胆汁

出典: meddic

bile
肝臓胆嚢胆管


  • 0.5-1.0 L/day, pH 8.0-8.6
  • 消化酵素を含まないアルカリ性の分泌液である

分泌部位

部位	胆汁		割合
肝細胞	毛細管胆汁	2/3
胆細管	胆細管胆汁	1/3

分泌経路

  • 肝臓胆汁が総肝管を経由して胆嚢にいたり、ここで濃縮を受けて胆嚢胆汁となる。

機能

  • 1. 脂肪乳化作用
  • 胆汁酸により、直径1μm以下の脂肪滴が形成され、表面積拡大によりリパーゼと反応しやすくなる。
  • 2. ミセルの形成
  • ミセルの直径5nm。胆汁酸は両親媒性であり親水基と疎水基を持つ。
  • 親水性: OH基,ペプチド結合,カルポキシル基
  • 疎水性: 上記部分以外
  • 胆汁に含まれる胆汁酸とリン脂質により、モノグリセリド・脂肪酸とミセルを形成することができる。
  • 3. コレステロールとビリルビンの排出
  • 4. 胃酸の中和

組成

1. 胆汁酸

see HBC.236
  1次胆汁:コレステロールより合成
    コール酸
    キノデオキシコール酸
  2次胆汁:1次胆汁の腸内細菌による代謝(7位の部位のOH基が除去される)
    デオキシコール酸
    リトコール酸
  3次胆汁:肝臓から分泌される状態(可溶性)
    タウロコール酸(タウリンと抱合)
    グリココール酸(グリシンと抱合)


2. 胆汁色素

  ビリルビン:Hbの代謝産物
  間接型(不溶性)
  ↓←グルクロン酸抱合
  直接型(水溶性)(抱合型ビリルビン)
  ↓
  ウロビリノーゲン(腸管)
  ↓
  ステルコピリン(腸管)
  ↓
  排泄

3. 脂質

  リン脂質(主にレシチン)
    不溶性であるが胆汁酸存在下でミセル形成(可溶性)
  コレステロール
    不溶性であるが胆汁酸存在下でミセル形成(可溶性)

4.電解質成分

  陽イオン:Na+(主)、その他K+,Ca2+
  陰イオン:Cl-,HCO3-(アルカリ性)

胆汁の分泌と排出

1. 毛細管胆汁  1-1. 胆汁酸依存性胆汁    胆汁酸と水分の分泌:胆汁酸の腸肝循環に依存。    腸肝循環:肝臓から分泌された胆汁が小腸で吸収され、門脈を経て肝臓に戻り、再び排泄されること。    タウロコール酸・グルココール酸      陰イオンに解離しやすく吸収されやすい。    リトコール酸      非解離型なので糞便中に排泄される。    分泌された胆汁酸の95%は腸肝循環により再利用される。

 1-2. 胆汁酸非依存性胆汁    胆汁酸以外の分泌:Na+,K+,Ca2+,Cl-,HCO3-,ビリルビン(有機陰イオン)    等張性     :Na+,Cl-,HCO3-は血漿濃度に類似

2. 胆細管胆汁  2-1. Na+,HCO3-(高濃度),水の分泌---セクレチンによる  2-2. Na+,Cl-の吸収

3. 胆汁の濃縮(胆嚢)   電解質吸収(Na+,Cl-の能動的吸収)とそれに伴う水の吸収→5-50倍に濃縮

4. 胆汁排出   食後30分で胆嚢収縮開始。液性の調節機構による排出が主である。  4-1. 液性   十二指腸内食物→CCK分泌→オッディ括約筋弛緩・胆嚢収縮   十二指腸内食物→セクレチン分泌→CCKの作用に拮抗   胃内食物→ガストリン分泌→胆嚢収縮  4-2. 神経性   迷走神経性反射→オッディ括約筋弛緩,胆嚢収縮(関与の程度不明)

臨床関連

  • 胆道系に形成された結石。半数以上は無症状SilentStoneである
  • 食後3時間程度で痛痛発作、黄痘などを呈する事がある。
  • コレステロール系結石(全体の70%):コレステロールの過飽和による。
  • ビリルビン系結石(全体の30%):黒色石+ビリルビンCa石
  • その他:炭酸カルシウム石など
  • 皮膚、強膜、粘膜が黄色くなる。
1. ビリルビンの生成過多
2. 肝細胞によるビリルビンの取り込み減少
3. グルクロン抱合障害
4. 胆汁へのビリルビン分泌障害
5. 胆管閉塞
  • 胆汁により皮膚に痒みが出る


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和文文献

  • 胆道拡張症に合併した胆道穿孔の2例
  • 芦塚 修一,吉澤 穣治,桑島 成央,黒部 仁,田中 圭一朗,大橋 伸介,大木 隆生
  • 日本小児外科学会雑誌 47(2), 231-236, 2011-04-20
  • … ,1歳10か月の女児.急性膵炎の治療中に,胆道拡張症を指摘され手術となった.大量の胆汁性腹水が貯留し,拡張した総胆管に2か所の穿孔がみられ,胆道造影で共通管の拡張とその内腔にprotein plugを認めた.一期的に根治手術を行い,手術後17日目に退院した.胆道穿孔の原因としては,症例1は術後の経口摂取開始を契機とした胆汁・膵液量の急激な増加と消化管内圧の上昇が疑われ,症例2は,protein plugによる急激 …
  • NAID 110008607765
  • 胆汁の集細胞処理法の検討
  • 古旗 淳,広岡 保明,松本 俊治,石 和久,東井 靖子,阿部 加奈子,阿部 佳之,権田 厚文
  • 日本臨床細胞学会雑誌 50(2), 95-100, 2011-03-22
  • NAID 10027955516
  • 胆汁酸代謝とビタミンD受容体
  • 槇島 誠
  • ビタミン 85(2), 47-56, 2011-02-25
  • Nuclear receptors belonging to the NR1H and NR1I subfamilies, including vitamin D receptor (VDR, NR1I1), control cholesterol and bile acid metabolism. Bile acids are detergents essential for the diges …
  • NAID 110008460669
  • 幽門輪温存膵頭十二指腸切除術(PPPD)後の残胃の癌発生に関する臨床病理組織学的検討
  • 古川 健司,西川 俊郎,桂川 秀雄,山本 雅一
  • 東京女子医科大学雑誌 81(1), 13-22, 2011-02-25
  • … [目的]:膵頭部領域疾患に対し適応される幽門輪温存膵頭十二指腸切除術(PPPD)症例では、胆汁を含む十二指腸液胃内逆流(duodenuogastric reflux:DGR)により胃に異時性に癌が発生すると考えられてきた。 …
  • NAID 110008426932

関連リンク

胆汁(たんじゅう)は、肝臓で生成される黄褐色でアルカリ性の液体である。肝細胞で 絶えず生成され、総肝管を通って胆のうに一時貯蔵・濃縮される。食事時に胆のうが 収縮され、総胆管の十二指腸開口部であるオッディ括約筋が弛緩し十二指腸に排出 されて ...
胆嚢はどんな働きをしているのか紹介します。また、胆汁を出すためのメカニズムや、 肝臓や膵臓との関係も説明しています。

関連画像

みなさん 牛 の 胆汁 と いう と ふく ちゃん 胆汁 が 卵巣 に コメントをどうぞ コメントを  胆汁 は 一旦 胆嚢 に 入り 濃縮前 へ 次 へ

添付文書

薬効分類名

  • 細菌ワクチン類

販売名

プレベナー水性懸濁皮下注

組成

製法の概要

  • 下記7種類の血清型の肺炎球菌を型別に培養して増殖させ、殺菌後に各々の型から肺炎球菌莢膜ポリサッカライドを抽出し、精製する。これらの肺炎球菌莢膜ポリサッカライドを型別に、ジフテリア菌の変異株(Corynebacterium diphtheriae C7(β197)/pPX3520)より産生させ、回収・精製した無毒性変異ジフテリア毒素(CRM197)と、還元的アミノ化反応により結合させ、混合する。
    本剤は免疫原性を高めるために、肺炎球菌莢膜ポリサッカライド-CRM197結合体をアジュバントであるリン酸アルミニウムに吸着させて不溶性とした不活化ワクチンである。
    なお、ジフテリア菌変異株のマスターシードストック構築時にのみトリプトン(ウシ乳由来成分)を使用している。また、CRM197及び肺炎球菌莢膜ポリサッカライドの製造工程において、それぞれカザミノ酸(ウシ乳由来成分)及びデオキシコール酸ナトリウム(ウシ及びヒツジ胆汁由来成分)を使用している。

組成

有効成分の名称

  • 肺炎球菌莢膜ポリサッカライド-CRM197結合体

容量

  • 0.5mL

含量:1シリンジ中

  • ポリサッカライド血清型4:2μg
    ポリサッカライド血清型6B:4μg
    ポリサッカライド血清型9V:2μg
    ポリサッカライド血清型14:2μg
    ポリサッカライド血清型18C:2μg
    ポリサッカライド血清型19F:2μg
    ポリサッカライド血清型23F:2μg
    CRM197:約20μg(たん白質量として)

添加物:1シリンジ中

  • 塩化ナトリウム4.5mg、リン酸アルミニウム0.125mg(アルミニウム換算)

禁忌

(予防接種を受けることが適当でない者)

  • 被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合には、接種を行ってはならない。
  • 本剤の成分又はジフテリアトキソイドによってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者
  • 明らかな発熱を呈している者
  • 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
  • 上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者

効能または効果

  • 肺炎球菌(血清型4、6B、9V、14、18C、19F及び23F)による侵襲性感染症の予防
  • 本剤に含まれる肺炎球菌血清型に起因する侵襲性感染症に対する予防効果が期待できるが、本剤に含まれている肺炎球菌血清型以外による感染症あるいは他の起炎菌による感染症を予防することはできない。
  • 予防接種法に基づくジフテリアの予防接種に転用することはできない。
  • 侵襲性感染症のリスクがより高い免疫抑制状態に至る疾患(鎌状赤血球症、無脾症、後天性免疫不全症候群、慢性疾患等)を有する24カ月齢以上における肺炎球菌感染症の予防効果は確立されていない。

・初回免疫

  • 通常、1回0.5mLずつを3回、いずれも27日間以上の間隔で皮下に注射する。

・追加免疫

  • 通常、1回0.5mLを1回、皮下に注射する。ただし、3回目接種から60日間以上の間隔をおく。

接種対象者・接種時期

  • 本剤の接種は2カ月齢以上9歳以下の間にある者に行う。
    標準として2カ月齢以上7カ月齢未満で接種を開始すること。ただし、3回目接種については、12カ月齢未満までに完了し、追加免疫は、標準として12〜15カ月齢の間に行うこと。

    また、接種もれ者に対しては下記の接種間隔及び回数による接種とすることができる。

7カ月齢以上12カ月齢未満(接種もれ者)

・初回免疫

  • 1回0.5mLずつを2回、27日間以上の間隔で皮下に注射する。

・追加免疫

  • 1回0.5mLを1回、2回目の接種後60日間以上の間隔で、12カ月齢後、皮下に注射する。

12カ月齢以上24カ月齢未満(接種もれ者)

  • ・1回0.5mLずつを2回、60日間以上の間隔で皮下に注射する。

24カ月齢以上9歳以下(接種もれ者)

  • ・1回0.5mLを皮下に注射する。

他のワクチン製剤との接種間隔

  • 生ワクチンの接種を受けた者は、通常、27日以上、また他の不活化ワクチンの接種を受けた者は、通常、6日以上間隔をおいて本剤を接種すること。ただし、医師が必要と認めた場合には、同時に接種することができる(なお、本剤を他のワクチンと混合して接種してはならない)。

慎重投与

(接種の判断を行うに際し、注意を要する者)

  • 被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
  • 過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者
  • 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者
  • 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者
  • 過去に痙攣の既往のある者
  • 本剤の成分又はジフテリアトキソイドに対して、アレルギーを呈するおそれのある者


重大な副作用

ショック、アナフィラキシー様反応(頻度不明(注4)

  • ショック、アナフィラキシー様反応があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。

痙攣(頻度不明(注4)

  • 痙攣(熱性痙攣を含む)があらわれることがあるので、症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。

血小板減少性紫斑病(頻度不明(注4)

  • 血小板減少性紫斑病があらわれることがある。紫斑、鼻出血、口腔粘膜出血等の異常が認められた場合には、血液検査等を実施し、適切な処置を行うこと。

薬効薬理

  • 肺炎球菌ポリサッカライドワクチンは、T細胞に依存しない免疫応答を惹起するが、乳幼児に対して十分な免疫原性を確保することは困難である。しかし、無毒性変異ジフテリア毒素(CRM197)等のキャリアたん白を結合した結合型ワクチンは、乳幼児において機能的かつ有効な抗体産生を促し、ブースター効果を誘導することが確認されている6)
    なお、肺炎球菌には約90種類の血清型が存在するが、小児の肺炎球菌感染症に起因する血清型は限定される。国内における侵襲性肺炎球菌性疾患の76.7%は、肺炎球菌結合型ワクチンに含まれる7種の血清型に起因している7)


★リンクテーブル★
先読み肝臓」「胆嚢」「胆管
国試過去問095D003」「100G042」「108I023」「089B039
リンク元小腸」「コレステロール」「胆石」「皮膚掻痒症」「gall
拡張検索尿胆汁色素」「胆汁性嘔吐」「胆汁分泌促進物質」「経口胆汁酸負荷試験

肝臓」

  [★]

liver
肝臓の病理肝区域
  • 図:N.279-283

発生学的由来

  • 発生第3週の中頃に、前腸末端における内胚葉性上皮芽として現れる。
  • 造血細胞、クッパー細胞、結合 組織細胞は横中隔の中胚葉に由来
  • 肝芽は横中隔(心膜腔と卵黄嚢柄)との間の中胚葉板に進入

肝臓の周辺の膜

肝臓に関係する血管

解剖

  • 体重の約2%。1.2-1.5kg。(YN.B-2)

参考資料

肝臓研究室
http://www.med.kyushu-u.ac.jp/intmed3/medical_3.html

組織

肝臓の病理

体表解剖

  • 第4肋間以下のレベルで貫通する障害を受けたとき、肝臓が損傷する。

肝区域

機能

  • 物質の合成と貯蔵 → (肝障害時)低下:アルブミン、凝固因子、補体、LCAT、コレステロール、コリンエステラーゼ
  • 解毒
  • 血糖コントロール
  • 胆汁の合成分泌
  • 血液循環と濾過
  • 血液循環:肝循環の調整、血清Na, Kの調整 → (肝障害時)腹水、Kプールの減少
  • Kupffer細胞による菌・有害物の貪食 → (肝障害時)易発熱性

薬物代謝 PPC.51

  • phase I: oxidation, reduction
  • phase II: hydrolysis, conjugation

年齢との関連

  • I相:加水分解、酸化、還元 :加齢により低下
  • II相:抱合 :不変

酵素

肝酵素


Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.




胆嚢」

  [★]

gallbladder (Z)
vesica fellea
  • 図:N.290

解剖

  • 胆嚢径:長径8cm x 短径4cm以下
  • 胆嚢壁:3mm以下

胆管

血管

動脈

  • 後上膵十二指腸動脈と胃十二指腸動脈が十二指腸後部の胆管に血液を送る
  • 胆嚢動脈が胆管の近位部に血液を送る
  • 右肝動脈が胆管の中部に血液を送る

静脈

壁構造

胆嚢の収縮

臨床関連

胆嚢の徴候

胆嚢壁の肥厚


Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.




胆管」

  [★]

bile duct (Z), biliary tract
胆汁路
肝内胆管肝外胆管

胆管径

腹部超音波テキスト 第1版 p.169
  • 正常胆管径:
  • 胆摘後では肝外胆管が10mm以上になりうる
  • 加齢によって太くなる
  • とある文献によれば、総胆管径は
胆嚢炎:8.7±1.7
胆石:11±3.3
胆嚢切除後:9.5±2.6
膵炎:9.8±2.2
膵癌:14.0±2.8
リンパ腫:9.5±2.6
十二指腸疾患(十二指腸炎、十二指腸潰瘍、十二指腸瘢痕):8.4±1.0



095D003」

  [★]

  • 生後4週の新生児。正期産、体重3,025gで出生した。黄疸が続いているために来院した。全身状態は良好で機嫌も良く、母乳の飲みも良い。便は生後1週ころから粘土状で白っぽい。腹部はやや膨隆し、右肋骨弓下に肝を2cm触知する。血液所見:赤血球 370万、Hb 12.3g/dl、Ht 38%、白血球 11,000。血清生化学所見:総ビリルビン 8.5 mg/dl、直接ビリルビン 5.6mg/dl、GOT 110単位(基準40以下)、GPT 90単位(基準35以下)、アルカリホスファターゼ 980単位(基準320~1,140)。
  • まず行うべき検査はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 095D002]←[国試_095]→[095D004

100G042」

  [★]

  • 消化管ホルモンと作用の組合せで正しいのはどれか
[正答]


※国試ナビ4※ 100G041]←[国試_100]→[100G043

108I023」

  [★]


[正答]


※国試ナビ4※ 108I022]←[国試_108]→[108I024

089B039」

  [★]

  • a. 若年者で後発する。
  • b. 嚢胞腺癌で多い。
  • c. 胆汁産生を認める。
  • d. 血清CA19-9が上昇する
  • e. 血管造影で濃染像が見られる。

小腸」

  [★]

small intestine (Z)
intestinum tenue
管腔内消化
  • 小腸は3大栄養素の消化、吸収を行う重要な部位である
  • 腸液を分泌する

解剖学

定義

組織学

腸腺

生理学

運動の型

  • 1. 食後期
  • a.分節運動 segmentation
  • b.蠕動運動 peristalsis
蠕動ラッシュperistalic rush:急速移動。感染性下痢など腸粘膜の異常刺激による。
  • c. 振子運動
  • 2. 空腹期
消化間欠期伝播性収縮

運動の発生機構

  • 1. 筋原性
腸平滑筋固有リズムによる。ペースメーカーとなる細胞により発生する。
徐波 slow wave、基本的電気リズム basic electric thythm (BER)
  • 2. 神経性
外来神経系
副交感性:促進
交感性 :抑制
内在神経系
胃小腸反射により食後期運動誘発
なお、IMCの調節には外来、内在神経系のいずれも関係する
  • 3. 液性
ガストリン、コレシストキニン、インスリン
食後期運動増大
ガストリン
IMC抑制
モチリン
IMC誘発
セクレチン、グルカゴン
運動抑制

炭水化物の吸収

  • 食物中の3大炭水化物.
  • 1. 二糖類disaccharides
スクロース(グルコース+フルクトース)
マルトース(グルコース+グルコース)
ラクトース(グルコース+ガラクトース)
  • 2.ポリサッカライド
植物性でん粉
アミロース  :グルコースが直鎖状に重合
アミロペクチン:グルコースが樹枝状に重合
直鎖部はα1,4結合
分枝部はα1,6結合
動物性でん粉
グリコーーゲン
  • 3.セルロース
グルコースのβ1,4結合(消化不可)

炭水化物の消化

  • 1. 管内消化
管内消化は、主に口腔、十二指腸で起こる
唾液αアミラーゼと膵αアミラーゼにより、直鎖状に2~9分子重合したグルコースまで分解される
αアミラーゼは直鎖部分(α1,4結合)を加水分解する
唾液αアミラーゼは作用が弱く、また胃で失活する
マルトース(グルコース2分子)
マルトリオース(グルコース3分子)
α1,4結合マルトオリゴ糖(グルコース4-9分子)
α限界デキストリン(グルコース5-9分子、分岐したオリゴ糖)
  • 2. 膜消化 membrane digestion (終末消化terminal digestion)
膜消化は小腸の刷子縁で起こる。
刷子縁にはオリゴ糖消化酵素が存在する。
ラクターゼ:ラクトース→グルコース+ガラクトース
スクラーゼ:スクロース→グルコース+フルクトース
マルターゼ:マルトース→グルコース+グルコース
トレハラーゼ:トレハロース→グルコース+グルコース
αデキストリナーゼ:α1,4結合,α1,6結合の分解(=isomaltase)
グルコアミラーゼ:マルトオリゴ糖(α1,4結合)→グルコース
  • 3. 吸収(炭水化物の90-95%が小腸で吸収される。)
  • グルコース、ガラクトース~一能動輸送
刷子縁膜
Na依存性能動輸送を介して細胞内に取り込まれる。Na+とグルコース(ガラクトース)の共輸送体であるSGLT1が、Na+の濃度勾配を利用して細胞内に取り込む(2次的能動輸送)
外側基底膜
GLUT2による促進拡散により細胞外に拡散する
  • フルクトース
刷子縁膜
GLUT5によるNa非依存的促進拡散により細胞内に取り込まれる。
細胞内
フルクトース+Pi→グルコース+乳酸
外側基底膜
GLUT2による促進拡散により細胞外に拡散する

炭水化物の吸収傷害

腸内炭水化物濃度↑→腸内浸透圧↑     →下痢
         →腸内フローラ(細菌叢) →腸内ガス発生
乳糖不耐症
小腸上皮細胞刷子縁におけるラクターゼ産生不能

タンパク質の吸収

  • 1. 管内消化
胃や膵臓でタンパク質を分解してオリゴペプチド(アミノ酸4個以上)を生成
1-1. 消化酵素の活性化
ペプシン
胃液ペプシノーゲン → (H+が触媒:::) → ペプシン
胃液ペプシノーゲン → (ペプシンが触媒) → ペプシン
トリプシン
膵液トリプシノーゲン → (エンテロペプチダーゼ) → トリプシン
膵液トリプシノーゲン → (トリプシンが触媒::) → トリプシン
その他のタンパク質分解酵素(カルボキシペプチダーゼA,B)
トリプシンが活性化
  • 2. 終末消化 (膜消化+細胞内消化)
刷子縁でオリゴペプチドの分解がおき、そのための酵素ペプチド分解酵素が存在する。
アミノペプチダーゼ
N末から加水分解してアミノ酸を遊離
ジペプチダーゼ
ジペプチドを2個のアミノ酸に分解
ジペプチジルアミノペプチダーゼ
N末よりジペプチドを遊離する
  • 3. 吸収
  • アミノ酸輸送
刷子縁膜
Na+依存性能動的輸送
中性アミノ酸、イミノ酸(プロリン、水酸化プロリン)、酸性アミノ酸:::::::::::Na+非依存性促進拡散
塩基性アミノ酸、中性アミノ酸(疎水基を有するもの)
外側基底膜
Na+依存性能動的輸送、Na+非依存性促進拡散、単純拡散(外側基底膜はアミノ酸透過性高い)
  • ペプチド輸送
刷子縁膜
Na+/H+ antiporter
2H+/ペプチド synporter
細胞内
プロリダーゼ、ジペプチダーゼ、トリペプチダーゼによる分解
外側基底膜
Na+-K+-ATPase

脂質の吸収

  • 1. 食物中の脂質
トリグリセリド(中性脂肪):C14~C18
コレステロール
コレステロールエステル
リン脂質:::::::::主にレシチン
  • 2. 消化
  • 2-1. 乳化
乳化は脂肪水解を速める
胆汁酸、レシチンなどにより1μm以下の脂肪滴形成
  • 2-2. 脂肪水解
膵リパーゼ
トリグリセリド → 2分子の遊離脂肪酸(FFA) + 2-モノグリセリド
コレステロールエステラーゼ
コレステロールエステル → FFA + コレステロール
ホスホリパーゼA2
レシチン → FFA + リゾレシチン
  • 2-3. ミセル形成
脂肪分解産物(モノグリセリド,リゾレシチン,FFA,コレステロール,脂溶性ビタミン)
胆汁酸、レシチンとミセル形成
  • 3. 吸収
ミセルが微絨毛周囲の非撹拝層に侵入→単純拡散により吸収(脂肪の消化・吸収過程の律速過程)
  • 4. カイロミクロン形成
ミセルにより細胞内に脂肪分解産物が運ばれ、滑面小胞体内で脂肪分解産物から脂質が再合成される。その後、リポ蛋白にと結合してカイロミクロンとなり、ゴルジ装置に入りエキソサイトーシスにより絨毛リンパ管に入る。

栄養の吸収部位



コレステロール」

  [★]

cholesterol
コレステリン cholesterin
lipoprotein

分子式

  • C27H46O = 386.66

吸収

カイロミクロンに含まれる脂質は、血管内皮に存在するリポ蛋白リパーゼ(LPL)により分解されて脂肪酸を遊離し、コレステロールの比が高いカイロミクロンレムナントとなる。
  • 肝臓はカイロミクロンレムナントを取り込む

生合成

  • コレステロールは酢酸を原料として合成される。
acetyl-CoA→hydroxymethyl-glutaryl coenzyme A(HMG-CoA)-(HMG-CoA reductase)→mebaronate→・・・→コレステロール
コレステロールの生合成

体内循環

  • 肝臓は血液循環にVLDLを放出する
血液循環中のVLDLの脂質は、、血管内皮に存在するリポ蛋白リパーゼ(LPL)により分解されて脂肪酸を遊離し、コレステロールの比が高いIDLLDLとなる。
組織からはコレステロール比型が高いHDLが放出され、そのまま肝臓に取り込まれるか、IDLにコレステロールを渡すことでコレステロールの逆輸送を行っている(内因性の抗動脈硬化作用)。
  • 肝臓は血液循環からHDL, IDL, VDLを受容体を介して取り込む

排泄

  • 肝臓でコレステロールは胆汁酸に変換され、胆汁として排出される
see HBC.236
Lipoprotein Source Diameter
(nm)
Density
(g/mL)
Composition Main Lipid
Components
Apolipoproteins
Protein Lipid
(%) (%)
Chylomicrons Intestine 90~100 < 0.95 1~2 98.99 Triacylglycerol A-I, A-II, A-IV,1 B-48, C-I, C-II, C-III, E
Chylomicron remnants Chylomicrons 45~150 < 1.006 6~8 92.94 Triacylglycerol, phospholipids, cholesterol B-48, E
VLDL Liver (intestine) 30~90 0.95~1.006 7~10 90~93 Triacylglycerol B-100, C-I, C-II, C-III
IDL VLDL 25~35 1.006~1.019 11 89 Triacylglycerol, cholesterol B-100, E
LDL VLDL 20~25 1.019~1.063 21 79 Cholesterol B-100
HDL1 Liver, intestine, VLDL, chylomicrons 20~25 1.019.1.063 32 68 Phospholipids, cholesterol A-I, A-II, A-IV, C-I, C-II, C-III, D,2 E
HDL2   10~20 1.063~1.125 33 67    
HDL3   5~10 1.125~1.210 57 43    
Preβ-HDL3   < 5 > 1.210       A-I
Albumin/free fatty Adipose acids tissue   > 1.281 99 1 Free fatty acids  

基準値

脂質異常症→ 血清:Total-CHO≧220 mg/dl。LDL-C≧140 mg/dl。TG≧150 mg/dl。HDL-C<40 mg/dl

参考

  • 1.
[display]http://rockymuku.sakura.ne.jp/naibunnpitunaika/koresutero-runotanninokannzann.pdf



胆石」

  [★]

gall stone
cholelithiasis
胆石症胆石イレウス胆汁

部位による区分

成分による区分

参考1-5

  • コレステロール混成石:内層がコレステロール成分、外層がビリルビン成分。胆嚢内に単発が多い。割面は放射状+層状。
  • コレステロール混合石:コレステロールと少量のビリルビン。黄、褐、緑、黒、白など多彩。個数は数個から数百個に及ぶ。胆嚢内に発生。内部にひび割れを生じる。
  • 全胆石の30%を占め最も多い。
  • 原因:胆汁うっ滞+細菌感染
  • 黒色石:ビリルビンカルシウムの重合体。ほとんどが胆嚢内。
  • 原因:溶血性貧血、肝硬変

主要なリスクファクター

参考6
  • 年齢
  • 性別:女性
  • 遺伝:ピマインディアン(2型糖尿病の罹患率が高い)、ある種のネイティブアメリカ人、チリ人
  • 妊娠
  • 肥満
  • 急激な体重減少
  • 超低カロリー食
  • 病的肥満に対する手術療法
  • 回腸末端切除
  • 胆汁うっ滞(gallbladder stasis)
  • 身体活動性低下

検査

超音波所見

X線CT

  • 石灰化胆石:胆嚢内高濃度
  • コレステロール胆石:胆嚢内低濃度

参考

  • 1. 写真付き
[display]http://www.med.kyushu-u.ac.jp/surgery1/aboutus/topics/chole/index.html
  • 2. 解説
[display]http://www.ususus.sakura.ne.jp/062-002cholecystolithiasis0.html
  • 3. 解説
[display]http://www.kanazawa-med.ac.jp/~hiromu/new_page_17.htm
  • 4. 解説
[display]http://hattori-clinic.com/byouki-tannou.stone.htm
  • 5. 解説
[display]http://www.sada.or.jp/feature/cholelithiasis.html
  • 6. [charged] Epidemiology of and risk factors for gallstones - uptodate [1]


皮膚掻痒症」

  [★]

pruritus
pruritus cutaneus
(標準病名マスター)皮膚そう痒症掻痒症 pruritus, pruritis
掻痒痒み

内科疾患による皮膚掻痒症(IMD.249)

also see NDE.114
疾患 原因
肝疾患 原発性胆汁性肝硬変症 胆汁
急性肝炎
血液疾患 悪性リンパ腫
Hodgkin病
菌状息肉症
不明
真性多血症
鉄欠乏性貧血
代謝・内分泌疾患 糖尿病 乾燥,カンジダ症
甲状腺機能低下症 乾燥
甲状腺機能亢進症 体温上昇
力ルチノイド セロトニン
腎疾患 慢性腎不全(透析) 乾燥, 皮脂欠乏?
神経疾患 多発性硬化症 不明
脳梗塞
心因性 情動性 不明

参考

  • 1. [charged] Uremic pruritus - uptodate [2]
なぜ慢性腎不全で皮膚がかゆくなるか?原因は分かっていないが、肥満細胞が放出するヒスタミンが関与している。また中枢神経系におけるオピオイド受容体が掻痒に関与していると考えられている。この考えが、胆汁うっ滞や尿毒症における掻痒に対するオピオイド拮抗薬使用の理論的な根拠とならしめている。


gall」

  [★]

  • n.
bilebiliarycholic

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「irritate or vex; "It galls me that we lost the suit"」
irk

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「a skin sore caused by chafing」

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「abnormal swelling of plant tissue caused by insects or microorganisms or injury」

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「《古》(特に牛の)胆汁(たんじゅう) / (経験などの)苦さ,苦々しい思い《+『of』+『名』》 / 《英話》(…する)厚かましさ,ずうずうしさ《+『to』 do》」

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「(皮膚の)すり傷;(特に馬具による馬の)くらずれ / …‘の'皮膚(皮)をすりむく / 〈人〉‘を'いらだたせる / すれてひりひりする,すりむける」

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「虫こぶ(昆虫の働きによって樹木,特にカシの木の葉などにできる)」

尿胆汁色素」

  [★]

黄疸胆汁ビリルビンウロビリノゲン
  • 赤血球中のHbは間接ビリルビンとなり、肝臓でグルクロン酸抱合されて、直接ビリルビンになる。尿中には直接ビリルビンが排泄される。
直接ビリルビンは胆管から腸管に排泄されて腸内細菌によりウロビリノーゲンとなり、血中再吸収後、一部は尿中へ排泄される。
尿中に出てくるウロビリノーゲンと抱合型ビリルビンの変動でどこが悪いか分かる。
  • ビリルビン↑、ウロビリノーゲン↑:黄疸(肝細胞性)、肝炎、肝硬変やアルコール性肝障害など
肝細胞傷害により直接ビリルビンの排泄が妨げられる。また胆汁中に排泄された直接ビリルビリンはウロビリノゲンに転換された小腸で再吸収されるが、肝臓での再吸収が妨げられる。このためにウロビリノゲンが上昇する。
  • ビリルビン↑、ウロビリノーゲン→:黄疸(閉塞性)、腫瘍や結石による胆道閉塞、胆汁うっ滞
肝臓で産生された直接ビリルビンは、胆汁として排泄できないために血液中に直接ビリルビンが排泄され、そのまま尿として排泄される。このため、ウロビリノゲンはかわらずウロビリノゲンのみ上昇する。
  • ビリルビン→、ウロビリノーゲン↑:黄疸(溶血性)、溶血性貧血などによる赤血球破壊の亢進
血管内で産生された間接ビリルビンはにより、血清ビリルビリンは経度上昇するが、肝機能は正常であるために大量のウロビリノゲンが産生され排泄される。このため、ビリルビンは軽度上昇、ウロビリンは著明に上昇する。


胆汁性嘔吐」

  [★]

  • 閉塞の位置が総胆管開口部よりも肛門側にあることを示す


胆汁分泌促進物質」

  [★]

cholagogue
利胆剤利胆薬


経口胆汁酸負荷試験」

  [★]

胆汁酸負荷試験




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