肝海綿状血管腫

出典: meddic

cavernous hemangioma of the liver, hepatic cavernous angioma, hepatic cavernous hemangioma
血管腫肝腫瘍



概念

  • 腫瘍の発育には女性ホルモンが関与しており、成人女性に多い。

症状

  • 多くは無症状である。
  • 肝腫大

検査所見

  • なお肝生検は大出血の危険があるので本症では禁忌である。

腹部エコ

  • 全体として辺縁が線状に増強される marginal strong echo と呼ばれる高エコー像を呈し、内部は溶血塊として明瞭でない。
  • 肝海綿状血管腫は内部構造が胞巣状を呈するので、腫瘤内でエコーの反射が増強し、高エコーを示すのが特徴的である。(SRA.472)
  • 時に内部が低エコーで周囲がリング状の高エコーを示すものや、高エコーと低エコーが混在した混合型を呈するものもある。(SRA.472)

血管造影

  • 綿花状 cotton wool appearance
  • 動脈相から毛細血管相にかけて、腫瘍内に造影剤が斑状に貯留 pooling している所見である。

MRI

SRA.482
  • T1:低信号
  • T2:高信号 ← 液体やから。肝嚢胞もそうや。

合併症

  • 血管腫が巨大な場合に腫瘍内に血栓を形成してDICを招いたもの。

治療

  • 巨大なものや圧迫症状が出現したものは肝切除の適応となる。

参考

  • ガイドライン
[display]http://www.jcr.or.jp/guideline/2007/pdf/410.pdf
  • 画像
[display]http://www.d9.dion.ne.jp/~atmtrenn/abdomen/aaacneuaaaeo.html
  • akimichi.homeunix.net
[display]http://akimichi.homeunix.net/~emile/aki/html/medical/liver/node62.html

UpToDate Contents

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和文文献

  • 腹壁膿瘍を併発した巨大肝血管腫の1切除例
  • 合川 公康,宮澤 光男,上野 陽介,岡田 克也,利光 靖子,岡本 光順,小山 勇
  • 肝臓 52(7), 485-490, 2011
  • … と診断し,手術を施行した.腫瘍が巨大であったため,前方アプローチで肝右葉切除を行った.腫瘍右側に連続して腹壁に膿瘍を形成しており,内腔を十分に洗浄した後開放のままとした.切除した腫瘍は,3170 g,赤褐色,弾性軟で,組織学的には細胞異型はなく,良性肝海綿状血管腫と診断した.膿瘍の原因菌はFusobacterium necrophorumであった.巨大肝血管腫に膿瘍を合併した非常にまれな1例を経験したので報告する. …
  • NAID 130001040062
  • 17年の経過で興味有る画像変化を来たした肝硬化性血管腫の1例
  • 妻木 菜摘,和栗 暢生,米山 靖,濱 勇,河久 順志,横尾 健,相場 恒男,古川 浩一,杉村 一仁,五十嵐 健太郎,月岡 恵,横山 直行,大谷 哲也,斎藤 英樹,塩谷 基,高橋 直也,樋口 健史,前田 春男,橋立 英樹,渋谷 宏行
  • 肝臓 = ACTA HEPATOLOGICA JAPONICA 49(6), 268-274, 2008-06-25
  • … 特異性腫瘤の所見であり,肝内胆管癌,転移性肝癌,硬化型肝細胞癌などの悪性腫瘍が疑われたため,肝部分切除を行った.病理診断は硝子様変性の強い肝硬化性血管腫であった.前医で同部に以前からT2強調著明高信号,遷延する強い造影効果を示す典型的海綿状血管腫が存在したことが明らかとなり,典型的な肝海綿状血管腫から硬化性血管腫に変性していく経過が画像で捉えられた大変貴重な症例と考えられた. …
  • NAID 10021939000
  • 拡散強調像による肝海綿状血管腫の検討 : 濃染パターンとADC値との関係
  • 五島 聡,近藤 浩史,柘植 祐介,兼松 雅之
  • 日本磁気共鳴医学会雑誌 27(1), 18-20, 2007-01-15
  • NAID 10018885032

関連リンク

有井滋樹 東京医科歯科大学医歯学総合研究科 肝胆膵・総合学分野外科. 工藤正俊 近畿大学医学部 消化器内科学. 大友 邦 東京大学大学院医学系研究科 放射線診断学 . 1. 肝海綿状血管腫の画像診断ガイドライン. 2007年版. 日本医学放射線学会および ...
血管に富んだ間葉性腫瘍であり、肝臓の良性腫瘍の中でもっとも頻度が高い。 なかでも 海綿状血管腫 cavernous hemangioma が最多である。 肝細胞癌と同様に血管に富む が、肝細胞癌が肝動脈に栄養されるのに対して、肝血管腫は門脈に栄養され る点が ...

関連画像

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★リンクテーブル★
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国試過去問096A029」「096G094」「086B049
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関連記事血管」「血管腫」「海綿状」「」「海綿

肝腫瘍」

  [★]

liver tumor, hepatic tumor, hepatic neoplasm, liver neoplasm, tumor of the liver
肝癌肝臓癌

分類

SRA.472

肝細胞癌の鑑別疾患となる良性腫瘍

SSUR.594

検査

  • 超音波エコー:(肝細胞癌)線維性被膜を有する境界明瞭な腫瘤でモザイクパターンを呈する。(転移性肝癌)低エコーの結節病変の中心に高エコーを有するbull's eye signを認める。


参考

  • 1. Fat-containing lesions of the liver: radiologic-pathologic correlation.
  • Prasad SR, Wang H, Rosas H, Menias CO, Narra VR, Middleton WD, Heiken JP.SourceDepartment of Radiology, University of Texas Health Science Center at San Antonio, USA.
  • Radiographics : a review publication of the Radiological Society of North America, Inc.Radiographics.2005 Mar-Apr;25(2):321-31.
  • Fat-containing tumors of the liver are a heterogeneous group of tumors with characteristic histologic features, variable biologic profiles, and variable imaging findings. Benign liver lesions that contain fat include focal or geographic fatty change (steatosis), pseudolesions due to postoperative pa
  • PMID 15798052
脂肪を含む肝腫瘍は画像検査で鑑別診断を狭めることが可能である。



096A029」

  [★]

  • 67歳の男性。健康診断で肝機能異常を指摘され精査のため来院した。自覚症状はない。35歳時に胃潰瘍のため胃切除術を受け、この時輸血が行われた。肝は正中線上で3cm触れ、肺濁音界の拡大がある。下腿に浮腫を認める。血液所見:赤血球385万、Hb10.5g/dl、白血球4.200、血小板10万。血清生化学所見:総蛋白7.0g/dl、アルブミン3.1g/dl、ZTT16(基準4.0~14.5)、総ビリルビン0.9mg/dl、AST(GOT)97単位(基準40以下)、ALT(GPT)120単位(基準35以下)、アルカリホスファターゼ350単位(基準260以下)、γ-GTP75単位(基準8~50)。免疫学所見:HBs抗原陰性、HCV抗体陽性、AFP35ng/ml(基準20以下)、CA19-9 20U/ml(基準37以下)。腹部超音波写真を以下に示す。
  • 最も考えられるのはどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 096A028]←[国試_096]→[096A030

096G094」

  [★]

  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)
[正答]


※国試ナビ4※ 096G093]←[国試_096]→[096G095

086B049」

  [★]

  • 先天性門脈閉塞症でみられるのどれ?
  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)
[正答]

肝血管腫」

  [★]

hepatic hemangioma, hemangioma of the liver
カサバッハ・メリット症候群

誘因

組織学的分類

検査

超音波エコー

CT

  • ダイナミック造影CTにおいて、経時的に周辺から造影効果が出現。 造影効果が長く続く ⇔ 肝細胞癌:造影効果は動脈相で最強となった以降は低下する。
  • 均一に造影効果が現れる。


MRI

  • T1
  • T2:著しい強信号(腫瘍内に酸素化された血液が長時間停滞するため(YN.B-55))
  • 造影:+

国試



国試


血管」

  [★]

blood vessel, blood vessels
  • 図:M.28

構造

  • 内皮細胞(単層扁平上皮細胞)
  • 基底板
  • 内皮下結合組織(内皮下層 subendothelial layer):疎性結合組織、縦走平滑筋
  • 内弾性板
  • 結合組織に移行

動脈 内膜 中膜 外膜
弾性血管 内皮細胞(ワイベル・パラーデ小体を含む)
基底板
内皮下層(少数の線維芽細胞、散在する平滑筋細胞膠原線維)
不完全な内弾性板
40-70層の有窓性弾性板
弾性板の間に存在する平滑筋細胞
薄い弾性板
外半分には脈管栄養細胞が分布
線維・弾性結合組織
脈管栄養血管
リンパ管
神経細胞
筋性動脈 内皮細胞(ワイベル・パラーデ小体を含む)
基底板
内皮下層(少数の線維芽細胞、散在する平滑筋細胞膠原線維)
厚い内弾性板
40層に及ぶ平滑筋細胞層
厚い外弾性板
薄い線維・弾性結合組織
脈管栄養血管は著明でない
リンパ管
神経線維
細動脈 内皮細胞(ワイベル・パラーデ小体を含む)
基底板
内皮下層:目立たない
内弾性板はなく、弾性線維がある
1-2層の平滑筋細胞 疎性結合組織
神経線維

分類



血管腫」

  [★]

angioma, hemangioma
アンジオーマアンギオーマ


表在性の脈管系腫瘍(皮膚所見が見られるもの) NDE.369

  • [脈管系腫瘍]]

参考


海綿状」

  [★]

spongiformspongespongycancellous
海綿海綿質海綿体スポンジ


腫」

  [★]

がん腫瘍腫瘤良性新生物


海綿」

  [★]

sponge
海綿質海綿状海綿体スポンジ




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