱質コルチコイド受容体活性化機構と心腎臓器障害における役割
  • 長瀬 美樹
  • 日本女性科学者の会学術誌 12(1), 11-21, 2012
  • … アルドステロン/鉱質コルチコイド受容体(MR)系は、従来腎遠位ネフロンでのNa再吸収を司り、生体の体液量・電解質バランス・血圧のホメオスタシス維持に関与すると考えられてきたが、近年その臓器障害作用が注目されている。 …
  • NAID 130001921697
  • 鉱質コルチコイドの作用と機序 (特集 ICU/CCUにおけるステロイド使用の是非)
  • 八木 秀介,佐田 政隆
  • ICUとCCU 35(8), 605-611, 2011-08-00
  • NAID 40018986808
  • 鉱質コルチコイド反応性低Na血症(MRHE) (特集 下垂体後葉ホルモンの最前線) -- (ADH分泌過剰を生じる病態)
  • 石川 三衛
  • ホルモンと臨床 59(5), 489-492, 2011-05-00
  • NAID 40019422511
  • 鉱質コルチコイド受容体の活性化と阻害--慢性腎臓病における新しいパラダイム
  • Bertocchio Jean-Philippe,Warnock David G.,Jaisser Frederic
  • Kidney international selections 9(4), 140-145, 2011-00-00
  • NAID 40019053623

関連リンク

デジタル大辞泉 - 鉱質コルチコイドの用語解説 - 副腎皮質ホルモンの一。アンドロステロンが代表的。腎臓でのナトリウムイオンの再吸収を促す。ミネラルコルチコイド。電解質コルチコイド。
・鉱質コルチコイド 鉱質コルチコイドには次のようなものがある。 ・アルドステロン ・デオキシコルチコステロン 鉱質コルチコイドは腎臓に作用して、Na + と水の再吸収を促進する。Na + の再吸収を促進するので、鉱質 ...
当サイトの掲載情報の正確性については万全を期しておりますが、本会は利用者 が当サイトの情報を用いて行う一切の行為について何ら責任を負うものではありません。 鉱質コルチコイド

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★リンクテーブル★
先読みホルモン」「糖質コルチコイド」「アルドステロン」「MC
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関連記事コルチコイド」「コイ」「鉱質」「」「コルチコ

ホルモン」

  [★]

hormone

古典的な定義

  • 特定の内分泌腺から分泌され、血行によって運ばれ、遠隔部の特定の標的器官に作用して特異的効果を現す物質(PT.403)

例外

  • 腺構造を持たない組織から分泌されるホルモンがある
消化管ホルモン (PT.403)
視床下部ホルモン (PT.403)
甲状腺濾胞ホルモン?
カルシトニン?

ホルモンの一覧表

日本語 放出器官/細胞 作用器官/細胞 働き
メラトニン 松果体    
成長ホルモン放出ホルモン 視床下部 下垂体前葉 GH放出
プロラクチン放出ホルモン 視床下部 下垂体前葉 PRL放出
副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン 視床下部 下垂体前葉 ATCH放出
ゴナドトロピン放出ホルモン 視床下部 下垂体前葉 FSH/LH放出
甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン 視床下部 下垂体前葉 TSH放出
ソマトスタチン 視床下部 下垂体前葉 GH放出抑制
ドーパミン 視床下部 下垂体前葉 PRL放出抑制
成長ホルモン 下垂体前葉 全身/肝細胞 タンパク質同化, 抗インスリン, 脂肪異化/IGF-I合成促進
プロラクチン 下垂体前葉 乳腺 乳汁分泌促進
副腎皮質刺激ホルモン 下垂体前葉 副腎皮質  
卵胞刺激ホルモン 下垂体前葉 卵胞  
黄体形成ホルモン 下垂体前葉 黄体  
間細胞刺激ホルモン 下垂体前葉 精巣の間細胞  
甲状腺刺激ホルモン 下垂体前葉 甲状腺  
オキシトシン 下垂体後葉 子宮平滑筋/乳腺 子宮収縮/射乳促進
バソプレシン 下垂体後葉 腎臓集合管 水の再吸
甲状腺ホルモン - トリヨードサイロニン 甲状腺   代謝亢進
甲状腺ホルモン - サイロキシン 甲状腺   代謝亢進
カルシトニン 甲状腺   Ca2+濃度低下
副甲状腺ホルモン 甲状腺 /腎臓 破骨細胞活性化/腎細尿管Ca2+取り込み↑/腎ビタミンD活性化/血清Ca2+↑
心房性ナトリウム利尿ペプチド 心臓   Na利尿
脳ナトリウム利尿ペプチド 心臓   Na利尿
Cタイプナトリウム利尿ペプチド     Na利尿
エンドセリン 血管   血管収縮
アンジオテンシンII 血管   血管収縮
ガストリン 酸分泌
セレクチン 十二指腸    
インスリン様成長因子 肝臓    
アンジオテンシノジェン 肝臓   昇圧
コルチゾール 副腎皮質    
アルドステロン 副腎皮質    
デヒドロイソアンドロステロン 副腎皮質    
アドレナリン 副腎髄質   軽微な昇圧、血糖上昇
ノルアドレナリン 副腎髄質   昇圧(寄与は20%程度)、血糖上昇
インスリン 膵臓 - β細胞 全身 グルコース取り込み亢進
グルカゴン 膵臓 - α細胞 全身 糖新生
ソマトスタチン 膵臓 - δ細胞   ホルモン分泌抑制(インスリングルカゴンガストリン)
レニン 腎臓 - 傍糸球体細胞   昇圧(angiotensin Iを産生, 血管内皮アンジオテンシン転換酵素によりangiotensin IIに転換)
エリスロポエチン 腎臓 造血器官 赤血球産生刺激
エストロゲン 卵巣    
プロゲステロン 卵巣    
インヒビン 卵巣    
テストステロン 精巣    
インヒビン 精巣    
レプチン 脂肪    
アディポネクチン 脂肪    



糖質コルチコイド」

  [★]

glucocorticoid (Z), glucocorticoids
グルココルチコイド
副腎皮質副腎皮質ホルモン
  • 以下、内的に合成される糖質コルチコイドについて述べる

種類

分類

性状

  • ステロイド

産生組織

標的組織

生理作用

1. エネルギー代謝

糖新生においてグルコースの前駆体となるアミノ酸を肝臓に供給すべく動員する作用 (SP.894)

a. 糖代謝作用

糖新生の亢進
血糖上昇
肝細胞以外のグルコースの取り込みを抑制 (SP.894) ← 末梢でインスリンの作用に拮抗
グルコース-6-ホスファターゼの活性亢進 (SP.894)
グリコーゲンの合成亢進
血糖値の上昇に伴い、肝臓などでグルコースからグリコーゲンが作られる (SP.894)

b. タンパク質代謝作用

肝臓での糖新生の基質を末梢から供給する作用
肝細胞以外でのアミノ酸取り込み阻害 (SP.894)
特定のアミノ酸合成を阻害 (SP.894)
生理的範囲:(肝臓)同化作用が起こる、(肝臓以外)異化作用が起こる
ステロイド大量投与時:ほとんど異化作用が起こる→副作用につながる

c. 脂質代謝作用

  • 脂肪細胞に対して、インスリンの拮抗作用を持つが、一方で糖質コルチコイドにより血糖値が上昇する
  • 脂肪分解↑→血糖値↑ …(1)
脂肪細胞に対してグルコースの取り込みを抑制し、中性脂肪の生合成を抑制し、さらに大量の遊離脂肪酸とグリセロールを放出させる。肝臓でグリセロールからグルコースが合成される。 (SP.894)
  • 血糖値↑→脂肪合成↑ …(2)
血糖値の上昇によりインスリンが分泌され、脂肪細胞で脂肪の合成が促進される (SP.894)
  • (1)、(2)のいずれの反応が起こるかは体の部位によって異なり、脂肪分布の変化が生じる。
中心性肥満、満月様顔貌、バッファローハンプ

2. 電解質代謝作用

糖質コルチコイドの電解質コルチコイド様作用。
Na+再吸収↑、K+排泄↑
コルチゾールの電解質作用はアルドステロンの約1/400
コルチゾールの量    はアルドステロンの約 200倍
ゆえに、電解質コルチコイドの1/2の作用力を持つ

3. 水代謝作用

GFR↑、ADHに拮抗、細胞内への水移動の抑制→水利尿作用を有する。  尿崩症 + 副腎不全 → 多尿がいくらか改善されると考えて良いと思われる。仮面尿崩症

4. 骨・軟骨に対する作用

  • a. ビタミンDと拮抗して腸管からのCa吸収阻害 (SP.894)
  • b. 腎尿細管におけるCa再吸収阻害 (SP.894)
  • c. 骨芽細胞の分化・増殖を抑制 (SP.894)
糖質コルチコイドの大量投与→軟骨↓骨成長↓(活性型ビタミンD3に拮抗・尿細管Ca再吸収↓→PTH↑、骨芽細胞の分化抑制、タンパク質の異化作用↑)→骨粗鬆症、骨壊死 or 骨端線閉鎖を促進(←?要調査)
b.の機序で尿に排泄されるカルシウムが増加  →  高カルシウム尿症 → 尿路結石

5. 抗炎症作用

  • 胸腺やリンパ組織を萎縮させる → 炎症反応や免疫反応を抑制
リンパ球数の減少、白血球の遊走抑制、抗体産生低下、ヒスタミン放出抑制(局所の毛細血管拡張抑制) (SP.894)
末梢好中球数は増加する(YN.F-78) → 白血球増多症

SPC.330

  • a) 核内受容体を介してlipocortinを発現させ、これがphospholipase A2を阻害する。これにより、アラキドン酸の産生が抑制され、炎症を促進するロイコトリエンの産生も抑制される。
  • b) 末梢血Tリンパ球、単球、好酸球、好塩基球:骨髄からの放出減少と再分配(?)のため末梢血中では減少する。
  • c) 末梢血好中球:炎症部位への集合が抑制され(血管外への遊走が抑制される(GOO.1600))、末梢血中では増加する。
  • d) Bリンパ球はヘルパーT細胞が抑制されるために抗体産生能が減少する。
  • e) リンパ球などの細胞表面の立体構造を換えて抗体や補体の結合を抑制する。
  • f) 毛細血管(毛細管)の収縮により、血管の透過性は低下する。

6. 循環器

  • カテコールアミン・アンジオテンシンIIによる血管収縮作用の許容作用 → 糖質コルチコイドなしではその作用を十分に及ぼし得ない
欠乏症では血管のカテコールアミン・アンジオテンシンIIに対する感受性低下

7. 中枢神経系

  • 認知機能や情動を修飾 (SP.895)

8. 成長発達

  • 胎児期の消化酵素・リン脂質(肺胞表面の張力に関与)の合成に関与 (SP.895)
  • 小児期で骨や熱強訴域に直接作用して身長の伸びを抑制する (SP.895)

作用機序

免疫抑制(GOO. 657,674,1600)

糖質コルチコイドはリポコルチンを産生→リポコルチンはホスホリパーゼA2の活性を修飾→アラキドン酸産生↓

分泌調節

  • 1. 概日リズム
  • 2. フィードバック制御
    • 糖質コルチコイドがACTHCRHを抑制
  • 3. ストレス反応

臨床関連


  • 合成ステロイドホルモン

副作用

副腎皮質ホルモン剤
Table 59–2 Relative Potencies and Equivalent Doses of Representative Corticosteroids
COMPOUND ANTIINFLAMMATORY POTENCY Na+-RETAINING POTENCY DURATION OF ACTION* EQUIVALENT DOSE, MG
cortisol 1 1 S 20
cortisone 0.8 0.8 S 25
fludrocortisone 10 125 I
prednisone 4 0.8 I 5
prednisolone 4 0.8 I 5
6α-methylprednisolone 5 0.5 I 4
triamcinolone 5 0 I 4
betamethasone 25 0 L 0.75
dexamethasone 25 0 L 0.75


-グルココルチコイド
-グルココルチコイド
-glucocorticoid


アルドステロン」

  [★]

aldosterone
尿細管

基準値

  • 血漿濃度は35-240 pg/ml, EDTA加血漿 安静臥位 30-160 pg/ml
  • 30-160 pg/ml (LAB.715)
  • 35.7-240 pg/ml (随時), 29.9-159pg/ml (臥位), 38.9-307pg/ml (立位) (SRL)

分類

性状

産生組織

標的組織

生理作用

  • Na+/K+-ATPase活性↑@遠位尿細管・皮質集合管 → 管腔側K↑ → K再吸収/H+分泌 (QB CBT vol2 p.360) ← 成書での裏付けがないが、確かにアルドステロン↑によりK+分泌が↑となれば、管腔側にK+があふれるのでα間在細胞上の管腔側にあるK+/H+交換輸送体担体によりH+管腔側にくみ出されるな。

作用機序

  • アルドステロンは何らかの経路を経て、ある遺伝子(アルドステロン誘導タンパク質 AIP)の転写・発現を促進する。これにより、以下の作用を及ぼす (2007年度後期生理学授業プリント)
  • (1)Na+-K+ATPaseの発現
  • (2)基底膜面積の増加
  • (3)Na+チャネルの活性化
  • (4)K+チャネルの活性化
  • 管腔側細胞膜のNaチャネルが増加(SP.792)
  • これが最も重要
  • Na+-K+ ATPase活性を上昇させる(SP.792)
  • ミトコンドリアのエネルギー産生系が活性化される(SP.792)

分泌調節

  • 1. 体液↓、血圧↓→レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系でアンジオテンシンIIが生成→P450scc↑、P450aldo↑
レニン-アンギオテンシン-アルドステロン系
  • 2. 血漿K+↑→アルドステロン分泌↑  ← direct action on the adrenal cortical cells.
  • 3. ドパミンソマトスタチン→アルドステロン分泌↓ (出典不明)
  • 4. ACTH
  • アルドステロン分泌作用は弱い。only a short-term effect(NEL.2351).

分子機構

生合成

臨床関連

  • 原発アルドステロン症



MC」

  [★]


PrepTutorEJDIC   license prepejdic

「Marine Corps海兵隊 / Medical Corps医療隊 / Member of Congress(米国の)国会議員」

副腎皮質ホルモン」

  [★]

adrenocortical hormone
副腎皮質ステロイド adrenocorticoids
副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン副腎皮質刺激ホルモン
ステロイド
副腎副腎皮質ステロイドコルチコステロイドステロイドホルモンコルチコイド副腎皮質ホルモン剤

種類(主要なもののみ)

球状層から分泌される。アルドステロン
索状層から分泌される。コルチゾール
網状層から分泌される。アンドロステンジオン
コレステロール
cholesterol
       
 ↓CYP11A1        
プレグネノロン
pregnenolone
--→
CYP17
17α-hydroxylase
17α-ヒドロキシプレグネノロン
17α-hydroxypregnenolone
--→
CYP17
17α-hydroxylase
デヒドロエピアンドロステロン
dehydroepiandrosterone
DHEA
 ↓3β-HSD 3β-hydroxysteroid dehydrogenase    ↓3β-HSD    ↓3β-HSD
プロゲステロン
progesterone
--→
CYP17
17α-hydroxylase
17α-ヒドロキシプロゲステロン
17α-hydroxyprogesterone
--→
CYP17
17α-hydroxylase
アンドロステンジオン
androstenedione
Δ4androstene-3,17-dion
 ↓CYP21 21-hydroxylase    ↓CYP21 21-hydroxylase    
デオキシコルチコステロン
deoxycorticosterone
  11-デオキシコルチゾール
11-deoxycortisol
   
 ↓CYP11B2 11β-hydroxylase    ↓CYP11B1 11β-hydroxylase    
コルチコステロン
corticosterone
  コルチゾール
cortisol
   
 ↓CYP11B2 18-hydroxylase        
18-ヒドロキシコルチコステロン
18-hydroxycorticosterone
       
 ↓CYP11B2 18-hydroxydehydrogenase        
アルドステロン
aldosterone
       
         
球状増
zona glomerulosa
  索状層
zona fasciculata
  網状層
zona reticularis

臨床関連

21-hydroxylaseが正常に機能しないことにより生じる (L.320)

薬理学

副腎皮質から分泌されるホルモン (SP.895)

名称 血漿濃度
(ng/ml)
1日分泌量
(mg/day)
糖質コルチコイド コルチゾール 40~180 15~20
コルチコステロン 2~6 2~5
鉱質コルチコイド アルドステロン 0.05~0.20 0.05~0.15
11-DOC 0.05~0.30 0.10~0.20
副腎アンドロジェン DHEA 2~8 7~15
DHEA-S 1~4  
アンドロステンジオン 1~2 2~3



原発性アルドステロン症」

  [★]

primary aldosteronism, PA
コン症候群 Conn syndrome Conn's syndromeコン-ルイス症候群 Conn-Louis syndrome
アルドステロン産生腺腫 aldosterone producing adenoma APA
特発性アルドステロン症 ← 原発性アルドステロン症の下位概念。原発性アルドステロン症の約10%を占める
アルドステロン症


概念

疫学

  • 30-50歳に多く、女性に多い。(YN.D-59)

病因

病因に基づく分類

SURO.277
局在 名称 原発性アルドステロン症に占める割合 ACTH依存性
片側性 アルドステロン産生腺腫 aldosterone producing adenoma APA 約7割
片側副腎皮質球状層過形成 unilateral adrenal hyperplasia UAH    
アルドステロン産生副腎皮質癌 aldosterone producing carcinoma APC 0.5-1.0%  
両側性 両側副腎皮質球状層過形成/特発性高アルドステロン症 idiopathic hyperaldosteronism IHA 約3割  
原発性副腎過形成 primary adrenal hyperplasia PAH    
糖質コルチコイド反応性アルドステロン症 glucocorticoid-remediable aldosteronism GRA    
腎外性 異所性アルドステロン産生腫瘍 ectopic aldosteronism      

病理

  • 2cm以下の小さなものが多い、らしい。 ⇔ クッシング症候群の原因となる副腎腺腫は2-4cmのものがおおい、らしい。

病態

参考2
  • 浮腫は生じない:aldosterone escapeによる。
  • 高血圧
  • 低カリウム血症:アルドステロンの影響で皮質集合管で排泄される。正常な場合もある。詳しくは資料2
  • 代謝性アシドーシス ←  低カリウム血症による
  • 高ナトリウム血症:中等度。volume expansionの持続により浸透圧調節中枢のセットポイントが数meq/Lだけ上昇する。けっかとして血中ナトリウム濃度が143-147mEq/Lに維持される。
  • 低マグネシウム血症:アルドステロン過剰による。ヘンレのループ上行脚でマグネシウムの再吸収が行われるが、aldosterone escapeが持続している場合、マグネシウムの再吸収が抑制される。

症状

検査

診断

  • 血清アルドステロン濃度の高値、血漿レニン活性の低値、コルチゾール分泌正常

治療

治療目標

  • 血漿中のアルドステロン濃度を正常化、あるいは鉱質コルチコイド受容体を阻害すること。

治療法の原則

参考1
  • 片側の病変は手術療法で治療可能である。
  • 特発性高アルドステロン症は鉱質コルチコイド受容体拮抗薬で治療する。
  • 糖質コルチコイド反応性アルドステロン症は生理的な量の糖質コルチコイドの投与で治療する。

疾患別治療法

参考

  • 1. [charged] Treatment of primary aldosteronism - uptodate [1]
  • 2. [charged] Clinical features of primary aldosteronism - uptodate [2]


代謝性アルカローシス」

  [★]

metabolic alkalosis
アルカローシス酸塩基平衡異常


酸塩基平衡異常とその代償 SP.660

  HCO3- pCO2
呼吸性アシドーシス
呼吸性アルカローシス
代謝性アシドーシス
代謝性アルカローシス

原因

  • 低カリウム性代謝性アルカローシス:H+とCl-の喪失:嘔吐、利尿薬など
  • 嘔吐
  • 細胞内からH+が供給され、K+が細胞内に移動しカリウムが低下する。H+の減少は遠位尿細管におけるHCO3-の排泄を抑制し代謝性アシドーシスが完成する。
  • 塩素欠乏は腎臓におけるHCO3-再吸収を刺激(ICU.489)
アニオンギャップ(AG=[Na+] - [HCO3-] - [Cl-])を保つようにHCO3-が増加したと考えればよいのか。

原因による分類

ICU.493
  • 塩素反応性:尿中塩素<15mEq/L
  • 1. 胃酸の喪失 → H+, Cl-の喪失
  • 2. 利尿薬 → 多くの利尿剤でCl-を喪失(see. 利尿薬)
  • 3. 循環血液量不足
  • 4. 高二酸化炭素症に対する腎性の代償:CO2↑ → 腎で代償的にHCO3-排泄↓ → (おそらく)HCO3-の代替としてCl-が排泄
  • 塩素抵抗性:尿中塩素>25mEq/L
  • 1. ミネラルコルチコイド過剰:尿細管でNa+再吸収、K+排泄亢進。体内では代償的に細胞外へのK+放出、細胞内へのH+取り込みが起こる → 代謝性アルカローシス
  • 2. カリウム欠乏
YN.D-155
  • 腎からのH+喪失、重炭酸再吸収の亢進:糖質コルチコイド鉱質コルチコイド投与、アルドステロン症、クッシング症候群、腎血管性高血圧、バーター症候群、ギテルマン症候群
  • 細胞内へのH+移動:
  • 消化管からのH+喪失:嘔吐、胃管による消化液吸引、慢性下痢、先天性塩類漏出症
  • NaCl喪失に伴う細胞外液の喪失
  • その他
水・電解質と酸塩基平衡 改訂第2版 p.163
  • I. H+の喪失
  • 1. 消化管からの喪失
胃液への排出(嘔吐、胃液吸引)
  • 2. 尿中への喪失
鉱質コルチコイド過剰
利尿薬
多量のカルベニシリンなどのペニシリン誘導体等よ
高カルシウム血症
  • 3. H+の細胞内への移行
低カリウム血症
  • II. HCO3-の投与
大量の輸液(大量のクエン酸摂取による)
NaHCO3の投与
ミルク・アルカリ症候群
  • III. contraction alkalosis
出典不明
  • 腎でのH+再吸収低下(硫酸イオン、高カルシウム血症、副甲状腺機能低下症、ペニシリン)

症例

  • 16歳女性、神経過食症であり、自己誘発性嘔吐を制御できなかった。この女性で予想されるK, HCO3-の状態は?

国試


アジソン病」

  [★]

Addison disease
morbus Addisonii
原発性慢性副腎皮質機能低下症 primary chronic adrenocortical insufficiency難病
副腎皮質からのステロイド分泌が低下
⇔ クッシング症候群

概念

  • 難病に指定されている。

部分症

症状

検査

  • ACTH連続刺激試験:血中コルチゾール・尿中17-OHCS →
  • アンジオテンシンII負荷試験:血中アルドステロン →

参考

  • 1. 副腎低形成(アジソン病) - 難病情報センター
[display]http://www.nanbyou.or.jp/entry/206
  • 2.
[display]http://www.pediatric-world.com/asahikawa/fukujin/p06.html

uptodate

  • . [charged] 患者情報:副腎不全(アジソン病) (患者向け詳細版) - uptodate [3]
  • . [charged] 原発性副腎不全(アジソン病)の原因 - uptodate [4]
  • . [charged] 成人における二次性および三次性副腎不全の原因 - uptodate [5]
  • . [charged] 副腎不全におけるACTHに対する反応の評価 - uptodate [6]
  • . [charged] 小児における原発性副腎不全の原因および臨床症状 - uptodate [7]
  • . [charged] 小児における副腎不全の診断 - uptodate [8]
  • . [charged] 小児における副腎不全の治療 - uptodate [9]
  • . [charged] 成人における副腎不全の臨床症状 - uptodate [10]
  • . [charged] 成人における副腎不全の診断 - uptodate [11]
  • . [charged] 成人における副腎不全の治療 - uptodate [12]



核内受容体スーパーファミリー」

  [★]

nuclear receptor superfamily
核内レセプタースーパーファミリー
核内受容体
  • 細胞質体に存在し、リガンドの結合により核内に移行してDNAに結合して転写を促進する

ドメイン構造

  • N末端--A/B(制御領域)--C(DNA結合領域)--D(核移行シグナル)--E/F(リガンド結合領域)--C末端

受容体とリガンド

内分泌受容体 リガンド
糖質コルチコイド受容体 GRα 糖質コルチコイド
鉱質コルチコイド受容体 MR 鉱質コルチコイド
黄体ホルモン受容体 PR プロゲステロン
男性ホルモン受容体 AR テストステロン
卵胞ホルモン受容体 ERα, ERβ エストロゲン
レチノイン酸受容体 RARα, RARβ, RARγ レチノイン酸
レチノイドX受容体 RXRα, RXRβ, RXRγ  
甲状腺ホルモン受容体 TRα, TRβ 甲状腺ホルモン
ビタミンD3受容体 VDR ビタミンD

鉱質コルチコイド反応性低ナトリウム血症」

  [★]

mineralocorticoid-responsive hyponatremia of the elderly, MRHE
低ナトリウム血症
  • 加齢によるレニン-アルドステロン系の反応性の低下によりナトリウム保持機構の作用不全が起こり、代償的にADHの分泌が亢進している状況。
  • SIADHとの鑑別が困難
  • 体液量は若干低下  →  SIADHと同様に水制限すると循環血漿量の低下により血圧低下を来す危険がある。


参考

  • 1.
[display]http://rokushin.blog.so-net.ne.jp/2009-12-24
  • 2.Close association of urinary excretion of aquaporin-2 with appropriate and inappropriate arginine vasopressin-dependent antidiuresis in hyponatremia in elderly subjects.
PMID 11297601



鉱質コルチコイド受容体」

  [★]

mineralocorticoid receptor
ミネラルコルチコイドレセプターミネラルコルチコイド受容体ミネラロコルチコイド受容体

コルチコイド」

  [★]

corticoid
コルチコステロイド corticosteroid
副腎皮質ホルモン

定義

  • 副腎皮質から分泌される副腎皮質ホルモンおよび類似の作用をもつ合成ステロイドホルモン総称

分類



コイ」

  [★]

carp
Cyprinus carpio
コイ科ローチコイ属Barbus属コイ目ヒメハヤドジョウ


鉱質」

  [★]

mineral
ミネラル無機質鉱物


質」

  [★]

quality
品質


コルチコ」

  [★]

cortico
皮質



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