腫瘍

出典: meddic

tumor
新生物 neoplasm new growth NG



分類(EPT.65)

悪性度

細胞と間質の割合

発生学的由来

  • 上皮性腫瘍
  • 外胚葉性、中胚葉性、内胚葉性
  • 非上皮性腫瘍
  • 間質由来(中胚葉性)

組織学的分類

上皮性腫瘍

良性腫瘍
悪性腫瘍

非上皮性腫瘍

良性腫瘍
悪性腫瘍

臓器別分類

外陰部(女性)

子宮

卵巣

  • 表層上皮性・間質性腫瘍 Surface epithelial-stromal tumors
  • 性索間質性腫瘍 Sex cord/stromal tumors
  • 胚細胞腫瘍 Germ cell tumors


腫瘍と関連する疾患 first aid step1 2006 p.294

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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/03/14 12:50:35」(JST)

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和文文献

  • ダウン症候群の7歳男児に発症した難治性十二指腸潰瘍の1例
  • 稲村 幸雄 [他]
  • 長崎醫學會雜誌 : Nagasaki Igakkai zasshi 85(4), 343-349, 2011-12-25
  • 小児における消化性潰瘍はこれまで稀と考えられてきたが,現代の小児をとりまく社会環境の変化によるストレスの増大などに伴い増加傾向にあるといわれている。患児はダウン症候群の7歳男児で、当科を受診する1年前から嘔吐が見られるようになった。上部消化管造影検査で十二指腸球部の変形と幽門狭窄による通過障害を認め,内視鏡検査にて十二指腸潰瘍と診断された。ダウン症候群に合併する先天性消化管狭窄はなかった。Heli …
  • NAID 110008454125
  • 持続硬膜外麻酔を用いた漏斗胸術後疼痛にて錐体外路症状を来たした1例
  • 稲村 幸雄 [他]
  • 長崎醫學會雜誌 : Nagasaki Igakkai zasshi 85(4), 339-342, 2011-12-25
  • 症例は18歳男児。漏斗胸に対するNuss手術を施行した。術後の疼痛管理のために持続硬膜外麻酔を用いた。0.25%ブピバカイン50ml、ブプレノルフィン0.3mg、ドロペリドール2.5mgの混合液を、術後から2ml/hrで硬膜外持続注入した。投与18時間30分後から息苦しさが出現した。その後、ミオクローヌスに続き、全身の硬直と頚部のねじれ、眼球の上転が出現した。これらはドロペリドールの副作用による錐 …
  • NAID 110008452476
  • 小児鼠径ヘルニアに対するLaparoscopic percutaneous extraperitoneal closure(LPEC)法-100例を経験して-
  • 望月 響子 [他]
  • 長崎醫學會雜誌 : Nagasaki Igakkai zasshi 85(4), 331-338, 2011-12-25
  • 小児鼠径ヘルニアに対し2008年から腹腔鏡下経皮的腹膜外ヘルニア閉鎖術(laparoscopic percutaneou 小s extraperitoneal closure、以下LPEC法)を施行し、昨年の本誌において、従来のPotts法との比較検討を行った。以降、標準術式としてLPEC法を採用し、2010年10月、LPEC法施行症例が104例に達した。手術所見、手術術式、術中・術後合併症など術 …
  • NAID 110008452473
  • 分子生物学的研究に基づく膵癌の診断と治療 : 臨床応用を目指して
  • 藤田 逸人,大内田 研宙,水元 一博,田中 雅夫,Hayato Fujita,Ohuchida Kenoki,Mizumoto Kazuhiro,Tanaka Masao,フジタ ハヤト,オオウチダ ケノキ,ミズモト カズヒロ,タナカ マサオ
  • 福岡医学雑誌 102, 203-214, 2011-06-25
  • NAID 120003189957

関連リンク

腫瘍(しゅよう、tumor)とは、組織、細胞が生体内の制御に反して自律的に過剰に増殖 することによってできる組織塊のこと。 病理学的には、新生物(しんせいぶつ、 neoplasm)と同義である。なお、neoplasmはギリシャ語のneoplasia(新形成)からでき た ...
悪性腫瘍(あくせいしゅよう、英: malignant tumor)は、他の組織との境界に侵入し たり(浸潤 ...

関連画像

犬の口腔内腫瘍の約90%は 腫瘍 の うち 顎下腺 腫瘍 犬の口腔内腫瘍猫の鼻腔内腫瘍(鼻腔腺癌 腹腔内腫瘍摘出術(血管肉腫)腫瘍の写真です。耳下腺癌、耳下腺腫瘍脾臓の腫瘍は、お腹が大きく


★リンクテーブル★
国試過去問103G039」「105I067」「105F022」「107I014」「104G024」「102E036
リンク元100Cases 33」「子宮体癌」「子宮頚癌」「100Cases 60」「腎細胞癌

103G039」

  [★]

  • 65歳の男性。左上腹部の圧迫感を主訴に来院した。2か月前から倦怠感があり、その後、徐々に食後の左上腹部膨満感が出現した。喫煙歴は30本/日を45年間。飲酒歴は日本酒3合/日を35年間。意識は清明。体温36.5℃。脈拍84/分、整。血圧162/98mmHg。表在リンパ節は触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。肝を触知せず、脾を左肋骨弓下に3cm触知する。下腿に浮腫を認めない。血液所見:赤血球448万、Hb14.6g/dl、Ht 43%、白血球 12,400(桿状核好中球 3%、分葉核好中球 58%、好酸球 2%、好塩基球 3%、単球5%、リンパ球 29%)、血小板 98万。血液生化学所見:総蛋白 7.0g/dl、アルブミン 4.0g/dl、尿素窒素18mg/dl、クレアチニン 1.0mg/dl、尿酸 9.2mg/dl、総コレステロール 120mg/dl、総ビリルビン1.0mg/dl、AST 32IU/l、ALT 38IU/l、LD<LDH> 428IU/l(基準176~353)、ALP 210IU/l(基準115~359)。骨髄生検のH-E染色標本を以下に示す。
  • 脾腫の原因として考えられるのはどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 103G038]←[国試_103]→[103G040

105I067」

  [★]

  • 28歳の女性。妊娠36週。けいれん発作のため搬入された。家族によると、突然意識を失った後に全身のけいれんが起こったという。受診時にけいれんは治まっていたが、昏睡状態は続いている。頭部MRIのT2強調像(別冊No.21A)と拡散強調像(別冊No.21 B)とを別に示す。
  • この患者の脳にみられる病態はどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 105I066]←[国試_105]→[105I068

105F022」

  [★]

  • 74歳の女性。腹部の膨満感を主訴に来院した。半年前から腹部の膨満感を自覚するようになり、次第に増強してきた。腹部は膨隆し、下に示す模式図の斜線部に表面平滑で弾性硬の腫瘤を触知する。圧痛を認めない。


  • 腫瘍として触知されている臓器はどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 105F021]←[国試_105]→[105F023

107I014」

  [★]


[正答]


※国試ナビ4※ 107I013]←[国試_107]→[107I015

104G024」

  [★]

[正答]


※国試ナビ4※ 104G023]←[国試_104]→[104G025

102E036」

  [★]

  • 不明熱の原因となりにくいのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 102E035]←[国試_102]→[102E037

100Cases 33」

  [★]

☆case33 頭痛と混乱
glossary
accompany
vt.
(人)と同行する、(人)に随行する。(もの)に付随する。~と同時に起こる。~に加える(添える、同封する)(with)
slurred n. 不明瞭
強直間代痙攣 tonic-clonic convulsion
 意識消失とともに全身随意筋強直痙攣が生じ(強直痙攣tonic convulsion)、次いで全身の筋の強直弛緩とが律動的に繰り返される時期(間代痙攣clonic convulsion)を経て、発作後もうろう状態を呈する一連発作
症例
28歳、女性 黒人 南アフリカ 手術室看護師 ロンドン住在
主訴頭痛と混乱
現病歴過去3週間で頭痛が続いており、ひどくなってきた。現在頭痛持続しており、頭全体が痛い。友人曰く「過去六ヶ月で体重が10kg減っていて、最近、混乱してきたようだ」。発話不明瞭救急室にいる間に強直間代痙攣を起こした。
診察 examination
やせている。55kg。38.5℃。口腔カンジダ症(oral candidiasis)。リンパ節腫脹無し。心血管呼吸器系、消化器系正常。痙攣前における神経検査では時間場所、人の見当識無し。神経局所症状無し(no focal neurological sign)。眼底両側に乳頭浮腫有り。
検査 investigation
血算:白血球増多
血液生化学ナトリウム低下
CT供覧
キーワード着目するポイント
口腔カンジダ症(oral candidiasis)
頭痛精神症状強直間代痙攣
・眼底両側に乳頭浮腫
CT所見
・低ナトリウム血症は二次的なもの
アプローチ
口腔カンジダ症(oral candidiasis) → 細胞免疫低下状態(DM免疫抑制AIDSなど) or 常在細菌叢の攪乱(長期抗菌薬の使用)
 ・The occurrence of thrush in a young, otherwise healthy-appearing person should prompt an investigation for underlying HIV infection.(HIM.1254)
 ・More commonly, thrush is seen as a nonspecific manifestation of severe debilitating illness.(HIM.1254)
精神症状強直間代痙攣 → 一次的、あるいは二次的な脳の疾患がありそう
頭痛 → 漠然としていて絞れないが、他の症状からして機能性頭痛ではなく症候性頭痛っぽい。
・眼底両側に乳頭浮腫 → 脳圧亢進徴候 → 原因は・・・脳腫瘍、ことにテント下腫瘍側頭葉腫瘍クモ膜下出血、脳水腫など、そのほか、眼窩内病変、低眼圧などの局所的要因、悪性高血圧、血液疾患大量出血肺気腫などの全身的要因 (vindicate本のp342も参考になる)
 ・頭痛脳圧亢進 → 頭蓋内圧占拠性病変脳炎(IMD.274)
CT所見 → ringform病変脳浮腫脳圧亢進
・低ナトリウム血症 → 脳ヘルニア続発して起こることがあるらしい。実際には下垂体トキソプラズマによる病変形成されることにより起こりうる。
・そのほか出身地、体重減少もHIVを疑わせる点
パターン認識HIV + 精神症状 + てんかん発作(強直間代痙攣) + 脳圧亢進 + CT所見 = 一番ありそうなのはToxoplasma gondiiによるトキソプラズマ脳症 cerebral toxoplasosis (トキソプラズマ脳炎 toxoplasmic encephalitis)
Toxoplasma gondii
 原虫 胞子原虫
(感染予防学 080521のプリント、CASES p,92、HIM p.1305-)
疫学:西洋では30-80%の成人トキソプラズマ感染既往がある・・・うぇ(CASES)。日本では10%前後(Wikipedia)。
生活環
 ・終宿主ネコネコ小腸上皮細胞で有性・無性生殖 糞便オーシスト排泄
 ・中間宿主ヒト.ブタを含むほ乳類と鳥類無性生殖増殖シスト形成
   急性期増殖盛んな急増虫体tachyzoiteシスト内の緩増虫体bradyzoite
病原病因 phathogenesis
 ・緩増虫体(bradyzoite)、接合子嚢(oocyst)
感染経路
 1. オーシスト経口摂取
 2. 中間宿主の生肉中のシスト経口摂取
 3. 初感染妊婦からの経胎盤感染。既感染なら胎盤感染しないらしい(HIM.1306)
 (4)移植臓器、輸血確率は低い(at low rate)(HIM.1306)
病態
 1. 先天性トキソプラズマ症 congenital toxoplasmosis
   ①網脈絡膜炎、 ②水頭症、 ③脳内石灰化、 ④精神運動障害
 2. 後天性トキソプラズマ症 acquired toxoplasmosis
  (1) 健常者
   ・多くは不顕性感染発熱リンパ節腫脹、皮疹(rash)
   ・(少数例)筋肉痛、暈疼痛、腹痛、斑状丘疹状皮疹(maculopapular rash)、脳脊髄炎、混乱(HIM.1308)
   ・(まれ)肺炎心筋炎脳症心膜炎多発筋炎
   ・網膜脈絡叢瘢痕や、脳に小さい炎症性病変を残すことあり(CASES)。
   ・急性感染症状は数週間で消失 筋肉中枢神経系緩増虫体残存
  (2)HIV感染者、臓器移植例、がん化学療法例
   シスト緩増虫体急増虫体播種性の多臓器感染
   AIDSでは、トキソプラズマ脳炎が指標疾患 AIDS-defineing illness(CASES)
治療
 (日本)アセチルスピラマイシンファンシダール(感染予防学 080521)
トキソプラズマ脳炎 toxoplasmic encephalitisトキソプラズマ脳症 cerebral toxoplasosis
症状
 発熱頭痛、混乱m、痙攣認知障害、局所神経徴候(不全片麻痺歯垢脳神経損傷視野欠損、感覚喪失)(CASES)
・画像検査
 (CT,MRI)多発性両側性ring-enhancing lesion、特に灰白質-白質境界、大脳基底核脳幹小脳が冒されやすい(CASES)
鑑別診断(臨床症状画像診断所見で)
 リンパ腫、結核、転移性脳腫瘍(CASES)
病歴と画像所見からの鑑別診断
 リンパ腫、結核、転移性腫瘍
このCTcerebral toxoplasmosis特徴的かは不明
最後に残る疑問
 AIDSWBC(leukocyte)の数はどうなるんだろう???AIDSの初診患者ではWBCが低い人が多いらしいし()、HIVCD4+ T cellmacrophage感染して殺すから、これによってB cellは減るだろうし、CD8+ T cellも若干減少するだろうからWBCは減るんじゃないか?!好中球AIDSとは関係ない?好中球は他の感染症に反応性増加している?ちなみに、好酸球寄生虫(原虫)の感染のために増える傾向にあるらしい(HIMのどこか)。
スルファジアジン
sulfadiazine
ピリメタミン
pyrimethamine
葉酸拮抗剤である。
サルファ剤と併用され、抗トキソプラズマ薬、抗ニューモシチス・カリニ薬として相乗的に働く。
ST合剤
SMX-TMP
スルファメトキサゾールトリメトプリム合剤 sulfamethoxazole and trimethoprim mixture
AIDS定義(http://en.wikipedia.org/wiki/CDC_Classification_System_for_HIV_Infection_in_Adults_and_Adolescents)
A CD4+ T-cell count below 200 cells/μl (or a CD4+ T-cell percentage of total lymphocytes of less than 14%).
or he/she has one of the following defining illnesses:
People who are not infected with HIV may also develop these conditions; this does not mean they have AIDS. However, when an individual presents laboratory evidence against HIV infection, a diagnosis of AIDS is ruled out unless the patient has not:
AND
AIDSのステージング
参考文献
HIM = Harrison's Principles of Internal Medicine 17th Edition
CASES = 100 Cases in Clinical Medicine Second edition
IMD = 内科診断学第2版

子宮体癌」

  [★]

uterine corpus cancer, carcinoma of uterine corpus, cancer of the uterine body
carcinoma corporis uteri
子宮内膜癌 endometrial carcinoma endometrial cancer
子宮腫瘍産婦人科学子宮内膜増殖症(前癌病変)
  • G9M.157(進行期分類)

定義

  • 子宮体部内膜に発生する上皮性悪性腫瘍。

疫学

  • 発生頻度は欧米に多く、日本では少ない(女性人口10万当たり4)→高齢化、生活習慣との関連
  • 発症年齢は50歳代が最も多く、閉経後が7割を占める。40歳以下の婦人は5%程度。
  • 妊娠中および分娩後5年以内に体癌が発見されることはほとんどない。
  • 日本では近年増加傾向。子宮癌全体の30%を占める(みえる9.150)

リスクファクター

プロゲステロンに拮抗されずに、エストロゲンに長期暴露されることによる
  • 典型像:60歳くらいの太った未産の女性
  • 未婚不妊、閉経後、高い初婚・初妊年齢、少ない妊娠・出産回数、卵胞ホルモン服用歴、肥満
  • 卵巣機能異常(無排卵周期症PCOSなどの既往) → 正常量のエストロゲンが存在するものの、これに拮抗するプロゲステロンが欠乏する
出典不明

症状

  • ほとんどの場合に症状がある。
  • 9割で不正性器出血がみられる。そのほか過多月経、異常帯下、下腹部痛など。

子宮体癌の組織的分類

()内の頻度はG9M.155
  • 子宮内膜癌
  • 腺癌:ほとんどが腺癌

G9M.155

  • 腺癌(95%以上)
  • 類内膜癌(80-90%) → 類内膜腺癌(60-70%)、扁平上皮への分化を伴う類内膜腺癌(20-30%)
細胞異型が強い場合にはGradeを上げる。
  • Grade1(高分化型)充実増殖の占める割合が腺癌成分の5%以下。プロゲステロン受容体陽性率高。予後良好
  • Grade2(中分化型)充実増殖の占める割合が腺癌成分の6-50%。プロゲステロン受容体陽性率中。予後中等度
  • Grade3(低分化型)充実増殖の占める割合が腺癌成分の50%超。プロゲステロン受容体陽性率低。予後不良
  • その他(扁平上皮癌など(5%以下))

発生機序による分類

  • type I:エストロゲン依存性。発症は遺伝子変異とエストロゲンの長期持続刺激による子宮内膜細胞の異常増殖
  • type II:エストロゲン非依存性。子宮内膜異型増殖症を介さないで癌化する
  I型子宮体癌 II型子宮体癌
発生機序 エストロゲンへの長期暴露 de novo癌
好発年齢 閉経前-閉経早期  
頻度 80-90% 10-20%
病巣周辺の
子宮内膜異型増殖症
あり なし
組織型 類内膜腺癌 漿液性腺癌
明細胞腺癌
分化度 高分化型 低分化型
筋層浸潤 軽度 高度
予後 比較的良好 不良
遺伝子変異 K-ras, PTEN p53

検査

超音波エコー(経膣超音波)

腫瘍マーカー

MRI

  • T2画像が有用。
  • junctional zoneの菲薄化・欠損
  • 子宮内膜>腫瘍>筋層>junctional zone

診断

  • スクリーニング:細胞診
  • 子宮腔内の吸引あるいは擦過細胞診による検出率:90%以上
  • 子宮頚・腟部からの細胞採取による検出率:50%以下
  • 確定診断:子宮内膜の試験掻爬組織診

手術進行期分類 (日産婦 1995,FIGO1998)

原則として手術進行期分類を用い、手術を行っていない例では臨床進行期分類を用いる
体 → 頚 → 骨盤内 → 骨盤外
0期: 子宮内膜異型増殖症
I期: 子宮体部に限局
Ia期: 子宮内膜に限局
Ib期: 浸潤が子宮筋層1/2以内
Ic期: 浸潤が子宮筋層1/2を越える
II期: 子宮頸部に及ぶ
IIa期: 頸管腺のみ
IIb期: 頸部間質浸潤
III期: 子宮外に広がるが小骨盤腔を越えない、または所属リンパ節転移
IIIa期: 漿膜浸潤、付属器浸潤、腹膜細胞診陽性
IIIb期: 膣転移
IIIc期: 所属リンパ節転移(骨盤リンパ節傍大動脈リンパ節)
IV期: 小骨盤腔を越える、または明らかな膀胱または腸粘膜を侵す
IVa期: 膀胱、腸粘膜へ浸潤
IVb期: 遠隔転移(腹腔内リンパ節、鼠径リンパ節転移を含む)


転移

  • 直接浸潤
  • リンパ行性転移

症状

  • 不正性器出血、腹痛

治療

  • 手術療法、放射線療法、薬物療法(抗ガン剤、ホルモン療法)
  • 治療法の基本は手術療法(単純子宮全摘術、準広汎子宮全摘術、広汎子宮全摘術)。
  • 補助的に摘出術を追加することがある:両側付属器切除術、リンパ節郭清、部分大網切除術
  • 薬物療法・放射線療法:手術不能例、再発例、術後の補助療法

薬物療法

抗悪性腫瘍薬

  • シスプラチン、アドリアマイシン、タキサン系の多剤併用療法
化学療法のレジメン
参考:http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/nmk/cr/report/200702/502818.htm

ガイドライン的には「アンスラサイクリン系とプラチナ製剤を含む薬剤の選択が薦められている(グレードB)。タキサン系製剤も併用さているが、その十分な根拠は得られていない(グレードC)。(子宮体癌の治療ガイドライン2006年)

一般的な抗腫瘍薬による副作用

ホルモン療法

  • ホルモン療法単体:挙児希望のGrade1のIa期:高用量MPA
  • 術後補助療法:再発リスクの低い場合、高用量黄体ホルモン療法は非推奨(グレードD)(参考2)

手術療法

  • 1. 子宮摘出術
  • 単純子宮全摘術
  • 子宮体部に限局しているとき
  • 準広汎子宮全摘術
  • 子宮体部に限局しているとき
  • 広汎子宮全摘術
  • MRIや肉眼で明らかな頸部間質浸潤が認められるとき。
  • 2. 両側付属器切除術
  • 3. リンパ節郭清
  • 骨盤リンパ節郭清:基本的に施行。省略するのは、類内膜癌Grade1で、画像診断で病変が子宮内膜に限局すると推定される場合のみ。
  • 傍大動脈リンパ節郭清
  • 鼠径リンパ節郭清
  • 4. 部分大網切除術

傍大動脈リンパ節郭清術と部分大網切除術の適応

転移リスクが高いため
  • 1. 骨盤リンパ節転移例
  • 2. 付属器転移例
  • 3. 筋層浸潤が1/2を超す例
  • 4. 予後不良例(組織型が類内膜癌Grade3、漿液性腺癌明細胞腺癌、癌肉腫など)。太字の物は特に大網転移率が高い。

放射線療法

  • 子宮頚癌(扁平上皮癌)より放射線は有効ではない。 → 放射線療法は腺癌に奏効しづらい!!!

子宮温存を希望する若年性子宮体癌

  • 根治治療ではなく、いずれは子宮全摘が必要。
  • 再発例では子宮全摘

適応

  • 画像診断上Ia期(内膜限局)
  • G1の類内膜腺癌

治療

  • 子宮内膜全面掻爬
  • 高用量黄体ホルモン療法

予後

予後規定因子

  • 筋層浸潤の深さ、頚部浸潤、子宮外進展、リンパ節転移、病理組織型、組織学的分化度、血管・リンパ管侵襲

5年生存率

臨床進行期 5年生存率(%)
出典不明(相対) NGY.229
I 86 79
II 68 66.8
III 42 37.5
IV 16 8.5

国試


症例

  • 55歳の女性。不正性器出血を主訴に来院した。未経妊、閉経51歳。不妊治療をした経験がある。子宮は鶏卵大で卵巣は両側とも触知しない。経膣超音波で子宮内膜の肥厚が見られる。

子宮体癌治療ガイドライン(2006年)

  • FIGOは子宮体癌の手術進行期分類を採用。
  • 1)進行期決定のために手術術式の選択が必要である。
  • 2)子宮体癌は放射線感受性が低く、抗ガン剤の標準治療の確立が遅れている。
  • このことから子宮体癌では手術療法が第一選択。高齢や内科的合併症などの理由で、放射線療法が選択される場合もある。

参考

  • 1.
[display]http://tyama7.blog.ocn.ne.jp/obgyn/2006/10/post_d2b6.html
  • 2. 子宮体がん治療ガイドライン2009年版:(金原出版)
http://www.jsgo.gr.jp/guideline/taigan.html
  • 3. ガイドライン
http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0050/1/0050_G0000135_GL.html



子宮頚癌」

  [★]

cervical cancer, cancer of the cervix, cancer of the uterine cervix, uterine cervical cancer, endocervical carcinoma
carcinoma colli uteri
子宮頸癌
子宮頚部子宮腫瘍


概念

  • 子宮頚部に発生した癌

疫学

  • 95%扁平上皮癌、5%腺癌。腺癌の割合は年々増えてきている。
  • 腺癌は若年者で多く、高分化型腺癌である。原因は不明
  • 子宮頚癌:子宮体癌=90:10 ← とにかく子宮頚癌が多い
  • 50歳前後

病因

HPV遺伝子型の16,18型で7割を占める。他のハイリスク型は31,33,35,45,52,58である。
  • 感染者の90%が治癒するが、10%は持続感染する。
  • 持続感染者の一部が5-10年を経て異形成から子宮頚癌に進展する。

病理

扁平上皮癌

腺癌

  • 腺上皮類似の細胞より構成され、腺管形成傾向を示す。表層では乳頭状に、深部では腺管形成を示して増殖する。粘液を産生している細胞が認められる。
  • 腺癌は手術で根治治療できない場合、放射線や化学療法が奏効しづらく予後不良である。

リスクファクター

  • 発展途上国在住、活発な性行動、低所得階級、多産婦、喫煙、ピル、ステロイド、HIV、眼瞼親身受診、他のSTD

症状

  • 初期:上皮内癌(臨床進行期では0期)および微小浸潤癌(Ia期)のほとんどが無症状(⇔子宮体癌では不正出血) ← 検診が重要となる 
  • 浸潤癌:不正性器出血、接触出血あるいは帯下など
  • 周辺臓器浸潤:骨盤痛、血尿、下血

検査

細胞診

  • スクリーニング検査として行われる
ベセスダシステム 推定病変 用語説明 日母分類
NILM 非腫瘍性病変, 炎症 陰性 I/II
ASC-US 軽度扁平上皮内病変(LSIL)疑い 意義不明異型扁平上皮 II/IIIa
ASC-H 高度扁平上皮内病変(HSIL)疑い 高度病変を除外できない異型扁平上皮 III/IIIb
LSIL HPV感染, 軽度異形成 軽度扁平上皮内病変 IIIa
HSIL 中等度異形成, 高度異形成, 上皮内癌 高度扁平上皮内病変 IIIa, IIIb, IV
SCC 扁平上皮癌(微小浸潤含む) 扁平上皮癌 V
AGC 腺異形成, 腺系病変疑い 異型腺細胞 III
AIS 上皮内腺癌 上皮内腺癌 IV
adenocarcinoma 腺癌 腺癌 V
other その他のがん その他の悪性腫瘍 V

HPV検査

  • スクリーニング検査押して行われる
  • 癌または前癌病変の発見率95%。細胞診と組み合わせると発見率は100%。

コルポ診

  • コルポスコープと呼ばれる拡大鏡を用いて子宮頚部粘膜表面を拡大し、観察。
  • 3-5%の酢酸を子宮頚部に接触させ、それによる変化も所見とする。

画像検査

  • MRI
  • T2:淡い高信号(中~高信号)。子宮頚部間質は低信号。このコントラスト差を利用して浸潤の程度を把握する。水平断ではstromal ring(子宮内腔を取り囲む低信号)の消失がみられる
  • T1Gd造影:腫瘍は低信号となる。周囲組織浸潤を見積もるために使用される


臨床進行期

  • 治療前に決定される

出典不明

子宮頸癌 0期(上皮内癌) 上皮内癌 ・円錐切除(挙児希望)
・円錐切除or単純子宮全摘術(挙児希望なし)
I期
子宮頚部に限局
Ia期
微小浸潤癌
Ia1期 (微小浸潤癌)
病理組織
間質浸潤
深さ3mm以内
幅7mmを超えない
・円錐切除(挙児希望)
単純子宮全摘術(挙児希望なし)
Ia2期 (微小浸潤癌)
病理組織
間質浸潤
深さ3-5mm以内
幅7mmを超えない
・(準)広汎子宮全摘術+骨盤リンパ節郭清術
広汎子宮全摘術
Ib期 Ib1期 4cm以下 広汎子宮全摘術
Ib2期 4cmを超える 広汎子宮全摘術
・放射線療法
・同時科学放射線療法
II期
頸部を超えて進展かつ
骨盤壁or膣壁下1/3に達しない
IIa期 膣壁浸潤のみ 広汎子宮全摘術
・放射線療法
・同時科学放射線療法
IIb期 子宮傍組織浸潤のみ 広汎子宮全摘術
・放射線療法
・同時科学放射線療法
III期
骨盤壁に達するor
膣壁浸潤下1/3
IIIa期 膣壁浸潤下1/3 ・放射線療法
・同時科学放射線療法
IIIb期 骨盤壁に達する ・放射線療法
・同時科学放射線療法
IV期
膀胱,直腸の粘膜へ浸潤or
小骨盤を超えて進展
IVa期 膀胱,直腸の粘膜へ浸潤 ・放射線療法
・同時科学放射線療法
IVb期 小骨盤を超えて進展 ・放射線療法
・化学療法

妊娠と治療

  • 0期(CIN), Ia期:分娩まで経過観察し、分娩後治療(円錐切除もしくは単純子宮全摘術)
  • Ib期:原則的に広汎子宮全摘出術  ←  妊娠継続は母体へのリスクが大きすぎるため(周辺臓器浸潤、転移など?)。

診断

  • 診察+検査で診断する。
  • 視診、内診、直腸診、細胞診、コルポスコピー、組織診、尿路系検査、単純X線撮影、超音波検査、CT、MRI、腫瘍マーカー、リンパ管造影、ガリウムシンチグラム。
  • 新臨床進行期分類(日産婦1997, FIGO 1994)(参考4)により治療前に病期を決定する。決定の根拠とできる診察&検査は以下の通りである。触診、視診、コルポスコピー、診査切除、頸管内掻爬、子宮鏡、膀胱鏡、直腸鏡、排泄性尿路造影、肺及び骨のX線検査。なお、子宮頸部円錐切除術は臨床検査とみなす。

治療

手術療法

化学療法

放射線療法

  • 適応:(1)腫瘍切除後に顕微鏡的に癌の残存が疑われる、(2)リンパ節転移あり、(3)骨盤近くまで浸潤、(4)脈管内浸潤有り、(5)膣摘出不十分 (NGY.223)
QB Q-288
  • 外部照射:(Ib1?~II)広汎子宮全摘術後に膣断端陰性
  • 外部照射+腔内照射(遠隔操作式後装填法 RALS):(Ib1?~II)広汎子宮全摘術後に膣断端陰性、あるいはIII,IV期
ガイドライン2
進行期 外部照射(Gy) 腔内照射(Gy/
回,A点線量)
全骨盤 中央遮蔽
0 45~50 '29/5
0 45~50 '29/5
20 30 '23/4
小~中 20~30 20~30 '23/4
30~40 20~25 '15/3~20/4
ⅣA 30~50 10~20 '15/3~20/4
総照射線量は進行期によって変わる。ガイドライン2によれば、外部照射は45-70Gyまでありうる。施設ごとに放射線治療のプロトコールは異なる。例えば、参考7を参照すると、外部照射は最大54Gyである。

合併症

ガイドライン2
  • 急性期:悪心(放射線宿酔)、下痢、膀胱炎、皮膚炎(特に下方へ延長した照射野を設定した場合の会陰部)、白血球減少症
  • 晩発性(grade3以上の頻度):直腸炎(出血)(5?10%)、膀胱炎(出血)(5%以下)、小腸障害(腸閉塞)(5%以下)皮下組織繊維化・浮腫(下腹部)、腟粘膜の癒着・潰瘍、膀胱腟瘻、直腸腟瘻、骨折、下肢浮腫

予後

参考3
病期 症例数 5年相対生存率
I期 1137 92.1%
II期 447 69.8%
III期 428 48.9%
IV期 151 17.2%

ガイドライン

  • 1. 子宮頸癌治療ガイドライン2007年版:
[display]http://www.jsgo.gr.jp/guideline/keigan.html
  • 2. 放射線治療計画ガイドライン・2008 - 日本放射線専門医会・医会,日本放射線腫瘍学会,日本医学放射線学会編集
[display]http://www.kkr-smc.com/rad/guideline/2008

参考

  • 1. 癌ブロジェクト
[display]http://www.gan-pro.com/public/cancer/cervical.html
  • 3. がん情報サービス
[display]http://ganjoho.jp/public/cancer/data/cervix_uteri.html
  • 4. 臨床進行期分類(日産婦1997年、FIGO1994年)
http://plaza.umin.ac.jp/~jsog-go/CC/CC_youkou_main9.htm
  • 5. ベセスダシステム
http://www.kawasaki-m.ac.jp/pathology2/pdf/Bethesda-moriya.pdf
  • 6. [charged] Invasive cervical adenocarcinoma - uptodate [1]
  • 7. 子宮頸癌の進行期別線量配分
[display]http://web.sapmed.ac.jp/radiol/uterus.html

国試

  • 105E059:治療。放射線治療を行う際、貧血を改善しないと効果が低下するから輸血すべし、らしい。
  • 102I041:コルポスコピー所見で高度の白色上皮を呈する子宮頚部癌上皮内腫瘍(CIN)。細胞診ではクラスIIIb


100Cases 60」

  [★]

attend
vt.
~に出席/参列する、(学校に)行く(go toより堅い語)
The normal ECG and chest X-ray when he attended hospital after an episode do not rule out an intermittent conduction problem.
(結果として)~に伴う
~に同行/同伴する、付き添う、仕える。往診する。~の世話をする、~に気をつける、見張る
vi.
出席/参列/出勤する(at)
留意/注目/傾聴する(to)。身を入れる、勢力を注ぐ、心を傾注する(to)。世話をする、気を配る(to)
仕える、付きそう(on)。(危険困難などが)伴う(on)
productive
  • adj
outflow
  • n.
obstruction
  • n.
the clinical picture suggests obstruction to outflow from the stomach.(この臨床像は胃流出障害示唆している)
obstruction to outflow
流出障害
  • ex.
the clinical picture suggests obstruction to outflow from the stomach.(この臨床像は胃流出障害示唆している)
aqueous outflow from the eye (眼球からの房水流出)
retain
re + tent (tineo=teneo) = to hold back
  • vt.
  • 保持する、保有する、保留する、持ち続ける、維持する。(使用のために)確保しておく
  • (ある場所に)保つ、保持する。(熱などを)保っている、失わないでいる
  • 忘れないでいる、覚えている
  • (弁護士気腫・召使いなどを)雇っておく、抱える
  • 使用/実行し続ける。(廃止しないで)そのままにしておく
palliation
n.
寛解、緩和
volvulus
腸捻転
bezoar
胃石
malrotation
腸回転異常
intussusception
腸重積
succussion
n.
強く揺り動かすこと、強く揺れること
splash
n.
はね返し、はねかけ。はねかす音。
どっと流れる水。
unit
1 unit = 10 ml of ethanol
□350ml アルコール5%
350x0.05/10=1.75 unit
http://pohwa.adam.ne.jp/you/hobby/ryori/sake2.html
1unitの量が国によって違う。純エタノール換算で、1英unitは8g=10ml(英糖尿病協会採用の数値)、1米unitは15g(20ml弱:1drinkとも)で、日本では10~14g程度(代謝熱量80Kcalが基準食品成分表5訂版,2002)や20ないし23g(日本酒1合分)を1unitとしている。日本医学界では1unit=20g(体積に換算すると25ml)を採用することが多いので、ここでもそれに従う。この基準(1unit=20g=25ml)で計算すると、40度のウィスキー1ショット(=1オンス:英液量オンスで28.41ml、米液量オンスで29.57ml日本の1ショットで30ml)が約0.5unitとなる。5度のビールなら500mlでだいたい1unit(この、日本酒1合≒ウィスキーダブル≒ビール500cc≒1unitという関係は、覚えておくと便利かもしれない:ワインなどは日本酒に準じるので、1本750mlがだいたい4unit強である)。
主訴体重減少
(主訴にまつわる症状)
 ・4ヶ月で10kg減少、食欲の減少、嘔吐(頻度次第に増えてきている。嘔吐物と量:何時間も前に食べたものを多量嘔吐する)
(主訴以外の症状)
 ・一ヶ月前から脱力感(部位:特に下肢で著しい(丘に登ったり、階段を上ったりするとき))
嗜好歴:喫煙 20/day飲酒 10units/week (ビール 6本弱)
家族歴:なし
既往歴高血圧(2年間β遮断薬治療、4ヶ月前に服薬中止)
身体所見 examination
バイタル:82/分、血圧 148/86 mmHg
全身やせ、体調が悪そう(unwell)。
呼吸器心血管系に異常なし
腹部:腫瘤触知せず、圧痛なし、振盪音/振水音を認める
検査所見 investigations
低値ナトリウムカリウムクロライド尿素
高値重炭酸
Q
1. これらの所見の説明は?
2. もっともな診断は?
A
 胃流出路の閉塞 = 食後嘔吐 + 胃の振水音
 高BUN + 低CRE → 脱水
 低Na,Cl,H+ → 嘔吐
 HCl喪失 → 代謝性アルカローシス
  H:細胞内→外
  K:細胞外→内
  従って、低カリウム血症 → 筋力低下脱力
 胃流出路の閉塞原因胃癌とか胃潰瘍による瘢痕
 診断には上部消化管内視鏡生検(組織診)、その後にCT(局所浸潤、転移巣検索)
 治療法:腫瘍だったら腹腔鏡による腫瘍摘出術。その他の場合手術をしたり、薬物療法をしたり、、、
学習ポイント
嘔吐嘔気 nausea and vomiting DIF.321, vomitus DIF.449 IMD.351
解剖で考えよう。縦に解剖、横に病因
鼻咽頭 扁桃、外来異物
食道 アカラシア、逆流性食道炎、食道癌 ・・・嚥下困難があるはず
胃 胃炎消化性潰瘍胃癌幽門部病変(ポリープ、癌、潰瘍;胃の出口閉塞させる)。子供だったら幽門狭窄症
十二指腸潰瘍十二指腸炎、Billroth II法による輸出脚の閉塞、Billroth I/II法によるダンピング症候群。胆汁性胃炎原因となる。
小腸小腸閉塞(腸重積腸回転異常症、胃石症、癌腫限局性回腸炎)
結腸潰瘍性大腸炎、アメーバ症、腫瘍男。腸間膜動脈血栓症
消化管全体:Strongyloides, Ascaris, Taenia solium
・β遮断薬の服用中止で何が起こる?
 狭心症発作性高血圧
 なんでやめたんだろう? → 副作用:(1%程度に)めまい全身倦怠感、頭痛徐脈出現
振盪音
 腹水胃内容物貯留によって聴取される。
BUN高値、Cre低値
suggest a degree of dehydration

BUN

==検査値の異常 (異常値の出るメカニズム第5版 p.144)==
===BUN上昇===

腎細胞癌」

  [★]

renal cell carcinoma RCC
Grawiz腫瘍 グラヴィッツ腫瘍 Grawitz tumor
腎癌腎臓腫瘍

疫学

  • 発生率:人口10万人あたり9.7人(1998)
  • 腎腫瘍の85%を占める (EPT.221)
  • 転移のある人が3割
  • 40-70歳代に多発 50-60歳(SURO.237)
  • 男女比=2-3:1 (YN.E-84)

病因

  • 遺伝子異常:VHL遺伝子の変異
  • 癌原物質:タバコ、砒素、石綿、カドミウム、殺虫剤、真菌毒素

リスクファクターと相対危険度

  • VHL病:100  ← VHL病の40%の症例で腎細胞癌を見る
  • 透析患者:32  ←  長期透析患者では後天性嚢胞性腎疾患が見られ、これに合併しやすい
  • 肥満:3.6
  • 喫煙:2.3
  • 高血圧:1.4
  • ドライクリーニング:1.4
  • 利尿薬常用者:1.3
  • フェナセチン中毒:1.1

由来

分類

悪性-腎細胞癌 renal cell carcinoma
  • 1. 淡明細胞癌 clear cell carcinoma  ← RCCの3/4を占める(APT.260)
  • 2. 顆粒細胞癌 granular cell carcinoma
  • 3. 嫌色素細胞癌 chromophobe cell carcinoma
  • 4. 紡錘細胞癌 spindle cell carcinoma  ← 予後不良
  • 5. 嚢胞随伴性腎細胞癌 cyst-associated renal cell carcinoma
  • 6. 乳頭状腎細胞癌 papillary renal cell carcinoma  ← 予後は比較的良好

病理

  • 組織由来は近位尿細管上皮であり、一部に髄質集合管由来の物がある(YN.E-84)
  • 異型性は軽度。
  • 肉眼的所見は黄色、分葉、出血、偽膜、血管に富む、脂肪分に富む
  • 血管性間質に被胞される→血行性転移しやすい
  • 腫瘍細胞の細胞質は明るくぬける→脂肪と糖原が多いから
  • 腎静脈内を発育し、下大静脈、右心房まで伸展する腫瘍塞栓を見ることがある。

症状

3主徴がそろうのは5%以下。実質に腫瘍ができるため、初期には症状がほとんど無い
無症状で健康診断・人間ドックで見つかることが3割弱、他疾患治療中に見つかるのが5割弱。 → ほとんど気づかれない
  • 血尿:40-50% (無症候性肉眼的血尿)
  • 疼痛:10-40%
  • 腹部腫瘤:20-40%
  • 精索静脈瘤、発熱(10-20%)、全身倦怠感、体重減少、貧血(15-40%)、高血圧(15-40%)、転移症状

検査

診断

画像診断

最初にエコー、次にCT
  • 腎の変形、腫瘍輪郭の不整、中心部エコー像の変形、可動性の制限、静脈腫瘍血栓像
  • 2. 静脈性腎盂造影
  • 腎内占拠病変、輪郭の変化、腎盂腎杯の圧排偏位
  • 3. CTスキャン
  • 診断上最も重要
  • 造影CTでは腫瘍は造影早期に造影され、内部が不均一に造影される。  ←  腎臓より弱く造影される
  • 腫瘍の有無と病気診断(静脈内腫瘍塞栓の有無、後腹膜リンパ節、隣接臓器への浸潤、多臓器への転移の有無)
[show details]



  • 4. MRI
  • 腫瘍血栓の進展の高さを診断するのに有用
  • 腎細胞癌は下大静脈、腎静脈に腫瘍血栓を作る
  • 5. 血管造影


臨床病気分類

  • Robson分類 ←簡単
  • TMN分類
(腎癌取扱い規約 第3版 日本泌尿器科学会・日本病理学会・日本医学放射線学会/編 1999年金原出版(株) 東京)
  • T 原発腫瘍
  • TX 原発腫瘍の評価が不可能
  • T0 原発腫瘍を認めない
  • T1 最大径が7.0cm以下で、腎に限局する腫瘍
  • T1a 最大径が4.0cm以下で、腎に限局する腫瘍
  • T1b 最大径が4.0cmを越えるが7.0cm以下で、腎に限局する腫瘍
  • T2 最大径が7.0cmを越え、腎に限局する腫瘍
  • T3 腫瘍は主静脈内に進展、または副腎に浸潤、または腎周囲脂肪組織に浸潤するが、Gerota筋膜を越えない
  • T3a 腫瘍は副腎または腎周囲脂肪組織または腎洞脂肪組織に浸潤するが、Gerota筋膜を越えない
  • T3b 腫瘍は腎静脈または横隔膜下までの下大静脈内に進展する
  • T3c 腫瘍は横隔膜を越える下大静脈内に進展する
  • T4 腫瘍はGerota筋膜を越えて浸潤する
  • N 所属リンパ節
  • NX 所属リンパ節の評価が不可能
  • N0 所属リンパ節転移なし
  • N1 1個の所属リンパ節転移
  • N2 2個以上の所属リンパ節転移
  • M 遠隔転移
  • MX 遠隔転移があるかどうか評価不能
  • M0 遠隔転移なし
  • M1 遠隔転移あり

転移臓器

腎癌の剖検時の転移臓器と頻度
  • :50-60%
  • :30-40%
  • リンパ節:30-55%
  • 肝臓:20-40%
  • 脳:5-8%
  • 副腎:20-25%
  • 対側腎:10-20%

治療

診断は画像診断のみ
組織診をしない→禁忌:転移したら有効な治療方法がないから(薬物療法はほとんど効かない)
既存の悪性腫瘍薬や放射線に抵抗性!!
  • 1.手術療法、2.動脈塞栓術、3.免疫療法、4.分子標的薬

1.手術療法、

  • 開放手術、体腔鏡(腹腔鏡、後腹膜鏡)、体腔鏡補助
  • 到達法:経腹的が今のところ一般的:「経腰的」-腰部斜切開で後腹膜に入る、「経腹的」-腹腔を開く、「経胸腹的」-胸腔、腹腔共に開く

術式

  • 根治的腎摘出術
  • 腎動脈を処置、Georta筋膜ごと腎、周囲脂肪識、副腎をまとめて摘出 ← 経腰的だと腎門までの距離が長く適さない
  • 単純腎摘出術
  • 遠隔転移のある例。
  • 腎部分切除術
  • 核出術
  • 追加の術式:リンパ節郭清(リンパ節転移が疑われる例に関しては推奨される(参考1))、腫瘍血栓摘除術(下大静脈腫瘍血栓を有する患者で、所属リンパ転移、遠隔転移を認めない例に対して推奨される(参考1))

進行期、病期別

参考1
  • I期:T1a(腫瘍径4cm以下)であれば腎部分切除術が推奨される。
  • I,II期:腹腔鏡下での腎摘除術が推奨される。
  • M1:転移巣があっても、PSが良好でインターフェロンが可能な例では腎摘除術が推奨される。また、転移巣を有する患者で、PSが良好かつ転移巣が切除可能であれば、転移巣に対する外科治療が推奨される。

2.動脈塞栓術

  • 保存療法

3.免疫療法

  • マクロファージの貪食作用増強、MHC class I分子発現増強
  • 奏効率は10-15%程度
  • 副作用:食欲不振、全身倦怠感、発熱、うつ症状
  • T細胞の増殖、サイトカイン(IL-1, IL-6, INF-γ)の分泌誘導
  • 奏効率は10-15%程度

4.化学療法(分子標的薬)

いずれも完全寛解には至らない
  • スニチニブ:部分寛解が5割弱。
  • ソラフェニブ:部分寛解が1割。病状安定率が7割
  • 副作用:手足症候群(疱疹など)、脱毛、骨髄抑制、下痢、高血圧、心血管系障害、甲状腺機能障害など

予後

  • Robson分類による5年生存率
  • Stage1:70-90%
  • Stage2:60-70%
  • Stage3:30-60%
  • Stage4:10-30%

腎への転移 (1983-1985年日本病理解剖統計)

  • 総数上位
  • 原発部位:肺、骨髄、リンパ系
  • 転移率上位
  • 原発部位:リンパ系(30.0%)、精巣(28.6%)、骨髄(27.4%)、副腎(25.7%)、後腹膜(22.5%)、皮膚(20.5%)、対側腎(19.3%)、肝臓(19.0%)

参考

  • 1. 腎癌ガイドライン
[display]http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0057/1/0057_G0000158_GL.html
  • 2. 腎細胞がん - がん情報サービス
http://ganjoho.jp/public/cancer/data/renal_cell.html
  • 3. wiki ja
  • [display]http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%85%8E%E7%B4%B0%E8%83%9E%E7%99%8C
  • 4. 財団法人国際医学情報センター:がん Info / 腎細胞がん
http://www.imic.or.jp/cancer/c2027.html

国試






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