胆嚢癌

出典: meddic

gallbladder cancer, carcinoma of the gallbladder
胆道癌胆管癌

疫学

  • 高齢者女性。
  • 60歳代。男女比=1:2

リスクファクター(ガイドラインより)

  • 1. 膵・胆管合流異常
  • 胆管拡張をともなわない膵・胆管合流異常は胆嚢癌のハイリスクファクターである。
  • 膵・胆管合流異常の胆嚢において粘膜過形成,K-ras遺伝子変異,p53蛋白過剰発現が高頻度に認められる
  • 胆嚢癌の発生母地病変として腺腫や異型上皮,腸上皮化生が関与する可能性が報告されている
  • 胆嚢ポリープが10mm以上で,かつ増大傾向を認める場合,または大きさにかかわらず広基性病変では胆嚢癌の頻度が高いと考えられる。

不明

  • 現時点では胆嚢結石と胆嚢癌との直接的因果関係は証明されておらず,無症候性胆嚢結石の場合,長期間経過観察しても胆嚢癌が発生する危険は少ないといえる。
  • 胆嚢壁の石灰化や陶器様胆嚢と胆嚢癌との因果関係は現段階では統一見解がない。
  • 現時点で胆嚢腺筋腫症が胆嚢癌のリスクファクターであるか否かの結論は得られていない。


早期癌

  • 早期胆嚢癌:組織学的深達度が粘膜(m)・固有筋層(mp)にとどまるもの。リンパ節転移の有無は問わない。癌の先端部がRokitansky-Aschoff sinusに限局していれば、深達度に寄らず粘膜内癌 (YN.B-74)

症状

  • 初期には無症状
  • 腹痛(72%)、黄疸(58%)、体重減少(47%)
  • 黄疸が出現した頃にはかなり進行している

検査

  • CT
[show details]

予後

  • 早期癌:op後の累積5年生存率は80%。
  • 進行癌:漿膜下層限局で5年生存率は50%。漿膜波及で10%。

ガイドライン

国試



Wikipedia preview

出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/06/01 12:55:18」(JST)

wiki ja

[Wiki ja表示]

UpToDate Contents

全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.

和文文献

  • 臨床報告 FDG-PET陽性であり,進行胆嚢癌と鑑別困難であった黄色肉芽腫性胆嚢炎の2例
  • 内藤 雅人,古山 裕章,政野 裕紀 [他]
  • 臨床外科 66(5), 681-685, 2011-05
  • NAID 40018817351
  • 臨床報告 Rokitansky-Aschoff洞内に発生した早期胆嚢癌の1例
  • 平沼 知加志,服部 昌和,遠藤 直樹 [他]
  • 臨床外科 66(5), 667-670, 2011-05
  • NAID 40018817348
  • 症例 胆嚢扁平上皮癌の1例
  • 伊志嶺 朝成,亀山 眞一郎,伊佐 勉 [他]
  • 外科 73(5), 560-563, 2011-05
  • NAID 40018814612

関連リンク

胆嚢癌(たんのうがん)は、胆嚢から発生する悪性腫瘍である。早期に発見されることが 少なく、有効な治療法に乏しいため、全体的には予後の悪い癌である。発症率は ハンガリー共和国やチリ共和国、日本で高く民族間での差が認められる。 ...
2006年10月1日 ... 肝臓から分泌された胆汁が十二指腸に流れ出るまでの経路を胆道といい、胆嚢管という 細いらせん状の管を介して、胆汁を一時的に貯留しておく袋状の部分が胆嚢です。胆嚢 および胆嚢管にできるがんを胆嚢がんといいます。 ...

関連画像

胆嚢癌辺縁不整の腫瘤形成胆嚢癌胆道癌図胆嚢癌胆嚢癌胆嚢(Gallbladder)の位置胆嚢癌治療前のイメージ


★リンクテーブル★
国試過去問105A031」「106A034」「105D021」「108A027」「099G029」「102D037」「107D003」「103D020」「099E035」「107C008」「108G037」「102G018」「099D112」「078A035」「089A070
リンク元胆道癌」「内視鏡的逆行性胆管膵管造影」「胆管癌」「急性胆嚢炎」「クールボアジェ徴候
関連記事」「胆嚢

105A031」

  [★]

  • 70歳の男性。全身の掻痒感と褐色尿とを主訴に来院した。 1週前から尿の濃染を、 3日前から皮膚掻痒感を自覚していた。意識は清明。身長160cm、体重58kg。体温35.8℃。脈拍72/分、整。皮膚は黄染、乾燥し、多数の掻爬痕を認める。眼球結膜に黄染を認める。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知せず、圧痛を認めない。血液所見:赤血球 454万、 Hb 12.1g/dl、 Ht 36%、白血球 5,500、血小板 12万。血液生化学所見:総蛋白 6.1g/dl.アルブミン 3.4g/dl、総ビリルビン 12.1mg/dl、直接ビリルビン 8.3mg/dl、 AST 233IU/l、 ALT 354IU/l、 LD 48S IU/l(基準176-353)、ALP 1.091 IU/l(基準115-359)、γ-GTP 825IU/l(基準8-50)、Na 141mEq/l、K 4.2mEq/l、Cl 107mEq/l。経皮経肝胆道ドレナージチューブからの造影と内視鏡的逆行性胆管造影とを同時に行った胆管造影写真(内視鏡は抜去後)(別冊No.6)を別に示す。
  • 最も考えられるのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 105A030]←[国試_105]→[105A032

106A034」

  [★]

  • 38歳の男性。健康診断で検査値の異常を指摘されて来院した。
  • 意識は清明。体温36.8℃。脈拍84/分、整。血圧128/76mmHg。呼吸数14/分。眼球結膜に軽度の黄染を認める。右上腹部に鶏卵大の腫瘤を触知する。
  • 血液所見:赤血球468万、 Hb13.9g/dl、 Ht42%、白血球7,500、血小板38万。血液生化学所見:血糖98mg/dl、総蛋白7.5g/dl、アルブミン3.9g/dl、尿素窒素12mg/dl、クレアチニン0.6mg/dl、 IgG 1,610mg/dl(基準960-1,960)、総ビリルビン3.4mg/dl、AST 157IU/l、 ALT 158IU/l、 LD 253 IU/l (基準176-353)、 ALP 924IU/l (基準115-359)、 γ-GTP307IU/l(基準8-50)、アミラーゼ32IU/l(基準37-160)。免疫学所見: CRP0.5mg/dl。 HBs抗原・抗体陰性、 HCV抗体陰性。 α-フェトプロテイン(AFP)12ng/ml(基準20以下)、 CEA6.7ng/ml(基準5以下)、 CA19-9 51.3U/ml(基準37以下)。腹部造影CT(別冊No. 12A)と内視鏡的逆行性胆管膵管造影写真(ERCP)(別冊No. 12B)とを別に示す。
  • 診断として最も考えられるのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 106A033]←[国試_106]→[106A035

105D021」

  [★]

  • 68歳の男性。健康診断で肝障害を指摘され来院した。 20年前にB型肝炎ウイルス感染を指摘されたがそのままにしていた。意識は清明。身長165cm、体重61kg。体温36.2℃、脈拍76/分、整。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知せず、圧痛を認めない。血液所見:赤血球 408万、Hb 13.2g/dl、Ht 39%、白血球 6,700、血小板 16万。血堆生化学所見:総蛋白 7.2g/dl、アルブミン 4.1g/dl、総ビリルビン 0.5mg/dl、直接ビリルビン 0.2mg/dl, AST 59IU/l、 ALT 83IU/l、LD 275IU/l(基準176-353)、ALP 159IU/l(基準115-359)、γ-GTP 125IU/l(基準8-50)、Na 141mEq/l、K 3.7mEq/l、Cl 103mEq/l。腹部超音波写真(別冊No.3A)と腹部ダイナミックCT(別冊No.3B、C)とを別に示す。
  • 最も考えられるのはどれか。




[正答]


※国試ナビ4※ 105D020]←[国試_105]→[105D022

108A027」

  [★]

  • 62歳の女性。健康診断で肝機能異常を指摘され来院した。自覚症状はない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球 407万、 Hb 13.0 g/dl、Ht 39%、白血球 7,800、血小板 26万。血液生化学所見:総ビリルビン 2.2 mg/dl、AST 160 IU/l、ALT 186 IU/l、ALP 1,652 IU/l(基準 115~359)、アミラーゼ 62 IU/l(基準 37~160)、CEA 2.9 ng/ml(基準 5以下 )、 CA19-9 210 U/ml(基準 37以下 )。上部消化管内視鏡像(別冊 No.8A)、 ERCP(別冊 No.8B)及び腹部造影 CT(別冊 No.8C)を別に示す。
  • 最も考えられるのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 108A026]←[国試_108]→[108A028

099G029」

  [★]

  • 60歳の女性。1週前から上腹部痛が出現したため来院した。腹部は平坦であるが、心窩部に圧痛を認める。血清生化学所見:総ビリルビン1.4mg/dl、AST65単位、ALT75単位、アルカリホスファターゼ1,250単位(基準260以下)、γ-GTP450単位(基準8~50)。CA19-9 265U/ml(基準37以下)。ERCP写真を以下に示す。考えられるのはどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 099G028]←[国試_099]→[099G030

102D037」

  [★]

  • 68歳の女性。腹痛を主訴に来院した。13年前から時々食後に上腹部痛があった。昨日の夕食後にも腹痛があった。体温37.4℃。右季肋部に圧痛を伴う腫瘤を触れる。白血球12,500。CRP5.8mg/dl。腹部造影CTを以下に示す。
  • 考えられるのはどれか。2つ選べ。


[正答]
※国試ナビ4※ 102D036]←[国試_102]→[102D038

107D003」

  [★]

  • 腹部造影CT(別冊No.1A)、腹部造影CT冠状断像(別冊No.1B)及び摘出された胆嚢標本の写真(別冊No.1C)を別に示す。
  • 診断として最も考えられるのはどれか。




[正答]


※国試ナビ4※ 107D002]←[国試_107]→[107D004

103D020」

  [★]

  • 65歳の男性。人間ドックの腹部超音波検査で異常を指摘され来院した。身体所見に異常を認めない。腹部造影CTを以下に示す。

最も考えられるのはどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 103D019]←[国試_103]→[103D021

099E035」

  [★]

  • 胆嚢癌の発生と関連するのはどれか。2つ選べ。
[正答]


※国試ナビ4※ 099E034]←[国試_099]→[099E036

107C008」

  [★]

  • 腹部触診で呼吸に応じて移動する腫瘤はどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 107C007]←[国試_107]→[107C009

108G037」

  [★]


[正答]


※国試ナビ4※ 108G036]←[国試_108]→[108G038

102G018」

  [★]

[正答]


※国試ナビ4※ 102G017]←[国試_102]→[102G019

099D112」

  [★]

  • 密封小線源治療の適応でないのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 099D111]←[国試_099]→[099D113

078A035」

  [★]

  • 適切な組み合わせ3つ。

089A070」

  [★]

  • a. (1)(2)
  • b. (1)(5)
  • c. (2)(3)
  • d. (3)(4)
  • e. (4)(5)

胆道癌」

  [★]

biliary tract cancer, biliary cancer, carcinoma of the biliary tract
胆道胆管
[show details]

定義

  • 本来、胆道は肝細胞から十二指腸に至るまで胆汁の全排泄経路であるが、胆道癌は胆道に発生する癌を示しているのではない。
  • (胆道癌取扱い規約)「胆道=肝外胆道系のみ」と定義。肝外胆管癌=胆道癌。肝内胆管癌≠胆管癌
  • (原発性肝癌取扱い規約(1997))肝内胆管癌が取り扱われている

分類

  • 胆管癌:肝門部胆管癌、上部胆管癌、中部胆管癌、下部胆管癌。この区分の3つ以上の領域を癌が占める時 → 広範囲胆管癌
  • 胆嚢癌:胆嚢・胆嚢管に原発する癌
  • 乳頭部癌(十二指腸乳頭部癌):オッディ括約筋に囲まれた乳頭部に原発する癌 ← 胆道癌に含まないことが多い

疫学

  • 肝門部~上部胆管癌が胆道癌の50%を占め、次いで下部胆管癌が多い。
  • 胆管癌:50歳以上の男性に多い(IMD)。先天性総胆管嚢腫・潰瘍性大腸炎と合併することがある。
  • 胆嚢癌:60歳以上の女性に多い(M:F=1:2)(IMD)。胆石との共存していることが多い。

リスクファクター

部位別

  • 胆管癌:胆管拡張型の膵・胆管合流異常、原発性硬化性胆管炎(PSC)
  • 胆管結石による慢性炎症との関連は明確ではない
無症候性胆石症に対する胆嚢摘出術は必要か? → 無症候性胆石症に対して胆嚢摘出術を勧める根拠は不十分である。(推奨度C2)
  • 胆嚢癌:膵・胆管合流異常のうち、とくに胆管拡張をともなわない膵・胆管合流異常
  • 1. 膵・胆管合流異常
  • 本邦における膵・胆管合流異常を対象とした全国集計の検討3)(レベルIV)では胆管拡張をともなう群における胆道癌の発生頻度は10.6%,胆管拡張をともなわない群では37.9%であった。胆道癌のうち胆嚢癌の割合は,胆管拡張をともなう群では64.9%,胆管拡張をともなわない群では93.2%であった。膵・胆管合流異常の胆嚢において粘膜過形成,K-ras遺伝子変異,p53蛋白過剰発現が高頻度に認められる。
  • 2. 胆嚢結石症・胆嚢壁の石灰化・陶器様胆嚢と胆嚢癌との因果関係は証明されてない。
  • 3. 胆嚢腺腫
  • 胆嚢ポリープが10mm以上で、かつ増大傾向を認める場合、または大きさにかかわらず広基性病変では胆嚢癌の頻度が高い。
  • 4. 胆嚢腺筋症
  • エビデンスなし
  • 乳頭部癌:エビデンスなし

膵・胆管合流異常

  • 膵・胆管合流異常1,627例
  • 胆管拡張型 :胆道癌10  %合併(このうち 胆嚢癌64.9%、胆管癌33.6%)
  • 胆管非拡張型:胆道癌37.9%合併(このうち 胆嚢癌93.2%
  • 膵・胆管合流異常における予防的治療は必要か?(ガイドライン)
  • 胆管拡張型では胆管癌の合併頻度が高く、予防的な胆嚢摘出と肝外胆管切除の有用性が期待できる可能性がある。(推奨度C1) (ガイドライン)
  • 胆管非拡張型は胆嚢癌のリスクファクターであり、予防的胆嚢摘出術が推奨される。(推奨度B)(ガイドライン)

症状

胆嚢癌

  • 胆石による症状(疝痛)に似ており、悪性疾患を疑う特異所見に乏しい。浸潤、転移巣による症状が初発症状となりうる。
  • 胆石を合併していることがあり、胆石による症状の精査で見いだされることもある。

胆管癌

乳頭部癌

  • 早期に閉塞性黄疸

起きうる症状(ガイドラインより)

胆嚢癌 胆管癌 乳頭部癌
右上腹部痛 79~89% 黄疸 初発症状の90%以上 (変動する)黄疸 多い
悪心嘔吐 52~53% 掻痒感 半数以上 発熱 多い(44~56%)
体重減少   上腹部痛(軽度) 半数以上 腹痛 多い(35~45)
黄疸 体重減少 半数以上 全身倦怠感  
食思不振 [黄疸-の症例に対して]   体重減少
腹部膨満感 腹痛 44% 食思不振
掻痒感 発熱 17% 背部痛
黒色便 食思不振 11%  
無症状 32~38% 全身倦怠感 11%
  無症状 27%

検査

  • 直接胆道造影法 ← ERCP

治療

  • 手術療法
  • 化学療法

予後

  • 胆道癌の根治率・予後は不良。
→ 胆嚢癌は症状に乏しく、発見時には進行癌となっている。
→ 胆道系は粘膜筋板を欠く、壁が薄い、リンパ管や血管に富む、周囲の臓器(肝臓、十二指腸、)・血管(肝動脈、門脈)に近接 → 早期の浸潤、転移

資料

  • 胆道癌の診断
  • [display]http://www.cancertherapy.jp/biliary/2009_winter/pdf/2009winter_02_01.pdf

ガイドライン

  • 胆道癌診療ガイドライン作成出版委員会/編(07年)/ガイドライン
[display]http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0058/1/0058_G0000159_GL.html



内視鏡的逆行性胆管膵管造影」

  [★]

endoscopic retrograde cholangiopancreatography, ERCP
内視鏡的逆行性膵胆管造影内視鏡的逆行性膵胆管造影法内視鏡的逆行性胆管膵管造影内視鏡的逆行性胆管膵管造影法
内視鏡的胆道ドレナージ
[show details]

概念

  • 胆道疾患の診断目的に施行する画像検査
  • 内視鏡を用いて、十二指腸乳頭部から膵管および胆管内に細径チューブを挿入し、造影剤を注入して撮像すること。

禁忌

  • 全身状態が著しく不良
  • 造影剤過敏症(アナフィラキシーショック)
  • 急性膵炎急性期
  • 慢性膵炎の急性増悪期

参考

  適応 禁忌 要注意
膵臓疾患 膵臓癌
・嚢胞性疾患
慢性膵炎
・膵管癒合不全
輪状膵
・全身状態が著しく不良
・造影剤過敏症
(アナフィラキシーショック)
・急性膵炎急性期
・慢性膵炎の急性増悪期
・上部消化管狭窄
・胃全摘出後
  Roux-en-Y吻合
Billroth II法 残胃例
胆道疾患 胆管癌
胆嚢癌
・胆道結石症
胆管狭窄
・膵・胆管合流異常
乳頭部疾患 乳頭部癌
・乳頭機能不全症



-ERCP


胆管癌」

  [★]

cholangiocarcinoma CCC, bile duct cancer, bile duct carcinoma, cancer of the bile duct
胆管細胞癌 cholangiocellular carcinoma, primary cholangiocellular carcinoma
cholangioma
肝内胆管癌胆道癌


概念

  • 胆管に発生する癌腫の総称
  • 胆管癌とは通常肝外胆管癌のことであり、肝内胆管細胞癌とは区別される。

部位による分類

  • 肝内胆管癌
  • 肝外胆管癌
  • 肝門部胆管癌
  • 上部胆管癌:肝外胆管中枢側と下部胆管中枢側を二等分したときの、その中枢側?
  • 中部胆管癌:肝外胆管中枢側と下部胆管中枢側を二等分したときの、その末梢側?
  • 下部胆管癌:膵臓内の胆管?

早期癌

早期胆管癌:組織学的深達度が粘膜(m)・線維筋層(fm)にとどまるもの。リンパ節転移の有無は問わない。

疫学

  • 高齢男性
  • 男女比=2:1。50歳代、60歳代に好発し60歳代が最多 (⇔胆嚢癌)

リスク因子

  • 膵胆管合流異常、原発性硬化性胆管炎、炎症性腸疾患、肝吸虫症

症状

  • 初発症状は黄疸(31%)、腹痛(13%)、全身倦怠感(11%)、食思不振(9%)、暗色尿(8%)、発熱(5%)、掻痒感(4%)、背部痛(4%)、嘔気・嘔吐(3%)、体重減少(2%)

検査


肝門部胆管癌
[show details]

治療

  • 胆道癌の唯一の根治治療は外科切除

手術療法(ガイドラインより)

  • 標準術式
  • 切除不能例

胆道癌の肝,肺,腹膜転移,遠隔リンパ節(大動脈周囲リンパ節,腹腔外リンパ節など)転移は切除不能

ガイドライン

資料

  • 胆道癌の診断

国試


急性胆嚢炎」

  [★]

acute cholecystitis
胆嚢炎胆石胆嚢炎
  • fat, female, forty, and fertile” = acute cholecystitis

検査

  • 血液検査
  • 炎症所見:高CRP、白血球増多
  • 画像検査
  • 腹部超音波検査:胆嚢壁肥大、胆嚢壁3層構造(胆嚢壁の最内部と最外部がhigh、中間部がlowに描出される)。胆砂はhigh。胆嚢周囲に炎症が及び膿瘍が形成されればlowに描出される。
  • 腹部CT
胆嚢壁の浮腫
[show details]

鑑別疾患

治療

ガイドライン1
  • 治療方針:原則、胆嚢摘出術を前提とした初期治療
  • 黄疸例や全身状態不良例では一時的な胆嚢ドレナージも考慮する
  • 重症急性胆嚢炎は緊急手術を行う
  • 中等症急性胆嚢炎は迅速に手術(腹腔鏡下胆嚢摘出術)や胆嚢ドレナージを検討
  • 軽症でも初期治療に反応しない例では迅速に手術(腹腔鏡下胆嚢摘出術が望ましい)や胆嚢ドレナージを検討
  • 初期治療:手術や緊急ドレナージ術の適応を考慮しながら、絶食、十分な輸液と電解質の補正、鎮痛剤、抗菌薬投与を行う。

ドレナージ

  • PTGBD percutaneous transhepatic gallbladder drainage
  • PTGBA percutaneous transhepatic gallbladder aspiration

合併症

  • Q80. 急性胆嚢炎に胆嚢癌が合併している頻度は?
  • 急性胆嚢炎に胆嚢癌が合併している頻度は1~1.5%である。
  • 高齢者では胆嚢癌の合併頻度が高い(60歳以上では9%)。

予後

  • 胆嚢癌の約80%に結石を合併しているが、胆石症に胆嚢癌が合併する確率は0.1%(NIH 92)あるいは0.01%(胆石国際学会95)ともいわれている。

ガイドライン

  • 1.
[display]http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0020/0020_ContentsTop.html

国試


クールボアジェ徴候」

  [★]

Courvoisier sign, Courvoisier's sign
Courvoisier徴候

定義

  • Courvoisier's law (or Courvoisier syndrome, or Courvoisier's sign or Courvoisier-Terrier's sign ) states that in the presence of an enlarged gallbladder which is nontender and accompanied with jaundice, the cause is unlikely to be gallstones.(参考1)
→胆嚢の無痛性腫脹、黄疸の随伴であること。結石で本徴候がみられる可能性はほとんどない。
  • 結石による総胆管の閉塞では胆嚢炎を合併するため、胆嚢壁の肥厚、萎縮があり、胆嚢の腫大が見られないことがある(NSU.11)。結石は長い時間経過の間に形成されるが、その間に胆嚢壁が肥厚、線維化して拡張しにくくなっている(参考1)。
  • 無痛性の腫大胆嚢を触知すること。(SRA.497)

概念

  • 閉塞性黄疸で見られる。
  • 膵癌では黄疸とクールボアジェ徴候が見られる。(IMD.904)
  • 胆嚢管起始部より乳頭側の下部胆管癌では、緊満した無痛性の胆嚢を触知する事がある。(IMD.898)

クールボアジェ徴候が見られる疾患 YN.B-76

  • 胆嚢癌、肝門部胆管癌では見られない。
  • 胆嚢癌は初期には無症状。進行胆嚢癌では右季肋部に硬い腫瘤を触れることがある。また、合併する胆石症や胆嚢炎に由来する症状は出現する。(SSUR.617)

参考

  • 1. wiki en
  • [display]http://en.wikipedia.org/wiki/Courvoisier%27s_sign


癌」

  [★]

cancer
悪性腫瘍


種類

  • 癌腫(carcinoma):上皮性
  • 肉腫(sarcoma):間葉系
  • carcinoma:腺癌(adenocarcinma)、扁平上皮癌(squamous cell carcinoma)、移行上皮癌(transitional cell carcinoma)
  • sarcoma:骨肉腫、横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、線維肉腫

Neoplasm Causes Effect
Small cell lung carcinoma ACTH or ACTH-like peptide Cushing’s syndrome
Small cell lung carcinoma and intracranial neoplasms ADH SIADH
Squamous cell lung carcinoma, renal cell carcinoma, breast carcinoma, multiple myeloma, and bone metastasis (lysed bone) PTH-related peptide, TGF-β, TNF-α, IL-1 Hypercalcemia
Renal cell carcinoma, hemangioblastoma Erythropoietin Polycythemia
Thymoma, small cell lung carcinoma Antibodies against presynaptic Ca2+ channels at neuromuscular junction Lambert-Eaton syndrome (muscle weakness)
Leukemias and lymphomas Hyperuricemia due to excess nucleic acid turnover (i.e., cytotoxic therapy) Gout, urate nephropathy
  • 最新癌統計
http://ganjoho.ncc.go.jp/public/statistics/pub/statistics01.html
●2005年の死亡数が多い部位は順に
  1位 2位 3位 4位 5位  
男性 肝臓 結腸 膵臓 結腸と直腸を合わせた大腸は4位
女性 結腸 肝臓 乳房 結腸と直腸を合わせた大腸は1位
男女計 肝臓 結腸 膵臓 結腸と直腸を合わせた大腸は3位
 
●2001年の罹患数が多い部位は順に
  1位 2位 3位 4位 5位  
男性 結腸 肝臓 前立腺 結腸と直腸を合わせた大腸は2位
女性 乳房*1 結腸 子宮*1 結腸と直腸を合わせた大腸は1位
男女計 結腸 乳房*1 肝臓 結腸と直腸を合わせた大腸は2位
*1上皮内がんを含む。


癌の素因となる遺伝子

HIM.494
Table 79-1 Cancer Predisposition Syndromes and Associated Genes
Syndrome Gene Chromosome Inheritance Tumors
ataxia telangiectasia ATM  11q22-q23 AR breast cancer
autoimmune lymphoproliferative syndrome FAS 10q24 AD lymphomas
FASL 1q23  
Bloom syndrome BLM  15q26.1 AR cancer of all types
Cowden syndrome PTEN  10q23 AD breast, thyroid
familial adenomatous polyposis APC  5q21 AD intestinal adenoma, colorectal cancer
familial melanoma p16INK4  9p21 AD melanoma, pancreatic cancer
familial Wilms tumor WT1  11p13 AD pediatric kidney cancer
hereditary breast/ovarian cancer BRCA1 17q21 AD breast, ovarian, colon, prostate
BRCA2 13q12.3  
hereditary diffuse gastric cancer CDH1  16q22 AD stomach cancers
hereditary multiple exostoses EXT1 8q24 AD exostoses, chondrosarcoma
EXT2 11p11-12  
hereditary prostate cancer HPC1  1q24-25 AD prostate carcinoma
hereditary retinoblastoma RB1  13q14.2 AD retinoblastoma, osteosarcoma
hereditary nonpolyposis colon cancer (HNPCC) MSH2 2p16 AD colon, endometrial, ovarian, stomach, small bowel, ureter carcinoma
MLH1 3p21.3  
MSH6 2p16  
PMS2 7p22  
hereditary papillary renal carcinoma MET  7q31 AD papillary renal tumor
juvenile polyposis SMAD4  18q21 AD gastrointestinal, pancreatic cancers
Li-Fraumeni TP53  17p13.1 AD sarcoma, breast cancer
multiple endocrine neoplasia type 1 MEN1  11q13 AD parathyroid, endocrine, pancreas, and pituitary
multiple endocrine neoplasia type 2a RET  10q11.2 AD medullary thyroid carcinoma, pheochromocytoma
neurofibromatosis type 1 NF1  17q11.2 AD neurofibroma, neurofibrosarcoma, brain tumor
neurofibromatosis type 2 NF2  22q12.2 AD vestibular schwannoma, meningioma, spine
nevoid basal cell carcinoma syndrome (Gorlin's syndrome) PTCH  9q22.3 AD basal cell carcinoma, medulloblastoma, jaw cysts
tuberous sclerosis TSC1 9q34 AD angiofibroma, renal angiomyolipoma
TSC2 16p13.3  
von Hippel–Lindau VHL  3p25-26 AD kidney, cerebellum, pheochromocytoma
癌遺伝子癌抑制遺伝子

癌の危険因子

生活習慣病#生活習慣病などのリスクファクターを改変
疾患 危険因子 防御因子
悪性腫瘍 胃癌 塩辛い食品、喫煙、くん製製品、ニトロソアミン土壌、腸上皮化生Helicobacter pyroli ビタミンC、野菜、果実
食道癌 喫煙飲酒、熱い飲食物 野菜、果実
結腸癌 高脂肪食、肉食、低い身体活動、腸内細菌叢の変化、遺伝(家族性大腸腺腫症)  
肝癌 HBVキャリア・HCVキャリア、アフラトキシン住血吸虫飲酒  
肺癌 喫煙(特に扁平上皮癌)、大気汚染、職業的暴露(石綿(扁平上皮癌悪性中皮腫)、クロム) 野菜、果実
膵癌 高脂肪食喫煙  
口腔癌 喫煙(口唇・舌-パイプ)、ビンロウ樹の実(口腔)、飲酒  
咽頭癌 EBウイルス(上咽頭癌)、飲酒  
喉頭癌 喫煙男性アルコール  
乳癌 高年初産、乳癌の家族歴、肥満、未婚で妊娠回数少ない、無授乳、脂肪の過剰摂取、低年齢初経、高年齢閉経 母乳授乳
子宮頚癌 初交年齢若い、早婚、多産、性交回数が多い(売春)、貧困、不潔]、HSV-2HPV流産、人工妊娠中絶回数が多い  
子宮体癌 肥満糖尿病ピルエストロゲン常用、未婚、妊娠回数少ない、乳癌後のタモキシフエン内服  
膀胱癌 喫煙鎮痛剤乱用、ビルハルツ住血吸虫サッカリン防腐剤  
皮膚癌 日光(紫外線)、ヒ素(Bowen病)  
白血病 放射線ベンゼン、地域集積性(ATL)、ダウン症(小児白血病)  
骨腫瘍 電離放射線  
甲状腺癌 ヨード欠乏または過剰  


胆嚢」

  [★]

gallbladder (Z)
vesica fellea
  • 図:N.290

解剖

  • 胆嚢径:長径8cm x 短径4cm以下
  • 胆嚢壁:3mm以下

胆管

血管

動脈

  • 後上膵十二指腸動脈と胃十二指腸動脈が十二指腸後部の胆管に血液を送る
  • 胆嚢動脈が胆管の近位部に血液を送る
  • 右肝動脈が胆管の中部に血液を送る

静脈

壁構造

胆嚢の収縮

臨床関連

胆嚢の徴候

胆嚢壁の肥厚


Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.






★コメント★

[メモ入力エリア]
※コメント5000文字まで
ニックネーム:
コメント:




表示
個人用ツール


  meddic.jp

リンク
連絡