血清鉄

出典: meddic

serum iron, SI
総鉄結合能 TIBC


概念

  • 血清Feはすべてトランスフェリンに結合して存在。(LAB.580) → ということは、トランスフェリンに結合した血清中の鉄を定量していることになる。
  • 健常人ではトランスフェリンの1/3がFeと結合し、残りは未結合の形で存在。(LAB.580)
  • 総鉄結合能(TIBC)と血清鉄を測定し、UIBCが求めるられる。従って、検査ではTIBCとFeをオーダーすればよい。UIBCはオーダーする必要なし。

血清鉄が変動させる要因

血清鉄が変動するメカニズムで分類

  • 造血系での赤血球生成の速度を反映
  • Fe濃度が高い:造血系の減退
  • Fe濃度が低い:造血系の亢進
  • 貯蔵組織からの鉄動員の程度を反映
  • Fe濃度が高い:肝炎などでは肝臓から貯蔵鉄が要因されて他の組織に移動する(LAB.580)。肝炎では肝細胞の破壊により鉄が放出される(←鉄は網内系に貯蔵されている)。
  • 赤血球系の細胞内で保持される程度を反映?
  • Fe濃度が高い:無効造血、溶血性貧血により赤血球系細胞内に鉄が保持されず、血液中にleakする?

血清鉄の増減で分類

  • 低下:鉄の喪失、需要の増大、貯蔵鉄利用不可(慢性炎症)
  • 増加:鉄が過剰摂取(輸血)、需要の低下、貯蔵鉄の放出

基準値

  • ♂:44-192 ug/dL (LAB)
  • ♀:29-164 ug/dL (LAB)
  • 41-141 ug/dL (HIM.A-6)
  • 70-160 ug/dL (QB)

判定

  • 高値:ヘモクロマトーシス、急性肝炎、再生不良性貧血、鉄芽球性貧血、溶血性貧血
  • 低値:鉄欠乏性貧血、悪性腫瘍、膠原病などの慢性炎症、妊娠後期、子宮筋腫

その他

  • 日内変動あり:朝高値、夕方低値。


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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/12/18 18:59:17」(JST)

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和文文献

  • 血液透析患者の鉄代謝指標の日内変動
  • 水口 隆,岡田 和美,水口 潤,川島 周
  • 日本透析医学会雑誌 = Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy 43(6), 493-499, 2010-06-28
  • … 血液透析(HD)患者における鉄代謝指標の日内変動を観察した.HD患者の血清鉄(sFe)値は19時54±29 μg/dLに比して10時74±35 μg/dLと有意(p=0.0064)に10時が高値であった.総鉄結合能(TIBC)と血清フェリチン(sFtn)値は19時と10時で有意差はなかった.トランスフェリン鉄飽和率(TSAT)は19時22.6±11.9%に比して10時30.8±15.7%と有意(p=0.0060)に10時が高値であった.sFe値とTSATには午前中が夕方に比して高値を示す日内変動 …
  • NAID 10026912631
  • 阿蘇黄土の飼料への添加がバークシャー子豚の血液性状,成長,ならびに行動に及ぼす影響
  • 小池 晶琴,岡本 智伸,椛田 聖孝
  • 日本暖地畜産学会報 53(2), 157-163, 2010-09
  • NAID 40017388663
  • 造血器・リンパ系腫瘍WHO分類(第4版)に基づくT細胞およびNK細胞腫瘍の臨床病理学的検討
  • 有泉 裕嗣,塩沢 英輔,本間 まゆみ,矢持 淑子,瀧本 雅文,太田 秀一,服部 憲路,前田 崇,中嶋 秀人詞,齋藤 文護,柳沢 孝次,松田 功,中牧 剛,友安 茂
  • 昭和医学会雑誌 70(5), 399-411, 2010
  • … は有意に全生存率が低く(P = 0.02),ATLL症例を除いた解析でもsIL-2R高値例は予後不良であった(P = 0.02).初診時sIL-2R値はENKTL,C-CD30 + LPD,ALCL,ALK-,MF,T-ALL/LBLでは低値である傾向があった.また,初診時に血清鉄が施設基準値下限(男性50μg/dL;女性35μg/dL)未満かつ総鉄結合能(TIBC)が250μg/dL未満の鉄利用障害を伴う症例は有意に全生存率が低かった(P = 0.02).鉄利用障害とT/NK細胞腫瘍の予後との関連に関する報 …
  • NAID 130000852774
  • O-2-38 FOLFOX/FOLFIRI治療効果予測における血清鉄変動の臨床応用(企画関連口演25 分子生物の臨床応用3,第64回日本消化器外科学会総会)
  • 落合 匠,西村 和彦,渡部 智雄,北島 政幸,辻 昌孝,中谷 晃典,中山 昇,丸笹 崇,二川 俊二
  • 日本消化器外科学会雑誌 42(7), 1087, 2009-07-01
  • NAID 110007718041

関連リンク

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目次血清鉄、TIBCの推移血清鉄が低下するもの-binding capacity (TIBC)とは、血清 リオナの薬物動態【血液透析 血液検査における「血清鉄」は


★リンクテーブル★
先読み総鉄結合能」「TIBC」「SI
国試過去問096C005」「097D032」「107G034」「098H039」「105F010」「090A078
リンク元サラセミア」「検査値」「鉄芽球性貧血」「トランスフェリン」「無効造血
関連記事」「血清

総鉄結合能」

  [★]

total iron binding capacity, TIBC
鉄結合能貧血, UIBC

概念

  • 血液中で鉄はトランスフェリンと結合して運搬されるが、そのトランスフェリンが結合可能な鉄の総量。

基準値

臨床検査法提要第32版
  • 262-452 ug/dL 血清
HIM.A-6
  • 251-406 ug/dL 血清



TIBC」

  [★] 総鉄結合能 total iron binding capacity


SI」

  [★]


096C005」

  [★]

  • 次の文を読み、4~6の問いに答えよ。
  • 54歳の男性。息切れと皮下の出血斑とを主訴に来院した。
  • 現病歴 : 生来健康で2年前の会社での健康診断では異常はなかった。4か月前から階段で息切れを自覚するようになり、2か月前の出張旅行では疲労感が強く、同僚に顔色不良を指摘された。そのころから常時頭重感があり、1週前に下腿前面に赤紫色の小斑点が出現しているのに気付いた。体重減少や発熱はない。常用薬はない。
  • 既往歴・家族歴 : 特記すべきことはない。
  • 現症 : 身長172cm、体重63kg。体温36.8℃。脈拍70/分、整。血圧110/70mmHg。顔色は蒼白で、前胸部、下腿および足背に点状出血斑が多数散在する,表在リンパ節の腫大はない。眼瞼結膜は高度貧血様。舌とロ腔咽頭とに異常所見を認めない。心尖拍動の左方偏位を認めるが呼吸音に異常はない。腹部は軟で圧痛はなく、腸雑音は正常である。下腿に浮腫はない。四肢の深部腱反射に異常を認めない。
  • 検査所見 : 尿所見:蛋白(-)、糖(-)、ウロビリノゲン(±)、尿潜血(-)。便潜血反応陽性。血液所見:赤血球160万、Hb 5.6g/dl、Ht 17.0%、網赤血球4‰、白血球2,300(桿状核好中球10%、分葉核好中球15%、好塩基球1%、単球6%、リンパ球68%)、血小板0.9万。プロトロンピン時間(PT)100%(基準80~120)、APTT31秒(基準対照32.2)、血漿フィブリノゲン254mg/dl(基準200~400)、血清FDP10μg/ml以下(基準10以下)。Ham試験陰性。血清生化学所見:総蛋白6.7g/dl、アルブミン4.3g/dl、ハプトグロビン52mg/dl (基準19~170)、尿素窒素15mg/dl、クレアチニン0.8mg/dl、尿酸2.8mg/dl、総コレステロール102mg/dl、AST(GOT)16単位(基準40以下)、ALT(GPT)12単位(基準35以下)、LDH350単位(基準176~353)、Na141mEq/l、K4.1mEq/l、Cl108mEq/l。免疫学所見:CRP0.2mg/dl(基準0.3以下)、抗核抗体陰性、直接Coombs試験陰性。骨髄穿刺所見:有核細胞数は減少しているが、異型細胞を認めない。
  • この患者でみられる検査所見はどれか。2つ選べ。
[正答]


※国試ナビ4※ 096C004]←[国試_096]→[096C006

097D032」

  [★]

  • 46歳の女性。貧血の精査を目的に紹介され来院した。2年前から両側手指・手背、肘および膝の関節痛と腫脹とがあり、関節リウマチと診断され治療を受けている。体格栄養は中等度。体温36.8℃。脈拍76/分、整。血圧124/76mmHg。眼瞼結膜は貧血様である。リンパ節腫大と肝脾腫とは認めない。血液所見:赤沈78mm/1時間、Hb7.8g/dl、MCV75μm3(基準83~93)、白血球7,800、血小板38万。血漿フィブリノゲン580mg/dl(基準200~400)。CRP6.5mg/dl(基準0.3以下)。
  • この患者でみられる検査所見はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 097D031]←[国試_097]→[097D033

107G034」

  [★]

  • 体内の鉄動態について正しいのはどれか。2つ選べ。


[正答]


※国試ナビ4※ 107G033]←[国試_107]→[107G035

098H039」

  [★]

  • 血清鉄高値を示すのはどれか。
  • a. (1)(2)
  • b. (1)(5)
  • c. (2)(3)
  • d. (3)(4)
  • e. (4)(5)
[正答]


※国試ナビ4※ 098H038]←[国試_098]→[098H040

105F010」

  [★]


[正答]


※国試ナビ4※ 105F009]←[国試_105]→[105F011

090A078」

  [★]

  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)

サラセミア」

  [★]

thalassemia
地中海性貧血 Mediterranean貧血症 Mediterranean anemiaサラセミア症候群 thalassemia syndrome
重症型サラセミア軽症型サラセミアクーリー貧血

概念

  • ヘモグロビンの量的な異常による。
  • ヘモグロビンを構成するグロビン鎖の合成障害により特定のグロビン鎖の合成が抑制されて発症する先天性溶血性貧血

疫学

参考1
  • 九州大などの地域限定の新生児臍帯血スクリーニング調査報告によればサラセミアの発症頻度は0.1%
  • 九州や西日本に多い。
IMD
  • 地中海沿岸地域、アフリカ全土、東南アジアなどに多い。
  • 日本ではβサラセミアは1,000人に1人の頻度、αサラセミアはそれより頻度が低い。

病型

病因による分類

  • αサラセミア:α鎖グロビンの産生低下:HbBart's(γ鎖4量体)、HbH((β鎖4量体)
  • βサラセミア:β鎖グロビンの産生低下:HbA2(α鎖2量体/γ鎖2量体)、HbF((α鎖2量体/δ鎖2量体)
  • δβサラセミア:
  • ヘモグロビン構造変異型

遺伝子型による分類

  • ホモ接合型、ヘテロ接合型

臨床症状による分類

βサラセミア

  • 重症型 thalassemia major: 輸血依存
  • 中等症型 thalassemia intermedia: 中等度
  • 軽症型 thalassemia minor: 無症候、キャリアー

病態

  • 産生抑制されたグロビン鎖の代わりに、抑制されていないグロビン鎖が過剰に産生され、赤血球・赤芽球内に変性沈殿。これらが網内系で破壊される → 溶血
  • 代償的な赤血球の産生が増加、および骨髄内での無効造血の増加によりさらに骨髄での赤血球産生が高まり骨変形を来す。

症候

  • 貧血:皮膚・粘膜が蒼白。
  • 溶血・無効造血:黄疸、肝脾腫、骨変化(サラセミア顔貌)、病的骨折、精神および身体の発育障害。
  • 二次的変化:Fe過剰による皮膚色素沈着、感染症による下腿潰瘍、扁桃炎、胆道感染など。

検査

  • 末梢血塗沫
  • 標的赤血球
  • 血算
  • 血液生化学
  • 鉄代謝
  • 血漿鉄交代率 PIT:低下
  • PIDT1/2:低下  ← 鉄の代謝回転が早い。投与した59Feは赤芽球に取り込まれても、無構造血により再び末梢に出現するため、血清からの消失速度が低下する?
  • %RCU:低下 ← 赤血球鉄利用率のことで、投与した59Feが赤血球中にヘム鉄として取り込まれるかどうかをみる。無構造血により骨髄などに59Feが分散して%RCUが低下する。
  • 赤血球浸透圧抵抗試験:抵抗性増大

治療

参考

  • 1. サラセミア - 難病情報センター
[display]http://www.nanbyou.or.jp/entry/645

OMIM

  • 1. ALPHA-THALASSEMIA/MENTAL RETARDATION SYNDROME, CHROMOSOME 16-RELATED
Gene map locus 16pter-p13.3
[display]http://omim.org/entry/141750
  • 2. ALPHA-THALASSEMIA/MENTAL RETARDATION SYNDROME, X-LINKED; ATRX
Gene map locus Xq13
[display]http://omim.org/entry/301040
  • 3. BETA-THALASSEMIA
[display]http://omim.org/entry/613985

uptodate

  • 1. [charged] サラセミアの臨床症状および診断 - uptodate [1]
  • 2. [charged] αサラセミアの病態生理 - uptodate [2]
  • 3. [charged] βサラセミアの病態生理 - uptodate [3]
  • 4. [charged] βサラセミアの治療 - uptodate [4]





検査値」

  [★]

laboratory data
臨床検査

変動要因

食事

  • 影響ほとんどなし:総コレステロール( 肝臓で産生されるコレステロール >> 腸管から吸収されるコレステロール
  • 影響有り

運動

体位

個体間の変動

LAB.464
男性>女性 尿酸クレアチニンヘモグロビン
女性>男性 HDL-CクレアチンLHFSH
個体差 コリンエステラーゼアルカリホスファターゼコレステロールγGTPアミラーゼ
年齢 幼小児 アルカリホスファターゼリン
女性(閉経後) アルカリホスファターゼHDL-C

生活リズムによる変動

LAB.464
時間帯 日中 夜間
午前 午後
早朝   夕刻  
血清鉄 高値 低値    
カルシウム       低値
ACTH 高値   低値  
コルチゾール 高値   低値  
TSH 低値     高値
GH 低値     高値
プロラクチン 低値     高値
カテコラミン 高値     低値
レニン 高値   低値  
cAMP   高値    
尿アミラーゼ 低値   高値  


鉄芽球性貧血」

  [★]

sideroblastic anemia SA
anemia sideroblastica
鉄不応性貧血 sideroachrestic anemia
環状鉄芽球貧血、続発性鉄芽球性貧血

概念

  • ヘム合成障害による無効造血によって貧血を来す症候群

病因

  • 原発性
  • 後天性
  • 先天性
  • 続発性

検査

(根拠無き解釈)骨髄では鉄が赤芽球に取り込まれてはアポトーシスに至り無効造血が続いており、鉄の需要はない。このため、末梢血中の鉄は使用されないため増加、また網内系の貯蔵鉄も使用されないまま蓄積するので血清フェリチンが増加する。総鉄結合能はトランスフェリンの全体量は変化せず不変。骨髄ではなんとか赤血球を作ろうと、過形成となっており、赤芽球が著明にみられる。

血液検査

  • 血清鉄:増加
  • 血清不飽和鉄結合能:減少 ← 要するに鉄で飽和してしまったと言うこと
  • 血清フェリチン:増加

骨髄

  • 環状鉄芽球:核周の1/3以上に鉄顆粒が配列。ミトコンドリアへの鉄の沈着。ミトコンドリアは核周囲に分布



トランスフェリン」

  [★]

transferrin, Tf
シデロフィリン siderophilin
TIBCUIBC


概念

  • 肝臓で合成される
  • β1グロブリン分画

*糖タンパク質

  • 80kDa
  • Fe3+を2分子結合できる
  • 通常、トランスフェリンの鉄の飽和度は1/3程度 (SP.499)
  • 基準値:190-320 mg/dl (臨床検査法提要第32版)
  • 生体防御機構の一つとして機能する。ラクトフェリンと同様に鉄を結合して外来生物の増殖を妨げる。

Tf飽和率(%Tf)

  • 血清鉄/TIBC
  • 基準値 35 (20-50) %

基準値

  • 190-320 mg/dL (CRM470)

判定

  • トランスフェリン高値
鉄欠乏性貧血妊娠避妊薬投与、タンパク同化ホルモン投与
鉄欠乏性貧血:代償性
  • トランスフェリン低値
肝臓でのトランスフェリン合成が低下する病態で産生低下。

国試

  • 慢性炎症が持続している病態では血清のFe, UIBC, TIBCがいずれも低下する
  • 慢性炎症下では網内系に鉄が取り込まれて血清鉄が減少する。またTIBCの減少によりUIBCも減少。


無効造血」

  [★]

ineffective erythropoiesis
[[]]

まとめ

  • 骨髄内で造血が亢進しているものの、末梢に出現する前に細胞死が生じている病態であり、サラセミア巨赤芽球性貧血鉄芽球性貧血骨髄異形成症候群などでみられる。検査上、細胞死に至った細胞からの鉄の漏出による血清鉄の上昇、これにともない不飽和鉄結合能の低下がみられる。

定義

  • 血球前駆細胞が成熟血球に分化する過程で細胞死が生じている病態を指す。
  • 骨髄所見と末梢血所見に乖離がみられ、骨髄中の細胞は十分に存在するが、末梢血では血球減少を示す

検査

無効造血を呈する疾患

  • 貧血
  • サラセミア:赤芽球系の細胞の内に異常ヘモグロビンが沈殿することによる?
  • 巨赤芽球性貧血:全ての血球において、核酸合成が十分に行われず細胞質分裂が起こりにくくなっているため核が巨大化?
  • 鉄芽球性貧血:ヘムの合成異常。原因は多様



鉄」

  [★]

iron Fe
scissors
ヘモグロビン赤血球血清鉄、iron salts

概念

  • ヘモグロビン、ミオグロビン、およびペルオキシダーゼなどの正常な働きのために必須の元素である。ヒトは一日10-15mgの鉄を摂取しており、そのうちわずか1mgが小腸で吸収される。主に十二指腸でFe2+の形で吸収されるので、胃酸、ビタミンC、クエン酸などによりFe3+→Fe2+になっていると吸収の効率が高まる。生体内には4gの鉄が存在しており、その2/3がヘム鉄(2.5g)(ほぼヘモグロビン鉄、一部ミオグロビン鉄)で存在し、残りのほとんど(1g)は貯蔵鉄(網内系の中。フェリチン・ヘモジデリンとして)として組織に貯蔵される。鉄は受動的に1mgが主に消化管から失われ、その他皮膚、尿路からも失われる。

基準値

血清鉄

鉄の体内分布(SP.499)

  • 成人の体内鉄量:3-4g
[mg] 成人男性 成人女性
総鉄量 4050 2750
ヘモグロビン 2700 2000
貯蔵鉄 1000 450
組織の機能蛋白 350 300
血清トランスフェリン 3 3
血清フェリチン 0.3 0.1

鉄の収支 (SPC.280)

  • 喪失
  • 糞、汗、脱落皮膚:1mg/day
  • 月経中の女性:30mg/月経期間中
  • 妊娠中:500mg/満期まで
  • 必要摂取量
  • 月経中の女性:1.4mg/day
  • 妊娠中:5-6mg/day
  • 男性:0.5-1.0mg/day
  • 食物としての摂取量 (SP. 500)
  • 10-15mg
うち0.9mg程度しか吸収されない

鉄の吸収 (詳しくは図:SP.500)

  • 十二指腸で良く吸収される。 (吸収部位:十二指腸空腸上部(LAB.579))
  • Fe2+は水溶性、Fe3+は難溶性なので、Fe2+であるほうが吸収されやすい。また、ヘム鉄、アミノ酸鉄などキレート状の鉄は吸収が容易である(SP.499)
  • 鉄は摂取量の10%しか吸収されない。腸上皮中ではフェリチンと結合して存在するが、フェリチンが飽和するとそれ以上取り込まない。腸上皮のフェリチンは血清中のトランスフェリンに鉄を渡すが、トランスフェリンが飽和するとそれ以上鉄を渡せなくなる。鉄が飽和した状態の腸上皮はやがて脱落する。これで、必要以上の鉄が吸収されないように厳密に制御されている(←過剰の鉄は生体内でフリーラジカルを産生する反応を触媒するので危険)。ビタミンCは鉄の吸収を促進し、肉に含まれるヘム鉄は食物中の無機鉄より効率よく吸収される。またアルコールやフルクトースは鉄の吸収を促進するが、カルシウムは鉄の吸収を阻害する。(HBC.486)

QB.A-366

  • 鉄の吸収には胃酸の分泌、十二指腸からの吸収が必要。胃全摘が施行された場合には、胃酸の分泌減少と、Billroth II法が施行された場合には食物が十二指腸を通過せず鉄の吸収が障害される。



治療薬

臨床関連



血清」

  [★]

serum (Z), blood serum
  • 血液を凝固させて生じた血餅を取り除いて得られる黄色い透明な液体 (SP.484)
  • 血漿からフィブリノーゲンと凝固因子を取り除いたもの

関連

検査

保存

  • 血清の保存は冷蔵1週間、冷凍は-80℃





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