腎生検

出典: meddic

renal biopsy, kidney biopsy
腎バイオプシー

適応

  • タンパク尿が多い(1g/day以上)
  • 活動性の腎炎所見(円柱、白血球)
  • 急激な腎機能低下
  • タンパク尿と血尿が持続


出典不明
  • 適応:慢性腎炎、全身性の血管炎で腎合併症がある場合、遺伝性腎症、間質性腎炎、原因不明の腎不全
  • 禁忌:出血傾向、悪性新生物、易感染性、慢性腎不全、高度の浮腫・腹水、片側腎


腎生検ガイドブック
  • 適応:検尿異常(蛋白尿、血尿)、ネフローゼ症候群、急性腎不全、移植腎
  • 禁忌:出血傾向、片腎、萎縮腎、管理困難な高血圧

参考

  • 1. [charged] 腎生検の適応および合併症 - uptodate [1]

国試

  • 101A037:末期腎不全患者では多嚢胞化萎縮腎となっており、腎生検は禁忌。


UpToDate Contents

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和文文献

  • 腎生検を契機に診断に至ったサルコイドーシスの一例
  • 南 香名[他]
  • 長崎醫學會雜誌 : Nagasaki Igakkai zasshi 88(1), 81-88, 2013-03-25
  • … 血液画像所見と合わせ、膠原病などの全身性疾患に伴う間質性腎炎を念頭に置き腎生検を施行した。 … 本例は胆道系酵素上昇、肝脾腫・腹腔内リンパ節腫大が先行し、腎生検を契機に診断に至った貴重な症例であるため報告する。 …
  • NAID 110009577975
  • 腎腫瘍に対する経皮的腎生検の臨床的検討
  • 増栄 成泰,増栄 孝子,加藤 成一,宇野 雅博,藤本 佳則
  • 泌尿器科紀要 59(3), 149-152, 2013-03-00
  • We performed ultrasound-guided biopsies on 14 patients having tumors that were difficult to distinguish as benign or malignant on computed tomography. The study took place from January 2004 to Decembe …
  • NAID 120005244610
  • 経皮的腎生検が診断に有用であった転移性腎腫瘍の1例
  • 大迫 洋一,森 勝久,徳田 浩喜 [他]
  • 西日本泌尿器科 = The Nishinihon journal of urology 75(1), 31-34, 2013-01-00
  • NAID 40019549162
  • 白血球除去療法が有効であった下部消化管出血を伴った成人Henoch-Schönlein紫斑病(HSP)の2例
  • 小林 園実,田端 秀日朗,安藤 明利,西村 英樹,佐中 孜,新田 孝作,内藤 隆
  • 日本透析医学会雑誌 46(7), 671-680, 2013
  • … 症例1は57歳,男性.感冒様症状が出現後,腹痛や関節痛および両下肢浮腫・紫斑が出現した.ネフローゼ症候群をきたし,皮膚生検および腎生検の病理結果よりHenoch-Schönlein紫斑病(HSP)と診断した.Prednisolone(PSL)投与にて両下肢の紫斑および関節痛は軽快傾向であったが,腹痛および下血は改善せず,白血球除去療法(leukocytapheresis:LCAP)を計7回施行した.LCAP後,両下肢の紫斑,腹痛および下血症状は改善し, …
  • NAID 130003372798

関連リンク

私たちの施設では、病棟の処置室で超音波装置で腎臓の刺す位置を確かめて、バネの ついた自動の腎生検針で行います。麻酔は局所麻酔だけです。 年間100~120人の方 が腎生検を受けられていますが、この方法は簡単でしかも苦痛がほとんどありません。
腎生検とは、「腎臓から組織をとる手技・操作」のことをいいます。蛋白尿、血尿、腎機能 低下等の腎臓病を患っている患者さんにとってはっきりと診断をつけ最もふさわしい治療 法を決定するために、腎臓の組織の一部をとり、顕微鏡で評価する検査がとても大切 ...

関連画像

腎生検病理アトラス腎生検pas_g1_2.jpg腎生検について腎生検腎生検腎生検腎生検(c)Brian Evans/Science Source


★リンクテーブル★
国試過去問105A046」「108D043」「106A043」「106E043」「104A033」「104A047」「101A037」「102D053」「106D035」「095G035」「097D037」「101C017」「108I024」「101F043
リンク元100Cases 59」「100Cases 34
関連記事生検

105A046」

  [★]

  • 48歳の女性。尿検査の異常を主訴に来院した。 2年前に健康診断で尿検査の異常を指摘されたが、受診しなかった。今年の健康診断でも同じ異常を指摘されたため精査目的で来院した。身長160cm.体重60kg。体温36.4℃。脈拍72/分、整。血圧142/84mmHg。口蓋扁桃の腫大、発赤および白苔の付着を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟。四肢に浮腫を認めない。尿所見:蛋白2+、糖(-)、潜血3+、尿蛋白1.8g/日。血液所見:赤血球 380万、Hb 11.2g/dl、Ht 34%、白血球 6,600、血小板 18万。血液生化学所見:総蛋白 6.8g/dl、アルブミン 3.8g/dl、IgG 1,560mg/dl(基準739-1,649)、IgA 360mg/dl(基準107-363)、尿素窒素 24mg/dl、クレアチニン 1.4mg/dl、尿酸 8.5mg/dl、Na 136mEq/l、K 4.0mEq/l、C1 104mEq/l。免疫学所見:CRP 0.3mg/dl、抗核抗体陰性。腎生検PAS染色標本(別冊No.16A)、蛍光抗体IgA染色標本(別冊No.16B)及びC3染色標本(別冊No.16C)を別に示す。
  • この患者に対する治療方針として適切でないのはどれか。




[正答]


※国試ナビ4※ 105A045]←[国試_105]→[105A047

108D043」

  [★]

  • 52歳の女性。ふらつきと視力低下とを主訴に来院した。 1か月前から頭重感があり、 1週前からふらつきと左眼の見にくさとを自覚していた。既往歴に特記すべきことはない。母親が高血圧。意識は清明。身長 157 cm、体重 56 kg。体温 36.0 ℃。脈拍 96/分、整。血圧 268/166 mmHg。呼吸数 16/分。頸静脈の怒張を認めない。甲状腺腫を触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認めない。尿所見:蛋白 1+、糖 (-)、潜血 (-)、沈渣に円柱を認めない。血液所見:赤血球 382万、 Hb 10.5 g/dl、Ht 32%、白血球4,000、血小板 2.5万。血液生化学所見:総蛋白 7.6 g/dl、アルブミン 4.9 g/dl、尿素窒素 38 mg/dl、クレアチニン 2.6 mg/dl、尿酸 6.2 mg/dl、血糖 106mg/dl、HbA1c(NGSP)5.8%(基準 4.6~6.2)、総コレステロール 242 mg/dl、Na 141 mEq/l、K 3.8 mEq/l、Cl 107mEq/l、Ca 9.6 mg/dl、P 4.0 mg/dl。心電図で左室肥大所見を認める。胸部エックス線写真で心胸郭比 56%。腹部超音波検査で腎尿路系に異常を認めない。各種ホルモン検査を提出した。
  • 次に行う検査として適切なのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 108D042]←[国試_108]→[108D044

106A043」

  [★]

  • 42歳の女性。 1か月前からの全身倦怠感高血圧とを主訴に来院した。 36歳時にうつ病との診断で抗不安薬抗うつ薬とを処方され、継続して服用していた。 1年前からめまいがあり、友人の勧めで様々なサプリメント漢方薬を服用していたという。 3か月前の健康診断では、血圧124/74mmHg、尿蛋白(-)、尿潜血(-)、クレアチニン0.8mg/dlであった。
  • 身長158cm、体重52kg。体温36.2℃。脈拍96/分、整。血圧162/102mmHg。呼吸数16/分。眼瞼結膜は蒼白である。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟である。下腿に浮腫を認めない。
  • 尿所見:蛋白2+、潜血3+。血液所見:赤血球241万、 Hb7.0g/dl、 Ht21%、白血球7,000、血小板21万。血液生化学所見:総蛋白6.2g/dl、アルブミン2.9g/dl、尿素窒素46mg/dl、クレアチニン6.9mg/dl、尿酸6.1mg/dl、 Na135mEq/l、 K4.5mEq/l、 Cl102mEq/l。 CRP0.5mg/dl。腎生検PAS染色標本(別冊No. 17)を別に示す。
  • この患者の検査所見として考えられるのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 106A042]←[国試_106]→[106A044

106E043」

  [★]

  • 68歳の男性。血尿を主訴に来院した。 1か月前から間欠的に血尿があった。 15年前から高血圧症に対し降圧薬を内服中であり、糖尿病に対しインスリン療法を行っている。 12年前に肝血管腫を疑われ、腹部造影CTを撮影した際に、蕁麻疹と重篤な呼吸困難とをきたしたことがある。喫煙は20本/日を48年間。身長165cm、体重70kg。体温36.0℃。脈拍76/分、整。血圧162/92mmHg。呼吸数14/分。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。尿所見:蛋白3+、糖2+、沈渣に赤血球多数/1視野、白血球10-20/1視野。血液所見:赤血球358万、 Hb10.6g/dL、Ht33%、白血球7,800、血小板24万。血液生化学所見:血糖180mg/dL、 HbA1c7.0%(基準4.3-5.8)、総蛋白6.0g/dL、アルブミン2.9g/dL、尿素窒素50mg/dL、クレアチニン3.2mg/dL、 Na132mEq/L、 K5.6mEq/L、 Cl98mEq/L。免疫学所見: CRP0.8mg/dL。 PSA2.6ng/mL(基準4以下)。腹部超音波検査で左腎盂内に径20mmの腫瘤を認める。膀胱鏡検査で膀胱と尿道とに異常はないが、左尿管口から血尿の流出を認める。
  • 血尿の原因精査のために行う検査として適切なのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 106E042]←[国試_106]→[106E044

104A033」

  [★]

  • 66歳の女性。倦怠感腰痛とを主訴に来院した。半年程前から倦怠感があり徐々に増惑していたが、昨夕から急に腰痛を生じた。意識は清明。身長165cm、体重58kg。体温35.8℃。脈拍88/分、整。血圧128/76mmHg。肝・脾を触知しない。尿所見:蛋白1+、糖(-)。血液所見:赤血球 320万、Hb 9.8g/dl、Ht 30%、網赤血球 1.2%、白血球 6,300(桿状核好中球4%、分葉核好中球56%、好酸球3%、好塩基球1%、単球4%、リンパ球32%)、血小板 13万。血液生化学所見:血糖 96mg/dl、総蛋白 9.8g/dl、アルブミン 3.4g/dl、尿素窒素 38mg/dl、クレアチニン 2.1mg/dl、尿酸 8.2mg/dl、総コレステロール 212mg/dl、トリグリセリド 120mg/dl、総ビリルビン 1.0mg/dl、直接ビリルビン 0.4mg/dl、AST 28IU/l、ALT 32IU/l、LD 280IU/l(基準176-353)、Na 142mEq/l、K 4.2mEq/l、Cl 102mEq/l、Ca 10.4mg/dl、P 4.0mg/dl。血清蛋白電気泳動検査結果(別冊No.14)を別に示す。
  • 次に行う検査はどれか。2つ選べ。



[正答]


※国試ナビ4※ 104A032]←[国試_104]→[104A034

104A047」

  [★]

  • 35歳の男性。2週前から続く血尿血痰とを主訴に来院した。意識は清明。身長171cm.体重63kg。体温37.2℃。脈拍80/分、整。血圧172/104mmHg。眼瞼と両側下腿とに浮腫を認める。両側上中肺野にcoarse cracklesを聴取する。尿所見:肉眼的血尿、蛋白2+、糖(-)。血液所見:赤血球 350万、Hb 10.2g/dl、Ht 30%、白血球 8,200、血小板 16万。血液生化学所見:総蛋白 6.4g/dl、アルブミン 4.5g/dl、尿素窒素 52mg/dl、クレアチニン 4.7mg/dl、尿酸 7.5mg/dl。胸部エックス線写真で両側上中肺野に斑状陰影を認める。全身状態が悪く、腎生検を施行できない。正常ヒト糸球体組織に患者血清と標識抗ヒトIgG抗体とを反応させた蛍光写真(別冊No、21)を別に示す。
  • 病態として考えられるのはどれか。
  • a 感染病原体が糸球体に沈着
  • b 血清中の免疫複合体が糸球体に沈着
  • c 破壊された肺の成分が糸球体に沈着
  • d 血清中の抗体が糸球体構成成分に結合
  • e 糸球体に沈着した流血抗原に血清中の抗体が結合



[正答]


※国試ナビ4※ 104A046]←[国試_104]→[104A048

101A037」

  [★]

  • 75歳の女性。膝と踵との痛みを主訴に来院した。25年前から糸球体腎炎による末期腎不全のため血液透析を受けている。6か月前から歩行時の両膝の痛みを自覚し、最近は踵にも痛みを感じるようになった。血液所見:赤沈40mm/1時間、赤血球360万、Hb10.8g/dl、Ht32%。血清生化学所見:尿素窒素86mg/dl、クレアチニン9.2mg/dl、ALP600IU/l(基準260以下)、Na140mEq/l、K5.3mEq/l、Cl 106mEq/l、Ca1 1.5mg/dl、P6.4mg/dl、PTH880pg/ml(基準10~60)。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH7.43、PaO2 82Torr、PaCO2 47Torr、HCO3- 28mEq/l。
  • ほかに行う検査として適切なのはどれか。2つ選べ。
[正答]


※国試ナビ4※ 101A036]←[国試_101]→[101A038

102D053」

  [★]

  • 14歳の男子。学校検尿で異常を指摘され来院した。昨年も同様の尿の異常を指摘され、他院で経過観察されていた。自覚症状はない。血圧126/74mmHg。眼瞼に浮腫を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。尿所見:蛋白3+、沈さに赤血球50~60/1視野。尿蛋白は安静臥位でも消失せず、この1年間ほぼ同じ所見である。血液所見と血液生化学所見とに異常を認めない。腎超音波検査所見も正常である。
  • 対応として適切なのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 102D052]←[国試_102]→[102D054

106D035」

  [★]

  • 16歳の男子。 2日前からの発熱と左の側腹部痛とを主訴に来院した。小児期から年に2回ほど高熱を出し、そのたびに抗菌薬治療を受けていたという。体温39.0℃。左肋骨脊柱角に叩打痛を認める。血清クレアチニンl.0mg/dl。排尿後の腹部超音波検査で残尿を認めない。左腎に水腎症と軽度の萎縮とを認める。尿培養でグラム陰性桿菌を認めた。抗菌薬投与で解熟し、症状は消失した。
  • 引き続き行う必要がある検査で適切なのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 106D034]←[国試_106]→[106D036

095G035」

  [★]

  • 70歳の女性。全身倦怠感と食欲不振とのため入院した。3年前から、腰痛と膝関節痛とのため非ステロイド性抗炎症薬を服用していた。尿所見:尿量2,200ml/日、蛋白(±)、蛋白定量1.5g/日。血液所見:赤血球320万、Hb 9.0g/dl、白血球4,000、血小板12万。血清生化学所見:総蛋白9.5 g/dl、アルブミン4、0g/dl、尿素窒素28mg/dl、クレアチニン1.7mg/dl、Na 138 mEq/l、K4.5mEq/l、Cl 115mEq/l、Ca 13.0mg/dl、P3.7mg/dl。診断に必要な検査はどれか。
  • (1) 血清蛋白免疫電気泳動
  • (2) 血清活性型ビタミンD3測定
  • (3) 血清PTH測定
  • (4) 腎生検
  • (5) 骨髄生検
  • a. (1)(2)
  • b. (1)(5)
  • c. (2)(3)
  • d. (3)(4)
  • e. (4)(5)
[正答]


※国試ナビ4※ 095G034]←[国試_095]→[095G036

097D037」

  [★]

  • 70歳の女性。全身倦怠感を主訴として来院した。3年前から腰痛と膝関節痛のため非ステロイド性抗炎症薬を服用している。2か月前から全身倦怠感と食欲不振とが出現し、徐々に増悪している。尿所見:尿量2,200ml/日、蛋白定性(±)、蛋白定量1.5g/日。血清生化学所見:総蛋白6.5g/dl、アルブミン4.0g/dl、尿素窒素28mg/dl、クレアチニン1.7mg/dl、Na138mEq/l、K4.5mEq/l、Cl115mEq/l、Ca14.0mg/dl。診断に有用な検査はどれか。
  • (1) 尿蛋白の電気泳動
  • (2) Fishberg試験
  • (3) 血中活性型ビタミンDの測定
  • (4) 骨髄穿刺
  • (5) 腎生検
  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)
[正答]


※国試ナビ4※ 097D036]←[国試_097]→[097D038

101C017」

  [★]

  • 蛋白尿について正しいのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 101C016]←[国試_101]→[101C018

108I024」

  [★]

  • 急速進行性糸球体腎炎を呈した患者の腎生検の PAS染色標本 (別冊 No.6A)と蛍光抗体 IgG染色標本 (別冊 No.6B)とを別に示す。
  • 最も考えられるのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 108I023]←[国試_108]→[108I025

101F043」

  [★]

[正答]


※国試ナビ4※ 101F042]←[国試_101]→[101F044

100Cases 59」

  [★]

☆case59 尿中の血液
52歳 ビジネスマン
顕微鏡的血尿のため泌尿器科医に紹介があった。
主訴顕微鏡的血尿
現病歴:6ヶ月前、new jofのためのisurance medical血尿指摘された。以来家庭医に2回血尿指摘された。以前尿検査正常だった。一度も顕微鏡指摘されたことが無く、泌尿器系症状もなかった。顕微鏡的血尿であることを除けば健康である。視覚聴覚問題なし。タバコ1日30本、アルコール35 unit/week(缶ビール(350ml)20本/週)
既往歴:特記無し。
家族歴:特記無し。腎臓病家族歴無し
身体所見
 栄養状態良く体調はよい。心拍:72/分、整。血圧:146/102 mmHg心血管系呼吸器系腹部神経学所見:異常なし。眼底鏡arteriovenous nippingを認める。
検査
(血液生化学)
 上昇尿素クレアチニン、γ-GTP
 
(尿検査)
蛋白:++。血尿:++。赤血球:>100 red cells
24時間尿蛋白:1.2g; 正常値 <200mg/24hr
(その他)
ECG左室拡大。腎超音波検査:大きさは正常
(第一パラグラフ)
 ・顕微鏡的血尿原因腎臓尿路系のものがある(ex.前立腺病変、結石)。
 ・顕微鏡的血尿 + 高度タンパク尿 + 高血圧 + 腎障害 = 慢性糸球体腎炎病態
 ・γ-GTP高値アルコールの過剰摂取による肝臓病であることに適合する
 ・男性推奨されるアルコール摂取上限は、28unit/週 ()
(第二パラグラフ)IgA腎症
 ・IgA腎症先進国における一般的糸球体腎炎メサンギウム領域におけるIgA蓄積特徴的
 ・患者はしばしば、上気道感染同時におこる顕微鏡血尿エピソードがある
 ・IgA腎症は多くは特発性だけど、ヘノッホ-シェーンライン紫斑病(Henoch-Schonlein purpura)とアルコール性肝硬変(alcoholic cirrhosis)と関連するのが普通である。
 ・IgA腎症患者の20%は20年の経過末期腎不全(end-stage renal failure)に陥る。
(第三パラグラフ)基底膜病・アルポート症候群
 ・菲薄基底膜病はisolated microscopic hematuriaminimal proteinuria及び正常腎機能(悪化しない)をしめす家族性疾患である。
 ・電顕的にはびまん性の糸球体基底膜の菲薄化が見られる(300-400nm -> 150-225nm)
 ・アルポート症候群は進行性糸球体病態であり、聴覚消失と視覚異常と関連している。ふつうX連鎖優性遺伝で、男性ひどく影響を受ける。
(第四パラグラフ)What further incestigations would you organize?
 ・腎生検
 ・age>50: 尿細胞診前立腺特異抗原膀胱鏡 → 除外診断のため(膀胱前立腺病変)
 ・肝超音波検査必要で、肝生検考慮するべき。
(第五パラグラフ)What advice would you give this patient
 ・指導禁酒血圧コントロール
 ・経過観察:透析腎移植移行しうるため
 ・血清/血漿クレアチニン:これはGFRが50%減らないと上昇しない → この症例では軽度クレアチニン上昇腎機能正常腎機能の40%であることを示す。
 ・治療免疫抑制薬IgA腎症大部分透析導入を遅らせるという証拠はない
■KEYPOINT
 ・50歳以下の血尿のみを訴える患者はまず腎臓専門医に紹介すべき。
 ・50歳以上の血尿のみを訴える患者は、膀胱前立腺疾患除外するためにまず泌尿器科医に紹介すべき
 ・血清/血漿クレアチニンのわずかな上昇腎機能の大きな喪失を示している。
 ・大量アルコール摂取による肝障害は明らかな徴候なく起こるかもしれない。
もっとも一般的顕微鏡的血尿をきたす糸球体による原因
IgA腎症
菲薄基底膜病(thin basement membrane disease)
アルポート症候群(XR)
■高血圧病理的帰結 HIM.1552
・高血圧が生み出すリスクファクター粥状硬化症
・高血圧悪化因子?(predisposing factor)となる疾患心不全、冠動脈疾患梗塞腎臓病、末梢動脈疾患
 心臓:高血圧性心疾患は高血圧に対する機能的構造的適応 → 左心室肥大、拡張期機能不全(diastolic dysfunction)、うっ血性心不全血行異常(冠状動脈粥状硬化微小血管障害による)、不整脈
 左心室肥大(1遺伝的要因と血行動態要因による) → ↑リスク:冠動脈疾患梗塞、慢性心不全突然死
 拡張期機能不全:(左心室壁が肥厚して拡張期に十分拡張できないという意味での機能不全(written by s))
 脳:(高血圧は脳梗塞脳出血リスクファクター)
  ・認知症(脳梗塞による)
  ・高血圧脳症(autoreguration(50-150mmHg)が傷害され、重度頭痛悪心嘔吐、巣状神経徴候(focal neurologic sign)、精神状態変調をきたす)
 腎臓:高血圧腎障害と末期腎臓病リスクファクター
  ・腎臓における粥状硬化性の高血圧関連した血管損傷は、最初糸球体の前の細動脈に及ぶ。これにより糸球体糸球体の後の構造虚血性変化を起こす。
  ・糸球体損傷糸球体の高灌流による糸球体毛細血管の損傷結果かもしれない。
  ・糸球体病理糸球体硬化症を呈し、そして尿細管虚血により萎縮する。
 末梢動脈長期にわたって持続する高血圧により、下肢動脈狭窄させる → 跛行
 網膜交差現象(http://www.1stretinalscreen.com/ra_DR_NonDR.asp )
AV nipping is indicative of hypertension and describes the changes which occur at arteriovenous crossings in the retina where an artery crosses a vein. In patients with hypertension and associated arteriolosclerosis (narrowing of the artery) the artery applies increased pressure on the vein at the point where it passes over the top of the vein.
顕微鏡的血尿
 血尿のうち、肉眼的には血尿ではないが、尿沈渣で400倍毎視野1個以上の赤血球を認める場合をいう。 しかしそれでは再現性に乏しいので、一般的には5個以上の赤血球を認める場合顕微鏡的血尿といい病的意義をもつ。
glossary
modest adj. 謙虚な。慎み深い、控えめな、遠慮がちの。(主に女性が)しとやかにした、ひどく上品な。質素な、地味な。適度の、穏当な。大きくない、ささやかな。


100Cases 34」

  [★]

☆case34 てんかん発作
症例
23歳 アフリカ-カリブ系 女性 銀行の店員
主訴てんかん発作
現病歴強直間代発作を2回起こしたところを母親が目撃していた。娘の行動次第におかしくなり、また娘は自分のことを話している声が聞こえていた(幻聴)。最近頭痛を訴えていた。体重が減少し、脱毛があった。盗汗と主に足と手の小関節に及ぶflitting 関節痛を訴えていた。服用薬なし。タバコ1日5-10本、アルコール10 unit/week(缶ビール(350ml)6本弱)
既往歴:特記なし(medical or psychiatric history)
家族歴
生活歴:
・身体診断
意識:眠そうだが痛みに反応頚部硬直:なし。頭髪:薄く斑状体温38.5℃。リンパ節:たくさんの部位で触知。
心拍:104/分、整。血圧:164/102 mmHg心血管系呼吸器系腹部:異常なし。
神経所見focal anormalityなし(局所性異常)。乳頭浮腫:認めず。
検査
(血液生化学)
上昇erythrocyte sedimentation rateureacreatinine
低下:hemoglobinwhite cell countplatelet
正常mean corpuscular volumesodiumpotassiumglucose
(腰椎穿刺)
上昇leukocytesCSF protein
正常CSF glucose
(尿検査)
蛋白:+++。血尿:+++。赤血球:++。赤血球円柱:あり。
(その他)
胸部X線:異常なし。ECG洞性頻脈頭部CT正常CSFグラム染色陰性(光顕レベル細菌なし)
glossary
fall out (毛髪などが)抜ける
night sweat 盗汗、寝汗
tonic-clonic generalized seizure 全般性強直間代発作
flit vi (鳥・蝶など)すいすい/ひらひら飛ぶ、飛び回る、飛翔する。(人が)軽やかに通る、行き交う。(時が)(飛ぶように)すぎる。(幻想など)去来する、よぎる、(表情が)かすめる
drowsy adj. 眠い。眠そうな。眠気を誘う。ものうい。眠ったような
stiffness n. 堅いこと、堅ぐるしさ、がんこさ
delirium tremens 振戦譫妄
hypertensive encephalopathy血圧性脳症
alopecia 脱毛
African-Caribbean アフリカ-カリブ系
fit n. (病気の)発作。引きつけ、痙攣。(感情の)激発、一時的興奮、気まぐれ
chorea n. 舞踏病
recreational drug 耽溺性があり乱用される脱法薬物
urgent adj. (物・事が)急を要する、緊急の、背拍質(pressing)。(~を)緊急に必要とする(in)。(S is ~ (with O1) for [in] O2)(人が)(O1(人)に)O2(物・事)をしつこく求める。(人に/~するように)催促する(for/to do)。(要求などが)執拗な。
てんかん発作
・新規発生したてんかん発作原因(ICU.805-806)
薬物中毒(テオフィリンなど)
薬物からの離脱(アルコールなど)
感染症(髄膜炎膿瘍など)
頭部外傷
虚血障害(虚血あるいはびまん性)
・占拠性病変(腫瘍あるいは血腫)
代謝性障害(肝性脳症尿毒症性脳症敗血症低血糖、低ナトリウム血症、低カルシウム血症など)
合併症(ICU.805-806)
全身性てんかん発作場合:高血圧乳酸アシドーシス、高体温呼吸障害誤嚥肺水腫横紋筋融解自傷不可逆性神経学的障害(30分間以上てんかん発作持続した場合)
可能性の高い診断
 全身性エリテマトーデス systemic lupus erythematosus(SLE)
■鑑別診断ポイント
 自己免疫疾患多彩症状を示す。そのため、個々の症状着目して鑑別診断をあげるのではなく、症状検査値の異常を総合的に見て判断する必要がある。
解答
 (第1パラグラフ)SLE病態
精神症状:(SLEは脳で血管炎を呈することで生じる)うつ(depression)、統合失調症様の精神病痙攣(fits)、舞踏病(chorea)、脳梗塞/脊髄梗塞
脳脊髄液:白血球増多(leukopenia)、蛋白増加
血液:自己免疫性溶血貧血(Coombs'-positive hemolytic anemia)がありうる。白血球減少血小板減少症普通にみられる。
症状ループス腎炎普通に見られ、顕微鏡的血尿タンパク尿、ネフローゼ、あるいは腎不全が現れるかもしれない。
関節症状変形を伴わない関節痛(PIP関節(近位指節間関節)、MP関節(中手指節関節)、手関節)
 (第2パラグラフ)SLEの確定診断のための検査治療
 ・すぐにすべきことは降圧薬、抗痙攣薬の投与
 ・確定診断のために次の検査を行っていく(もっとも症例提示された所見で(日本の?)SLE診断基準を満たすけど)
  ・検疫血清検査:抗DNA抗体C3C4
  ・腎生検ループス腎炎程度把握
 ・治療活動性感染がないことを確認 ← 薬物療法ではステロイド免疫抑制薬を使うため
  ・ステロイド静脈内投与、あるいはシクロホスファミドなどの細胞毒性薬(cytotoxic agents)の投与
  ・重症治療抵抗性だったら血漿交換を行う。
■鑑別診断 頭痛/精神病的様態(psychiatric features)/痙攣
髄膜炎脳炎
レクリエーショナルドラッグ中毒(例えばコカイン)
・脳腫瘍
急性アルコール禁断症状振戦譫妄
・高血圧脳症
■KEYPOINT
SLEは特に若いアフリカ系-カリブ系に普通一般的
SLEでは主に神経症状と精神症状をを伴って現れることがある
・白血球低下と血小板の低下はしばしばSLE示唆する
tonic-clonic seizure 強直間代発作
 意識消失とともに全身随意筋強直痙攣が生じ(強直痙攣tonic convulsion)、次いで全身の筋の強直弛緩とが律動的に繰り返される時期(間代痙攣clonic convulsion)を経て、発作後もうろう状態を呈する一連発作
□350ml アルコール5%
350x0.05/10=1.75 unit
細胞毒性薬
 免疫抑制薬や抗腫瘍薬として用いられる。
antimetabolites
アザチオプリン azathioprine
メトトレキセート methotrexate
ミコフェノール酸 mycophenolic acid, ミコフェノール酸モフェチル mycophenolate mofetil
レフルノミド leflunomide
alkylating agents
シクロホスファミド cyclophosphamide


生検」

  [★]

biopsy
バイオプシー診査切除術 exploratory excision試験切除術


  • 管腔臓器に対しては内視鏡を用いて鉗子で病変を採取
  • 体内臓器を穿刺する。肝、腎、前立腺

施行

条件付き

  • リンパ節腫脹:感染によるリンパ節腫脹は自然消退しうるので一ヶ月以上経過観察してから。

禁忌

  • 悪性黒色腫:転移しやすいため
  • 精巣腫瘍:血行転移のおそれ   →  ゆえに精巣腫瘍を否定できない陰嚢腫脹に対しては診断を兼ねた高位精巣摘除が標準的治療




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